GM:さて、第5PTの、
2回目のセッションを始めるわけですが……、
清華:まだ、ミュー君が来てないよ〜?
フリッツ:時間通りに、メンバーが集まれないのは、いつもの事だ。
ミラ:今回は、連絡が急だったしねぇ。
GM:ううっ、申し訳ないです。
ふぁんぶら〜ずのシナリオの進行上、
こっちの話も、ある程度は進めておきたいので……、
清華:絡んでくるの?
GM:ザッハークに攫われたイリスの救出部隊にするつもりだったんだけど、
進行速度的に、ちょっと難しいかなぁ……、
フリッツ:今の俺らのレベルだと……、
あいつらに喧嘩売るのは危険じゃないか?
正直なところ、三頭蛇にすら、勝てる自信無いぞ?
ミラ:まあ、アレスタがいるけど……、
NPCに頼るのは避けたいところだね。
GM:GM側にとっては、すっかり便利キャラですけどね。
ミュー:……すまん、大遅刻した。
GM:これで、全員揃いましたね。
え〜、それでは――
フリッツ:――さあ、始まるザマスよ!
ミラ:行くでガンス?
清華:ふんが〜っ♪
ミュー:……まともに始めろよ。(汗)
GM:ネタネタ♪
『Leaf Quest TRPG』 リプレイ
第5パーティー冒険譚 2
『ひまわりの咲く頃に』
―― PHASE-01 ナカザキ観光案内 ――
GM:え〜、まず、シナリオに入る前に、
ちょっと、ナカザキについて説明したいと思います。
ミラ:何を今更……この街は、
西部劇の舞台みたいな、荒野と埃と銃声と口笛の街なんだろ?
GM:そうなんですけど……、
もうちょっと細かいところまで掘り下げていこうかと……、
折角、冒険の舞台を限定しているわけですし……、
ミュー:なるほど、それは、街がイメージし易くなって良いな。
GM:え〜、では、現状、決まっている設定を説明しますね。
ナカザキの街は、大雑把に言うと、交差する2つメインストリートで、
住宅・商業・スラム・歓楽と、四つに区切られています。
北から南にはしる街道を『暴れ牛の道(バッファロー・ストリート)』。
東から西にはしる街道を『牛飼いの道(カウボーイ・ストリート)』。
そして、その2つの道が交差する広場を、『無法者の交差点(アウトロー・クロス)』。
この交差点が、ナカザキの中心部になります。
その広場に面した北東の位置に、ミラが勤める酒場兼宿屋の『飛び交う弾丸亭』があり、
店の対面である南西に、七瀬達がいる保安官事務所があります。
フリッツ:いかにも、西部劇って感じだな。
ミュー:各区画の位置は、どうなってるんだ?
GM:北東区間が商業区、南東区画が歓楽区、
北西区画がスラム区、南西区画が住宅区となります。
まあ、これは、あくまでも大雑把なモノなので、
完全に区切られているわけではありませんがね。
ミラ:なるほど、客商売であるあたいの店が、
商業区と歓楽区の間にあって……、
清華:治安を維持する保安官事務所が、
住宅区とスラム区の間にあるわけだね。
ミュー:上手く配置されているじゃないか。
『無法都市』と呼ばれているわりには、治安が良いのは、その為か?
GM:まあ、どんなに上手に区画分けされていても、所詮は『力=正義』の街です。
そのトップが、たまたま『あのお方』だったから、
この街は、比較的、治安が維持されてるんですよ。
ミュー:問題ない。そのトップの地位は不動だ。
清華:最強の漢女『七瀬 留美』だもんね〜♪
GM:で、ナカザキ近郊には、街を囲むように、
幾つかの牧場が点在しています。
フリッツ:傭兵都市の名前の由来でもある『傭兵』に関しては、何か設定はあるのか?
GM:フリーの傭兵は、第1PTの綾みたいに、
殆ど冒険者と扱いは変わらず、酒場などで仕事を斡旋して貰ったりしています。
ミラ:酒場の掲示板に募集の貼り紙があったりするんだな。
GM:はい、賞金首のポスターに混ざってね。
で、傭兵には徒党を組んで行動している者達もいて、
そういう連中は、西部劇みたいに『○○○一家』とか名乗っています。
清華:例えば、どんな人達がいるの?
GM:そのへんは、まだ未定ですけど……、
『リトルバスターズ』とか『だんご大家族(クラナド)』とか……?
ミュー:『七曲』とか『大門』とか『特攻野郎』とか……、(笑)
GM:俺の名はコ○グ。メカの天才だ。
大魔王だって殴ってみせらぁ。
でも、七瀬の嬢ちゃんだけは勘弁な。(爆)
フリッツ:そこまで恐れられてるのか!
あの保安官はっ!?
GM:まあ、皆さんがいるのは、そんな街なわけです。
分かってもらえましたかね?
ミュー:この街で平穏に過ごしたかったら、
保安官を敵に回したらダメって事は、よ〜く分かったよ。(汗)
―― PHASE-02 季節外れの猛暑 ――
GM:それでは、街の説明も終ったところで、シナリオを始めます。
先の『ボーバル事件』から数日経っているわけですが……、
取り敢えず、皆は、何をしてるのかな?
清華:じゃあ、ボクは、保安官事務所に行く!
GM:はい? いきなり?
清華:――ばたむっ!(ドアを開ける音)
「ななちゃん、ななちゃん、聞いて聞いて〜!
この間ね、ミュー君って、ダンピールの男の子と知り合ったんだけどね!
悪い子じゃないんだけど……初対面で『お前が欲しい!』とか、
パンツ見るとか(中略)とかされちゃったんだよねっ!
これって、前に教えてもらった『せーはんざいしゃ』だっけ?
アレの条件に、ガッチリ嵌っちゃう面白い子に会ったよ!」
ミュー:ちょっと待てぇぇぇぇっ!!
いきなり、何を誤解を招くような事を、
あっさりとチクッとるかぁぁっ!!
GM:いや、誤解じゃないし……、
ミラ:ああ、客観的に見れば、事実だよな。
ミュー:いや、でも、そんなこと言われたら、間違いなく、
剣と言うには、あまりに重く、大きく、大雑把過ぎる剣で、
フルボッコ確定じゃないかっ!!
フリッツ:おいおい、勘弁してくれよ!
ミューはともかく、俺らにまで、とばっちりが来るっ!!
清華:一応、前置きに『悪い子じゃない』とは置いたよ。
ただ、無事は保障しないけど♪
ミュー:うわぁぁぁぁっ!!
のっけから、平穏な生活から、
スピンアウトさせられたぁぁぁっ!!
セッション開始から数分――
平穏と引き換えに……、
ミューは『変態』という称号を得たのであった。(合掌)
ミュー:しかし、そうなると……、
清華がチクッた、次の瞬間には、俺は、七瀬に追い駆けられてそうだな。
GM:そうなりますねぇ。
きっと、逃げるミューのすぐ後ろ……、
ギリギリのところで、ブンブンと風切り音がしていると思う。
もちろん、音の正体は、七瀬がブン回す、
必要筋力24くらいはありそうなドラゴンスレイヤー。(笑)
七瀬:「潔く、お縄につけぇっ! この変態ぃ〜っ!!」
ミュー:「うおおおおっ! 危ねぇっ!?
それ直撃したら、首が飛ぶ程度じゃすまねーぞ!
裂ける! 腰中心に裂けて死ぬっ!!」
と、中央広場をグルグルと追い駆けっこしてる。
フランク:『……留美ちゃん、怒り心頭って感じだなぁ』
フリッツ:「平和だねぇ……」
俺は、そんな逃走劇を、ミラの店で見物中。
ミラ:「こっちに飛び火して来るなよ〜」
と、傍目に見つつ、いつものようにバタバタと仕事をしてる。
GM:まあ、そんな楽しい日常(?)を過ごしているわけですが、
今、ナカザキの街は、季節外れの猛暑に襲われていたりします。
何故か、街中で、セミが鳴き、ヒマワリまで咲いています。
清華:み〜ん、み〜ん、み〜ん、み〜ん……、
GM:カナカナカナカナ……、
ミラ:ひぐらしは、夕方に鳴くセミじゃないのか?
GM:ただのネタなので、そういう細かい事は気にしない。
フリッツ:惨劇が起きそうで嫌な状況だな。
GM:とにかく、今、この街は、
どういう訳か、とっても暑いのです。
清華:「ミラっちぃ〜……暑い……」
だべ〜っと、カウンターに突っ伏してる。
フリッツ:「暑い……暑すぎる」
ミラ:「こういう日は、ビールがよく売れるんだよね。
ってか、あたいも冷たいビールが飲みた〜いっ!!」
七瀬:「神妙にしなさい、この変態! 手荒な真似はしないからっ!」
ミュー:「――嘘だっ!!」(白羽取り中)
七瀬:「な、なかなかやるじゃない」(ギリギリギリ)
ミュー:「そ、そっちこそ……」(ギリギリギリ)
フリッツ:「お〜い、何か店先で熱い展開が繰り広げられてるぞ〜」
ミラ:「暑っ苦しいから、余所でやって来いっ!!」
清華:「と〜け〜る〜……」
ミラ:「あんたも、店のカウンターで溶けるな!
ほら。コレ(アイスミルク)でも飲んで、シャキッとする!」
清華:「ん、ありがとー……」
GM:とまあ、そんな暑い日に『飛び交う弾丸亭』のマスターである、
『ベリー=スタップ』に冷房薬を買ってくるように頼まれます。
マスター:「おう、ミラ……悪いが、ボルの店まで、お使い頼むわ」
ミラ:「了解しました……自分のも買ってきちゃいます」
確かに、この暑さじゃ、冷房薬でもなきゃ、やってられない。
マスター:「結構な量になると思うから……、
お〜い、そこの三人も手伝ってやってくれ。
あとで、アイスコーヒー奢るから」
ミラ:「うわ、こりゃ、確かに、多い……、
ダンボール5つはあるな……やっぱり、お客さん用?」
メモを見て、ちょっとびっくりする。
マスター:「まあ、そうだな……、
いつもなら、こんなに暑くは無いんだが……、
これも、異常気象ってやつかねぇ」
ミラ:「なるほど……お〜い、ちょっと手伝ってくれ〜」
清華:「はーい! じゃあ、ついでに、ボクも自分の分買ってくるよー!」
ミュー:「というわけで、お呼びが掛かったので、
続きは、また今度だ、ななぴー殿」
七瀬:「まあ、今日は、このへんで勘弁しておいてあげるわ」
フランク:『言葉1つでエラい目に遭ったな、ミュー……、
まー、俺は茜ちゃんやら留美ちゃんやらの薄着が見れて眼福×2』
フリッツ:「暑くて、動きたくね〜……」
ミラ:「気持ちは分かるけどね……、
しかし、こりゃ、本気で異常気象?
