ケイオス：さて、前回のシナリオで、
我らがＰＴから、イリスが抜けてしまったわけだが……、
ライル：当分は、３人と１羽のままなのか？
ＧＭ：取り敢えず、今回は、３人と１羽でいきます。
新メンバーは、次回から参加して頂く予定です。
ケイオス：出来れば、女性が良いねぇ。
男が三人ってのは、潤いが無いからな〜。
そんなのは、某ゲッ○ーチームだけで充分だ。
ライル：何を言ってるんだ、潤いなら――（ちらっ）
ケイオス：――ああ、なるほど。（ちらっ）
イルス：えっ？ ボク！？
ＧＭ：――では、始めましょうか。
イルス：ねえ、スルーしないでっ！
潤いって、何！？ 何なの！？
『Leaf Quest TRPG』 リプレイ
ふぁんぶら〜ズ冒険譚 ７
『ザ！雪原！ＤＡＳＨ!!』 前編
―― PHASE-０１ まじかる☆さゆりん杯 ――
ＧＭ：さて、前回の内容は、覚えてますよね？
ライル：パルメア行きの連絡船が難破して、
漂流生活をする羽目になったんだよな。
ケイオス：で、まあ、色々とあって……、
ゲンジ丸に助けられた私達は、カノン王国まで送って貰ったわけだ。
イルス：ホント、色々あったよね、うん……、
ねえ、ＧＭ？ アレの後遺症とかは無いよね？
ＧＭ：そのへんは、ＰＬの判断に任せます。
ってゆ〜か、イルスよりも、ライルの方が心配なんだがね？
ライル：はっはっはっ！ な〜んのことやら〜？（じゃじゃじゃん）
ＧＭ：まあ、それはともかく……、
今、皆さんは、北の雪国『カノン王国』の城下町に来ています。
で、その城下町なのですが、妙に賑やかです。
ライル：「雪国だから、もっとひっそりした、
イメージがあったんだが、こりゃ、中々の賑わいだなあ」
ケイオス：「ん〜む……寒いからこそ、
賑やかに過ごして、寒さをぶっ飛ばそう、ってヤツか？」
う〜、寒い寒い、とボヤきつつ。
ライル：「……国内乾布摩擦大会とか？」
イルス：「それは、流石に風邪引くと思うよ？」
ＧＭ：どのくらい賑やかか、と言うと……、
道の脇には出店が立ち並び、色んな所から、
音楽や、賑わう人々の笑い声や、喧騒が聞こえてきます。
そうですね……以前、立ち寄った、フォルラータのコンクールの時の様な雰囲気です。
イルス：「もしかして……お祭り？」
ライル：「ふ〜む、何かの、お祭りの前騒ぎとか？」
ケイオス：「そうみたいだな……ん〜む、中々イケる」
出店の酒を、チビチビ飲んでいよう。
ライル：「お兄ちゃん！ 早速、１杯かよ！？」
ＧＭ：国を挙げてのお祭りである事は確かですね。
何せ、街の至る所にある垂れ幕には、『第３回まじかる☆さゆりん杯』の文字が――
ケイオス：「――ぶっ！」（酒、噴いた）
イルス：「どっかで見た覚えがあるような……」
垂れ幕を見て、ナーフと一緒に脱力してる。
ＧＭ：確かに、見覚えはあるでしょうね。
どうやら、以前、皆さんが、リーフ島で見た、
『らぶらぶ☆まーくん杯』と同じような催しがあるようです。
ライル：「まあ、参加するのは自由だが……、
しかし『まじかる☆さゆりん』の優勝カップを貰う人間の心中は、これ如何に……だなぁ。
きっと、魔法のステッキでるんらら〜なトロフィーに決まってる。
うん、脳内決定撤回は不可だ。コンチクショー！」（笑）
ケイオス：「どうした、弟者？ 珍しく錯乱しているが……」
ライル：「い、いや、錯乱というか……、
多分、以前の『好き好き☆まーくん』のダメージが残ってるんだろうな……あははは」
ＧＭ：道行く人々の話に耳を傾ければ、明日がレースの当日だと分かります。
街の中央の広場では、魔術の映像で、今も大きく宣伝しています。
『まじかる☆さゆりん杯、開催っ！ 優勝賞金は５０万Ｇ！
さらに、副賞として、王家管轄の遺跡より発見された宝物を授与します』とのこと。
魔術の映像には、その副賞の宝物が、デカデカと映し出されます。
どうやら、それは腕輪のようです。
ケイオス：「……ほう？」（きゅぴぃ〜ん、と目が光った）
ライル：「ん？ あの腕輪に興味あるのか、兄者よ？」
ＧＭ、ちなみに、レース内容は、やっはり、馬車レース？
ＧＭ：はい、馬車レースです。
ケイオス：「個人的には、金のほうが興味深い」
冒険者としてダメな事を口走りつつ、腕輪の情報判定をしたい。
ライル：「いや、金は天下の周りモノ。いくらあっても困る事はないぞ。
確かに、５０万は、すげぇよなぁ」
イルス：「う〜ん、普通のレースにしてはでっかいねぇ……、
でも、『さゆりん』って、何だろう？」
ＧＭ：それくらいは知ってますよ。
この国の王女『倉田 佐祐理』のことです。
ケイオス：「５０万……ソレだけあれば、
名門のアロエッテ嬢に恥を欠かせずに済むぞ？」（くっくっくっ）
ライル：「ぐぼわあっ！！ い、いや、金が多い事に越したことはないが……、
しかし、彼女は、別に金の多寡で恥云々は言わないと……、
ま、まあ、しかし、恥をかかせないのも、男の甲斐性なわけで……はわわわっ！！」
と、ところで、ＧＭ……腕輪についての情報判定は？
ＧＭ：判定する必要は無いですよ。
映像越しなので、ハッキリとは言い切れませんが……、
その副賞の腕輪には、皆さん、見覚えがあります。
特に、イルスは、その腕輪には、敏感に反応するかもね、
イルス：……もしかして、『クワルナフ』？
ＧＭ：はい、皆さんが初音島で見た、
『クワルナフ』のレプリカに似てるかな、って感じです。
イルス：「見覚えがあるね、これ……」
映像の中に腕輪を、ジ〜ッと見てる。
ＧＭ：では、ケイオス、ここでエージェント判定をしてください。
ケイオス：（ころころ）低いな、８だ。
ＧＭ：その達成値だと、ケイオスは、
周囲の人込の中に、一瞬、ポニテの女性の姿が見えました。
でも、すぐに、見失ってしまいます。
ケイオス：「いやいや、あのような名家の令嬢だ。
雑音を黙らせる手段は、多い方が良いだ――っ！？」
それを見て、思わず、言葉に詰まるぞ。
ライル：「雑音か……確かに……んっ、兄者？」
ケイオス：「……ああ、いや、気にするな」
軽く手を振り、煙草に火をつけ、大きく紫煙を吸い込んで吐き出す。
