カイン:――だ〜れが、守銭奴やねんっ!!(遠くにツッコミ)
キュリオ:にゃっ!? カインが、いきなり壊れた〜!?
     ボクとアランが、らぶらぶだから、ストレス増大中?!
アラン(GM):誰と誰が、らぶらぶなんだか……やれやれ。
カイン:ウチは守銭奴なんかやの〜て、
    チョットお宝が好きで、お金がかなり好きなだけや!
    それと、キュリオ……自覚してんやったら、チョットは抑えんかいな。
GM:……一体、どうしたんてせす?
カイン:いや、チョット電波がな〜……、
    ケイオスのおっちゃん達が、ウチのこと“守銭奴”呼ばわりしてるような気がするんや。
キュリオ:……違うの?
カイン:ちゃうねんっ!!
GM:まあ、それはともかく……、
   そろそろ、セッションを始めるとしましょう。
   今回は、キャラ毎に導入を用意したので、
   キュリオとカイン以外は、少し待っててくださいね。
ヴァルフェルト(以後ヴァル):了解した。
エルヴィン:わかりました。





GM:では、宜しくお願いします。

一同:お願いしま〜す!






『Leaf Quest TRPG』テストセッション・リプレイ

ばかっぷら〜ズ冒険譚 1

『ライラック・ブロームズ』前編







―― PHASE-01 盗賊ギルド『ラディッシュ』 ――


GM:さて、リーフ島での冒険を終えた、カインとキュリオは、
   おまけのアランと共に、フィルスノーン王国の遺跡都市パルメアへとやって来ました。
ヴァル:おまけだよ! アラン、おまけになっちゃってるよ!
    NPC街道まっしぐらだっ!
キュリオ:おまけじゃないもんっ!
     ゴロゴロと喉鳴らしつつ、アランにくっついてるよ。
GM:はいはい、外野は、しばらく、黙っててね。
   で、街にいた目的なんですが、記憶喪失であるアランの記憶を取り戻す為、
   情報源を得ようと、盗賊ギルドの本部にやって来ました。
キュリオ:……盗賊ギルド?
カイン:ウチらみたいなエージェントの総本山、ってところやな。
    てか、何で知らんねん? アンタも、一応、エージェントやろ?
    リーフ島では、怪盗なんてやってたくらいやし……、
キュリオ:……にゃはは〜。
カイン:もしかして、無所属かいな。
GM:リュンクスが組織に入れるわけないでしょう?
   そんな真似したら、命がいくつあっても足りませんよ。
キュリオ:(お腹に手を当て)これは、アランのだもん。
GM:とまあ、そんなわけで、キュリオとアランは、
   カインに案内され、喫茶店「ラディッシュ」へとやって来ました。
   実は、ここが、盗賊ギルドの本部の表の顔であり、
   地下にある本部の入口でもあったりします。
キュリオ:「……にんじん?」
GM:それを言うなら、キャロットです。
   ラディッシュは……ハツカダイコンだったかな?
カイン:「……ん〜、この店が、ギルドの本部やねんけど」
キュリオ:「何を、どう訊いたら良いの? 記憶喪失の記憶を取り戻す情報なんて……」
アラン:「情報を貰おうにも、何の手掛かりも無いからな……」
カイン:「アラン程の腕前やったら、何かしらの情報はありそうやねんけどな」
キュリオ:「そうだよね……その線で訊いてみようか?」
カイン:「意外と、父親を探していますとか、恋人を探していますとか、
    そんな依頼で、アランの似顔絵が張ってあったりしてな」
キュリオ:「流石に、そ〜いうのは無いと思いたいモン!」
     というわけで、アランの背中に抱きついたまま、本部へレッツゴ〜♪
GM:では、店内の秘密の入口から、盗賊ギルドの本部へと入ったところで、
   黒人っぽい、人の良さそうな兄ちゃんに出迎えられます。
   Routesに出てきた、宗一の相棒のエディです。
エディ:「いらっしゃ――って、カインじゃねぇの、久しぶりだネェ」
キュリオ:「――にゃ?」
カイン:「久々〜、エディ……儲かってん?」
エディ:「ぼちぼちでんな〜……で、良かったか、確か?」
カイン:「おっけ〜、おっけ〜♪ 挨拶のお約束や」
キュリオ:「カインの知り合い? はっじめまして〜、キュリオで〜っす」
エディ:「HAHAHA! 元気な譲ちゃんだネェ!
    見たところ、同業者みたいだが……カイン、何かあったのか?」
カイン:「ん〜、ちょっとな、情報がほしいねん」
エディ:「――情報って〜と?」
カイン:「其処の兄ちゃんに関してやねんけどな」
    と言って、アランを指差すで。
エディ:「ほほ〜……もしかして、お前のコレか?」
    エディは、アランを一瞥し、からかい口調で、小指を立てます。
キュリオ:「アランは、ボクの〜っ!!」
カイン:「あ〜、分かる? このラブラブッぷり♪ ウチの旦那やねん」
キュリオ:「にゃっ!? カインまでっ!?」
エディ:「HAHA! 嘘つきやがれ。金とお宝にしか興味ねぇクセによぉ」
カイン:「失礼やな……あとは、金持ちの兄ちゃんとかにも興味あるいうねん」
キュリオ:「うぅ、胸の大きさじゃ、絶対に勝てにゃい……」
エディ:「おおっと、悪かったな、譲ちゃん。
    ほんの冗談だ、こいつで機嫌なおしてくんな」
    と、エディはミルクを出します。
キュリオ:「ふみゅ〜……」
     素直に貰っておくね。
エディ:「そろそろ真面目に話を進めようや。
    んで、そのあんちゃんが、一体、何なんだ?」
カイン:「ん〜、其れは本人から言うた方がええんかな?」
GM:では、アランから、事情を話した、という事で――
アラン:「――と、いうわけだ」
カイン:「で、何か知らんか? 腕はホンモンやから、
    そっちじゃ知られてる可能性があるかと思って、連れて来たんやけど……」
キュリオ:「あと、洞窟で見付けた剣の名前を、何でか知ってたしね」
エディ:「う〜ん、記憶喪失ねぇ……、
    いくらなんでも、そんな漠然とした話じゃねぇ……」
    と、エディは、困ったようにアランの姿を見回し、
    ふと、彼が持つ剣に目を止めます。
    「お、おい……その剣は……?」
カイン:「ん? 何か知ってるん?」
キュリオ:「何か知ってたら、教えて欲しいにゃ〜」
エディ:「おいおい、カイン……、
    こういう物事には、順序ってモンがあるだろ?」
カイン:「ん〜、なんぼや?」(キュピーン)
キュリオ:「カインが商売人の眼になった!?」
エディ:「ま〜、こんなもんか?」
    そう言って、エディは指を五本立てて見せます。
カイン:「記憶を無くした可哀相な青年の為に、
    一肌どころか全裸になるくらいの優しさはないんかいな?」
    と、指二本立てるで。
エディ:「馬鹿言ってんじゃねぇよ。
    上納金滞納してる分際で、ウチから情報買えると思ってんのか?
    言っておくが、今、言ったのは、今までの上納金込みの金額だ。
    これでも安いくらいだゼイ」
カイン:「あ〜、しゃ〜ないか。事情が事情やからな。
    それでええわ……じゃあ、アラン、払っとき」
キュリオ:「カインの手持ちのエリクサーを売ったら、
     5000か6000は、すぐに手に入ると思うけど……」
エディ:「それに、お前……この場所のことを、無所属の奴にまで教えやがって……」
    キュリオを見て、ハア〜っと溜息を吐きます。
カイン:「ほら、アラン……こんだけやって」
    と、アランには指を六本立てて見せたり……、
アラン:「増えてないか、それ……?」
カイン:「気のせいちゃう……?
    あ〜、払う時は、まず、ウチに渡してな」
GM:ピンハネする気満々ですねぇ……、
   まあ、それはともかく、そんなやり取りをしていると、
   奥から、金髪の女性が顔を覗かせます。
   盗賊ギルドのナイバー2であるリサ=ヴィクセンです。
キュリオ:何よりも重要な質問だけど……胸の大きさは?
カイン:ちなみに、ウチも巨乳設定やで。
    具体的なサイズは、まだ決めてないけどな〜。
GM:キュリオに負ける女の子は、そうそういないと思いますが……、
   ちなみに、リサのサイズは……まあ、比べるまでもないです。
リサ:「騒々しいわね……何事かしら?」
エディ:「おう、姐さん……実はよぉ……」
    現れたリサに、エディが事情を話します。
リサ:「なるほどね……、
   ちょっと、カイン……あと、そこの人達も、奥に来てくれる?」
   エディの話を聞いたリサは、納得顔で頷くと、皆を奥へと促します。
キュリオ:「――ボク達も?」
     胸の大きな娘を見ると、ちょっと凹んじゃうなぁ。
リサ:「ええ、もちろんよ……リュンクスのお譲ちゃん」
キュリオ:「にゃにゃ!? りゅんくすだにゃんて、にゃにをしょ〜こにっ!?」
     耳と尻尾がピーンと立っちゃうよ。
リサ:「大丈夫、捕って食ったりしないわよ。
   まあ、宗一がいたら、話は別かもしれないけど……」
カイン:「リサ姐さんやったら、信用できるから気にせんとき。
    どこぞの兄ちゃんがおったら、話し変わるけど……」
GM:では、リサに連れられ……、
   皆さんは、ギルド本部の奥へとやって来ました。
   