そういう専門の魔術師もいる、って話だけど……、
あ〜、アレスタはおらんのか、アレスタは!」(イライラ)
清華:「水のメイガスだったっけー。
あの、そこはかとなく年上な感じがするおねーさん!」
ミラ:「見た目は、あたいらと変わらん……、
寧ろ、あっちの方が幼く見えるくらいだが、
あれは、相当、年輪重ねてるね、うん」
フリッツ:「行くなら行くで早く済ませようぜ。
暑くて死にそうだ……」
―― PHASE-03 ボルタック商店 ――
GM:そういうわけで、お使いを頼まれた皆さんは、
商業区にある『ボルタック商店』に向かいます。
ミュー:ぼったくる……?
清華:ぼったくられる!?
フリッツ:前回のトレボーといい、ボーパルといい……、
ウィ○ードリィのネタが多いな。
GM:ちなみに、こんなネタを使うボクは、ウィザー○リィは未プレイです。(笑)
ミラ:うわっ、そのカミングアウトは、原作ファンを敵に回すぞ。
GM:まあ、それはともかく……、
その店の看板は、ご期待通り『ボッタクル』商店になってます。(笑)
ミュー:な、何故に……そんな事に……、
GM:店主の名前が『ボル=タックル』っていうから、
ボルタック商店って名前なんですけど……、
業者が、看板を作る時に、名前の綴りを間違えたんです。
しかし、店主は、面白いから、そのまま使ってるんです。
フリッツ:なんと豪気な!?
清華:凄いインパクトだね!
ミラ:「どうも〜、冷房薬の在庫はありますか〜?」
清華:「あと、個人用にもくださ〜い!」
店主:「おー、いらっしゃい……って、ミラちゃんじゃねーか!
相変わらずいい乳してるねぇ」(セクハラ)
ミラ:「ははは、通風孔開けられたいか、クソオヤジ」(ニコニコ)
店主:「OKOK、ときに落ち着け。(ホールドアップ)
で、冷房薬なんだが、今、在庫が切れちまってるんだよ」
ミラ:「え〜? 大量に入用だってのに……入荷予定は?」
ミュー:「この暑さでは、品切れもむべなるかな、か」
GM:え〜、では、店主が事情を説明してくれます。
この街は、東を砂漠、西は霊峰カノンに挟まれ、
元々、昼は暑く、夜は寒い気候の地にあるため、
冷房薬と暖房薬は欠かせない環境にあります。
と言っても、地元人は、もう慣れたものなのですが……、
それでも、やはり、暑い季節、寒い季節には、それらの薬を多く入荷しているんです。
ですが、この謎の猛暑が始まる、その少し前に、
物資を運ぶ隊商が、謎の一団に襲われ、薬が、ほとんど無いそうな。
しかも、先日、カールの隊商から仕入れたものも、もう全て売れてしまった、とのこと。
店主:「そういうわけでよ……次の入荷の予定が、ちょっとわかんねぇんだよ」
清華:「……うーん、強盗さんにやられちゃったのかな?」
フリッツ:「うわ〜、それは痛い……今の状況だと、かなり痛い」
ミラ:「需要の山と供給の谷が同時に来たか……、
困るな……どこか、問屋さんとかアテはある?」
店主:「この街には、魔法店が無いから、
その手のモンは流通に頼るしかないなんだよ」
ミラ:やっぱり、街によって、ある物ない物ってあるんだな。
清華:作り手が限られてるんだね。
GM:詳しく説明しますと、この街は、荒野の真ん中にあるので、
魔法薬を調合する為の材料が採取できず、
そんな場所では、魔法店の商売にならないんです。
ミュー:なるほど、だから、カールのような隊商が成り立つわけだな。
フリッツ:比較的、安価に魔法薬が手に入る、
タカヤマ、コミパ、タイプムーンで大量購入して、
こっちに運んで売りさばく、ってわけだ。
ミュー:まあ、薬が無いなら仕方が無い。
折角だから、自分の筋力に見合った武器を物色していよう。
手持ちの長剣は、必要B値が低いやつからな……、
先日の仕事で得た報酬で、B10の武器が買える。
GM:では、そんなミューは、
店のカウンターに、大き目の剣や斧、といった刃物が、
不自然に並べられていることに気付きます。
ミュー:「……また、偉くデカいサイズばかり並べたもんだな」
店主:「ああ、これかい? さっき、ナターシャが、
『なんでもいいからデカイ刃物が欲しい』って来てよ。
それで、一通り見せてやったところなんだ」
ミュー:「……ナターシャ?」
店主:「で、結局、一番でかいナタを買っていったんだけど……、
一体、何に使うつもりなんだか……」
GM:ちなみに、ナターシャとは、街の北の郊外で小さな牧場……、
『タツミヤ牧場』を営む少女『ナターシャ=タツミヤ』のことです。
地元であるミラと清華は、彼女を知っていても良いですね。
フリッツ:タツミヤ……たつみや……竜宮(たつみや)?!
清華:でっかいナタ?!
ミュー:「一瞬、恐い想像がよぎったな」
清華:「ナターシャちゃんか〜……ん?
ナターシャちゃんって、そんな刃物を扱える子だっけ?」
ミラ:「……なんか、不穏当なもん買っていくなぁ。
んなモン使えるほど、力あったか、アイツ?」
清華:「ボクの山刀でも、結構、大き目なのにね〜」
と、首を傾げつつ――
折角なので、一同は、ここで買い物を始める。
ミューは、B10の重剣を……、
ミラは、新しい魔銃と弾丸を……、
さらに、回復薬も買うのだが、
まるで、設定に合わせたかのように……、
GM:(ころころ)ヒールズの呪文薬が2個……、
(ころころ)安らぎの呪文薬が1個……、
(ころころ)ナオール剤が3個……、
と、販売個数判定の出目が低く、
補充は心許ないモノになってしまった。
店主:「悪いな……やっぱり、魔法薬の類は在庫が少ねぇや」
ミラ:「いや、そこはあたいも分ってるから……」
とにかく、あるだけでも買っていこう。
店主:「まいど〜、薬を仕入れたら、
特売するつもりだからよ。その時に、また来てくれ〜」
ミラ:「頼むよ〜。とりあえず、
うちのマスターには、代わりに謝っとくから」
―― PHASE-04 怪しい露天商 ――
GM:さて、皆さんが店を出て、酒場に帰る途中のことです。
街の大通りで、サングラスをかけた男が、露天を開いており、
『ヒヤリン』を、通常の倍の値段で売っています。
ミュー:……ヒヤリン?
GM:携帯性の優れた冷房薬です。
ホッカイロの冷たい版だと思ってください。
まあ、携帯性を重視してるので、
値段は高いし、効果の持続時間も短い物なんですけどね。
ミラ:「業務用には向かん……個人用に、一個だけ買うかな」
GM:ちなみに、1個200Gです。
しかし、それでも、暑さを凌ぐ為、街の人達は買っていきます。
ミュー:「もう金がない……が、取り敢えず顔隠してるのが気に入らん」
フリッツ:「便利なんだが……高いな……」
ミラ:「……この財布の重さじゃ買えん!
心頭滅却、心頭滅却……」
フランク:『一家に一台『エアーマンが倒せない』……、
てか、流石に、どうしようもないだろうな』
清華:「……なんか、ヤダ」(シャツをぱたぱた)
ミュー:「シャツの裾なんぞぱたぱたするんじゃない、色々と見えるから」
清華:「あー! つー! いー!」
今にも脱ぎだしそうなくらい自棄になってる。
フリッツ:「こらこら……暑いからって脱ぐなよ。
気持ちはわかるが……」
ミュー:「道ばたで脱がない! フランク貸してやるから!」
フランク:『勘弁しろよミューゼル……』
と、言いつつも、清華の首筋をぱたぱたする。
清華:「森の中だと木陰が多いから、
こんなに暑いのは体験したことがなかったよー!
ねーねー、ミラっちー?
ヒヤリンの作り方って知ってる?」(ぱたぱたされてる)
ミラ:「あ〜、そうか、いっそ、自分で作る手が……」
そういや、あたい、アルケミスト技能を持ってるな。
GM:アルケミストは、確かに、そういうのに分類されるけど、
具体的には魔法薬作成か魔具知識になりますね。
まあ、作り方は知ってても構いませんよ。
清華:「もしかして、冷房薬が要るんじゃないかなー、とボク思うんだけど?」
――この人(PL)、相変わらず鋭いな。
そう、清華の言う通り……、
ヒヤリンの作成には、冷房薬が不可欠……、
しかし、現状において、
冷房薬は、入手が困難な筈である。
ならば、この露天商は、材料となる冷房薬を、何処で手に入れたのか?
冷房薬が不足している要因の一つは、何であったか?
そして、今の状況で、一番得をしているのは誰なのか?
これらの情報を整理すれば、
このシナリオの裏で蠢く存在が推理できる筈なのです。
まあ、それが明らかになるかどうかは、
キャンペーンの、今後の展開次第なのですが……、
GM:はい、ヒヤリンを作るには、冷房薬が必須ですね。
ミラ:「それじゃあ、作り方を知ってても意味ねぇ……、
ちくしょ〜、汚い商売しやがって〜」
客A:「ああ、汚ねぇよな〜? しかも、売ってる奴は胡散臭いしよ〜。
でも、この暑さじゃな〜……」
客B:「この間までは、アルフィミィちゃんが、
もっと良心的な値段で売ってたし、可愛いから、気分良く買えたんだがな〜……、
何なんだ、あのグラサン野郎は?」
と、客達は不満を言いつつも、ヒヤリンを買っていきます。
GM:例えるなら、ラグナ○クオンラインの、
ちょこんと可愛く座って露天をする可マーチャントが転職して、
地面にだらしなく座るグラサンブラックスミスになっちゃった、と思ってください。
一同:うん、それは悲しいっ!