イルス：「まぁ、馬車のレースなんて、
出れやしないしお祭り騒ぎを楽しもっか」
ケイオス：「……いや、出れるかもしれんぞ？」
ライル：「……馬車のアテでもあるのか？」
ケイオス：「まず一つ、何のかんの言って、懐がまだまだ暖かい。
そして、二つ目は、こんなブッ飛んだ名前のレースだ。
レース受付は、ギリギリまでやってるだろうよ」
ニッと悪戯っぽい笑み浮かべてみせよう。
イルス：「……えっ？」
まさか、やる気とは思わず、キョトンとする。
ライル：「それまでに、馬車のアテをつけるのか？」
ケイオス：「ああ……まぁ、見つけられなかったら、その時はその時だしな」
ライル：「妙にやる気マンマンだな……、
まあ、当たって砕けろだ。お試しに挑んでみるか？」
ＧＭ：出場登録するなら、広場にも、仮設受付所が設置されています。
ライル：「うし、だったら、取り敢えず、登録だけして、
馬車が入手できなかったら『ごめんなさ〜い』でいくか？」
ケイオス：「そうだな。馬車が必要な場合は……、
逆に、ギリギリまで探せば良いだろうしな」
というわけで、いつまで受付をやっているのか、確認に向かう。
ライル：「５０万……３人で割っても、相当な額だ。
将来の資金が有るに越した事はない……ブツブツ」
ここで、ＧＭは、ちょっと焦る。
えっ？ ちょっと……、
もしかして、本気で、５０万Ｇゲットするつもり？
現実的な金額じゃないし……、
ＰＴと関係ありそうな『腕輪』もあるし……、
きっと、腕輪の方に興味を示してくれると思ったのに……、
――やばい、やばすぎる。
５０万なんて大金、絶対に渡すわけにはいかない。
このままでは、カインの時の二の舞だ。
ど、どうしよう……？
内心、不安を抱えながら、ＧＭは、セッションを続ける。
ＧＭ：で、では、受付に行くと、受付嬢が対応してくれます。
受付：「こんにちは、レースへの出場をご希望ですか？」
ライル：「ええ、だから、登録をお願いできますか？」
ケイオス：「ただ、今から馬車の手配をするつもりなので、馬車はないのだが……良いかね？」
受付：「構いませんが、馬車が手配できなかった場合は、欠場となります。
また、登録料として事前に１０００Ｇ頂きますが、それもお返しすることはできません。
それでも、よろしいですか？」
ライル：「割り勘でいけば、問題は無いな」
ケイオス：「ふむ……レースの開始日時は？」
受付：「レース開催は、明日の午前９時に開会式、午前１０時より、予選が始まります。
あと、馬車の手配についてですが、最低でも、今日の夕方までにお願いします。
一応、こちらで、不正が無いか、点検しなければいけませんので」
ライル：「むむ……結構、厳しい状況だな」
ケイオス：「ふむ……わかった」
では、登録料として、１０００Ｇを支払おう。
受付：「承りました。では、こちらの用紙に、
代表者の名前と、チーム名を記入してください」
ライル：「代表は、ケイオス＝ダルク……、
チーム名『チーム飲んだくれ』っと……」（爆）
ケイオス：「いや、スマンが、代表者名は、弟者かイルスで頼む」
一応、エージェントだからな。
あまり、目立つような真似は出来ん。
ライル：「んじゃ、代表者は、ライル＝フィッシャーで」
受付：「飲んだくれ……？
一応、言っておきますが、飲酒運転はいけませんからね？」
ライル：「……というわけで、レースが終わるまで、酒は一切禁止な♪」
ケイオス：「……ヱ〜」（←この世の終わりのような顔）
ライル：「むひょひょひょ♪」
受付：「はい、登録完了です。では、馬車の手配が付き次第、また、こちらにお越しください。
もう一度、言いますが、期限は、今日の夕方までですからね」
イルス：「わかりました〜……、
ねぇ、ほんとに、馬車なんて見つかるかな？」
ケイオス：「まぁ、大丈夫だろう。
祭に合わせて、業者も顔を出しているだろうからな」
と言いつつも、一日禁酒の所為か、イマイチ覇気が無い。
ライル：「賽は投げられた。ダメ元でいくさ。
意外と、飛び込み相手の商売やってる業者がいるかもしれんし」
ケイオス：「そう言う事だ。まずは、大きい酒場にでも行って、情報収集といこう」
イルス：「うん、わかった」
ライル：「では、酒場で情報収しゅ――って、こらっ！ 言った傍からっ！」
ケイオス：「え〜、情報収集は酒場が常套手段だろ〜？
他意はないよ〜？
嘘だと思うなら、私の目を見なさい」（←濁り切ってる）
ライル：「うわ〜、なんだ、その虚構に満ちたドロドロとした目は！！」
ケイオス：「むぅ、失敗した……、
思わず説得されてしまうような、澄んだ眼をする予定だったのに」（笑）
ＧＭ：――で、酒場に向かう、という事で？
ケイオス：うむっ！
ライル：とにかく、ドサクサに紛れて、
酒飲まないように見張っとかんとな〜、このアル中は……、
―― PHASE-０２ ドワーフ兄妹との再会 ――
ＧＭ：では、皆さんは、中央広場の、
すぐ近くにある、それなりに流行ってそうな酒場に――
イルス：「こんにちは〜……あ、ミルクください。三人分」（先手必勝）
ライル：「ナイスだ、イルス！」（親指グッ）
ケイオス：「おぁーっ！！」（←この世の終わりのような顔 パート２）
ＧＭ：とまあ、そんな感じで店内に入ると、
なんか、見覚えのあるドワーフ兄妹が、店の片隅のテーブルで、
昼食をつつきながら、深く溜息をついています。
シン：「――ああっ！ 貴方達はっ！！」
ドワーフ兄『シン＝ヴェルデ』は、皆さんを見て、かなり驚いた様子です。
ガタッと椅子を蹴って立ち上がります
ライル：「おおっ、キミ達はっ！？」
ケイオス：「君達は、あの時の……誰だっけ？」
イルス：「あれ？ 久しぶり――って、ケイオスさん」（汗）
ケイオス（のＰＬ）：まあ、リーフ島で開催された馬車レース……、
『らぶらぶ☆まーくん杯』の時に会った、ドワーフ兄妹だよな？
しかし、私は、セッションのログを読んだだけなので、よく知らん。
まあ、覚えてないのも無理ないか……、
前にも話しましたが、このドワーフ兄妹は、
未公開の、突発セッションに出てきたＮＰＣです。