梶原夕菜がお茶を、立田七海がお菓子を、皆に振舞ってくれます。
カイン:「で、リサ姐さん……、
    わざわざ奥で話す、ってことは、何かヤバゲな話なん?」
リサ:「自覚してなかったのね、あなた……、
   まあ、それも含めて、今から話すわ。
   あなた達が持ち込んだ問題は二つ……、
   一つ目は、そこのアランって人についての情報が知りたいけど、お金が無い。
   二つ目は、無所属であるキュリオに、ここが盗賊ギルドだ、と教えてしまった」
エディ:「一つ目はともかく、ヤバイのは二つ目だ。
    盗賊ギルドってのはヨォ、その性質上、場所を部外者に知られると、
    色々と問題があったりするんだ、これが……」
リサ:「それで、考えたんだけど……あなた達、一つ仕事を引き受けてくれない?
   請けてくれるなら、アランについての情報をあげる。
   それと同時に、この仕事を、キュリオの採用試験とするわ」
エディ:「順序は逆になっちまうけどヨ……、
    譲ちゃんを身内にしちまえば、問題は無いダロウ?」
キュリオ:「ボクが言ういうのも何だけど、
     “リュンクスが居る”ってなったら、リサさん達も危なくない?」
リサ:「問題ないわ。このギルドって、あなた以上に、物騒なもの抱えてるもの」
キュリオ:「にゃ〜、それなら……」
リサ:「あたなにとっても、ウチに所属することは、悪い話じゃないはずよ。
   ギルドに、所属すれば、盗賊ギルドの庇護下に入る。
   一応、私の直属という事にしてあげるわ
   つまり、あなたを襲うって事は、
   NASTY BOYとリサ=ヴィクセンに、喧嘩を売る、って事になるのよ」
カイン:「この業界で、んなアホな奴おったら、金払ってでも見てみたいもんやけどな」
キュリオ:「なすてー? 恋人かにゃ?」
カイン:「あ〜、あれや……姐さんの若いツバメや」
    聞こえないように小声で。
キュリオ:「ツバメ……って、にゃに?」
カイン:「ア、アホ! んな大声で――」
リサ:「――滞納金、一割増し」
カイン:「堪忍、堪忍な、姐さん……」
リサ:「……で、仕事を請けるってことで、OK?」
キュリオ:「ボクは、特に異存無いけど……アランの記憶のヒントになるかも、だし」
カイン:「まあ、しゃ〜ないわな。
    ついでに、滞納してる上納金の方も何とかならん?」
リサ:「そうね……仕事の出来次第ね」
カイン:「おっしゃ! で、どんなヤバゲな話なん?」
リサ:「じゃあ、仕事の内容だけど……つい先日、新たな遺跡が発見されてね」
キュリオ:「にゃ!? 遺跡?!」(うずうず)
リサ:「その遺跡を、あなた達に調査してきてもらいたいのよ。
   別に、大きな成果は期待していないわ。
   あなたの役目は、あくまでも先行調査。
   遺跡に関する情報を、可能な限り、多く集めてきて。
   その内容によって、私は合否を判定するわ」
   ただし……アランは抜きでね」
キュリオ:「え〜と、遺跡の中を探検してきて、その結果をリサさんに報告――
     って、また、アランと別行動〜!?
     “この前みたいな、美味しい遺跡だったら〜”って、ちょっと期待してたのに〜」
リサ:「保護者同伴の試験、なんて聞いたことないでしょう?」
カイン:「ウチはついて言ってもOKなん?」
リサ:「あなたなら、彼女と実力は近いし、問題無いわ。
   単独での調査は危険だから、手伝ってあげて」
カイン:「おっけ〜、さあ、格安で手伝ったるわ」
キュリオ:「にゃ〜♪ でも、アランは、その間、何してるの?」
リサ:「彼には、そうね……折角だし、別の仕事を手伝って貰おうかしら?」
カイン:「若いツバメが、もう一人、姐さんのナイスバデ〜の虜に……」(ボソッ)
キュリオ:「ツバメって何? あれって鳥だよ?」
リサ:「遺跡の場所は、ゆかりさんに教えてもらいなさい」
キュリオ:「“今度こそ、一緒に温泉〜”って思ってたけど、また今度だね〜、アラン」
アラン:「ああ、気をつけて行くんだぞ……」(なでなで)
リサ:「それじゃあ、頑張ってね……ストレイキャット・ザ・サードさん♪」
キュリオ:「にゃっ!? そこまでバレてた!?」
     流石に、それは真面目に変装の練習をしようと誓いつつ、出発するね。