ミュー:――てか、アルフィミィ!?
まさか、こんな所で、その名を聞く事になるとは!
GM:では、驚いて貰ったところで、
ミラには、M値判定をしてもらいましょうか。
ミラ:うん?(ころころ)11だけど?
GM:(低いな……でも、『あの時は』思い切り姿を晒してたし……)
じゃあ、ミラは、露天やってるグラサン男が、
先日のナナセリアン事件で、ケイオスとコソコソ話してた男だと気付いて良い。
ミラ:ああ、あの伝令さんか!
だったら、露天の物色をするフリで近付くかな。
露天商:「……っ!」
グラサン男も、ミラに気付いたようです。露骨に視線を逸らしています。
ミラ:「うーん? お兄さん、どっかで会わなかったっけー?」
ちょっと顔が小悪魔的になってる。
露天商:「……さ、さあ、何のことでしよう?」(冷汗)
ミラ:「そいえばねー、七瀬さんを、
敵に回しかねない事件の時にね〜……」
と、そこまで言って、わざとらしく止める。
露天商:「ど、どうか、ここは、これで一つ……」
ヒヤリンを4つ、こっそりとミラに渡します。
暗に、これで見逃して、と言ってます。
ミラ:「とりあえず、七瀬さんにバレないうちに逃げとけば?
そうでなくても、あの人なら追い出すかもしんないし」(ひそひそ)
もちろん、ヒヤリンは受け取る。
露天商:「……資金を稼いだら、そうします」
ミラ:「……がんばんな」
そう言って、立ち去ろう。さすがに不憫になってきた。
GM:というわけで、ヒヤリンを4つゲットです。
ミラ:「いや〜、あの兄ちゃん、良い人だわ。まけてくれた」
と言って、皆に1個ずつ配る。
ミュー:「ここらで、珍しい事もあるもんだ」
フリッツ:「ほう……人は見かけじゃないんだな」
ミラ:「まぁ、非情だけど、だからこそ、人情もあるわけで?」(目を逸らす)
清華:「ミラっち……なんか知り合いみたいだったし、友人価格ってやつだね!?」
ミラ:「そうそう、それそれっ!」
GM:では、ヒヤリンのおかげで、
全員、このシナリオ中、暑さによるマイナス修正はなくなりました。
一同:それは嬉しいっ!
ミラ:でさ、GM……これはPL発言だけど……、
組織の人間が、こんなトコで何やってんの?
てか、この人って、ケイオス担当の伝令役じゃなかったっけ?
GM:現在、ケイオス担当の伝令役は、アルフィミィになってます。
ミュー:もしかして……人事異動か!?
GM:資金調達員に大抜擢だ!!
フリッツ:悪の組織の資金調達が露天商?
そんなみみっちいことやってんのか、ザッハーク!?
GM:運営資金はクリーンなモノに限る。
それが、ザッハークのモットーです!
清華:悪の組織としての自覚はっ!?
ミュー:まあ、確かに、クリーンな金の方が足は付かないし、
大きな悪事の為に、小さな悪事を働くのも人員の無駄っぽいし……、
ある意味、活動方針として、間違ってはいないかも……、
しかし、すっかり、お茶目な悪の組織になったな、ザッハーク……、
GM:誰の所為だと思ってるんです?
ミュー:……うん、俺の所為だな。(爆)
清華:『パイオツハザード』のGMだったもんね。
要因の一つにはなってると思うよ。
―― PHASE-05 アレスタの試練 ――
GM:では、皆さんが店に戻ると、
何処ぞの女子学生服にポンチョを纏った姿のアレスタが、
カウンターでフルーツフラッペを食べてます。
ミュー:今回は、ベール=ゼ○ァー仕様か……、
他では鉄槌の騎士やってたりするし、
いつから、アレスタはコスプレ趣味になったんだ?
GM:きっと、エリィヌの影響です。(笑)
清華:他にも、色々とありそうだよね……、
もしかして、本気モードになったら?
GM:もちろん、な○は仕様……白いジャケットドレスです。(爆)
フレッツ:くわばらくわばら。
ミラ:「ただいま、マスター……実は、カクカクシカジカ……」
アレスタも気になるが、まずは、
マスターに冷房薬が買えなかった事情を説明しよう。
マスター:「あ〜、なるほどな……、
まあ、そうじゃねぇかとは思ってたんだ。
悪いな、無駄足させちまって」
ミラ:「特売になったら、来年の分まで確保するつもりで買いますよ」
で、説明が終ったら、すぐにアレスタの方に行こう。
わざわざ、カキ氷を食べに来ただけじゃなさそうだしね。
アレスタ:「…………」
アレスタの手には、ふぁんぶらーずでは、
お馴染みの蛇プレートがあり、それを忌々しげに眺めています。
ミラ:うげ、あたいらも、アレに巻き込まれるのか?
ミュー:あの伝令が出た時点で、覚悟はしていたさ。
アレスタ:「うむ、お前達か……今日も暑いのぅ」
と言いつつ、その表情は涼しげです。
フリッツ:「お〜、来てたのか」
清華:「あ、アレ……うーん、良いのが思い浮かばない。
アレスタのおねーさまだっ!」
ミュー:「……そういや、テリオンは、水の属性っぽかったな」
ミラ:「冷房薬でも使ってんのか? こっちじゃ冷房薬が在庫切れで、
ヒヤリンの相場が倍になってるってのに……」
フリッツ:「くそ〜……その涼しい顔が逆に憎たらしい」
清華:「おねーさま、冷房薬使ってる?」
アレスタ:「いや、冷房薬なんぞなくても、このポンチョで問題ない。
名付けて『ひんやりポンチョ』じゃ」(笑)
ミュー:合成で作ったなっ!!
ちくしょう、なんて便利なキャラなんだ!
清華:「おおおおおー!」
素直にキラキラとした眼で驚く。
フリッツ:「何〜! そんな便利なものがあるのか!」
同じく、キラキラした眼で驚く。
ミラ:「流石は凄腕魔術師!
いっそ、街中、冷やせないもんかねぇ〜」(ため息)
アレスタ:「ふっふっふっ、これも、日頃の研究の賜物じゃ。
っと、それはともかく、今日は、おぬしらに、これを渡しに来た」
と言って、先程の蛇プレートをミラに投げ渡します。
ミラ:「あん? なんじゃこりゃ?」
プレートの裏表を確認して……、
これって、ナナセリアンからは出てきたっけ?
GM:描写は無かったけど、出てきた事にしましょう。
ミュー:「円環の蛇……ウロボロスか?」
アレスタ:「それは、先日、おぬしらが倒した、
ハイコボルドの遺体から出てきたものじゃ。
いくら上級種とはいえ、所詮はコボルド……、
その割りには、強すぎたとは思わんか?」
ミラ:「ああ、あいつの……確かに強かったな。
って、あの変なバケモノからも、こんなん出てこなかったっけか!?」(驚愕)
フリッツ:「確かに、普通じゃなかったな」
ミュー:「……異常ではあったな」
清華:「うん、強かった。毒なんて受けたの久しぶりだったしねっ」
アレスタ:「どうやら、あれは、魔術的に強化されていたようじゃ。
まあ、最近は、世界中で魔物が活性化しているという噂もあり、
それも原因の一つかもしれんがの……」
ミュー:「強化モンスターか……またキナ臭い単語だな」
アレスタ:「これこそは、滅びの兆候……ついに、この時が来た、というわけじゃ」
ミラ:「終末論、なんてのは嫌いだがね……、
武器で何とか出来るものかい? 何とかなるなら、いくらでも足掻くが?」
アレスタ:「無理じゃな……武器一つで、どうこうできる相手ではない」
フリッツ:「おいおい……だったらどうすれば良いんだ?」
ミュー:「アンタがそう言うって事は、それだけのバケモノか」
ミラ:「だが、足掻かねぇと明日も来ないだろ。
未来はともかく、朝日くらいは拝みたいじゃないか」
アレスタ:「そのセリフ……相手が破壊神と知っても言えるか?
近い将来、アレが復活し、世界は滅ぶ……これは、確定事項じゃ」
ミュー:「…………」
黙って、額に手を当てて熱を測る。
アレスタ:「残念ながら、熱は無い」
ゴロツキ:「世界が滅ぶだって? ンなバカな事あるかっての。
あのガキ、頭がおかしいんじゃねぇのか? ギャハハハハハ!」
と、アレスタの話を耳にした、酒場の客達が一斉に笑い出します。
清華:「おねーさま、言ってることが重い割に、すごく落ち着いてるねっ」
ミラ:「マジで言ってる……んだよな、お前が言うなら。(ため息)
あ〜、そこ、ちょっと静かにしな?」(ゴロツキに凄みを利かせる)
ミュー:「……の、ようだな。あと、そこのゴロツキは喧しい」
笑ってるゴロツキにフランクを嗾ける。
アレスタ:「まあ、馬鹿にするのが普通の反応じゃ……そして、それが一番の危険でもある」
ミラ:「気付いた頃には……ってことか」(銃口自分のこめかみに当てて)
ミュー:「質の悪い登場の仕方だな」
清華:「誰にでもわかるくらい、表に出てきたら、
もう手遅れって、性質の悪い病気みたいなものかなー」
フリッツ:「ん〜……何だか、ややこしい話になってきたぜ」(頭を掻きつつ)
アレスタ:「この異常な猛暑も、その流れの一つじゃろう。
なにせ、この現象は自然のものじゃない」
清華:「うん、それは……わかるね」
アレスタ:「まあ、この程度のことは、
破壊神復活にくらべれば、規模の小さいものじゃがな。
明らかに、人為的なものじゃ」
ミラ:「だったら、とりあえずは対症療法だろ?
人為的なモノってんなら、分りやすくて良いしな……、
で、これ(蛇)が黒幕のマークと言うことかい?」
アレスタ:「……おそらくは、な」
そこで、おぬし達の実力、もう一度、見極めさせてもらおう。
おぬし達が、英雄に足る存在であるかどうか……、
見事、この事件を解決してみるがいい」
フリッツ:「英雄って……、
スケールがドンドン大きくなるな」
ミュー:「……英雄ってのは好きな単語じゃないんだがなぁ。
ま、依頼というなら問題無しだ」
清華:「暑いのキライだから、叩くなら異存ないよっ!
