ブラム:……ファングの奴、来ねぇな〜。
エリィ:どうやら、急用が出来たみたいだねぇ。
GM:そのようですねぇ……、
   もう少し待って、それでも来なかったら、
   今回の第3PTのセッションは延期にしましょう。
   これ以上は、私も、時間的に厳しいですし……、
ディック:折角、集まったのに残念だな。
     ……って、おい、色白チビ助?
     お前、さっきから、妙に静かだな?
アレスタ:…………。
ブラム:お〜い、アレスタ〜?
アレスタ:よしっ、出来たぞ。
一同:――はあ?
GM:出来た、って……?
ディック:まさか、お前……?





アレスタ:うむ、そのまさかじゃ。
     今から、突発セッションを始めるぞ!

一同:コイツ、また、短時間で、
   シナリオ作りやがったぁぁぁ〜!!






『Leaf Quest TRPG』リプレイ

ばかっぷら〜ズ冒険譚 6

『素敵探検ラビリンス』 前編







―― PHASE-01 ランダムダンジョンルール ――


GM:で、セッションするのは良いとして、
   PTは、このままで?
アレスタ:いや、折角、SUUさんが見学に来てくれておるのじゃ。
     ここは、久しぶりに、第2PTでプレイしたい。
     というわけで、一同、キャラを変更するのじゃ。
ブラム→ヴァル:ふむ、こっちで冒険するのは、久しぶりだな。
ディック→エル:そうですねぇ。
カイン:よっしゃ〜! 久々やし、気張っていくで〜!
GM→キュリオ:ねえねえ、アランは、どうするの?
        それと、リーラのPLは?
エリィ(見学):私がやっても良いけど?        
アレスタ→GM:まあ、リーラは、本来はNPCですから、
        必要になったら適当に、こっちで何とかします。
        で、アランは、戦線には加わりません。
        なので、今回は、4人PTでのプレイになります。
ヴァル:なるほど……、
    しかし、何故、アランが不在なんだ?
    彼が、キュリオの傍を離れるとは思えないが……、
GM:アランには、こういう時に、便利な特徴があるじゃないですか。
エル:……方向音痴、ですね。
カイン:あ〜、迷子になってるわけやな?
    便利やな〜、方向音痴。
GM:しかも、今回のシナリオは、
   その方向音痴が、騒動の発端になったりします。
カイン:迷惑やな〜、方向音痴。
GM:で、今回のセッションですが……、
   ちょっと、テストプレイの意味合いもあったりします。
キュリオ:テストプレイ? 今更?
GM:
『ランダムダンジョンルール』を作ってみたんですよ。
   今回は、これを使ってみようかな〜、と思って……、
エル:ああ、そういえば……、
   先日、BBSの方で公開してましたね。
ヴァル:あれをやるのか……、
    面白そうだ。是非、やろう。
カイン:となると、舞台は、知識都市コミパで、
    ウチらは、そこの地下迷宮に挑戦するわけやな。
    あ〜、なんか、シナリオの展開が読めてきたで〜。
GM:おそらく、ご想像の通りかと……、
   というわけで、テンポ良く進めていきましょう。





―― PHASE-02 迷子のアラン ――


GM:さて、皆さんは、今、知識都市コミパに来ています。
   この街なら、書物がたくさんあるので、アランの過去……、
   円卓の騎士や火の精霊石についての情報が得られるかもしれません。
エル:「知識都市コミパ……、
   ここなら、何か、手掛かりになりそうな情報があるかもしれませんね」
ヴァル:「しかし、街中に図書館があるしな……、
    一体、どれだけの文献を調べれば良いのやら……、
    案内所などは無いのかね? 探すだけで時間が掛ってしまうぞ」
カイン:「怪しいのやら、ウソっぽいのやら……、
    いっぱいありそうやしなぁ」