―― PHASE-02 旅の風術師 ――


GM:次は、ヴァルフェルトのシーンです。
ヴァル:よし、分かったぞ。
GM:さて、ヴァル君……、
   あなたは、今、どういう経緯で、旅をしているんでしだっけ?
ヴァル:え〜っと……、


 さて、ここで、少し裏話――

 実は、GMは、このセッションの前に、
ヴァルのプレイヤーから、キャラに関する設定を、色々と貰っていました。

 このシナリオは、その設定を元に、
構成されており、開始時点で、伏線は張られていたりするのです。

 しかも、この設定は、密かに、
第1PT『ふぁんぶら〜ズ』にも関わっていたり……、


ヴァル:グローヴァール家を継ぐ者として、
    世間を見て来いと(有る意味義務)で旅に出されたんだ。
GM:では、そんなあなたが、実家から持ち出してきた物が、二つあります。
   一つは、フィルスノーン王国の、とある遺跡に関する文献……、
   もう一つは、用途不明の輪っかです。
ヴァル:ほう、文献と……輪っか?
    文献は、設定の話し合いで知っていたが……、
GM:鉄の様でもあるが、明らかに、それとは違う材質で出来た、
   ちょうど腕輪くらいの、飾り気の無い輪っかです。
ヴァル:それに、装飾とかはあるのか?
GM:飾り気は、全く無いです。
   表面は、まっさらツルツルで……、
   まじかるアンティークのスフィーと健太郎が着けてる腕輪みたいな感じですね。
ヴァル:じゃあ、カバンの中だな。


 ――えっ?
 腕に着けてくれないの?

 散々、腕輪みたいって言ったのに……、

 まあ、いいか……、
 後で何とかなるだろう。


GM:まあ、そんなわけで……、
   あなたは、文献を頼りに、件の遺跡に向かっているわけです。
ヴァル:なるほど……で?
GM:――終わり。
ヴァル:終わりかよっ!?