でも、英雄かぁ……ボク、似合ってないかも」
ミラ:「まあ、そのへんは、時間が化粧してくれるだろ?
しかし、英雄ねぇ……あんた、そこまで考えてたのかい?」
アレスタ:「器の大小の違いはあれど、
己の手に届く範囲のものを守れる者は、皆、英雄じゃよ。
子供にとって、親がそうであるようにな」
フリッツ:「今、良いこと言った!」
ミュー:「親、ね……腐れオヤジは叩き斬ってやりたいところだが」
清華:「おかーさんは好きだねっ! あの話はー……だけどっ」
エルフの時間の間隔で、延々と惚け話を聞かされるんだよ。
フリッツ:――年単位かい!
ミラ:「あたしは、このしょーもない街がなんのかんので嫌いじゃないしな。
全部、終わったら、ここで、またウェイトレスやれるように頑張るとするかね」
アレスタ:「見事、解決できたなら……わしの作品を、一人に一つずつやろうかの」
ミラ:「お、それは期待大だな!」
清華:「……ふぇ? おねーさま、本気?」
アレスタ:「うむ……是非とも、わしの期待に応えてくれ」
と、言い残し、店を出ようとして……、
「そうそう、ヒントくらいはやらんとな」
清華:「――ヒント?」
フリッツ:「ってことは、原因を知ってて、敢えて放置かよ?
あんた、性格悪いなぁ〜……」
アレスタ:「ただ暑いだけなら、このポンチョがあるから、わしには害は無いしの。
それに、わしが出るまでも無い」
ミラ:「……で、ヒントってのは?」
アレスタ:「――『夏の象徴』じゃ」
と、そう言って、今度こそ、店を……、
ミラ:「あっ、ちょっと待った!」
アレスタ:「……何じゃ?」
ミラ:「お勘定〜」(笑)
アレスタ:「――ちっ」(爆)
軽く舌打ちすると、手近のテーブルに、代金を置きます。
もちろん、ピッタリの金額です。
フリッツ:うわっ、ドサクサ紛れに、
代金踏み倒す気マンマンだったのか、あいつ!?
ミュー:この街で、そんな真似をするとは……、
やるな、マスター・テリオン。(笑)
清華:根性というか、度胸が違うねっ!
人としての性根は、ちょっと首傾げちゃうけど!
ミラ:「さすが、きっちりしてる……チップくらい置いてけ」(笑)
―― PHASE-06 夏の象徴を探せ ――
ミラ:「さて、夏の象徴と言えば――」
清華:「向日葵とか蝉とか……あとは何だろ?」
フリッツ:「スイカ、とかどうだ?」
ミラ:「カキ氷、寺子屋の宿題……、
ビールに枝豆、冷奴なんてセンもあるなぁ」
ミュー:「夏と言えば眼球……いや、これは違うか。
怪談やら入道雲もそうだな」
フランク:『ひと夏の経験? 或いは初体験?』
ミュー:「そういえば、ナタ娘も気になるな。
いや、この異常気象とは無関係なのかもしれんが……」
フリッツ:「ナタ娘が夏の象徴? 嫌な象徴だな?」
清華:「ある意味、怪談かもしれないけどねぇ」
ミラ:「う〜ん、如何にもだな……」
清華:「取り敢えず……手分けして探してみる?」
ミラ:「そうだなぁ。取り敢えずは、町を観察して……、
ナターシャの様子も、ついでに見に行くか」
ミュー:「じゃあ、そのナターシャとやらについて少し聞いてみるか。
男に捨てられたとか、その後も、そいつを忘れられなくて、
執拗にストーキングしてる、とかって事が無いか」
ミラ:「だね……猟奇殺人なんてやられたら困る」
ミュー:「一番恐いのは、出会い頭に、首に向かってナタ一閃だな」
フリッツ:「そうだなぁ……」
GM:じゃあ、それぞれ、何を調べるか宣言してください。
順番に処理していきましょう。
ミラ・清華:街を観察しつつ、ナターシャの牧場に行く。
ミュー・フリッツ:保安官事務所に行って、
ナターシャについて聞きにいく。
GM:では、まずは、男性陣から処理していきます。
<保安官事務所にて>
GM:では、ミューとフリッツは、
保安官事務所へとやって来ました。
ミュー:「たのも〜!」
フリッツ:「おじゃましま〜す」
繭:「――みゅ〜!」
と、繭が元気に出迎えてくれます。
それと一緒、澪も出てきますよ。どうやら、留守番のようです。
澪:『こんにちはなの』(スケブに)
ミュー:「お、ちびすけ、元気だな……二人だけか?」
フリッツ:「こんにちは。あれ、七瀬さんは?」
澪:『お仕事なの。いつも大変なの』
繭:「だから、お留守番」
フランク:『詩子ちゃんも、茜ちゃんもいねーのかよ』(ガクッ)
繭:「――お前がほし〜」(爆)
ミュー:「そ、そのセリフを何処で……って、ヤツだわな」
清華:「……へっくち」
澪:『忘れてたの。口きいちゃダメって言われてたの』
ミュー:「保安官局員として、それはど〜よ?」
フリッツ:「まぁ、その話は置いといて……、
ナターシャって娘について、何か変わった話とか聞いてないか?」
ミュー:「皆、出払っているんじゃ期待は出来ないか……、
最近、ボルタックの店で、大振りのナタを買ってたらしいが、
なんか心当たりは無いか?」
澪:『――? 知らないの。でも、最近、仲良しの男の子ができたの』
フリッツ:「どんな子なんだい?」
澪:『分からないの。でも『バット』って名前なの』
ミュー:世紀末覇王伝説?
フリッツ:いや、世界観が違うから……、
GM:フルネームは『バット=ソウルブラザー』です。(爆)
ミュー:ソウルブラザーって……、
フリッツ:じゃあ、この街には、イリーとかクラウドとかトミーもいるのか?
GM:さあ、それは、まだ決まっていません。(笑)
ミュー:「あぁ、ついでに……二人とも、蝉以外に夏の虫って、最近、見かけたか?」
繭:「つかまえた」
と、繭が、得意気に、ズイッと捕まえたセミを見せてくれます。
GM:では、ここで、メイガスまたはアルケミストで判定してください。
ミュー:(ころころ)達成値……5。(泣)
フリッツ:(ころころ)……ファンブル。(爆)
ミラ:ええい、この男共は、相変わらず!
フリッツ:ファンブル表は(ころころ)……、
『7:正反対の結果、もしくは仲間に呆れられる様な結果』。
ミラ:ファンブルした時点で、もう充分に呆れたよ。
GM:じゃあ、フリッツは、繭から、
セミを受け取る際に、うっかりと逃がしてしまいます。
繭:「うわぁぁぁぁーーーんっ!!」(大泣)
ミュー:「うわわわ、落ち着け!
ほら、コレ貸してやるから!」
と、慌てて、繭にフランクを押し付ける。
フランク:『あ〜、このペッタペタな感触が……』
フリッツ:「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
土下座で平謝りする!
なにせ、この子が泣き出したら、あの御方が……、
GM:ヒュンヒュンヒュンヒュン、と何処からか風切り音が!
ミュー・フリッツ:来たぁぁぁぁぁっ!!
すぐさま、そっちを見る!
GM:では、その風切り音がする方を向くと、
大車輪の如く回転しながら、フリッツへと、
飛来するドラゴンスレイヤーがっ!(爆)
ミュー:「だいぜんがぁぁぁっ!?」
フリッツ:「こ、怖ぇぇぇっ!!」
GM:あ、そういえば、繭が本気で泣いたら、
何処からか、ドラゴンがやって来るんだった。
設定上、ドラゴンマスターだから。
ミュー:本物のドラゴンの方が、なんぼかましだぁぁぁっ!!
死ぬっ! 死ぬからっ!
あんなの喰らったら、確実に死ぬ!
フリッツ:あ〜、何故か、今までの記憶がフラッシュバックする。
ミュー:それは、走馬灯だぁっ!!
ドラゴンスレイヤーを買ったばかりの重剣で叩き落すっ!
GM:では、ミューの剣で叩き落され、
フリッツに命中するギリギリで、ドラスレは地面に突き刺さる。
フリッツ:「た、助かった……すまねえ、ミュー」
尻餅ついて、股間ギリギリに突き立ったドラスレを見て、冷汗を流す。
七瀬:「あんたらぁぁぁっ!
今度は、澪や繭にまで
手を出す気かぁぁぁっ!」(ズドドドドッ!)
ミュー:「落ち着け! ただの情報収集だ!
現に、ほら、見てみろ! もう泣いてない!」
繭:「みゅ〜♪」(フランクをぎゅ〜)
フランク:『あ〜、このぺったぺたな感触が……』
ミュー:「――ほら、な?
で、最近、セミ以外に、夏の虫ってなんか見なかったか?」
七瀬:「(地面に刺さった剣を抜きつつ)虫……?
あたしとしては、ヒマワリの方が気になるけど……」
ミュー:「この時期にセミが鳴いてるのは異常だろ?
ヒマワリも、十二分に異常だが……」
七瀬:「そりゃあ、まあ、セミについても、異常かもしんないけど……、
なんかさ……街中のヒマワリの数が、どんどん増えていってない?」
では、2人とも、エージェントか、ガンスリンガーで判定してください。
ミュー:「……増えてる?」
どっちの技能も無いから平目で(ころころ)8だな。
フリッツ:(ころころ)こっちは7だ。
GM:まあ、七瀬にも指摘されてるし、その達成値でも良いかな。
確かに、言われてみれば、街中に咲くヒマワリの数が、
日に日に増えているような気がします。
ミュー:「この繁殖率は異常だな……まだ、枯れたのを見てね〜し」
フリッツ:「確かに、ポンポン増えてる感じだな」
七瀬:「それにさ、あたしも乙女だから、花については、それなりに知ってるんだけど……、
なんか、ヒマワリに違和感があるのよね。
咲いてる時期とかじゃなくて、それ以外に、って意味で……」
フリッツ:「それが、あんたが、セミよりもヒマワリを優先する理由か」
ミュー:「違和感ねぇ……(手近なヒマワリを調べつつ)
あと、乙女というには、その鉄塊は、
あまりに重く、大きく、大雑把過ぎるんじゃないか?」
七瀬:「――ほっとけ!」
GM:で、ヒマワリを調べるなら、アルケミスト判定です。
フリッツ:ここは、俺の出番だな。
(ころころ)まあまあの12だ。
GM:では、ヒマワリの特性というか、特徴というか……、
ヒマワリって、普通、太陽を追うように、そちらを向いて咲きますよね?