借金のカタに、妾にされそうなっていた、妹のカティ……、
彼女を救う為には、兄妹が持つ馬車で、
馬車レースに優勝し、賞金を手に入れるしか無く……、
兄弟が、そのレースに、無事、出場できるように、ＰＴは協力したのです。
で、そのレースが……、
あの『まーくん杯』だった、と……、
ちなみに、この兄妹ですが、
第４ＰＴのリアナの弟と妹、という設定が加わってたりします。（笑）
ライル：オレも、ＧＭが言うまで、名前が思い出せなかったのは内緒だ。（笑）
まあ、それはともかく、確かに、以前は、別れる際に、
次はカノン王国に行く、とか言ってたもんな。
ここで再会したのも、まったくの偶然ってわけでもないわけだ。
カティ：「お久しぶりです。以前は、お世話になりました」
ドワーフ妹『カティ＝ヴェルデ』も、ペコリと頭を下げて、皆に席を勧めます。
ライル：「あっ……ど、どうもすいません」
ケイオス：「むっ、スマンね」（着席）
カティ：「まさか、こんな所でお会いできるなんて……、
もしかして、皆さんも、レース観戦ですか？」
ケイオス：「いや、むしろ参戦予定だ」
ライル：「まあ、観戦と言うより、参戦なわけで……、
ちと、飛び込み相手の馬車業者を探してるところなんですよ」
シン：「参戦って……それって、ホントですかっ！？」
と、ライルの言葉を聞き、シンが勢い良く、身を乗り出してきます。
ライル：「う、うわっ……い、一体、何だっ！？」
イルス：「……な、何か、その辺で困り事でも？」
シン：「ちょうど良かった！ 僕達も、馬車に乗ってくれる出場者を探していたんですよ！」
ライル：「ぐは！！ 何て偶然な利害の一致！！」
ケイオス：「……で、今度はシン君の貞操の危機でも発生したのかね？」（爆）
ライル：「ご、強欲有閑マダムの陰謀とか？」
シン：「ち、違いますっ！！」
――いきなり、そうきますか。（笑）
まあ、確かに、以前は、
妹のカティが狙われてたわけだけど……、
いくらなんでも……、
同じネタを使い回すのは……、
……そっちの方が良かったかなぁ？
でも、男の貞操の危機って、あまり切実に感じないよね？
相手が薔薇の人とかだったら、
当事者にとっては、かなり切実だけど……、
所詮は、他人事だし……、
コイツらは、何気に、面白がりそうなんだよな〜。
カティ：「私達も、レースに参加するつもりだったんですけど、
ちょっと、レースのルールに問題があって……それで、困っていたんです」
イルス：「……ルールって、なに？」
ライル：「あっ、もしかして、馬車主はレースに出られない、とか？」
シン：「妨害あり、なんです……、
僕達は、そういう手荒な真似は苦手ですし、妹を危険な目には遭わせられません。
リアナ姉さんが一緒だったら、何とかなるかもしれないんですが……」
ライル：「妨害あり？ なんて、ハードな！？」
カティ：「妨害といっても、攻撃できるのは、馬車に対してのみです。
乗っている者に危害を加えたら、即失格です。
それでも、危険なことに変わりはありません」
ケイオス：「ふむ、そうか……そう……」
にたぁ、っと凄く楽しそうな笑みを浮かべる。（笑）
イルス：うわっ、なんか黒い人がいる。
ライル：「お、おおお、オレはやらんからな！ アレは、絶対、やらんからな！
楽譜の担い手の誇りにかけて、断固、やらんからなっ！！」
これまた、突発セッションの頃の話ですが……、
ＰＴ達によって、兄妹の妨害を邪魔された借金取り達は、
レース当日に、兄妹の馬車を盗み、カティを誘拐する、という暴挙に出ました。
犯人達を追い、ＰＴも、馬車を駆ります。
ですが、どうしても追いつくことが出来ず……、
ＰＴは、ライルの歌（音波兵器）で、
相手の御者を気絶させる、という手段を取ったのです。
ケイオス：「弟者、そんなに嫌がらんでも……、
御者への妨害とみなされかねんから、今回は頼めんぞ」
ライル：「――って言うか、今回に限らず頼まないでくれ」（泣）
ケイオス：「……残念だ」（眼を逸らし）
ＧＭ：ライルの歌は、間違いなく他者への危害でしょうな。
ライル：ぐはっ、ＧＭまで……、（涙）
シン：「まあ、そういうわけで、僕達の代わりに、
僕達の馬車に乗って、出場してくれる人を探してたんです」
イルス：「なるほど……危なっかしいねぇ……」
ケイオス：「ふむ、なるほどな……で、優勝賞金が必要な理由は？」
正直に言ってみろ、と目で訊ねる。（笑）
ライル：「今回は、ちゃんと貸借契約書を確認したよね？」
シン：「こ、今回は、何もしてませんよ！
ここに来るまでの旅費と生活費、あとは今後の活動資金です」
カティ：「馬車の維持って、馬も含めて、結構、お金が掛かるんですよ」
シン：「それに、あれ以来……そういう事務的なことは、全部、妹がやってますし……」
ケイオス：「まあ、確かに……生き物だしねぇ」
ライル：「うむ……申し訳ない。
まあ、二人に切羽詰った事態が無くて何よりだ」
ケイオス：「……ちなみに、優勝した場合の配分はどうする？」
ライル：「馬車主が半分ってとこかな？ 後は、こっちで４等分だろう」
ケイオス：「それが、順当なところか」
イルス：「あと、副賞は、あんまり興味ないのかな？」
ライル：「取り敢えず、そっちは、欲しい人が優先かな？」
カティ：「あ、あの〜、とっても、申し訳ないんですけど……、
副賞は差し上げますので、賞金の方は……その……」（もじもじ）
ライル：「……おう？」
カティ：「実は、私達が、こうして馬車レースに出てるのは、
実家の鍛冶屋を立ち直す為でして……あははは……」
シン：「あの副賞も、相当な価値があるものだと思います。
なにせ、王家管理の遺跡のものですから……、
だから、その……どうか、ここは……」
シンハ、パンッと手を合わせて、皆さんにお願いします。
このままでは、半額が兄妹にいくとしても、
残り２５万Ｇもの大金が、ＰＴのものになってしまう。
そんな大金を渡すわけにはいかず、
ＧＭは、咄嗟に設定を追加するが、あまりに苦しい展開である。
お願い、察して……、
ＧＭは、祈るように、ＰＴの返事を待つ。
ライル：「ＯＫ、まあ、５０万は惜しいが……、