―― PHASE-03 聖戦士と毒舌シスター ――


GM:最後は、エルヴィンの出番です。
   聖都マザータウン出身のあなたは、修行と巡礼の旅をしています。
   そんな最中、パルメアへとやって来たあなたは、突然、聖堂教会から呼び出しを受けます
   『直ちに、最寄の教会に赴き、指示を仰げ』とのことです。
エル:「教会からの呼び出し……?
   何なのでしょう? 早速、行ってみましょうか」
GM:というわけで、今、エルは、教会の前に立っています。
エル:教会の規模は、どのくらいなんですか?
GM:アクアプラス大陸では、割と普通の規模ですね。
   例えるなら、Fateの言峰教会くらい。
エル:了解です。
   では、扉を開けて、教会の中に入ります。
GM:教会の扉を開けると、中は聖堂になっています。
   奥の祭壇の上にはオルガンがあり、それを弾く銀髪のシスターの姿が見えます。
   あなたが入って来たのに気付いているのか、いないのか……、
   シスターは、オルガンを弾き続けています。
エル:では、そのシスターに、ゆっくりと近付きます。
GM:シスターは、エルが近付いてくると、ピタッと演奏を止めます。
   そして、あなたに向き直ると……、
シスター:「人が演奏している間は、静かに聴いているのが、最低限のマナーでしょう?」
エル:「えっ? ああ、そのつもりだったのですが……、
   もう少し近くで聴きたいなと思いまして……申し訳ありません」
シスター:「まあ、良いでしょう。以後、気をつけるように……、
     私はカレン=オルテンシア……、
     あなたは、エルヴィン=ガーランドで間違いありませんね」
エル:「はい、そうです……」
カレン:「ふぅ……」
    カレンは、あなたの返事を聞き、軽く溜息を吐きます。
エル:「あの……何か……?」
カレン:「ようやく来ましたか……、
    聖戦士名乗る割には、随分と、時間にルーズですね?
    まあ、良いです。時は差し迫っているので、早速、用件に入ります」
エル:ゴクリッと息を呑み、真剣な表情で、カレンの話に耳を傾けます。
カレン:「聖堂教会からの伝令です。パルメアにて、新たに発見された遺跡を調査してください。
    出来うる限りの情報の入手を……、
    もし、可能ならば、そこに眠る遺物を確保、もくしは破棄してください。
    尤も、あなたのような駄犬に、そこまでは期待していません。
    この任務は、本来、第七司教が任されるべき仕事だったのですが、
    あの色欲魔は、タイプムーンから離れようとしないので、
    たまたま、近くにいた貴方に白羽の矢が立ったのです。
    分不相応な任務とはいえ、子供のお使いくらいは出来るでしょう?」
エル:「ふむ……遺跡の調査ですか……、
   分かりました、受けましょう。
   ところで、カレン、一つ伺ってもよろしいですか?」
カレン:「何でしょう? 私に答えられるのなら……」
エル:「別に調査をするのは良いのですが……、
   その遺跡の謎、完全に解き明かしても構いませんね?」
カレン:「なるほど、大きく出ましたね……、
    良いでしょう、期待せずに、待っているとしましょう。
    他に、何かありますか?」
エル:「いや、特にはありません。
   後は<その遺跡の場所を教えて頂ければ……」
カレン:「それについては、これに……」
    と、カレンは、エルに地図を渡すと、また、オルガンを弾き始めます。
エル:「ふむ……」
   カレンから渡された地図を手に、
   オルガンの音楽に背を向け、教会を後にします。
カレン:「エルヴィン=ガーラント……貴方に、女神の加護があらんことを」





―― PHASE-04 商人魂と波乱の予感 ――


GM:さて、各導入も終りまして……、
   件の遺跡へと向かうわけですが、その前に、準備タイムです。
カイン:お買い物♪ お買い物♪
ヴァル:MPポーション(安らぎの呪文薬)を仕入れる!
キュリオ:炸裂弾は買えるかな?
エル:ヒールズの呪文薬を……、


 買い物タイムが始まった途端、騒がしくなる一同。

 その騒動も一段落し……、
 唐突に、カインが、提案してきた。


カイン:手持ちのエリクサーを20個売りたいんやけど?
GM:そういえば、リーフ島で、しこたま買い込んでましたね。
   あそこは、エリクサーが大陸よりも安いから。
カイン:商人技能でええんやろ?
    どうやって、判定するん?
GM:じゃあ、GMと2D6を振り合って、
   それに勝ったら、売り値が、技能LV+T値分%増えます。
カイン:ほな(ころころ)9やな。
GM:(ころころ)3……負けました。(泣)
カイン:エリクサーって、1個いくらで売れるん?
GM:エリクサーは時価、というか地域価です。
   だから2d6×50という事で……、
   (ころころ)ぶっ!! 1個400G×20個!?
   合計8000Gで、さらに、8%増しってことは……、
カイン:8640Gや〜♪ にわか成金や〜♪
GM:まあ、これがあるから、今回、報酬用意しなかったんたけどさ……、(泣)
カイン:傷心のトコ、悪いんやけどな、GM……、
    魔銃と弾丸と消耗品も買いたいんよ〜?
GM:は、はあ……、
カイン:商人技能で値切ってもええ?
ヴァル:商人や、あんた商人や〜!!
GM:もう、好きにしてください……、


 カインの商人魂にタジタジのGM……、

 その弱気は、出目にも現れ、
GMは、値切り判定でも負けてしまう。


カイン:8%減で、4150Gが3818Gで買えてもうた〜♪
    持ち金、まだ、5197Gも残っとるで〜♪
GM:一般技能なのに、怖いよ商人……、
   なんか、SWのバブリーズのGMの気持ちが分かった。
キュリオ:万単位いってないだけ、救いはあるにゃ。
カイン:まあ、この為だけやし……、
    ウチは、その分、戦闘系が弱いし……、
イルス(のプレイヤー):お邪魔しま〜す……、
            って、なんか、GM、ヘコんでない?