まあ、厳密には、常に南向きってことになるんですが……、
で、今は夕方で、当然、ヒマワリは、西寄りの方を向いてるはずです。
なのに、街中のヒマワリは、思い切り北を向いています。
ミュー:それは、明らかにおかしいな。
ナカザキが、この世界の北半球にあるか、
南半球にあるかで、また、話は違ってくるが……、
とにかく、明らかに異常な方を向いてるって考えて良いんだな?
GM:はい、そういう細かい事は考えず、
ヒマワリが北を向くのはおかしい、と思ってください。
フリッツ:「普通、ヒマワリは、太陽に向かって咲くはずなんだが……、
これ、みんな、北を向いてるぞ?」
七瀬:「そういえば、そうね……ちょっと変よね」
フリッツ:「北か……あっちには、牧場があったよな?」
ミュー:「ナターシャのタツミヤ牧場か?
これはまた、偶然の一致にしては、出来すぎだな」
ところで、GM、ヒマワリから、変な魔力とかは感じないか?
GM:特に変な魔力は感じません。
でも、そこまで考えるなら、ヒマワリには、
火の属性がある、という知識を思い出して良いです。
もう少し詳しく説明しますと――
LQ世界には、8つの属性があります。
その属性は、あらゆるものに対応しており、
特に、花などの植物・自然物には、その傾向が、割と顕著に現れます。
例えば、ヒマワリなら、火の属性……、
第2PTの方で登場したセントランなら光の属性……、
魔法薬は、主に、そういった植物を利用して調合されます。
つまり、花には、微量ながらも、属性効果があるのです。
で、結論から言ってしまうと、
異常気象の原因は、このヒマワリにあります。
街中に咲き乱れた、火の属性を持つヒマワリ……、
その属性効果が、気温にも影響を及ぼし、
街を時期外れの真夏状態にしてしまったのです。
ちなみに、セッション時、
PL達は、最後まで、この答えには至りませんでした。
何故なら、『花による属性効果』の情報を、
GMが、うっかりと与え忘れてしまったからです。
――すみませんでした。(超土下座)
ミュー:GM、今の時期は、本来、寒い時期なのか?
GM:それは、季節という意味ですか?
今の季節は、そもそも、ヒマワリが咲くような時期じゃありません。
時間という意味でなら、夜になると冷え込むようにはなりますが、
冒頭でも言いましたが、それは、この街の特徴です。
簡単に言うと、昼間は暑くて、夜は寒い、という、
砂漠のような環境だと思ってください。
まあ、実際には、砂漠まで言うと極端なんですけどね。
フリッツ:もしかして、何か強い火属性のモノでもあるのか?
ミュー:そう考えるのだ妥当かもな……、
取り敢えず、思い出した事と、想定される事を七瀬に話しておこう。
少なくとも、夕陽よりは、熱と光を感じさせる『何か』が、街の北にあるっぽい、と。
七瀬:「ふーん……わかったわ。こっちも、本腰いれて調べてみる。
変態のわりに、まあ、少しは役に立つじゃない」
ぴんぴろりろりん♪ 信頼度UP♪
これで、七瀬のステータスがUPします。(違)
ミュー:「一応、自己弁護しておくと、変態では無いんだが……」
繭:「おまえがほしー」
ミュー:それ言っちゃダメェェェッ!!
七瀬:「ウチの子に、変なことを教えるな〜っ!!」
ミュー:「俺は教えてねぇぇぇぇっ!!
主犯は間違いなく、あのエルフ娘だろーが……逃げるな、フリッツ!!」(脱兎)
フリッツ:「生きて帰れよ……、(逃亡)
それにしても、北か……あの2人が言った方だが、大丈夫か?」
GM:では、ミラと清華へとシーンを移します。
<ナカザキ北出入口にて>
清華:「――へくち!?」(くしゃみ)
ミラ:「今、なんか、断末魔が聞こえた気がする」
GM:さて、2人は、ナターシャの家に向かうんですよね。
つまり、タツミヤ牧場に向かうってことになるので、
2人は、今、街の北の郊外に向かう為、街の北出入り口に向かっています。
で、2人が、街の出入り口の門のあたりにくると、
郊外から街に向かって、ヨロヨロと歩いてくる人影が見えます。
清華:「ん〜、誰だろ?」
ミラ:「尋常な様子じゃないな……お〜い、熱中症か〜?」
清華:「怪しいニオイ、ぷんぷんだね〜」
GM:どうやら、その人影は少年のようです。
ミラが声を掛けると同時に、少年は、バタッと倒れてしまいます。
ミラ:「わっ、マジで熱中症かよっ!?」
駆け寄って抱き起こすぞ。
清華:「わっ、ついに、暑さで倒れた人を確認しちゃった!?」
GM:熱中症じゃないです。
少年は血塗れで、何か、大きな刃物で斬られた痕があり、それが原因っぽいです。
一同:惨劇が起こってる〜っ!?
清華:え、え〜と……その刃物って、ナタっぽい?
GM:そこまでは判別できません。
とにかく、大きな刃物による傷です。
ミラ:「おい、おいっ!? 生きてるか?
生きてるな!? 今、助けるからなっ!?」
清華:治療はできるよね?
ハーブしか持ってないけど……取り敢えず、3つくらい使うよ。
清華の処置によって、
少年は、なんとか、一命を取り留める。
ちなみに、この時の、
清華のハーブの効果の判定は、1、1、5……、(笑)
まあ、死にはしない程度の処置ですね。(大汗)
少年:「ナ、ナタ……が……助け……」
と言い残し、少年は意識を失います。
ミラ:「――ナタ?」
GM:では、そこへ、七瀬に追われて、
ミュー達が、猛スピードでやって来ます。
ミュー:「うぉぉぉぉっ!? 鉄塊が!!
鉄塊が背中かすめたぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
七瀬:「まぁぁぁてぇぇぇぇぇっ!!
あんたらは、いっぺん、激甘ワッフルの刑で更生させてやるぅ!」
フリッツ:「どんな刑だぁぁぁぁっ!?」
ミラ:「おーい、急患急患っ! 回復魔術を使える奴いるか〜っ!?」
清華:「ハーブスじゃ追いつかないんだよっ!?」(珍しく青い顔)
ミュー:「殺す気かぁぁぁぁ――っと、七瀬、ストップ!」
七瀬:「――って、バット!? 重傷じゃない!!
何があったってのよ?」
ミュー:「とにかく、治療を……メディア!」
(ころころ)気休め程度には回復した。
GM:治療は、それで充分です。
あとは、ちゃんと診療所で、適切な処置をすれば、助かるでしょう。
ミラ:「ナタがどうとか言ってたけど……、
そういや、ナターシャが買ってたのもナタだよな?」(汗)
清華:「うん、そうだね……、(汗)
とにかく、この男の子が、大きな刃物でバッサリやられて、
牧場から街に向かって、歩いて来たんだよ!」
フリッツ:「となると……何かあるな、あの牧場に……」
七瀬:「傷は治ったけど、ちゃんと、お医者さんには見せないと……、
あたしが、バットを診療所まで運ぶわ」
と、七瀬はバットを背負います。
清華:「ななちゃん、お願い」
ミュー:「わーった、頼む。こっちは、牧場の調査だな」
七瀬:「ええ、そっちはお願い!
それで、さっきの件はチャラにしてあげるわ」
ミラ:「ひと段落したら、こっちにも来てよね。
きっと、碌なことになってない筈だし……」
七瀬:「もちろん、そのつもりよ! 無理すんじゃないわよ!」
と言って、バットを背負った七瀬は、街へと戻っていきます。
清華:「おっけ〜! でも、蹴り倒しおいても良いよね?」
ミュー:「無理せずに済む相手なら良いけどな」
では、タツミヤ牧場に向かうとしよう。
ミラ:OK、惨劇に挑もうじゃないか!
―― PHASE-07 タツミヤ牧場の惨劇 ――
GM:では、皆さんは、タツミヤ牧場へとやって来ました。
牧場の敷地一面に、ヒマワリが咲き狂っています。
フリッツ:「うわ〜……咲き過ぎだろう」
ミラ:「狂気だな、こりゃ……」
ミュー:「この光景だけで、原因判定してもおかしくないな」
清華:「わ〜、いっぱい」
ねえ、GM、ヒマワリの向きは? 何処か一点に向かってない?
GM:はい、ご名答です。
街のヒマワリとは違い、牧場のヒマワリは、
ある一点の方角に……牧場の中心を向いて咲いています。
ミラ:「確定だな。この綺麗な放射線は……」
GM:で、そのヒマワリ群の一角に、大きな刃物で、
ヒマワリを狩って作った獣道のようなモノがあります。
清華:ヒマワリの合間に、道がほっそりと、みたいな?
GM:うんうん、そんな感じ。
ミュー:「こりゃ、相手が迂闊か、それとも、誘われているか……」
ミラ:「なんとまぁ、猟奇な! 誘われてるとしか思えんね」
清華:「……どうしよう?」
フリッツ:「いかにもって感じだけど……行くしかないだろ」
ミュー:「昔の人はこう言った。罠は掛かって踏み潰す!」
清華:「ボクの勘では、この道を通るのは危なそうだけど?」
ミラ:「確かに、脇の視界は通らんヒマワリ畑だもんな。
不意打ちの可能性はある」
ミュー:「薙ぎ払いながら進むか?」
清華:あえて、ヒマワリを掻き分けて進む事は出来そう?
GM:ヒマワリの中を進む事はできますが、
その分、動き難いので、動作的な判定に−3の修正があります。
あと、当然、ヒマワリの中で動くと、ヒマワリもカサカサ動くので、
いる場所は、すぐにバレそうです。
フリッツ:「手っ取り早く燃やす?」
清華:「ナターシャちゃんがいたら、エライ事になりそうだね」
ミラ:「警戒して行けば、大丈夫じゃないか?」
ミュー:「まあ、この道を行くのが最短だし……何とかなるだろ」
GM:では、一本道の獣道を進むと、
途中で、何かと争ったような痕跡があります。
周囲には、点々と血の跡があり、大きなナタが落ちています。
それと同時に、獣道は途切れています。ちなみに、ナタに血の跡はありません。
フリッツ:「こりゃ、何かあったな」
ミュー:「拭ったか、そもそも斬っていないか……」
清華:「周りに血があるのに……?」
ミラ:点々と血の跡があるんだよな?