 と、そんな会話をしつつ……、

 冒険者達は、早速、図書館で、
アランの過去に関する情報集めを始めるわけですが……、


キュリオ:「う〜、う〜、う〜……」
エル:「キュリオ、どうかしましたか?」
キュリオ:「足利尊氏がフライングブイを、
     激しくかき鳴らすとき光速を超えた右腕がインド人を右に――」
     開かれた分厚い本に顔を埋めて、グッタリする。
エル:「なるほど、知恵熱ですか」
GM:(キュリオって、確か、歴史学LV8じゃなかったっけ?)
ヴァル:「少し休むとするかね?
    適当な宿を探して、そこを拠点としよう」
カイン:「だったら、そこの店でええんちゃう?
    なんか、雰囲気的にも安そうやし」
エル:「え〜っと……『蒼い瞳の淑女亭』ですか?」
GM:その店にするんですか?(笑)
   じゃあ、古いアップライトピアノの音色が、
   妙に寂しげな宿屋『蒼い瞳の淑女亭』が、皆さんの拠点になります。
   ちなみに、スアラとランティスは、まだ、この店にはいませんからね。
アラン:「じゃあ、皆は、先にチェックインを済ませておいてくれ。
    俺は、何か、冷たい飲み物でも買って来よう」
エル:「わかりました、お願いします」
ヴァル:「初めて街だから、迷わぬように気をつけるのだぞ?」
アラン:「失礼な、子供じゃあるまいし……、
    道に迷うわけがないだろ」
    と、言い残して、アランは小走りで買い物に出掛けます。
リーラ:「見送ってから言うのも何ですけど、
    何だか、迷いそうな予感がしますよ、マスター」
エル:「……不安ですね。
   私も一緒に付いて行けば良かったのでしょうか?」
カイン:「さっき通ってきた所に、店があったんやけどな。
    アランの行った方向とは逆の方に……、
    てか、よく考えたら、飲み物なんて、宿で頼めば良かったやん?」
ヴァル:「まぁ、待っていれば戻っても来るだろう」
エル:「流石に、街の外に出る事は無い……と、思いたいのですが……」
カイン:「まあ、お腹空いたら、戻って来るんちゃう?」
ヴァル:「アレはあれで、冒険者としての経験も有るのだから大丈夫だろう。
    それよりも、早く、キュリオを休ませた方が良いな」
キュリオ:「う〜ん、もうダメ〜……」(バタッ)
エル:「キュリオ……? 全く、仕方がないですね。
   本来なら、アランの役目なのですが……」
   溜息を吐きつつ、キュリオを背負います。
キュリオ:「あう〜……ゴメンねぇ」
GM:では、宿屋でチェックインを済ませ、
   キュリオを寝かせた皆さんは、部屋で、アランの帰りを待っているのですが……、
   夕飯の時間になっても、彼は帰って来ません。
キュリオ:「どうしたんだろ、アラン……、
     絶対に、こんなに遅くなるわけないのに……」
エル:「何か、不測の事態に巻き込まれたか……あるいは……」
ヴァル:「道に迷った、か……?」
カイン:「別に、そんな心配せんでも……、
    どうせ、道に迷った上に、さらに、そこで困ってる女の子見つけて、
    助けてあげたりして、無自覚にフラグ立ててるだけちゃう?」
ヴァル:「人助けなどは、アランらしいと言えばらしいのだが……」
エル:「あるいは、ナイムネの女性の家に連れて行かれた、とか?」
リーラ:「偶然、パールさんと出会って、そのまま拉致られてたり?」
キュリオ:「それは、凄くありそうにゃ〜」
リーラ:「でも、流石にぐろっきーのにゃんこさんを、
    ほっぽって、というのは、あんまりらしくはないと思うのです」
エル:「……探しに言ってみましょうか?」
カイン:「あ〜、もう、ホンマに、幾つやねんな、アレは」
GM:では、皆さんが、そんな話をしていると――
キュリオ:あの〜、GM?
     ボク、そろそろ、時間がヤバイんだけど?
GM:――なんですと?
ヴァル:どうする? このまま続けるかね?
GM:う、う〜ん……、


 キュリオの途中退場に、GMは、困り果てる。

 いくら、突発シナリオとはいえ、
こんな中途半端なカタチで終わるのは不本意である。

 とは言え、さすがに、たった3人では、戦力不足……、

 さて、どうしたものか……、
 と、シナリオを継続すべきか否かを迷っていると……、


umi:こんばんわ〜、見学に来ましたよ〜。
    あれ? 今日は、第3PTのセッションでしたよね?
ヴァル:メンバーが集まらなくてね……、
    今は、突発セッションの最中なのだよ。