 想定の範囲内とはいえ……、
 商人技能の効果を前に、GMは、ちょっと黄昏る。

 と、そんな時に、イルスのプレーヤーが、見学にやって来た。

 彼の登場が……、
 後に、波乱を呼ぶ事となる。


GM:買い物タイムは、もう良いかな?
   じゃあ、件の遺跡へと場面を移しましょう。





―― PHASE-05 にわかパーティー結成 ――


GM:では、準備を整え終ったところで、
   皆さんは、それぞれのルートで、遺跡へと向かいます。
   場所は、パルメアから、歩いて半日……、
   鬱蒼と茂る森の奥に、件の遺跡はあります。
   遺跡と言っても、とても小さく、約50m四方の台形型の遺跡です。
   その石造りの遺跡の入口前で、四人は、バッタリと出くわします。
キュリオ:「……にゃ?」
エル:「――む?」
ヴァル:「……?」
カイン:「は〜、ひょっとして、あんたらも、この遺跡、調査に着たとか?」
GM:さあ、上手にPT組んでくださいね。
   皆さんに任せます、GMは知らん。
カイン:奥義か弱い乙女攻撃の出番や〜♪
キュリオ:「御同輩だにゃ、一緒に潜ろ?
     ボク達、女の子二人だけだし……」
カイン:「ウチら、見て分かる通りのか弱い乙女やん?
    兄ちゃんら、まさか、知らんフリするわけないやんな? なっ!?」
ヴァル:「ふむ……目的は何なのかね?」
キュリオ:「調査だにゃ! 調べました〜、って証拠に何か持って行った方が良いかも」
ヴァル:「それは……何か発見したら、その所有権を主張すると?」
GM:一応、言っておきますが、遺跡そのものは、既に盗賊ギルドの管轄です。
   中の物を、勝手に持って行ったら、盗掘扱いになるので注意してくださいな。
カイン:「あ〜、ここって、ギルド管轄やから、持ってけるか微妙やけどな」
キュリオ:「じゃあ、持っていかない方が良いにゃ?」
GM:いや、キュリオは大丈夫ですよ。
   ちゃんと、試験の名目で来てますし、カインも同行してますからね。
   ようするに、カインは、手伝い兼お目付け役なわけです。
キュリオ:何か証拠がいる、ってことだね。
     「証拠として、一つ持って帰るくらいなら、大目に見てくれるよ、きっとね」
カイン:「お宝の一つ二つくらいなら……、
    いや、相手はリサ姐さんやし、バレるか……」
エル:「(私は、中の遺物の確保、または破棄を命じられているのですが……)」
   と、声には出さず、考え込んでいます。
GM:補足しますけど、盗賊ギルドが重要視しているのは、
   聖遺物などを代表とする、歴史的に価値がある物だけです。
   ミスリル製の武器とかは対象外ですよ。
   だから、探せば、割と普通に流通していたりします。
   ちなみに、アランが持ってる剣は、ギルドの管轄内ですね。
   ま〜、あれは、所有者がハッキリしてるので、ギルドは口を出しませんが……、


 この世界に流通しているミスリル製の武器……、
 いわゆる、魔力剣と呼ばれる物は、全て、古代魔法王国時代の物です。

 ミスリルの加工技術は、現在、
残っていない為、魔力剣は、大変、価値のある物です。

 とはいえ、当時では、ありふれた物だったので、
発見される数が多いので、ギルドも、そこまでは、目くじらを立てません。


カイン:「……キュリオ、一番高めのモンやで、持ってくんわ」
キュリオ:「こういう事は、ネコにマタタビ、カインにお金、だにゃ」
エル:「え〜っとですね……、
   私は、聖堂教会からの指令で、調査に来たのですが……」
ヴァル:「待て待て、その場合、こっちが盗掘扱いになるじゃないか」
カイン:「あ〜、そこらへんは、ウチに言わんと、
    ギルドの方に言うて欲しいんやけど……ウチ、下っ端やし」
キュリオ:「まずは調べてみないと、捕らぬ狸の皮算用にゃ」
カイン:「まあ、見つけてからでええような気もするけど……、
    実際、何があるか分からんし……」
エル:「まずは、調査が先決ですね。
   遺物その他を発見したら、盗賊ギルドと話をしてみましょう」
ヴァル:「私は、家の書庫で、ここの事が書いてある、
    文献を見つけたので、調べに来ただけなのだが……」
カイン:「ま〜、ウチらについてったら、ある程度はええんちゃう?
    教会の方は、上の方で話してもらう方向で……、
    そっちの兄ちゃんは、ウチらが一緒におることで、
    監視中って言い訳も聞くし……、
    一人で行くんなら、ギルドの方に報告しなアカンけどな」
キュリオ:「決まり、だにゃ」
     にぱーっと美少女スマイルで。(笑)
エル:「ふう……仕方がありませんね。
   それでは、ここは、共同戦線と行きますか?」
キュリオ:地味にこの状況、カインの一人勝ちにゃ……、
     というわけで、キュリオにゃ、よろしく」
カイン:「ウチはカインな。一応、この子の手伝いや」
ヴァル:「ヴァルフェルト=グローヴァール、風術師だ」
エル:「私はエルヴィン=ガーランド。
   二柱の女神を信仰する聖戦士です。こちらこそよろしく
カイン:「ところで、アンタ……、
    確か、この遺跡に関する文献を持っとるゆ〜たな?
    どんな事が書かれとるん?」
ヴァル:「ああ、残念ながら、かなり古くてね……、
    解読できたのは、場所くらいなものだったよ。
    だからこそ、自分の目で確かめに、ね」
カイン:「お宝がナニあるとか、どんな罠あるか載ってないんかいな」
エル:「ふむ……事前の情報が手に入れば、多少は楽になると思ったのですが……」
ヴァル:「すまないね、お譲ちゃん」
カイン:「教会の兄ちゃんは、上の方から、何も聞いてないんかいな?」
    いや〜、まあ、あのシスターだと、重要なことは教えてくれなさそうやけどな。
エル:「私も詳しい事は……済まない」
カイン:「しゃ〜ない。当たって砕けろ。男は度胸。女は愛嬌や」
キュリオ:「……それで、すっぽんぽんに脱がされるんだね……ボクら……」
カイン:「ええか〜、キュリオ……、
    それは、覚えてたらアカン記憶や……忘れ」
キュリオ:「――いえっさ〜」(怯)
ヴァル:「彼女……何か、トラウマが?」
    キュリオを示しつつ、カインに、こそっと訊ねよう。
カイン:「あ〜、乙女の秘密いうやつや。聞いたりな」
ヴァル:「了解した……」(小声で)
GM:え〜、そろそろ、
   遺跡の中に入って良いですかね?
カイン:おっしゃ! 話もまとまったところで、行こか!」
エル:「二柱の女神よ、我等の行く道に貴女方の祝福を……」
   十字を切り、祈りを捧げます。