どうかな？ ここは、ひとつ太っ腹な方向で？」
ケイオス：「わかった、こっちも馬車を提供して貰うワケだからな」
イルス：「うんうん、お金は、必要としている人が持つべきだよね」
ケイオス：「取り敢えず、参加費分くらいは構わんよね？」
ライル・イルス：「――台無しだっ！」
シン：「え、ええっ！ もちろんです。参加費は、すべてこちらでっ！
あっ、もしてかして、もう登録なさってますか？」
ライル：「『チーム飲んだくれ』で……」（笑）
カティ：「じゃあ、その分は、今、お返ししますね」
カティが、ケイオスに１０００Ｇを返します。
シン：「飲酒運転は、即失格どころか、牢屋行きか強制労働ですよ？」
ライル：「だ、大丈夫です！
このアル中の衝動さえ抑えとけば、何とか……！！」
イルス：「というか、それが、一番の課題だったり？」
ケイオス：「……ふ、思いっきり禁酒されたわい！ ちきしょ〜！」
明後日の方に向かって咆哮してやる。（笑）
イルス：「お、落ち着いて、ケイオスさん……ほら、ミルク飲んで」
ケイオス：「私は、何処ぞの貧乳好き方向音痴剣士ではないわ〜っ！」
と、言いつつも、それを受け取って、腰に手を当てて一気飲み。（笑）
ライル：「ここは、戦闘じゃないっ！
というか、そのポーズは、コーヒー牛乳が基本だろ！」
ケイオス：「ええいっ！ 牛乳といえば、腰に手を当て一気飲みだろうが！」
バンッ、とテーブルを叩いて力説する。（笑）
ＧＭ：では、皆さんが、そんな話をしているとですね……、
？？？：「その通りっ！ ちなみに、フルーツ牛乳は邪道だ！」
いきなり、立派な剣を持った、見知らぬ騎士さんが、話に参加してきます。
ケイオス：「おおっ、同士よっ！（ガシッと手を握り）……誰かね、君は？」
その騎士の手を握ったまま、首を傾げる。
騎士：「いや、たまたま、店の前を通り掛ってさ……、
そしたら、聞き捨てならない話を耳にしたもんで、つい……」（頬ポリポリ）
ライル：「牛乳論争に？ 随分と変わった騎士様だな？」
騎士：「まあ、それもあるが……、
レース前日から、もう、優秀した話をしてただろ？」
ライル：「取らぬ狸の皮算用は、思想表現の自由だぞ、みすたーないと？」
ケイオス：「……君も、レースに出るのかね？」
騎士：「ああ、俺も、明日のレースの参加者だ。
話は聞いてたが、確かに、あの腕輪を、あんたら兄妹じゃなく、
冒険者に渡すのは良い考えかもな」
ケイオス：「……ふむ、そうか」
興味無い、とばかりに、受付の為に馬車の位置を、シン達に聞いていよう。
ライル・イルス：「………？」（イマイチ、話が掴めない）
騎士：「あの腕輪は、賞金なんかよりも、ずっと価値のある物だ。
そんな高価な物を、素人が持ち歩いてたら、危ないだろ？
最近、ここいらじゃ、盗掘団が出るって噂もあるしな。
まあ、それも、優勝できたらの話だが……、
明日は、せいぜい頑張れよ。せめて、予選くらいは突破してくれ」
と言い残して、騎士は去っていきます。
ライル：「う〜む、言いたい事だけ言って、さっさと帰ってしまったが……」
ケイオス：「まぁ、お貴族様ってのは、大概、人の話を聞かないものさ」
騎士：「ああ、そうそう……、
俺のチームは『はちみつくまさん』っていうんだ。
もし、対戦するようなことがあれば、お手柔らかに頼むぜ」
というわけで、もうお気付きでしょうが……、
この騎士は、Ｋａｎｏｎ王国の近衛騎士の一人『相沢
祐一』だったのです。
ライル：「――ぶふっ！？」
ケイオス：「いや、そのネーミングセンスはどうかとっ！」
祐一：「……俺がつけたわけじゃない」
ケイオス：「そうか……」（ちょっとだけ同情）
ライル：「賛同した時点で、同罪じゃい」（くっくっくっ）
ケイオス：「きっと可愛い女子に命名されて、却下できなかったに違いない」
ライル：「そうなると『ヘタレ』の罪状も確定だな♪」
ケイオス：「さて、すまないが、先に受付をしておいて貰えるかね？
今のうちに、揃えておきたいモノがある」
ヘタレ騎士が立ち去ったところで、シン殿に話を切り出そう。
イルス：お酒と『ついでに』妨害用品の買い物？
ライル：酒と妨害用品の比率は９：１くらいか？
シン：「では、皆さんが買い物をしている間に、僕達で馬車の登録はしておきます。
その前に、皆さんにお訊ねしたいんですけど……」
ケイオス：「……何かね？」
シン：「馬車は、どのようにチューニングします？」
ＧＭ：具体的には、以下の通りです。
・馬車Ａタイプ：ＨＰ１００ 移動＋１
・馬車Ｂタイプ：ＨＰ８０ 移動＋２
・馬車Ｃタイプ：ＨＰ６０ 移動＋３
ライル：「御者は、もちろん、イルスだな。
かなりの腕は期待できそうだし……、
そうなると、馬車に求められるのは、攻防時のタフさか？」
ケイオス：「取り敢えず、耐久力と機動性を両立させておいた方が良いだろう。
どちらの局面にも対応できるだろうし……」
ライル：「そうなると、Ｂタイプがベストかな？」
イルス：「うん、そうだね」
カティ：「では、登録の方は、こちらで済ませておきますね」
というわけで、買い物タイムです。
ライル：「兄者、酒瓶使った火炎瓶攻撃は禁止だぞ？」
ケイオス：「ちっ……じゃあ、油瓶だな」
ライル：「考えてたんかい！ このアル中はっ！」
ケイオス：「え〜、私から陰謀を取ったら、何が残るのさ〜？」
ライル：「ヒーローが陰謀マニアになるな！」
とまあ、喧々囂々と、買い物が始まります。
ＰＴが買い込んだのは、
主に、スパイダーネットと煙幕弾……、
そして、念の為に、と言うか……、
失格覚悟の最後の手段として、爆弾系も買い込みます。
ケイオス：馬車にＨＰが設定されてるなら、
結構、ブッ飛んだ作戦もＯＫっぽいしねぇ。（くっくっくっ）
イルス：黒い！？ ケイオスさんが黒いよ！？
ＧＭ：買い物は終わりましたか？
では、レース当日の開会式まで、時間を飛ばしますよ〜。
―― PHASE-０３ レース開幕 ――
ＧＭ：――さて、レース当日の開会式です。
開会式の場所は、カノン城の正門前の広場です。
ケイオス：おっと、顔がバレるのは、