その血の跡って、何処に続いてるんだ?
GM:血の跡は、ヒマワリが向く方……、
つまり、牧場の中心方向へと続いています。
まるで、何かを引き摺ったかのように……、
ミュー:「考えてる余裕が無いような気がしてきた」
フリッツ:「まさかな……そんな状況になって欲しくないが……」
ミュー:「とにかく、追跡だ、ここを抜けねば始まらん」
清華:「でも、向日葵の中を動き回るの危ないよね……方向感覚も大丈夫かな?」
ミラ:「そこは向こうも条件は同じはず。気にしても始まんないよ」
ミュー:「大丈夫だ、フランクが上から見張って……ねぇ!?
ってか、フランクいねぇ!? 忘れてきた!?」
一方、その頃――
ナカザキの保安官事務所――
繭:「――みゅ〜♪」(ぎゅむー)
フランク:『やめてよしてかんべんして。
俺これでも耐久力は在る方だけど鳥って以外と骨がもr――』(ちーん)
みゅー:「……かぷっ」
フランク:『噛むなぁぁぁぁぁっ!!
そこの黄金竜、自重しろぉぉぉぉっ!!』
ミュー:「――まあ、いっか」(爆)
ミラ:「とにかく、急いで、この血の跡を辿ろう」
GM:では、皆さんが、血の跡を追い、牧場の中心へと近付くと、
突然、周囲のヒマワリが、ガササササッと揺れます。
ミュー:「ふん、おいでなすったか……」
重剣を抜いて構える!
フリッツ:「――来たな!」
ミラ:「敵襲、敵襲〜っ!!」
清華:「どこから来る気かな?」
GM:そして、グワァッと、見上げるほど巨大な……、
全長10メートル程の巨大ヒマワリが、
その全身を持ち上げます!
ミュー:「……は?」
フリッツ:「って、おいおい……」
清華:「……うわっ!?」
ミラ:「意外なモノがきたな」(キョトン)
GM:ヒマワリからは、無数の触手が伸び蠢き、
その中には、先端がナタのように鋭利なモノもある。
そして、触手の一本には、少女が……ナターシャが捕まっており、
巨大ヒマワリが、今にも、彼女を食べようしているかのように
口にも似た花の中心部が、グワッと開く。
清華:ナタだね〜……って、ちょっと待った〜!」
ミラ:「――危ないっ!」
GM:では、ここから戦闘シーンです。
ただ、戦闘を始める前に、
ちょっと、この変則戦闘のルールを説明しますね。
<巨大ヒマワリとの戦闘ルール>
・敵が先攻を取った場合、ナターシャは飲み込まれる。
・飲み込まれた場合、5ターン以内に敵を倒し、
救出しないと、ナターシャは死亡する。
・敵は優先的に、ナターシャを捕食する為の行動を取る。
・触手を攻撃すれば、ナターシャを落とせるが、
落下ダメージ(1d6)が蓄積すると、ナターシャは死亡する。
・触手は3本(A〜C)あり、HPは各10。
1点でもダメージが入れば、ナターシャを落とす。
・ナターシャのHPは24。
・落下するナターシャは、行動を消費する事で受け止められる。
GM:ちなみに、巨大ヒマワリの行動は、
触手3本と本体による1ターン四回行動です。
もちろん、触手を切り落とせば、その分、行動は減ります。
ミラ:ひえええええっ!?
どんだけシビアな戦闘なんだよ!
ミュー:いや、そうでもないかもしれんぞ。
GM、このバケモノは、デカイだけで、基本的にはヒマワリなんだよな?
クリーピングツリーみたいに動き回るわけじゃないんだよな?
GM:まあ、所詮は植物ですからね。
地に根付いているので、この場からは動き回れません。
ミュー:よし、了解した。
イニシアティブ判定は誰がやる?
フリッツ:ここは、何としても先攻を取りたいな。
ミラ:ブーストダイスに余裕がある、あたいがやるよ。
ミュー:なら、なんとしても先手を取ってくれ!
ミラ:任せな! イニシアティブ判定に、ブーストを1点使用!
(ころころ)うおおおっ!? 出目が6、6、6!!
GM:そんなの(ころころ)どうしようもない!
問答無用で、そっちの先攻です。
ミュー:ならば、作戦を提案するぞ!
とにかく、ナターシャを助けられれば、
相手は、所詮、動けぬヒマワリだ。
彼女を回収したら、牧場の外まで逃げて、
このヒマワリ畑に火をつけてやろう。
フリッツ:燃やすなら、俺の役目だな。
ミラ:それは、確かに効果的だが、延焼が怖い。
下手すると、街に被害が出て、七瀬さんに殺される。
清華:というか、ここは、ナターシャちゃんの牧場だし、
被害は、最小限に抑えたいよ。
もちろん、人命第一だけど、可能なら、燃やさず倒すのが理想だね。
ミュー:まあ、とにかく、ナターシャを確保したら、
戦闘範囲外に連れて行くのは、最優先事項だぞ。
フリッツ:となると、触手を、ブッタ切っていかないとな。
ミュー:敵の手数を減らしつつ、ナターシャが捕獲されるのを防げるからな。
<第1ターン>
フリッツ:それじゃあ、まずは俺からだな。
そういえば、ヒマワリの中での行動のマイナス修正は?
GM:ああ、その修正は、戦闘中は向こうです。
戦闘範囲内は、巨大ヒマワリが寝そべってたせいで、更地になってます。
例えるなら、ヒマワリ畑の真ん中に、ミステリーサークルがあって、
そのサークル内が、戦闘範囲になり、そこに巨大ヒマワリがいる、って感じです。
フリッツ:なるほど、分かり易い。
じゃあ、触手Aを魔銃で攻撃!
(ころころ)命中は10だ。
GM:(ころころ)回避しました。
清華:「どうする……動きが早い」
次はボクだけど、ゼロ待機しておく。
ミュー:よし、必殺『ツッコミクラッシュ』発動!
消費HPは20点で勝負をかける!
GM:OK、きなさいっ!
(大胆な……でも、MP攻撃は効果的なんだよな)
ミュー:くらえっ!(ころころ)ファンブル!!(爆)
フリッツ:またかよっ!!
ミラ:前回も、その技、ファンブルしてなかったか?
もう技、使うな〜っ!!
ミュー:うはははははははっ!(壊れ)
はりきって振り被り過ぎて、後頭部をバチコ〜ンとやっちゃったよ!
GM:じゃあ、自分にMPダメージくらっておけ。
ミュー:(ころころ)攻撃は34点……、
防御すれば(ころころ)19点ダメージで、なんとか気絶は免れた。
GM:そして、ツッコミクラッシュは封印ね。
(しめしめ、これでMP攻撃で潰されることはなくなった。
なにせ植物だから、MPは低いんだよね)
ミュー:「ぐおおおおおおっ!!」(ごろごろ)
清華:「……つかえねぇ」(←前回のミラの真似)
ミラ:「何をやっとるか、半耳〜! あたいが撃ち落すぞ〜!」
そういや、ナターシャは、どの触手に捕まってるんだ?
GM:ああ、忘れてました。触手Aに捕まっています。
ミラ:なら、触手Aを攻撃!
(ころころ)ちっ、出目が低い。13と言って命中!
GM:でも、ミラは、固定値が高いから(ころころ)回避失敗。
ミラ:(ころころ)ダメージは17点!
GM:防御して(ころころ)ダメだ、ピッタリと撃沈。
ミュー:これで、相手の手数が減ったな。
GM:ミラの放った銃弾が、ウネウネと蠢く触手の一本に、見事に命中!
細い触手は撃ち抜かれ、力を失う。
それと同時に、掴まれていたナターシャが解放され、地面に落下する。
ミラ:「――清華っ!」
清華:「お〜らい、お〜らい!」
自分の行動を消費して、ナターシャちゃんをキャッチするよ!
GM:判定はいりません。無事、受け止める事が出来ます。
ミラ:「グッジョブッ!」
これで遠慮はいらない! ナターシャを守りつつ、速攻でキメるよ!
GM:その前に、巨大ヒマワリのターンです。
まず、本体の行動は……何やら、大きく息(?)を吸い込んで終り。
ミュー:しまった、ブレス攻撃かっ!!
ミラ:タメ攻撃かよ!
フリッツ:てか、なんで植物が息を吸い込むっ!
植物は呼吸なんてしないだろ!
GM:してますよ。光合成ってカタチで。
フリッツ:ええい、上手いこと言いやがって!
GM:で、触手Aは、やられちゃったので、触手Bの攻撃!
こいつはナターシャを捕まえていくので、清華に攻撃します。
命中したら、清華にダメージは無いけど、ナターシャが奪われます。
(ころころ)命中は11です。
ミュー:ええい、ここは、割り込んで、清華とナターシャを守るぞ!
ミラとフリッツも体を張ってでも2人を守れ!
3人掛かりで触手BCの攻撃を防いで、
次のターンで、清華はナターシャを連れて、戦闘範囲から逃げろ!
清華:おっけ〜、ナターシャちゃんを、
敵の触手が届かないところまで運んだら、戻ってくるよ!
GM:それだと、清華が戻って来られるのは、3ターン目になりますよ?
ミュー:構わんっ! 次のターンは、
ブレス攻撃(推定)と触手BCの攻撃は、俺達3人で耐え切る!
全員、それでいいなっ!?
フリッツ:異存無し!
ミラ:とにかく、素人の安全の確保が最優先だからね!
ミュー:なら、さっきの汚名を返上だ!
HPに余裕がある俺から割り込むっ!
(ころころ)そしてファンブル〜っ!!(爆)
一同:おい、コラァ〜ッ!?(笑)
ミュー:前回といい、今回といい、良いトコ無いな……、
ファンブル表は(ころころ)……あっ。(笑)
GM:『10:仲間をと〜っても
恥ずかしい目に遭わせるような大失敗』。(笑)
ミラ:よりにもよって、それかっ!!
清華:状況的に、ボクしかいないよね?
ミュー君、本気で変態街道まっしぐら?
ミュー:そんなつもりは無いのに、
ダイス目が、ダイス目がぁぁぁぁっ!!