 キュリオと入れ替わるように……、
 umiさんが、セッションの見学へとやって来た。

 ――この瞬間、GMの脳裏に、名案が浮かぶ。


GM:あ〜、umiさん? 今日は、時間に余裕はありますか?
umi:はい? 全然、余裕ですけど?
GM:そうですか……、(にやり)
   じゃあ、セッションの続きをしましょう。
一同:――???
GM:では、皆さんが、いつまで経っても帰って来ないアランを探しに行こうと、
   腰を上げたところで、部屋のドアが、コンコンとノックされます。
ヴァル:「――誰だね?」
エル:「開いてますよ、どなたですか?」
???:「――失礼する」
    と、ドアを開けて入ってきたのは、
    部屋の入口よりも大きくて、顔が隠れてしまう程の体躯の男です。
カイン:「でかっ!!」
エル:「これは……見事な体躯ですね」
弁慶:「夜分遅く申し訳ない。私は鬼若 弁慶という。
   ここに、キュリオという少女はおられますかな?」
ヴァル:「ああ、そこで寝込んでいるのがキュリオなのだが……」
エル:「キュリオに何か御用ですか?」
ヴァル:「差し障りが無ければ、私達が代わりに用件を伺っても良いかな?」
弁慶:「うむ、それでは……」
   と、弁慶は、部屋に入ると、ドアを閉め、
   カーテンが閉められているのを確認すると、
   身の証を立てるつもりか、一振りの短剣を皆さんに見せます。
   それは、キュリオの首の鈴にもある盗賊ギルドの紋章入りの短剣です。
エル:「貴方も、キュリオやカインと同じ、盗賊ギルドの方ですか」
ヴァル:「盗賊ギルド絡みか……聞いても構わないのかね?」
弁慶:「いや、大したことではない……のかもしれんが……、
   キミらの仲間にアランという者がいるだろう?」
ヴァル:「うむ、今は席を外しているが……」
    さすがに、迷子?るなっている、とは言い難い。
エル:「ええ、確かにいますが……アランの身に何か?」
弁慶:「そのアラン殿なんだが……、
   今日の昼頃に、地下迷宮に入っていくのを見たのだ」
カイン:「地下迷宮ってゆ〜と、この街の名物の?」
エル:「アラン……飲み物を買いに行くのに、何故、地下迷宮に……」
弁慶:「リサ殿から背格好は聞いていたので、
   おそらく、彼に間違いないと思うのだが……、
   特徴的な帽子を被っているだろう?」
ヴァル:「穴の開いたテンガロンハット、だったか?」
弁慶:「うむ、ならば間違いないな。
   冒険者が迷宮に入っていくのは、別に珍しくも無いのだが……、
   スーパーの袋を持って入っていったので、気になってな……、
   もちろん、追って止めようとは思ったのだが、
   間に合わず……申し訳ない」
カイン:「……いや、アンタは全然わるない。
    ってか、ホンマに、あの男は〜」
エル:「カインの言う通り、貴方に非はありません。
   悪いのは、全く気付いていないアランの方です」
ヴァル:「何故、迷宮に入ろうなどと思うのだ、アランは?」
リーラ:「しかも、スーパーの袋って……」
弁慶:「それで確認だが……キミらは、迷宮探索の許可は得ているのか?
   もし無許可なら、不法侵入という扱いになるのだが?」
カイン:「……アランって誰や? ウチら仲良し4人組やで?」
GM:うわっ、即座に切り捨てた。(笑)
ヴァル:「いや、許可は無かったはずだが……入口に警備などは居ないのか?」
弁慶:「警備か? まあ、権利者が、コミパ自警団だからな。わりと大雑把なんだ。
   だから、事情を話せば、そう面倒なことにはならんと思うが……、
   そもそも、許可も無く地下迷宮に入れる事が、そもそも異例だ」
ヴァル:「どういうことかね?」
弁慶:「コミパの地下迷宮の入口には、許可証を認識するシステムがある。
   許可証を所持していなければ、絶対に中に入れない様に、
   ゲートが閉じる構造になっている」
カイン:「うわ〜、なんか厄介事な空気……」
ヴァル:「立ち入り禁止の場所に警備も置かぬのではな、
    こちらの非のみでは無いと主張も出来る、か……、
    それに、異例の事態となれば……」
エル:「しかし、自警団が、そんな事でどうするのですか……、
   全く、彼らの警備体制を疑いますね」
弁慶:「責任の所在はともかく……、
   今、一番の問題は、彼の安否だ。
   彼の実力は聞いてはいるが、それでも、迷宮を単独で潜るのは危険すぎる。
   そう思い、こうして、同僚のよしみで、はせ参じたわけだ」
リーラ:「マスター、一応、自警団に連絡をつけて、
    迷宮の危険度だけでも必要はあると思います」
ヴァル:「そうだな……自警団の詰め所は何処にあるのかご存知か?」
弁慶:「もちろんだ、今から地図を描こう。
   それと、全員で向かうのなら、彼女(キュリオ)は、
   私が看ていても良いが……」
ヴァル:「助かる、自警団の方も、
    話の通じる人が出てきてくれると助かるのだがな」
リーラ:「正直に、迷子だ、と言えば多分わかってくれますよ。
    すいません、きっと理解の範疇を超えてますね」
ヴァル:「まったくだ、常人の感覚では理解してもらえまい」
エル:「それでは、弁慶、済みませんが、キュリオをお願いできますか?」
カイン:「あ〜、もう、ホンマに手間のかかる……」
弁慶:「うむ、任せろ。一刻も早く、彼を無事に連れて帰ってくれ。
   彼女には、それが一番の薬だろう
エル:「心得ました。では、急ぎましょうか」