ちょっとマズイので、私は仮面を被って出場するぞ。
ＧＭ：はいはい、そこは、ご自由に……、
では、開会の挨拶として、カノン王女の佐祐理が、
出場者の皆さんに、激励の言葉を掛けてくれますよ。
佐祐理：「あはは〜♪ 皆さん、頑張ってくださいね〜♪」
と、佐祐理が城のバルコニーから手を振ります。
もちろん、魔術の映像で、彼女のアップが、空間に映し出されていますよ。
国民：「ウオオオオオーーーーッ！！」
そんな彼女の言葉だけで、カノン王国の国民は、テンションＭＡＸです。
イルス：「……国民性が分かる一瞬だね」
ライル：「ううっ、なんて気が抜け……いや、ほんわかする挨拶だ」
ケイオス：「全くだねぇ……」（←ひょっとこマスク参上）
ライル：「うわっ！！ そこのひょうきん者！！」
ケイオス：「いやね、さすがに、顔がバレるのはマズイんよ」
ライル：「微妙に、ひょっとこマスクの理由にはなってないが……、
顔がバレたらマズイ人でもいるんか？」
イルス：「今までは、大丈夫だったよね？ いきなり、どうしたの？」
ケイオス：「いや、今までの仕事とは、ちと毛色が違うからね」
ライル：「まあ、この極道兄貴は、俺達の知らない所で、
何やらかしてるか分からんからな」
ケイオス：「誰が、ヤの字の人やねん」
ライル：「最近、流行の背広着たヤの人」
ケイオス：「――ひどいっ！？
ＧＭ：さて、開会式も終わり、予選が始まるわけですが……、
ここは、割愛して、皆さんは、馬車の性能と、
イルスの手綱捌きのおかげて、ついに、決勝へとコマを進める事が出来ました。
一同：――展開、早っ！！
ＧＭ：決勝に残ったのは、皆さんを含めた、３チーム……、
『飲んだくれ』、『はちみつくまさん』、『虎の穴』です。
ライル：『はちくま』は、ともかく……『虎の穴』？
ケイオス：まるで、同人誌でも売ってそうなチームだな。
ＧＭ：ちなみに、虎の穴チームの構成は３人……皆、虎マスク姿です。（笑）
ライル：これで、反則のオンパレードやらかしたら、虎のマスクが泣くぞ。
ケイオス：その時は、悪魔超人軍団、とでも名乗って貰おうか。
ＧＭ：大丈夫、ここは雪国だから、虎のマスクも白いのです。（謎）
ライル：なるほど、それなら問題無い。（謎）
ＧＭ：はちくまチームの構成も３人……、
昨日会った騎士、寡黙そうな黒髪の女騎士、マジカルなステッキを持った魔女っ子です。
三人とも、仮面舞踏会で着けるような仮面をしています。
ライル：あれ？ 素顔なのって、オレとイルスだけ？
ケイオス：「やったぞ、弟者。インパクトでは負けてない！」
ライル：「いや、一番恥ずかしい……、
というか、ギターのパンチで突っ込ませろ、この馬鹿兄者ぁぁぁ〜っ！！」
ケイオス：「ぶるわぁぁぁ〜っ！？」
ライル：「うわっ、自分からギターに突っ込んできよった！」
ケイオス：「ふっ、お笑い人の性よ……」
イルス：「ほんと、お祭り騒ぎだね〜」
ＧＭ：では、決勝戦の始まりです。
３チームの馬車が、スタートラインに、横一線に並び、スタートの合図を待ちます。
と、その時、隣に並ぶ、はちくまチームの魔女っ子が声を掛けてきます。
魔女っ子：「お互い頑張りましょうね〜、あはは〜」
ライル：「は、はい、頑張ります。あはは〜……って、あれ？」
ケイオス：気のせいか、ついさっき聞いた声のような？
イルス：「うん、頑張ろ〜……あれ？ どうしたの、ナーフ？」
その魔女っ子を見て、呆れてるナーフに首を傾げる。
ＧＭ：とまあ、皆さんが不思議に思ったところで、決勝レースのスタートです。
―― PHASE-０４ 目指せ一番！ ――
ＧＭ：さて、レースを始める前に、
まずは、ルールを説明しますね。
＜まじかる☆さゆりん杯ルール＞
・実際のコースは、カノン王国の領地を一周するコースで、
途中、森あり、川あり、雪原あり、の難コースだが、
そのへんは割愛し、マス目がＡ〜Ｚまである、２６マスのスゴロクコースとし、
スタートをＡ地点、ゴールをＺ地点とする。
・馬車の走行距離は、ビーストテイマーＬＶ＋馬車の移動力＋２ｄ６で判定し、
その達成値の３分の１の数だけ、マスを進める。
・妨害行為は、相手とマス目で接触した時のみ可能。
攻撃に対して、対抗行動で防御し、失敗したら、馬車にダメージとなる。
馬車の防御力は０なので、ダメージは丸抜け。
ケイオス：なるほど、つまり、妨害するのは、
敵チームと、すれ違った時、という事だな。
ＧＭ：ルールを理解して頂けたところで、決勝レースの開始です！
シグナルレッドからグリーンへ！ 各車一斉にスタート！
まずは、イニシアティブ判定で、順番を決めます。
ライル：行動は、戦闘と同じように展開するわけだな。
ケイオス：では、この判定は私が（ころころ）７だ。
ＧＭ：はちくまは（ころころ）９で……、
虎の穴は（ころころ）１１なので、虎の穴、はちくま、飲んだくれの順番ですね。
ケイオス：スタートダッシュは負けたか……、
だが、ルールだけ見れば、先手が有利とは思えんしね。
後ろから来た相手に妨害されまくりだろうし……、
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ ★□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はちみつくまさん ★□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
虎の穴 ★□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
＜第１ターン＞
ＧＭ：では、虎の穴チームから飛び出します。
虎の穴チームの馬車判定は、２ｄ６＋６です。
（ころころ）１３なので、３で割って、４マス進みます。
続いて、はちくまチームは、２ｄ６＋４で（ころころ）同じく４マス進みます。
ライル：「御者の技量からして……あの虎軍団が、一番の強敵か」
イルス：じゃあ、最後は、僕達の番だね。
ビーストテイマー判定に、馬車の移動力をプラスして……、
（ころころ）あ、出目が１１……、（爆）