―― PHASE-06 遺跡の入口と輪っかの謎 ――


GM:さて、遺跡内部ですが……、
   割と殺風景で、中央に、円形のテーブルを思わせる、小さな台座があるのみです。
   その台座の上には、ガラスのように、半透明の球体が置かれています。
キュリオ:「……何だろ?」
エル:「あれは……?」
カイン:「まあ、見るからに怪しいわな。
    よし、兄ちゃんら、ご〜っ!」
ヴァル:GM、魔術的な感覚で、何か心当たりは?
GM:そう思うなら、メイガス判定です。
ヴァル:さ〜、知ってるかな。(ころころ)15だ。
GM:それなら、その球体と別の何かが、魔術的に繋がっていることに気付きます。
ヴァル:「ふむ、何かの端末……?」
エル:「ヴァルフェルトさん、何か分かったのですか?」
ヴァル:「ああ、どうやら、何処かと繋がっているようだ」
キュリオ:「……トラップの可能性もある、って事だね」
カイン:「あ〜……何か、どっかで見たような」(汗)
    そういえば、まともなエージェント技能持ちって、キュリオだけなんや。
    ウチは、まだレベル1だし。
エル:「カイン、あの球体に心当たりが?」
カイン:「あ〜、気にせんといて。
    水晶って言うか、この状況に覚えがあるだけやから」(遠い目)
キュリオ:「水晶って言ったら、アレしか思い出せなくなってるよね」(汗)


 それは、以前の冒険のことです。

 キュリオとカインは、水晶型の壊れた転送装置によって、
衣服だけを転送され、読者サービスをさせられた経験があったりします。

 今回も、それを警戒しているのでしょうが……、

 いくら何でも、二番煎じはしません。
 そ〜ゆ〜のは、ちゃんと別のモノを用意してあります。(爆)


GM:さて、水晶を調べているという事は、
   ヴァルは、今、水晶に近付いているわけですよね?
ヴァル:そりゃ〜、調べるなら近付くが?
GM:じゃあ、キミが持つ鞄が、なんか小刻みに振動しています。
ヴァル:心当たりは、文献と一緒に持ち出したリングしかないな。
    鞄を開けて、リングを取り出すぞ。
GM:その腕輪に似たリングは、水晶に近付く程、強く振動している様子です。
   さらに、ヴァルが腕輪に似たリングを取り出した瞬間、水晶が、小さく明滅します。
   ただ、その明滅は頼りなく、何となく、迷っている印象を受けます。


 GMは、しつこいくらいに“腕輪に似た”と、繰り返す。

 実は、このリングを、腕に装着して貰わないと、
今後のシナリオ展開に支障を来たすので、どうしても、腕に嵌めて貰いたいのだ。


カイン:「あ〜、兄ちゃん……それなんや?」
ヴァル:「文献と一緒に、家から持ってきた物だが……」
エル:「そのリングは、一体……、
   どうやら、その水晶と、何か関わりがあるようですが……」
ヴァル:「近づける程、強く反応する……、
    ふむ、どうするね? くっつけて見るかい?」
カイン:「ちゅう事は、何か関係有りって事か……、
    まあ、試してみた方がええわな。
    よし、ウチらは離れとこ。兄ちゃん、ご〜っ♪」
エル:女性陣を庇うように立ちます。
キュリオ:「がんばれ〜」
     カインの影に隠れて応援にゃ。
カイン:「はっはっは〜、其処な獣耳っ子、ええ根性してるな〜」
キュリオ:「だって……ボク、また全部剥かれるの嫌だもん」
カイン:「ウチはええんかい、ウチは」
キュリオ:「だって、カイン見られても、
     スタイル良いから、迷惑にはならないじゃん、ボクと違って〜」
カイン:「……助っ人代5割増し」
キュリオ:「にゃ〜……」(泣)
エル:「……さっきから、何の話をしているのですか、貴女達は?」
カイン:「乙女のひ・み・ちゅ♪ ……自分で言うといて、気持ち悪なった」


 ――だから、やりませんって。(笑)

 それと、キュリオ……、
 以前、アランも言った筈だが……、

 ナイチチだって、それなりに需要はあるんだよ?(爆)

 と、そんなボケ倒す二人を余所に、
一人で考えていたヴァルは、ようやく、リングの用途に気が付きます。


ヴァル:そういえば、腕輪サイズだったな……、
    試しに、腕輪を嵌めてみるぞ。
GM:リングを腕につけた瞬間、球体から、み〜っ! と光線が発射されます。
   光線は、ヴァルの腕にあるリングに命中し……、
   次の瞬間、何処からか無機質な声が聞こえてきました。
???:『マスターキーと所持者を認証しました。
    ようそこ、第12ミュルメクサ研究所へ』
カイン:「……研究所?」
エル:「そうか……この遺跡は、古代の研究施設だったのか」
キュリオ:「――にゃ?」
???:『これより、メインラボへ転送いたします』
GM:という声が聞こえると同時に、
   台座を中心として、皆の足元に、大きな魔方陣が展開します。
キュリオ:「うわわっ!?」
エル:「なっ!? これは……っ!?」
GM:そして、魔方陣から、強烈な光が放たれ、皆さんは――
キュリオ:――装備を引っ剥がされて立ってました。
GM:そのネタ、しつこいぞ、猫娘!!
   閃光に包まれる視界、一瞬の浮遊感……、
   そして、視界が戻ると、そこは……、
カイン:……岩の中にいる、とか?
ヴァル:ウィザードリィネタは、いいってば。
GM:皆さんが転送されたのは、
   まるで、病院を連想させる研究施設です。
キュリオ:「うにゅ……この、ふわふわした感じ嫌い〜」
ヴァル:「メインラボ……転送で移動するとは、地上の建物はダミーか?」
キュリオ:「こっちが本命、って事だね」
エル:「あるいは、ロビーか何かであったと推測できます」
GM:かつては、清潔感に満ちた場所だったでしょうが、
   今や、砂と埃にまみれています。
   だが、未だに機能を失っていない部分もあるのか、
   何処からか、低い稼動音が聞こえてきます
キュリオ:床に足跡がついてないかチェックするね。
     エージェントで(ころころ)8だよ。
GM:足跡は、かつてはあったかもしれませんが、もう深い埃に埋もれてますね。
キュリオ:「人とか、大きな魔物が入って来た形跡は無い、か」
カイン:「でも、機能が生きてる、という事は、
    お約束なやつがあったりするんかいな」
GM:さて、皆さんは、今、転送機のある通路の突き当たりにいます。
   通路は、北へと伸びています。
キュリオ:「……行ってみる?」
エル:「私達の目的は調査です。行くしかないでしょう」
カイン:隊列決めるで〜。
    前衛はエルとキュリオ、後衛はウチとヴァルでええな?
ヴァル:では、その隊列で行こう。
    ところで、GM、腕輪に変化はあったりするのか?
GM:そうそう、忘れてた。
   腕輪ですけどね……ヴァルの腕から外れません。
ヴァル:――ぶっ!?
    ま、まあ、マスターキーと言っていたからな。
    他者に使われない為だろう。
エル:「どうやら、この遺跡は、貴方に関係がありそうですね」
GM:それでは、先に進むとしましょう。