―― PHASE-03 代役アリエス登場 ――


GM:では、皆さんは、弁慶の地図を頼りに、
   コミパ自警団の事務所にやって来ました。
   まだ、誰か仕事をしているのか、事務所の窓から明かりが漏れています。
エル:「すみません、どなたかいらしゃいますか?」
???:「――は〜い」
    と、エルに呼ばれ、対応に出たのは1人の少女――
    というわけで『アリエス=エイヴォリー』登場してください。
umi:――はい?(←アリエスのPL)
ヴァル:待った、何故、ここに、アリエスがいる?
    彼女は『幼馴染〜ズ』のPCだろう?
GM:アリエスは、現在、ここでバイト中なのです。
   詳しい事情は『エルトを追う者達』を参照してください。
エル:なるほど、あの時期と重なっているわけですね。
GM:いきなりで、ゴメンね。
アリエス:「はーい、いらっしゃいませー!」
     問題無いです。むしろ、サプライズ♪
     まだ、キャラが固まってないけど、何とかなるでしょう。
カイン:「何処の店や、何処の……?」
アリエス:「えーと、ご用件をお伺いします……で、よかったっけ?」
ヴァル:「君は、この自警団の人かね?」
アリエス:「はい、アタシ、バイトだけど!」
カイン:「バイトって……大雑把どころの話ちゃうで?」
エル:「あなた以外に、人はいないのですか?」
アリエス:「いちおー、まにゅある(?)は、
     頭に叩き込んであるから、答えられる範囲ではおっけー、だと思う」
ヴァル:「ふむ、では、そのマニュアルに、
    『迷子が迷宮に入ってしまった場合』と言うのは有るのかね?」
アリエス:「――助けに行く」(きっぱり)
カイン:「間違っちゃいないが、シンプルやな」
GM:では、対応に出たアリエスの後ろから、
   さらに、眼鏡をかけた、落ち着いた雰囲気の女性が現れます。
南:「まあまあ、こんな時間に、どうかされましたか?」
エル:「夜分遅く申し訳ありません。実は、少々困った問題が起きまして……」
カイン:「ウチらの連れが、ダンジョンで迷子になったらしゅうて」
    取り敢えず、簡単に状況を説明するで。
南:「まあ、迷宮で迷子だなんて!
  しかも、ウチの管轄の!? それは大変だわ!」
エル:「まったくです。正直、この自警団の警備体制を疑います。
   深夜ならともかく、白昼堂々と侵入を許してしまうのですからね」
南:「確か、今日の警備の担当は、由宇ちゃんと詠美ちゃん……、
  あの子達ったら、また……」(頭痛)
エル:「前科あり、ですか……」
リーラ:「え〜、警備体制については、過ぎたことなので仕方ないとして、
    誰かが件の迷宮に探しに行かなきゃならないのです〜」
南:「ごめんなさい、今回の件は、こちらの不手際です。
  責任をもって、その迷子の子は、私達で探し出します。
  それで、その子供の特徴は?」
ヴァル:「いや、子供では無いのだが……」
カイン:「あ〜、でっかい子供やな〜」
アリエス・南:「――はい?」
ヴァル:「歴とした、我々の仲間で……大人なのですよ」
リーラ:「剣と鎧とテンガロンハットで武装して、
    買い物袋を手に持った立派な大人なのです」
エル:「ただ……重度の方向音痴でして……」
アリエス:「あ〜、方向音痴なの……、
     アタシらから考えれば致命的だわ……よく生きてたね」
南:「そ、そうなんですか……大変ですね」(汗)
エル:「そこで、私達も探索をしようと思い、
   遺跡の探索許可を貰おうと思ったのですが……」
南:「ええ、そういうことでしたら、ぜひ、お願いします。
  こちらも、人手不足が続いてまして、
  こうして、アルバイトに頼らなければいけない現状で……」
ヴァル:「いや、捜索許可が出るだけでもありがたい」
エル:「無許可で入れば、不法侵入になりますからね」
南:「私の責任で、皆さんの探索許可を出しましょう。
  アリエスちゃん、追加のバイト代を出すから、皆さんに協力してあげて」
アリエス:「了解! アリエス=エイヴォリー、この方達に同行します!」(びしっ)
南:「では、早速、許可証を……でも、変ですね?」
ヴァル:「……何が、かね?」
南:「許可証が無ければ、本来、迷宮には立ち入る事は出来ないはずなんですけど、
  何故、その迷子の方は、入る事が出来たのかしら?」
  と、首を傾げつつ、南は、皆さんの手の甲に、ポンポンとスタンプを押していきます。
  特殊なインクが使われているのか、そのスタンプは、
  すぐに透明になり、見えなくなってしまいます。
エル:「……これが、許可証ですか?」
ヴァル:「これは、効果は永続するのかね?」
南:「いいえ、探索が終わったら、ちゃんと消しますよ。
  専用の道具を使わないと、消えないインクを使ってますので」
ヴァル:「……アランが迷宮に入れた理由が、分かったかもしれん。
    もしかしたら、彼は、過去に、この迷宮に挑んだ事があるのではないか?
    で、許可証は消されることなく、今も尚、彼の手に残っている」
エル:「なるほど、彼が、いつ、迷宮に潜ったのか……、
   現在のように、管理が徹底されていなかった時期なら、
   その可能性は大いに有り得ます」
ヴァル:「希せずして、また1つ、彼の過去の手掛かりが見つかったわけだ」
カイン:「まあ、それも大事やけど……、
    許可証も貰ったことやし、サッサと迷宮にいかへん?」(うずうず)
南:「迷宮内で見つけた物は、ちゃんと報告してくださいね」
エル:「それは勿論です。カイン、理解できましたね?」
カイン:「当然やん。嫌やわ、皆、そんな目で見んでも……ちっ」(舌打ち)
ヴァル:「迷宮の地図や情報などは有りませんか?
    多少なりとも、手掛かりになると思うのですが?」
南:「迷宮の地図や情報は、一切、ありません。
  コミパの地下迷宮は、常に、構成が変化しているので、
  マッピングは約に立たないのです」
ヴァル:「すると、後から入った我々が合流するのは厳しいのではないか?」
南:「はい、そうなります……、
  ですが、まだ、構成が変わる時期では無いはずなので、急げば……、
  でも、もし、迷子を見つける前に構成が変わってしまったら、発見は絶望的になってしまいます。
  残された時間は……、(時計を見れば、午後9時)
  あと、3時間といったところでしょうか」
ヴァル:{急いだ方が良い、ということか」
カイン:「これが終わったら、絶対、何か奢らそ」
アリエス:「そいえば、自己紹介してないね?
     アタシ、アリエス。ちょっとだけ水を操作できるの」
     と、言いつつ、水槍を作ってみせる。
エル:「ほお、面白い特技を持ってますね。
   アリエス=エイヴォリーですね。
   私はエルヴィン=ガーランド。
   二柱の女神を信仰する、聖戦士です。よろしく頼みます」
ヴァル:「ヴァルフェルト=グローバール、風術師だ。お見知りおきを」
エル:「そして、私の魔術の師匠でもあります」
リーラ:「あっ、私はリーラって言いま〜す」
カイン:「ウチはカイン=ルナリスや。よろしゅ〜な」