ケイオス：『はた迷惑な幸運』！？
ライル：い、いきなりかよっ！！
ＧＭ：仲間に被害、ですよね？
じゃあ、馬車を飛ばし過ぎたせいで、誰か落ちたかな？
ケイオス：「――うおぅっ！？」
馬車から落ちかけて、咄嗟に、馬車の幌の縁を掴む。
ライル：「あ、兄者ぁぁぁ〜っ！？」
ケイオス：「大丈夫だ！ 寧ろ、良く狙える！」（爆）
イルス：「ご、ごめんっ！ ケイオスさん！」
ケイオス：「気にするな！ 思い切り突っ走れ！」
と言いつつも、割と必死に掴まってる。（笑）
ライル：「ってか、良く狙えるって、何やらかすつもりだ〜！」
ケイオス：最終手段としては、人間魚雷。後続巻き込みでカタストロフ？
ライル：なんて、クレイジー！？
ＧＭ：じゃあ、ケイオス、ちゃんと掴まっていられるかどうか、
Ｂ＋Ｔ値で判定してください。目標値は１８です。
失敗したら、馬車から落ちます。
ケイオス：ブーストして（ころころ）よし、クリティカル！
ＧＭ：それなら、掴まるどころか、すぐに、ヒラリと華麗に馬車に戻れます。
ケイオス：ズルッと落ちて、パシッと掴んで、
クルッと軽業して、スタッと着地して、
最後に歯をキラーン☆
しかし、そんな男は、ひょっとこ仮面っ！（爆）
イルス：拘るね、ひょっとこに……、
ライル：「ふう、流石は兄者……、
ひょっとこでなければ、全国一千万人の女子高生のハートを、
がっちりゲットだったんだがな〜」
ケイオス：「く、残念だ……」
ライル：「女高生が好みなのか？」（汗）
ケイオス：「……気のせいだ」（目を逸らす）
ＧＭ：まあ、それはともかく、今の判定で、６マス進めます。
で、『はた迷惑な幸運』は、有利な結果も出るので……、
１ｄ６を振って、その３分の１、さらに進めることにしましょう。
イルス：（ころころ）うん、さらに、１マス進めたよ。
ライル：兄者の活躍（？）のおかげで、トップだが、
次のターンの妨害が怖いな。
ケイオス：な〜に、防げば良いだけの話さ。
ＧＭ：ところで、２チームとすれ違ったけど、妨害はします？
ライル：「ここで、下手に突付いても始まらない。
取り敢えずは、フェアプレー状態に持ち込む！！」
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ □□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はちみつくまさん □□□□★□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
虎の穴 □□□□★□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
＜第２ターン＞
ＧＭ：では、第２ターンです。
虎の穴は（ころころ）４マス進みます。
そして、すれ違いざまに、飲んだくれに攻撃っ！！
ライル：「来やがったかっ！！」
ケイオス：「いきなり、ラフプレー来たぞ〜！ 迎撃〜！」
ＧＭ：虎の穴は、皆さんの馬車に、火矢を撃ち込んできます。
（ころころ）１５と言って命中。
ケイオス：ガルで迎撃は出来るかね？
ＧＭ：対抗行動と同じです。命中判定で上回れば、迎撃成功です。
ケイオス：では、ガルで火矢を迎撃だ！
（ころころ）発動は成功！
命中にブーストを２つ使用（ころころ）１５で、迎撃成功！
ライル：「うっしゃ！ ナイスだ、兄者！」
ケイオス：「うむ、やってくれるじゃないか、この野郎共！」
ＧＭ：続いて、はちくまは（ころころ）４マス進みます。
妨害はしてきません。
ライル：「どうやら、ラフプレーは、あの虎野郎だけ、警戒だな」
ケイオス：「……当面は、ソレで十分っぽいな」
というわけで、次は私達の番だ。頼むぞ、イルス！
イルス：（ころころ）うん、ボク達も４マス進んだよ。
ケイオス：さて、お楽しみの攻撃タイム、どうする？
ライル：「よし、一丁御礼をしてやるか……ケケケケ」
ケイオス：では、糞虎マスクにガルを打ち込むぞ！
（ころころ）発動成功！（ころころ）命中は１０……ちょっと低いな。
ＧＭ：虎の穴は、それを光の攻撃護符で迎撃します。
（ころころ）１２なので、迎撃成功！
ケイオスの放った闇の刃は、虎の穴の投げた光の護符で掻き消されました。
ライル：「にゃろ〜、むこうも、なかなかの腕してやがるな」
ケイオス：「流石に、ブラッドハウンドを撃つわけにはいかんしな〜」
ＧＭ：一般的な魔術ならともかく、
必殺技だと、個人が特定されますからね〜。
ケイオス：それ以前に、レース中で、
リストカットなんて、印象が悪すぎるからねぇ。
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
はちみつくまさん □□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□□□□
虎の穴 □□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□□□□
＜第３ターン＞
ＧＭ：さて、第３ターンです。
今、皆さんは、レース中間点である森の中を走っているわけですが、
突然、皆さんが乗る馬車の前に、炸裂弾が投げ込まれ、
その爆発に、馬が驚き、その場で立ち止まってしまいます。
ライル：「うわっ、わわわわっ！」
イルス：「――えっ？ ええ！？
手綱を引いて、慌てて馬を宥めるよ。
ケイオス：「まさか、例の盗掘団とやらかねぇ？」
ＧＭ：そして、馬車が止まると同時に、森の中から、
わらわらと山賊っぽい奴らが現れ、皆を取り囲みます。
山賊：「へっへっへっ……悪いが、ここを通すわけにはいかねぇな」
ライル：「まさか、こいつらも障害物……なわけないよなあ？」
イルス：「足止め喰らってる暇は無いのに……」
ケイオス：「単刀直入に言わせてもらおう。
そこを退け、さもなくば、ブチ殺すぞ、ビギナーズ」
山賊：「そう言われて退くようなら、
こんな真似はしねえっての……さあ、やっちまえっ！！」
ＧＭ：では、戦闘開始です。もちろん、戦闘中も、レースは続行してます。