―― PHASE-07 太陽仮面、再び ――


GM:転送機から北へ、通路を進むと、十字路となります。
   で、その十字路のド真ん中に、赤いブヨブヨとした、ゼリー状の生き物が一匹います。
キュリオ:「――にゃ?」
     取り敢えず、警戒するよ。
エル:「むっ……」
   背中のクレイモアに手を掛けます。
GM:相手は、しばらく、ブヨブヨと動き回っていましたが、皆の存在に気付きました。
   割りと俊敏な動きで、襲い掛かってきます。
エル:「来るぞっ!!」
   その場で剣を抜き放ちます。
カイン:「問答無用かいな!?」
キュリオ:「にゃにゃ!?」
     バク宙しながら距離を置いて、剣を抜くよ。
ヴァル:「やれやれ、準備くらいさせてくれても良いだろうに……」
GM:では、ここから戦闘ターンとなります。
   敵は『オンヴィタイカヤン』が1匹です。
エル:今回は『うたわれるもの』ですか。
   確かに、そんな雰囲気ではありますね。
GM:代表者が、イニシアティブ判定をどうぞ。
ヴァル:では、私が(ころころ)7だ。
GM:こっちは(ころころ)12です。
   オンヴィタイカヤンの先制攻撃ですね。
   では、オンヴィタイカヤン……、
   面倒だから、今後はスライムって言います。
   改めて、スライムの攻撃っ!
   シャシャシャ〜、近寄って、前衛のエルに攻撃っ!
   (ころころ)10と言って、命中しかけてます。
エル:回避は(ころころ)11です。
   「――おっと!」
   床を転がって、攻撃を回避ですっ!
GM:じゃあ、そちらの攻撃です。
キュリオ:ボクからだねっ! 手堅く剣で攻撃っ!
     (ころころ)11と言って命中だよ。
GM:スライムの回避は(ころころ)10だから、当たりです。
キュリオ:ダメージは(ころころ)12点っ!
GM:防御は(ころころ)17点。
キュリオ:うにゃ〜、防がれた〜。
GM:スライムは、キュリオの剣をヌルッと滑らせ……、
   と言いたいところですが、スライムは、剣に、アッサリと切り裂かれます。
キュリオ:――にゃ?
GM:で、真っ二つになったスライムは、二匹に分裂しました。
キュリオ:「なんかぬめってした、ぬめってした、ぬめってしたよぉ〜!?
     って、なんか増えた〜〜〜〜〜!?」
エル:「なっ!? 不用意な攻撃は、奴を増やすだけだと言うのか!」
カイン:「……直接攻撃はアカンっぽいな」
ヴァル:「こういう手合いは、火属が弱点なのが多いのだが……」
カイン:「ウチ、地属性しか知らんで」
ヴァル:「……さて、魔術では、どうかね?」
    と言いつつ、魔術で攻撃するぞ。
    魔術刻印発動! 発動判定無視で呪文詠唱!


 オンヴィタイカヤンの能力に戸惑う冒険者達――

 敵は、あらゆる攻撃を受ける度に、
分裂し、増殖する特殊能力を持っています。

 冒険者達も、魔術を使用したり、
剣の平で殴ったり、と工夫して攻撃しますが、効果は無く……、

 気が付けば、スライムは、四匹になってしまいました。


カイン:「アカン、何やっても増えよるで……」
キュリオ:「煙幕は効きそうに無いし、遺跡内じゃ爆弾も使えない。
     スパイダーネットもダメっぽい……、
     一体、どうすれば良いの〜?!」
エル:松明を使う、というのは?
   旅道具一式持ってますから、松明くらい……、
カイン:それだけじゃ、火力不足や。
    ウチの魔銃の弾の火薬を抜いてばら撒く、ってのはどうや?」
GM:ちゃんと弾丸は消費しておいてくださいね。
   では、弾丸1発の火薬毎に、+1の修正値とします。
カイン:じゃあ、早速、やるでっ!
    第1ターン、最後のウチの番で、
    弾丸の火薬を10発分、スライム達に向かってバラ撒く!
    「これでも喰らいや! あとは頼んだでっ!!」
GM:じゃあ、そこに火をブチ込んだら、敵全体ダメージに+10となります。
   では、第2ターン……、
   と、その前に、キュリオ、ちょっとエージェント判定して。
キュリオ:にゃ?(ころころ)7だよ。