GM:では、ミューは、清華とナターシャを狙う触手の攻撃を、
剣で受け止めようとしたが、軌道を逸らすだけに終ってしまう。
そして、その鋭い触手は、清華の胸の辺りをかすめて……、
清華:「――わあっ?!」
でも、はだけた胸を気にしてる余裕は無い!(爆)
フリッツ:「とりあえず、ミュー……、
七瀬さんに殺されるなよ。いや、真面目な話で……」
ミラ:「弁護はしてやるからな」
GM:なんか色々と不憫なので、
今の割り込みでは、ナターシャは無事だったことにします。
続いて、触手Cも、ナターシャを狙って、
命中は(ころころ)ぬあっ、ファンブル!?
清華、ここは、回避で、是非ともファンブルを!
清華:や〜だよ。回避判定にブースト1点使用。
ボクのファンブル値は2だから、これで、事実上、自動成功だね。
3d6で2なんて、絶対に出ないもん。
GM:うわっ、汚ねぇっ!!
ミュー:助かった! 次のターン、2人分の行動が残ったぞ!
<第2ターン>
GM:では、第2ターン……、
順番は、フリッツからですね。
フリッツ:このターンで、一旦、戦線から離脱するんだよな?
だったら、景気良く燃やしてやる!
必殺技『紫炎』発動っ!!(ころころ)発動は成功!
続いて命中は(ころころ)嘘だぁぁぁっ!?(泣)
ミラ:また、ファンブルかぁぁっ!!
本気で男共が使えねぇぇぇぇっ!!
お前ら、2人揃って、基礎からやり直せっ!!
ミュー・フリッツ:それ、本気で考えてみる。(泣)
GM:まあ、とにかく、ファンブル表をよろしく。
フリッツ:(ころころ)あ、あははははは……、(壊れ)
清華:『9:仲間に被害が及ぼされる/大迷惑をかける』(笑)
ミラ:ちょっと待て! なんだ、その出目は!!
GM:紫炎を誤射したみたいですね。
対象は、1d6のダイスで決めましょうか。
1・2でミュー、3・4で清華、5・6でミラね。
フリッツ:(ころころ)うん、6!
ミラ:バカヤロォォォッ!!
GM:狙ったように、ミラにいきましたね。
しかも、ミラの場合、炎は弱点属性だから、ダメージに+5です。
フリッツ:(ころころ)すまん、ダメージは22点だ。
ミラ:防御して(ころころ)16点抜けたな。
一気に半分が削れたな〜。
GM:おかしいな〜、巨大ヒマワリ、ほとんど何もしてないのに、
もう、そっち、ボロボロじゃないですか。
ミラ:「あちちちちちっ!!
ええい、このノーコンピッチャーめ!」
フリッツ:「俺も、七瀬に殺される覚悟をしておこう」(泣)
清華:「じゃあ、ボクは、一旦、逃げるね!
すぐに戻って来るからねぇぇぇっ!!」
このターンは、ナターシャちゃんを連れて、戦線離脱する。
ミラ:「頼むわよ、清華!!
見てな、フリッツ! 弾はこう撃つんじゃ〜っ!」
ヒマワリの本体に攻撃(ころころ)19で命中!
GM:それは、さすがに(ころころ)うん、無理。
ミラ:クリティカル値10のダメージ判定!!
(ころころ)11の(ころころ)10の(ころころ)6っ!
2回クリティカルして、合計37点っ!!
GM:なんだ、その出目っ!!
防御は(ころころ)ぐあっ、ほとんど削られて、
巨大ヒマワリの残りHP2!?
ミラ:よしっ、この後のブレス攻撃を耐え切れば勝てる!
必殺技で、金を使う必要も無さそうだっ!
GM:ミラの放った弾丸……、
ヒマワリの巨体に比べれば、ほんの小さな弾丸が、的確に、急所を捉える!
巨体が……グラリと揺らぐっ! しかし、まだ、倒れない!
最後の抵抗とばかりに、ヒマワリの本体は、
口の中から、大量のセミを射出する!
ミラ:セミ!? そういうことか!
こいつらが、ヒマワリの種を、街中にバラ蒔いてやがったんだな!
GM:その通りっ! さあ、全体攻撃、いきます!
(ころころ)16と言って命中!
ついでに、ダメージは(ころころ)28点!
ミラ:物理なら(ころころ)よしっ、回避成功!
フリッツ:(ころころ)回避失敗!
せめて、防御は(ころころ)ダメージは14点抜け!
ミュー:ふっ、剣術LV8を舐めるな!
(ころころ)事故ったぁぁぁぁっ!!(爆笑)
一同:お前、なんか憑いてるよ、絶対!!
GM:と、取り敢えず、ダメージの処理を……、
ミュー:(ころころ)11点抜けた!
で、ファンブル表は(ころころ)9だよ、おいっ!
一同:またかぁぁぁっ!!
GM:『仲間に被害が及ぼされる/大迷惑をかける』。
この場合、対象はミラしかいませんね。
回避に成功したのが、ミラだけですから……、
フリッツ:そうなるな……、
避けようとしたら、ミラに引っ掛かったか?
GM:じゃあ、回避しようとしたら、
防具の止め具か何かが、近くにいたミラのスカートに引っ掛かった。
そして、ビリビリビリ〜ッ!!(笑)
ついでに、ミラの、さっきの回避成功は無効ね。
ミラ:「ちょっ、きゃあああああっ!!」
(ころころ)ダメージが抜けて、もう残りHP3点しかない!?
GM:続いて、触手BとCの攻撃です。
ミラを狙いたいところだけど、ミラは後衛だから、
ここは、ミューに攻撃します。(ころころ)……、
ミュー:HPは、まだ19点ある! 耐え切ってやる!
(ころころ)よし、2回とも回避したぞ!
<第3ターン>
清華:「たっだいまぁぁぁぁぁっ!!」
その辺のヒマワリを胸に巻いて戻って来る。
ミラ:なんと、花ブラか!!(笑)
GM:一人は花ブラで、もう一人はパンツ丸出し……、
ミューは、変態確定ですねぇ。
ミュー:もう、いっそ極めるか?(泣)
フリッツ:ええい、早まるな、ミュー!
これ以上、被害が増えない為にも、とにかく、この戦闘を終らせるぞ!
ヒマワリ本体に攻撃(ころころ)……あ〜。(現実逃避)
一同:また、1ゾロか……、
今回、ダイスの神様は、ご機嫌斜めのようです。
ファンブル率は同じなのに、
何で、ここまで、見事に集中するんだろう。(笑)
GM:え〜と……ファンブル表は?
フリッツ:(ころころ)12……、
『12:仲間に被害が出る/大迷惑をかけるが有利な結果も起こる』。
ミュー:いっそ『ネオふぁんぶら〜ズ』って名乗るか?
元々、あっちの外伝的扱いなんだし……、
ミラ:まったくだね……、
そうなっても、あいたと清華は悪くないよ?
GM:え〜、では、フリッツの攻撃は、ヒマワリの本体に命中し、トドメを刺しました。
だが、息絶えた巨体が、皆さんの方に倒れてきます。
フリッツ:「よっしゃっ、倒した……って、こっち来る〜!!」
ミラ:「ど〜ん〜だけぇっ!?
退避〜! 緊急退避ぃぃぃ〜!!」
GM:さあ、全員、目標値12で回避してください。
巻き込まれたら、防御無視の3d6タメージね。
あっ、フリッツは回避する必要ないですよ。
ファンブル効果は、仲間に被害が出る、ですから。(笑)
ミラ:巻き込まれたら、確実に死にそうだね。
残りのブーストを全部使う!
(ころころ)よし、回避成功!
ミュー:(ころころ)こっちも回避したぞ!
清華:もう、ブースト無いよ(ころころ)ダメ〜!
ディフレクト無しだと、回避低いんだよ〜!
ミュー:GM、清華を突き飛ばして良いか?
GM:構いませんけど、そのかわり、ミューがダメージ受けますよ?
清華:HP満タンだから、大丈夫だよ?
ミュー:いや、これくらいはさせてくれ。
今回、ファンブルしか振ってないんだからさ。
(ころころ)うん、清華を庇って、9点ダメージ。
GM:では、巨大ヒマワリが、ズズ〜ンと倒れます。
フリッツ:「ミュー! 清華!」
ミラ:「……大丈夫じゃ……ないよな?」
ミュー:じゃあ、もうもうと舞う土埃の中から、
清華をお姫様抱っこして、ゆっくりと歩いてくる影が――
一同:――はあ?
ミュー:なに? その、アウェーな反応?
GM:あのなぁ、ミュー……、
あれだけ、ファンブルしまくっといて……、
ミラ:最後だけ、そんなカッコ良くて、
オイシイ真似が出来ると思ってるのか?
ミュー:じゃあ、どうしろと?