―― PHASE-04 ダンジョンアタック ――


GM:では、ランダムダンジョンの初挑戦です。
   DL(ダンジョンレベル)は3として、
   フロア数は5、各フロアのエリア数も5とします。
カイン:いよいよやな、お宝お宝〜♪
GM:迷宮の入口は、ごくありふれた石造りの遺跡風です。
   中に入ると、内部構造も、まるで、
   機械が作ったかのような正確さで、壁石、床石が並んでいます。
ヴァル:「さて、隊列だが、アリエスさんは前衛かね、後衛かね?」
アリエス:「アタシ、術とか使えないから……前衛なんだ」
エル:「ふむ、では、私と同じですね。アリエス、共に頑張りましょう」
ヴァル:「了解だ では エル君とアリエスさんが前衛、
    カインと私が後衛で良いかね?」
アリエス:「りょ〜かい! でも、エルの方が強そうだから、そんなに役に立たないかもね」
     GM、マルドゥークは両手サイズにしておくからね。
GM:迷宮内は、モブ戦闘が多くなるかもしれませんからね。
   その判断は適切でしょう。


<コミパ地下迷宮 1−1>

GM:では、迷宮の中へと足を踏み入れると、
   いきなり、道の真ん中に、何か落ちてます。
ヴァル:初めから固定イベントか。
アリエス:……何かな?
GM:アリエスが見ると、それは、蜂蜜練乳ワッフルです。
   ビニール袋入りのワッフルが、ぽてっと落ちてます。(笑)
エル:「あれは……ワッフルですね」
ヴァル:「アランが落としたのか、それとも罠か?」
アリエス:「拾い食いすると、お腹を壊すからやめなさいって、みゆきが言ってた!」
エル:「みゆき? 知り合いですか?」
アリエス:「姉貴分、とかいうの……かなぁ?」
エル:取り敢えず、拾ってみましょう。(←甘党)
GM:拾っても何も起きません。
   もしかしたら、アランがエルの為に買ったものかもしれません。
カイン:「実は、アランのスーパーの袋、破けてるとかないよな?」
エル:「…………
はむっ」(食べる)
一同:
「うわっ、食った!?」
GM:とても甘いです。常人には、かなり厳しい甘さ。
   でも、エルは平気なんですよね。
ヴァル:「「何事も無かったか……ならば、進むとしよう」
エル:「もぐもぐ……こ、これは……っ!?
   とても甘くて美味しいです! 私は甘い物に目が無いのですが、
   これは、とても美味しいですよ♪」
   すげえ嬉しそうに食べてます。(笑)
カイン:「さあ、サッサと行くで」


<コミパ地下迷宮 1−2>

GM:では、次のエリアは、ちゃんと判定して決めましょう。
   代表で誰か2d6を振ってください。
   その出目で、発生するイベントを決めます。
エル:まずは、誰が振りますか?
カイン:いつもみたいに、T値・アルファベット順でええか?
ヴァル:ふむ、構わんよ。
カイン:んじゃ、ウチから(ころころ)……、
GM:カインは、宝箱を発見しました。
カイン:「うっし! なんか、お宝の匂いがするで!」
GM:宝箱を開けるなら、トラップ解除の判定が必要です。
   エージェントで判定してください。
カイン:GMは、DLを修正値にして判定するんやな?
    ウチのエージェントで振り合いして(ころころ)よっしゃ、13や!
GM:(ころころ)こっちは8です。
   カインは、無事、宝箱を開ける事に成功しました。
カイン:「楽勝! じゃ、ごたいめ〜ん♪」(パカッ)
GM:宝箱の中身は、1d6×DL×10G相当の価値のある貴金属です。
カイン:(ころころ)おっしゃ、60Gゲット!
エル:「カイン、懐に入れたままはダメですよ?」
アリエス:「んー、それくらいなら、
     多分、良いと思うけど……一応、メモっとくよ」
ヴァル:「探索ではなく捜索がメインなのだが……、
    まぁ、良いか、害が有るわけで無し」


<コミパ地下迷宮 1−3>

GM:てば、次のイベント判定をしてください。
ヴァル:(ころころ)おや、3のゾロ目?
GM:ゾロ目なら、次のフロアへ進む階段を発見します。
ヴァル:「階段か……この階には、アランはいないようだね」
エル:「そのようですね。多分、もっと下の階層でしょう」
リーラ:「それにしても、アランさん……、
    何を考えながら階段を下っていったんでしょう?」
エル:「……何も考えていないのでは?」
ヴァル:「それはアランを見つけたら問いただして見るとしよう」
アリエス:「方向音痴の人とあまり話したことはないけど……、
     『そこに道があるからだ』とか答える本があったよーな?」


<コミパ地下迷宮 2−1>

GM:フロア2の最初のエリアですが、また固定イベントです。
   階段を降りると、また、道の真ん中に、何か落ちています。
   今度は、スケッチブックとクレヨンです。
アリエス:「……アランって子、絵でも描くの?」
ヴァル:「リーラ? アランに頼んでいたのか?」
リーラ:「そういえば、紙芝居用のが、無くなりかけてました」
アリエス:「アランって子、方向音痴なわりに、
     必要な物は、ちゃんと買えてるんだね」
ヴァル:「まあ、回収しておくとしよう。
    正直、あの紙芝居は、勘弁して欲しいところではあるがね」
リーラ:「毎回、うまく描けてると思うんですよ、マスター?」
ヴァル:「いや、絵の事ではなく、内容の方なのだが……」


<コミパ地下迷宮 2−2>

エル:次は私ですね(ころころ)……、
GM:エルは、宝箱を発見しました。
カイン:よっしゃ、ウチの出番やな!