だから、ターン毎に、他のチームは先に進みますよ。
ケイオス：ところで、ＧＭ？ カメラ（？）は回っとるのかね？
ＧＭ：カメラ？ ああ、もちろん、何らかの方法で、レースの中継はされているはずです。
でも、こんな奴らが出てくる以上、この森の中は死角なのでしょう。
ケイオス：なるほど……必殺技を撃っても、正体がバレる心配は無さそうだな。
――ケイオス、動機はともかく、何気に鋭い。
これはレースなので、当然、中継がある。
にも関らず、この森だけ、
中継の死角となっており、山賊は現れた。
何故、この森だけが、中継されていないのか……、
それは、『ある人物』が、
敢えて、森の中に、中継の死角を作ったのである。
ライル：「……で、てめえら、誰の依頼でやってんだ？」
と、言いつつ剣を構えよう。
山賊：「さ〜てなぁ？」
山賊達は、すっとぼけて、斧を構えます。
ライル：「ほっほ〜う、つまりは図星ってやつか？」
山賊：「ぐっ……コケにしやがって……」
ケイオス：「時間が惜しい。とっとと仕留めようか、弟者」
ライル：「おうさ！ サッサと片付けるぜ！」
ＧＭ：ちなみに、敵の数は山賊（モブ）が２０人です。
では、イニシアティブ判定（ころころ）１０です。
ケイス：（ころころ）すまん、７だ。
ＧＭ：山賊からの攻撃！ モブなので、全体攻撃ですよ。
（ころころ）８と言って命中！
ケイオス・ライル：（ころころ）回避成功！
イルス：（ころころ）ファンブル！（爆）
一同：ここでかよっ！？（爆）
イルス：ファンブル表は（ころころ）『５：頼りない／足を引っ張る味方が現れる』。
ＧＭ：では、山賊の攻撃に驚いて、馬が暴れます。
ケイオス：さしずめ、鎮めるのに、イルスの行動が必要ってところか？
イルス：「わ、わわっ！ こらっ！」
わたわたと、暴れる馬を鎮めるよ。
ケイオス：次は、こちらの番だな。
マハガルを威力アレンジして、一気に決めるぞ！
発動判定（ころころ）……って、この局面で発動失敗かよ！？
ライル：「あ、兄者よ〜……」（ほろり）
ケイオス：魔術刻印の取得……検討しようかな。
ＧＭ：それはともかく、ライルの攻撃です。
ライル：よし、剣でぶった斬り！（ころころ）命中は１２！
ＧＭ：（ころころ）回避失敗。
ライル：攻撃にブースト！（ころころ）１７点のダメージ！
ＧＭ：防御して（ころころ）６点のダメージ。
これで、残りＨＰは２４点です。
ケイオス：ぬなっ！ ＨＰ高いな！
ＧＭ：続いて、虎の穴とはちくまが移動します。
（ころころのころ）おや、３チームとも、Ｌ地点で並びましたね。
虎の穴：「はっはっは〜！！ じゃ〜な〜っ！」
と、虎の穴チームは、ドップラー効果残しつつ、通り過ぎていきます。
ライル：「やっぱり、あん畜生どもか！！」
ケイオス：「……なぁ、アレは見逃して良いのか？」
山賊：「あ〜ん？ 今、何か通ったか？」
ケイオス：「ＯＫＯＫ……理解した。思い残すことなく死ね」
ライル：「ケケケケケ、ごめん、アロエッテ……、
今回は、ちと兄者とモードを合わさせて貰うぜ……その潔さに免じてぬっ殺す♪」
ＧＭ：とまあ、虎の穴は通り過ぎていくわけですが、
はちくまチームは、馬車を止めると……、
騎士（男）：「やれやれ……予想通りだな」
魔女っ子：「あはは〜、悪い人には、おしおきが必要ですね〜」
騎士（女）：「……はちみつくまさん」
ＧＭ：と、二人の騎士と、魔女っ子は、馬車を降り、戦闘に参加してきます。
ケイオス：「おや？ 君達は手伝ってくれるのかね？」
ライル：「おっ？ 昨日の、みすたーないと？」
祐一：「まあ、立場上、仕方無いわな」
そう言って、男の騎士が仮面を外せば、その正体は祐一です。
さらに、女の騎士の正体は『川澄 舞』で、魔女っ子は……、
佐祐理：「あはは〜、飛んで火に入る何とやら、ですね〜」
もちろん、皆さんご存知、カノン王女の佐祐理さんです。
ライル：「え？ あれ？ えっと、その……ひょっとして？」
イルス：「え……ええっ！？」
ケイオス：「どうやら、お姫様という人種は、思ったよりも庶民に優しいらしい」
ライル：「まじかる……もとい、王女様かよ！」
山賊：「げえっ！ 王女に、近衛騎士が二人！？」
ケイオス：「今更帰る、なんて言わないよなぁ？」
にぃ、と口の端を吊り上げて笑ってやろう。
ライル：「はっはっはっ！ ここまで来たら、
とことん付き合ってあげますわよん……うけけけ」
ＧＭ：予想外の加勢に、山賊達は、逃げ腰ですが……、
舞：「……逃がさない」（チャキ）
祐一：「まあ、そういうことだ」
そんな山賊達を逃がさないように、二人の騎士が退路を断ちます。
ライル：「さ〜て、ハンデも解消したことだし、
レッツ・カモン！ この腐れ屑どもっ！！」
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
はちみつくまさん □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
虎の穴 □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
＜第４ターン＞
ＧＭ：では、第４ターンです。
ちなみに、佐祐理達が、敵の半分を、
引き受けてくれるので、皆さんは、残り１０人と闘ってください。
山賊：「畜生！ こうなったら、破れかぶれだ！」
山賊の攻撃（ころころ）７で命中！
一同：（ころころ）回避成功〜！
ライル：次はオレ達の番だが……、
兄者、ここは、俺が先に攻撃するぞ！
ケイオス：行動順を変えるのか、任せたぞ、弟者！
ライル：いくぞ、乾坤一擲っ！！
（ころころ）命中は１７だっ！
ＧＭ：（ころころ）回避は失敗です。
ライル：「へっへっへっ……、
てめぇ等には、ちょっとビッグでグゥレイト〜なプレゼントだ！」
（ころころ）攻撃は１５点っ！
ＧＭ：（ころころ）防御は８点なので、７点抜け。
相手はモブだから、実ダメージは半分ですが、乾坤一擲の効果で相殺ですね。
ケイオス：さて、ＧＭ……王女達と闘ってる山賊達も、一緒に攻撃しても良いかね？
ＧＭ：構いませんが……、