 出目悪いな〜……、

 もう少し良ければ……、
 直接、助けに来てくれたのに……、


GM:じゃあ、ですね……、
   キュリオの後頭部に、小さな袋が、後ろからぶつけられます。
   中に、何か入っているっぽいですね。
キュリオ:「うにゅ……?」
     何だろう? ゴソゴソと開けてみるよ。
カイン:まさか、また『アレ』かいな?
ヴァル:マスターキは、私が持ってるのに、誰が入って来られるんだ?
    それとも、あの転送装置って、起動したら、しっぱなしなのか?
GM:袋の中にはメモが入っています。
   『そういう奴は燃やすか凍らすに限る。次からは気をつけろ。
   お前は魔術が使えないんだから、ちゃんと準備しないとダメだろうが。 by 太陽仮面』
   と書かれたメモと一緒に、火と氷属性の攻撃護符も、5枚ずつ入っていました。
カイン:ゴメンや……、
    攻撃護符、買うの忘れとった。
    ちゃんと、全属性そろえるべきやったな。
キュリオ:「にゃ〜、やっぱり、アランったら、
     ボクのこと心配して、付いて来てくれてるんだ〜♪」(にゃんにゃん♪)
     としつつも、護符はしっかりと貰っておくよ。
エル:「アラン? キュリオ、貴女の仲間ですか?」
カイン:「過保護やな〜……、
    て〜か、出待ちしてへんやろな、アイツ。
    まあ、ええわ。その護符使って、燃やせ燃やせ〜!」
GM:その前に、こっちの攻撃です。
   スライム四匹の攻撃、凌ぎ切ってくださいね。
カイン:うひ〜っ!!


 と、悲鳴は上がったものの……、
 冒険者達は、アッサリと、敵の攻撃を凌ぎ切り……、

 キュリオの火の護符攻撃と、
カインの火薬効果で、あっという間に、スライムは撃破されちゃいました。

 やっぱり、弱点を知られると弱いな。

 だが、まあ良い……、
 本当に怖いのは、ここからです。

 第1PTは、いつもギャグ路線に入っちゃうから、
こっちのPTは、ガンガンとシリアス展開でいくのです。

 ――えっ?
 戦闘シーン、端折り過ぎ?

 だって、ファンブルが無い戦闘なんて、イマイチ地味でしょ?

 いかんなぁ……、
 GMも、毒されてきてるよ。

 あの、ファンブルパラダイスに……、


GM:――キュリオの放った護符攻撃で、ゼリー達は、ドロドロと溶けていきます。
カイン:「おお〜っ!!」
エル:「やったか……?」
GM:ドロドロドロ……、
   これ以上、動く気配は無さそうです。
キュリオ:「うにゃ〜ん♪ ありがと、アラ〜ン♪」
     周囲にハートマーク飛び散らかしつつ、クネクネと。(爆)
GM:じゃあ、キュリオ……、
   もう一回、エージェントで判定してみて。
キュリオ:(ころころ)9だよ。
GM:じゃあ、後ろの物陰に、見知った仮面野郎が隠れているのに気付きます。
   もうお気付きですね。太陽仮面です。
キュリオ:「にゃ〜♪」(はぁと)
     もちろん、感謝を込めてタックル〜♪
GM:(そう来ると思ったよ。でも、出目が悪かったから……)
   太陽仮面は、マントを翻し、それをかわします。
キュリオ:ずざざ〜〜〜っ! べちょっ!
     「にゃ〜、何でよけるの〜?」
エル:「あっ、キュリオ!?」
   私は、アランの事は知らないので、現れた仮面の男を警戒します。
ヴァル:「……知り合いか?」
太陽仮面:「リサ殿との約束で、助けてやれるのは、これ限りだ……気をつけてな」
     と言い残し、太陽仮面は去っていきます。
カイン:「あちゃ〜、今回は、これでフォロー無しかいな。キッツイな〜」
キュリオ:「ありがと〜、アラン〜♪
     何だかんだ言っても、やっぱり、
     ボクのこと、心配してくれてるんだよね〜、にゃんにゃんにゃん♪」(妄想モードON)
エル:「カイン……キュリオは、一体、どうしたと言うのですか? それに、今のは?」
カイン:「あ〜、通りすがりの親切な人、とでも思っとき。
    それと、キュリオ……はよ、戻ってき」
    キュリオの頭をグーで殴るで。
キュリオ:「――うにゃんっ!?」
カイン:「ええか、キュリオ……ええこと教えといたる。
    何処ぞの保護者が帰った以上、
    今、こうして、ウチ等がここに居る間、アランはリサ姐さんと一緒や。
    それはもう、ナイスバデーな姐さんと二人っきりや。
    アランも男やからな、姐さんみたいな美人と居ったら……」
キュリオ:「うにゃ〜! アラン〜、浮気はダメだからね〜っ!!」
カイン:「……ウチらが、何しなアカンか、分かったな?」
キュリオ:「さっさと、ここを抜ける!」(びしっ)
カイン:「よし! 妄想娘も戻ったし、調査続けよか」
エル:「そうですね……とにかく、先に進みましょう」
ヴァル:いや、その前に、転送装置が、まだ作動しているかどうか確認させて欲しい。
    作動しているなら、一応、止めておきたい。
    無いとは思うが、あの部屋に入ったモノを、無作為に転送なら、
    後ろからモンスターって事も有りそうでな。
GM:現在も、転送装置は稼動しています。
   止めるなら、ヴァルが命じれば、止まりますよ。
   マスターキーの所持者の言葉に従うようです。
ヴァル:では、止めておこう。
カイン:「もうええか? そんじゃ、改めて出発や!」
キュリオ:「おお〜っ!!」





 ヴァルは、自らの手で、
唯一の侵入路であり、退路を塞ぐ。

 もしもの場合を考えれば、確かに、懸命な判断ではあるが……、

 でも、転送装置を止めちゃうと、
最悪の場合になった時に、NPCが助けに来れなくなるんだけど……、





 ――まあ、いいか。

 その分、ヴァルには、
色々と頑張って貰っちゃおうかな。(笑)





<後編に続く>
<戻る>


注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。