 と、張り切ってはみたものの……、

 今度は、GMの出目が良く、
カインは、罠の解除に失敗してしまう。

 トラップのタイプは、状態変化の毒……、
 冒険者達は、宝箱から噴き出した毒ガスに襲われ……、

 見事に、エル以外は、毒に侵されてしまいます。

 手持ちのナオール剤を使って、
毒を治療し、気を取り直して、宝箱の中身を確認する。

 しかし、悪い事は続くもの……、
 カインもヴァルも、鑑定に失敗してしまい……、

 折角、手に入れた『安らぎの呪文薬』も、
使用不可の用途不明薬になってしまいました。


<コミパ地下迷宮 2−3>

アリエス:次は、わたし〜(ころころ)……、
GM:皆さんが歩いていると、目の前にドアがあります。
   これを開けないと、先に進めないようです。
アリエス:絶対、トラップがあるよね。
カイン:「はいはい、ちょっとどいてな」
    (ころころ)達成値は11やで。
GM:(ころころ)見事に解除成功です。
   ドアは、カインによって、問題なく開けられます。
カイン:「ほいほい、解除成功と」
エル:「カイン……貴女、熱でもあるのですか?」
カイン:「よし、一発殴ろか?」
エル:「倍返しがお好みならば、どうぞ?」
カイン:「女の子にひどい! それでも聖職者かいな」
ヴァル:「いや、エル君、それはカインに失礼だと思うよ?
    カインとて、あの試練(カーペンラス)を超えたのだからね」


<コミパ地下迷宮 2−4>

カイン:次はウチや〜(ころころ)……、
GM:はい、また宝箱を見つけました。
カイン:「らっき〜、らっき〜♪」


 カインは、宝箱を開けた。
 トラップが発動した。(GMが6ゾロ)

 爆弾のトラップで、全員でダメージ。


カイン:「ぶっ!? けほけほ、失敗してもうたか〜」
エル:「良くはないのですが、良かった。
   やはり、いつものカインでしたね」
アリエス:「でも、あまり被害は無いみたいだね」
ヴァル:「油断したらコレかね……、
    まあ、大した威力は無かったようだか……」
カイン:「で、中身は何やったかな?」
GM:宝箱の中身は『安らぎの呪文薬』ですね。
   もちろん、鑑定はしてもらいますがね。


<コミパ地下迷宮 2−5>

GM:さて、エリア5となったので、
   皆さんは、自動的に階段を発見します。
ヴァル:階段か……っと、降りる前に回復をしておこう。
    戦闘外だから、ハーブスが使えるよな?
    4つあるから、1つずつ使おう。
カイン:きゃ〜、ヴァルやん、カッコイイ〜♪


<コミパ地下迷宮 3−1>

GM:では、階段を降りて、地下3階へとやってきました。
   すると、また、床に何か落ちています。
ヴァル:「何かが落ちてるのが、当たり前に思えて来たよ……わざとか、アラン?」
GM:今度は、お煎餅の袋ですね。
   以前、カインが衛宮邸で、寝転がってぽりぽり食べてたやつです。
エル:「あの煎餅は……カインが衛宮邸で、太る要因になっていたやつですね?」
カイン:「太ってないわ〜!」
アリスエ:「(胸囲的に)太るの?! だったら欲しいな〜」
ヴァル:「まあ、回収しておこうか」


<コミパ地下迷宮 3−2>

GM:次は、ヴァルの番で……、
   はい、また宝箱を発見しましまた。
ヴァル:「カイン……また宝箱が有るね」
エル:「さて、少し離れていましょうか」
カイン:「いや〜、大漁大漁」


 カインは、宝箱を開けた。
 トラップが発動した。

 爆弾のトラップで、全員大ダメージ。


カイン:「ゲホゲホ……駄目だ、こりゃ」
エル:「こういう時は、次いってみよ〜、でしたっけ?」
リーラ:「調べずに進むとか、もっと他の道は無いのですか、カインさん?」
エル:「カインに、それを要求するのは、無理と言うものですよ」
カイン:「あかん、あかん。其処に宝箱があったら、開ける。なぜなら、お宝やから」
アリエス:「回復する? 奥の手があるけど?」
エル:「……奥の手?」
アリエス:「一族秘伝の奥義っ! 多分、皆を治せると思うけど……、
     自分で治せるなら良いかな?」
ヴァル:「うむ、秘伝の奥義とまで言うのなら、軽々に使う物ではないしな」
エル:「まぁ、その奥の手は、本当に危ない時に使ってください。
   頼りにしていますよ?」
カイン:ちなみに、宝箱の中身は?
GM:ナオール剤ですね。鑑定よろしく。