GM:キミに突き飛ばされた清華は無事。
で、お前は、ヒマワリに、
潰されとるに決まっとるだろうが。
茎の端から手だけ出して、ピクピクしとれ。
ミュー:「きゅ〜……」(潰れ)
清華:「……ミュー君、生きてる〜?」(つんつん)
ミュー:「ぴくぴく……」
フリッツ:「手は動いてるから、生存確認!」
清華:「でも、張り上がった気合いの行き場が無くなっちゃったよ。
蹴り倒す気マンマンだったのに〜」
ミラ:「ま、とりあえず、救助だな……」
GM:いや、その必要は無い。
倒れた巨大ヒマワリは、徐々に灰へと変わっていき……、
その場には、あの蛇プレートだけが残ります。
フリッツ:「また、このプレートか……」(プレートを拾う)
ミラ:「……随分なもん、敵に回してるんだな」
―― PHASE-08 不幸な事故 ――
アレスタ:「――あ〜、終ったか?」
さて、闘いが終ると、上空からアレスタの声が聞こえてきます。
ミュー:「どうにかな……」
フラフラと立ち上がりつつ、上を見上げよう。
清華:「うん、おね〜さま、不完全燃焼〜」
ミラ:「お〜、おわったぞ〜。
ちょっと、血が足りない感じだけどな〜
GM:見上げれば、魔方陣で作った足場の上に寝転がり、
頬杖をついてるアレスタがあります。
その表情は、物凄く呆れてる、って感じがヒシヒシと……、
フリッツ:「もしかして、ずっと、そこから見てたのか?」
アレスタ:「まあ、途中からの……、
最初のうちは、笑いを堪えるのに必死だったが、
最後の方は、もう、不憫で仕方なかった」
ミラ:「呆れるのはよーく分る。
何であんなことになったのか、正直、訳がわかんないしね」
ミュー:「ありのままに起こった事を話しても意味が解らん」
フリッツ:「反論できません」
清華:「うん……あれ、ミラっち、スカートぼろぼろ」
ミラ:「……げっ、忘れてたっ!?」
とりあえず、上着を腰に巻いておこう。
清華:「ミラっちも、あの触手に破られたの?」
ミラ:「そういうことにしとく」
ミュー:「…………」(こそこそ)
清華:「どしたの、ミュー君?」
ミュー:「色々と、ノーコメント」
GM:と、そんな話をしているうちに、アレスタは、地面に降り立ちます。
アレスタ:「この悪趣味なヒマワリが、異常な暑さの原因だったようじゃな。
だが、おぬしらの働きで、コイツは倒れた。
数日で、街の気候も元通りになるじゃろう」
ミュー:「そいつは良かった」
ミラ:「ま、めでたしめでたし、と」
GM:で、七瀬も現場に駆け付けて、意識を取り戻したバットから、
事の顛末を聞いて来たので、皆さんにも説明してくれます。
ミラ:そういや、その辺の経緯が、まだ分かってなかったな。
GM:いや、実は、単純な話なんですよ。
ナターシャも、ただの被害者だったんです。
猛暑になったとほぼ同時期に、タツミヤ牧場がヒマワリに埋め尽くされて、
それを刈り取る為に、ナタシーャは、ナタを購入して、
バットと一緒に、その作業をしていたんです。
で、その最中に、バットは、巨大ヒマワリに斬られ、ナターシャは捕まったんです。
ミュー:なるほど、バットは、怪我した体を引き摺って、
街まで救援を呼びに来たわけか。
GM:そういう事です。
清華:「ふーん……触手のナタで、バット君がバッサリ……、
で、ナーシャちゃんが餌、ってわけね?」
ミュー:「あそこまで逃げただけでも運が良かった、ってところか……」
七瀬:「まあ、そういうわけよ……、
バットもナターシャも命に別状は無いわ。
で、そこの変態……」
説明を終えた七瀬は、ジロ〜リとミューを見る。
清華:花ブラ〜♪
ミラ:スカートびりびり〜♪
つ〜んと横を向いてやる。弁護なんかしてやんね〜。
七瀬:「(ミラと清華を指差し)これは、どういうこと?」
ミュー:「…………」
視線を気にするヒマもなく、清華を押し倒すよーにぶっ倒れる。
清華:「わ、ちょ、ミュー君!? (触手に)破られたから、
応急処置なのに……取れる、取れるよっ!?」
七瀬:「このあたしの前で、その暴挙……いい度胸だぁぁぁぁ!!!」
ミュー:「死にかけ目の前にして、第一声がそれかよ、おい……」
フリッツ:「あの〜、七瀬さん? とりあえず、落ち着きましょうね?」
ミラ:「……いっそ、一回、死んどけ」(ぼそっ)
七瀬:「ふー、ふー……怪我が治ったら、覚えてなさい」
ミュー:「その前に、せめて、事情を聞こうという気には……?」
七瀬:「乙女の服を無理矢理剥ぐような真似をするやつは悪!」
清華:「そーなの? やっぱり、ミュー君って<ヘンタイさんなんだねー」
ミュー:「ええい、どいつもこいつも……!」
フリッツ:「よっこいしょっと……、(ミューを支え)
とりあえず、弁明は、また今度な?
その怪我で、まともに話せる訳無いだろ?」
ミュー:「いや、一言だけでも言わせて貰う!
これは、あくまでも事故であって――」
ふらふら〜となって、フリッツまで巻き込んで七瀬のの方に倒れる。(爆)
七瀬:「ぎゃあああああああっ!!」
そんな2人に、抉るようなアッパーカット!
ミュー:「その悲鳴は、女として、
どうよぉぉぉ〜……(キラ〜ン☆)」
フリッツ:「何で、俺までぇ〜……(キラ〜ン☆)」
清華:「え〜と……た〜まや〜?」
ミラ:「……南無」
GM:ひゅ〜ん、ぐちゃっ。(SE)
ミュー:「さ、流石は――」
フリッツ:「――ナカザキの漢女」
ミュー・フリッツ:「……がくっ」
GM:題名の元ネタは元ネタとして……、
惨劇を起こすつもりは、別に無かったんだけど……、
図らずも、惨劇(ファンブル祭り)は起こっちゃいましたねぇ。
ミラ:色んな意味で、な……、
一方、その頃――
保安官事務所に残されたフランクは――
フランク:『もう、助けてとは言わない……、
せめて、そいつに噛まなせいで繭ちゃん、おねがい』
繭:「みゅ〜♪」(ぎゅむ〜)
みゅー:「みゅみゅ〜♪」(かぷっ)
フランク:『……がくっ』
―― PHASE-09 アレスタからの報酬 ――
GM:では、後日、事態は、ほぼ収拾しました。
で、皆の傷も癒え、フランクの羽が半分くらいなくった状態のキミらがいる酒場に、
アレスタがやってきます。
フランク:『えぐえぐ……』
フリッツ:「フランク、無事か?」(汗)
ミュー:「いや、置いていってマジですまん。
でも、こっちはこっちで、大変だったんだぞ?」
フランク:『その割には、ミラと清華は、
随分と、楽しそうな恰好してたじゃねぇか。
お前ばっかり、いい思いしやがって〜。
こっちは、もう少しで食われるところだったんだぞ』
ミュー:「七瀬に殴られなかっただけ、マシだったと思え」
フランク:『七瀬は、動物には寛大なんだよ。
たまにいくと、エサとかくれるし」
ミュー:「うわっ、何、その不公平!」
アレスタ:「――邪魔するぞ」
ミラ:「おう、いらっしゃーい」
清華:「おねーさま、こんにちわー!」
アレスタ:「さて、まあ、色々あったが、一応、事件は解決したでの。
約束の物を渡しに来た……正直、気は進まぬが……」
清華:「ボク、一時離脱してたから、ちょっと解らないけど……酷かったんだね」
ミラ:「正直、報酬を辞退したくなるくらいの惨劇だったな。
特に、そこの野郎共2人はな」
フリッツ:「うわ、なんか、俺達の立場が、かなり低くなってる!?」
ミュー:「言い返せないのはつらいが……、
こういう時、男はあんなには、決して逆らえんのだ」
GM:PT内の信頼度を表すと……、
『ミラ>清華>フランク>フリッツ>ミュー』ですかね?
ミュー・フランク:俺ら、フランクより下かよ!!
アレスタ:「で、おぬしらへの報酬だが……」
と言って、アレスタは、野菜ジュースを飲みながら、
皆さんの前に、箱を差し出します。
手を入れてクジ引きをするタイプの箱です。
ミラ:「何だい、これ?」
フリッツ:「もしかして、報酬は、クジ引き制かよ?」
アレスタ:「さあ、クジをひくが良い。あとは、おぬしらの運次第じゃ。
運も実力の内、という言葉もある。
おぬしらの英雄としての資質を、ここでも試しておるのじゃ。
報酬の中には、宝具級のアイテムもある。
おぬしらが、担い手として相応しければ、
宝具の方から、おぬしらの手を取るはずじゃ」
GM:というわけで、皆さん、2d6で判定してください。
出目が大きい程、良いアイテムが出ますよ。
清華:「なんだか、ドキドキするねっ」(ころころ)
ミラ:「昔、こういうので、剣を引き当てた、ってのを聴いたことがあるな」(ころころ)
ミュー:「じゃんけんが出てくるぞ、それは……」(ころころ)
フリッツ:「……何が出るかな?」(ころころ)
さて、ここで、各自の報酬ランダム表を公開します。
今後、アレスタからの報酬は、
こういうカタチでやっていこうかな。
− | ミラ | ミリアルド | フリッツ | 清華 |
1 2 3 | ドレスブック | パワーグラブ | 魔力透視スコープ | ウイングブーツ |
4 5 | 各属性弾丸一式 | 魔法の拡声器 | 銀のポイントアーマー | 透明になる水着 |
6 7 | マジカルマント | 必中の短剣 | B3ブルーメタルアーマー(軽鎧) | 闘士のバンダナ |
8 9 | 宝具弾丸一式 | 不眠の護剣 | 錬金秘伝書 | B4オーラナックル |
10 11 | 魔法瓶 | マナブレード | ポーションホルダー | 幸運の首飾り |
12 | クイックガンベルト | B5銀の軽鎧 | ドアノッカー | B4チャンバーナックル |
GM:で、皆さん、何が出ましたか?
ミラ:属性弾一式か……戦術幅が広がるな!
で、これは、高位属性の光と闇も入ってるんだよな?
GM:はい、全部の属性弾を1発ずつです。
ミュー:必中の短剣か……鎧が良かったな。
GM:その短剣は、投擲専用です。
攻撃力は2d6(クリティカル有効)で固定。
でも、相手が回避判定でクリティカルしても、絶対に命中します。
ミュー:おっ、これはこれで、なかなか……、
フリッツ:俺は、ブルーメタルアーマー?
ブルーメタルって、何か効果はあったっけ?
GM:ブルーメタルは癒しの効果があるので、
ブルーメタル製の武具を装備してると、回復量が+1されます。
清華:幸運の首飾り……?
GM:1シナリオに1回だけ、所持者のあらゆる判定(ダメージ以外)を、
一度だけクリティカル(6ゾロ)にします。
ただし、使用すると所持者のMPが1になります。
清華:使い時が難しいアイテムだね。
アレスタ「――まあ、こんなところかの?」
清華:「なんか凄そうだね〜、おねーさま、ありがと〜!」
ミュー:「次は、もっと期待に添えられるよう、努力する」
フリッツ:「同感だ……」
アレスタ:「では、これからも精進するがよい」
そう言い残し、アレスタは店を出て行きます。
ミラ:「ありがとな、また、いつでも来てくれよ」
清華:「じゃ〜ね〜♪」
ミラ:「……あ〜っ! お勘定!」
ミュー:「やられたな……」
<おわり>
<戻る>
注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。
注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
その為、今後、ルールが改訂される場合があります。