<コミパ地下迷宮 3−3>

エル:(ころころ)おっ、6ゾロです。
GM:ゾロ目なら、階段を発見ですね。
   次のフロアへ移動します。
ヴァル:「さて、アラン、次は何を置いているのかね?」
    既に、最初に何か落ちていると確信しているぞ。
GM:まあ、その通りなんですけどね。
   とにかく、回復も終わったなら、次のフロアに行きますよ。


<コミパ地下迷宮 4−1>

GM:では、フロア4の最初のイベントです。
   ご想像の通り、また、道の真ん中に、何かが落ちています。
   どうやら、飲み物のようです。
   小さな小瓶が6本入りで1ケースのやつね。
エル:妙に具体的ですね? とにかく、拾ってみましょう。
GM:ケースには、銘柄が記されてます。
   商品名は
『精力剤マカびんびん』。(笑)
ヴァル:ちょっと待てっ! エル、リーラ、カインと来て……、
    
これは、一体、誰用の物だっ!?
アリエス:「せいりょくざい、まかびんびん?
     ねえ、せいりょくざい、って何?」
エル:「アリエス……貴女に恋人はいますか?」
アリエス:「ん〜、光かな?」
エル:「そうですか……いえ、何でもありません、忘れてください」
アリエス:「……恋人の前で飲む薬なんだね、わかった!」(曲解)
エル:「すみません、名前しか知らない光と言う人……、
   無力な私を許してください」


<コミパ地下迷宮 4−2>

GM:え〜、イベント表の結果は、
   また、宝箱ですね。
ヴァル:宝箱ばっかりだな、この迷宮は……、
カイン:ええことやん? 大漁大漁〜♪
    (ころころ)トラップ解除は成功や〜♪
    お宝は何やろな〜?
GM:ハーブスですね。鑑定が成功したなら、ちゃんと使えますよ。
エル:「う〜ん、今日のカインは分からないですね」
ヴァル:「調子が良いのか悪いのか……ね」


<コミパ地下迷宮 4−3>

GM:次のイベント表は……?
   おっ、その出目だと『幻の泉』を発見しました。
アリエス:新イベントがきた!
カイン:「ん〜、なんや、あれ?
    こないな迷宮の中に……泉?」
GM:コミパ迷宮では、割と有名な『幻の泉』です。
   ここに装備品を投げ込むと、運がよければ、
   装備のLV(B値)が上がります。
アリエス:でも、RDルールだと、LVUPの上限は、DL+1まで……、
     つまり、今回のDLは3だから、B4の装備までしか作れない。
     今のあたし達には、意味が無いよ。
ヴァル:いや、限界以上の装備を入れれば、
    300G相当の金と銀の斧が手に入るかもしれない。
    やるだけの価値はあるだろう。
カイン:「分の悪い賭けは嫌いやないで」
    試しに、旧型魔銃を泉に放り込んだる。
GM:では、2d6で成否を判定してください。
   偶数が出たら成功です。
カイン:(ころころ)おし、成功や!
    これで、300Gゲット〜♪


 幻の泉イベントも無事終了、か……、

 しかし、このまま、あっさりと、
金と銀の斧を渡すだけでは、ちょっと面白く無いな。

 よし、折角だし……、
 ここで、あの人に登場してもらおうかな。


GM:では、カインが魔銃を投げると、
   泉の中から、青い髪をおさげにした、
   チャイナ服姿の女性が出てきます。
一同:――はあ?
GM:まあ、ぶっちゃけますと、
   現れたのは、水の精霊王『河合 あやめ』です。
あやめ:「あなたが落としたのは、
    この金の魔銃? それとも銀の魔銃?」
カイン:「くれるんやったら、両方で――」
エル:慌てて、カインの口を塞ぐ!
   というか、もう、剣の平でブッ叩く!
ヴァル:「欲に忠実なのは……まぁ、良い。
    だが、時には、正直が功を奏することもある」
リーラ:「マスター、カインさんは、欲望に正直だから言っても詮無いですよー」
カイン:「あいたたたた……、
    でも、閃いたで! 答えは、両方違う!」
リーラ:「閃いたもナニも、それが正しいのです〜」
ヴァル:「まあ、カインだしなぁ……」
あやめ:「別に問題を出したわけじゃないんだけど……、
    ま、良いか。正直な子には、両方ともあげるわね♪」
    と、300G相当の金と銀の魔銃をくれます。
    ああ、もちろん、これは武器としては使えませんからね。


<コミパ地下迷宮 4−4>

GM:さて、次のイベントは……はい、またゾロ目?
   じゃあ、次のフロアへの階段を発見しました。
ヴァル:これで、最後のフロアに突入か……、
エル:「さて、次の階には、何が落ちているのでしょう?」
GM:いや、期待してるところ、申し訳ないのですが、
   次のフロアで、ラスボス戦闘となります。
   HPとMPの回復は、今うちにお願いしますね。





―― PHASE-05 不完全燃焼 ――


<コミパ地下迷宮 最終フロア>

GM:さて、ついに最終フロアです。
   皆さんが最下層に降りると、大きなホールになっています。
   で、そこの真ん中にいは、大きな獣型のモンスターが、皆さんを待ち構え――
ヴァル:あ〜、GM……?
    申し訳ないが、そろそろ、時間が厳しいのだが?
GM:――えっ、そうなの?
ヴァル:戦闘となると、まだ時間が掛るだろう?
    となると、さすがに、これ以上のセッションは無理だ。
    続きは、後日、ということで良いかね?


 え〜と、え〜と……どうしよう?

 ここで終わるのは、ちょっと、不完全燃焼だよな。

 あとは、戦闘だけなんだけど……、
 でも、突発セッションだし、持ち越すのもな〜……、

 ……。
 …………。
 ………………。

 ……いや、まてよ?

 もしかして、この状況……、
 やり方次第では、斬新な方向に持っていけるのでは?


GM:え〜、じゃあ、改めてまして……、
   皆さんが最下層に降りると、大きなホールになっています。
   で、そこの真ん中にいは、大きな獣型のモンスターが、
   皆さんを待ち構えて……いるはずなのですが……、
エル:――なのですが?
GM:何者かによって、もう倒されています。
   ホールの真ん中には、ボスだった魔物の死体があるだけです。
   エルが見れば分かりますが、その魔物を斬った太刀筋は、
   おそらく、アランのものです。
アリエス:アランは、いないんだよね?
GM:はい、いません。
エル:「この太刀筋……おそらく、アランが倒したようですね」
カイン:「腕はええんやけどな〜」
ヴァル:「ふむ、ここまで来たのは確かなようだね。
    では、何処に行ったのだろう?」
カイン:「ここまで来て、すれ違いとか?」(汗)
GM:そのホールの奥には階段があります。
   で、その階段は、どうやら、地上まで直通しているようです。
エル:「皆さん、私は嫌な予感がするのですが……」
ヴァル:「言ってみたまえ、エル君」
エル:「アランは、既に、宿に戻っているのではないでしょうか?」
カイン:「ありえる、ありえるで……、
    で、ウチらがいないのを良いことに……」
リーラ:「キュリオさんと、ヨロシクやってるに3000点なのです」
ヴァル:「戻って……みるかね?」
    と言いつつ、出口へと続く階段を上ろう。





―― PHASE-06 さあ、フルボッコだ ――


GM:では、シーンは、クライマックスフェイズです。(笑)
   そんな嫌な予感を覚えつつ、
   迷宮から出ると、そこには弁慶さんがいます。
弁慶:「…………」
   何とも申し訳なさそうな顔で、皆を出迎えます。
エル:「……その表情で、嫌な予感が確信に変わりましたよ
カイン:「ええねん、おっちゃん、何も言わんで。
    おっちゃんは悪ないねん……さあ、殴りにいこか」
エル:「カイン、私の分も残しておいてください。
   流石の私も…今回ばかりは許せません」
リーラ:「よーし、すーぱーふるぼっこたいむのじかんだよー」
アリエス:「え、え〜っと……、(汗)
     一応、確認が終わったから、南お姉さんに報告して欲しいな〜」
弁慶:「……報告は、私からしておこう」
カイン:「おおきに、おっちゃん……、
    アラン〜、首洗って待っとれや〜」
GM:では、皆さんが宿に行くと、キュリオがベッドの上で体を起こして、
   その脇にアランが座り、ミルク雑炊を片手に『はい、あ〜ん』とかやってる。(爆)
アラン:「ほら、キュリオ、あ〜ん」
キュリオ:「あ〜……ん?」(皆が帰って来たのを見る)
アラン:「ああ、お帰り。皆、何処に行ってたんだ? 心配してたんだぞ?
    まったく、この街は危険だな。
    街中に魔物はいるわ、トラップはあるわ、宝箱はあるわ――」
エル:「アラン、覚悟は宜しいですね? 答えは訊いてませんが」
リーラ:「うふふふふー、このクソッタレ、どうしてくれやがりましょうか?」
ヴァル:「魔物やトラップが、何故、街中にあるのか……、
    何故、それを不思議に思わなかったのか、訊かせてくれるかね?」
アリエス:「ご愁傷様です」(合掌)
アラン:「――って、何でそんなに怒ってる?」
カイン:「……死刑」
    親指を立てて、首を掻っ切る。
アラン:「何故?! そりゃ、帰ってくる途中、
    皆の為に買った物を落としてしまって、それは悪かったと――」
エル:
「――問答無用ぉぉぉっ!!」
アラン:
「のぉぉぉぉぉぉっ!?」
アリエス:「……あと、全部、終わったら、自警団に出頭してね〜。
     事が事だから、何も無しに放免とかいかないの。
     まあ、お説教程度だと思うけど……」
アラン:「自警団? 出頭? 何で!?」
アリエス:「ウチの管轄の迷宮入り口の不法侵入なのです」
カイン:「きっちりお勤めしてきや〜!
    うちらの『お説教』が終わってからやけどな〜!」
アラン:「うわーん! 俺が一体、何をしたぁぁぁっ!!」
GM:というわけで、今回の突発セッションは終了です。
   おつかれさまでした〜。
一同:お疲れ様でした〜っ!





ヴァル:しかし、こんな中途半端で、
    ちゃんと、新ルールのテストになったのか?

GM:そのへんは、ご心配なく♪
   今回のフォローは、考えてありますから♪





<後編に続く>
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注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。