もしかして、さっきのウサ晴らし？
ケイオス：ふはははははっ！
再び、威力アレンジのマハガル発動（ころころ）……失敗？
ライル：「兄者〜っ！ やっぱり、そのひょっとこが悪いんじゃい！」
ケイオス：もうね、私、死んだ方が良いかもしれん。（泣）
イルス：え〜っと、じゃあ、ボクが普通に攻撃するね。
（ころころ）命中は１０だよ。
ＧＭ：（ころころ）回避失敗。トドメをどうぞ。
イルス：斧で攻撃（ころころ）……泣いて良い？
ＧＭ：また、ファンブルですか……結果は？
イルス：（ころころ）『３：まるっきり予想し得なかったことが起こる』。
ＧＭ：う〜ん、じゃあ、まだ馬が興奮してたようですね。
攻撃しようとしたイルスは、突然、馬に蹴られます。
（ころころ）ダメージは８点です。防御は有効にしておきましょう。
イルス：（ころころ）うん、防御は１２だから、ノーダメージ。（笑）
ＧＭ：防いでるよ、この子は……、
ライル：イルス……怖い子！
イルス：「きゅう〜……」（馬に蹴られた）
ケイオス：「人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて何とやら？」
ライル：「イ、イルスは、オレの恋路を邪魔してない……多分」
ケイオス：しかし、雑魚を相手に、これで２ターン……、
これじゃあ、虎の穴に、優勝とられたかもな〜。
ケイオスの言う通り……、
レースの行方は、かなり危険な状況です。
まさか、雑魚相手に、ここまで時間が掛かるとは……、
まさか、こんなに、イルスが、ファンブルするとは……、
まさか、ケイオスのマハガルが、二度も不発に終わるとは……、
予想外な展開の連続に、ＧＭは、ちょっと慌てる。
まあ、ＰＴが優勝出来なかった場合の、
シナリオ展開も、ちゃんと考えてあるから良いのですが……、
ＧＭ：では、ターン最後に、虎の穴チームが移動します。
（ころころ）４マス進んで、Ｐ地点へ移動。
ライル：なろ〜、ちょっと時間くっちまったか。
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
はちみつくまさん □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
虎の穴 □□□□□□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□
＜第５ターン＞
山賊：「へっ、へへ……これだけ稼げば、充分か？」
（ころころ）９といって命中！
ライル・イルス：（ころころ）回避成功！
ケイオス：（ころころ）回避失敗だ。
ＧＭ：ダメージは（ころころ）１６点です。
ケイオス：「ちっ……少し、頭に血が上っていたようだ」
（ころころ）２点抜けたな。（残りＨＰ３０）
ＧＭ：って、よく考えたら、ライルは、
乾坤一擲を使ったから、回避不能じゃないですか。
まあ、結果が出た以上、覆さないのがＴＲＰＧなので、今更ですけど……、
ケイオス：うむ、今後は、こちら（ＰＬ）も気を付けよう。
ライル：「これで、ジ・エンドだ！ こんちくしょ〜！」
山賊達に、トドメの乾坤一擲〜！
――この一撃で、山賊は全滅です。
結局、このモブ戦闘は、
ライルだけで勝っちゃいましたね〜。
本当は、もっと早く終わってたはずなんだけどな〜。
いやはや、予想通りにはならないものです。
ケイオス：「――うむ、見事だ」（親指グッ）
ちなみに、はちくまチームの方は、どうなった？
ＧＭ：もちろん、とっくに戦闘を終え、山賊達を縛り上げてますよ。
ライル：「ケケケ……いらん事するからだ」
ケイオス：「――で、どうするかね？
レースは、しっちゃかめっちゃかになってしまったが？」
佐祐理：「すみません……本当なら、
襲われるのは、佐祐理達のはずだったんですけど……」
と、申し訳なさそうに、王女は、ペコッと頭を下げます。
ライル：「ま、まあ、こればっかりは、筋書き通りってわけにもいかないし……」
ケイオス：「その辺りは、気にしたらいかんと思うよ」
祐一：「そうそう、目的の半分は達せたし、結果オーライってことで……」
祐一が、佐祐理にフォローを入れつつ、
事情を説明してくれますよ。
ＧＭ：実は、昨日、祐一が言っていた通り、
最近、王国管理の遺跡を荒らす、盗掘団が出没していたそうです。
そこで、レースの副賞として、例の腕輪を用意し、
それをエサにして、盗掘団を焙り出そうとした、とのことです。
ケイオス：「なるほど、それなら、この森にだけ、レース中継がされてないのも頷けるな。
盗掘なんて真似をする奴らが、まともにレースをするわけがない。
必ず、なんらかの不正な手段を取る筈だ。
ならば、それを予測するよりも、誘導した方が対処し易い。
そこで、こいつらが襲い易いように、わざわざ、中継の穴を用意してやったわけだ」
ライル：「で、このアホ共は、
まんまと、王女様の思惑に嵌ったのか」
イルス：「ただ、誤算だったのは、襲われたのが、
王女様達のチームじゃなくて、ボク達になってしまった。
なんか、その所為で、余計な時間くっちゃったみたいだけど……」
ケイオス：「あ〜はっはっはっはっ！
しかし、まあ、王家管理の遺跡を荒らすとは、随分と度胸のあるチンピラだな〜」
ライル：「間抜けなことに変わりは無いがな〜」
祐一：「……そういうわけだ。
まあ、過程はともかく、こうして、捕まえる事も出来たわけだし……」
ＧＭ：と、祐一の話を聞いていた山賊の一人が、大袈裟に笑い出します。
山賊：「はっはっはっ！ もしかして、俺達を、その盗掘団だと思ってるのか！
残念ながら、俺達は、ただ、金で雇われただけだよ！
ここで、他の出場者を足止めするようにな！」
ライル：「おい……何、自分から悪行バラしてんの？」
山賊：「はっ、どうせ、このまま牢屋送りなんだ！
あの『優秀な』近衛騎士様の勘違いを笑ってやって、何が悪いかよ！」
ケイオス：「ふむ、王女様……コレって、証拠になります？」
縛られた山賊を蹴って転がして、こめかみの横を掠る、
ギリギリのところに、ダガーを突き立ててやりつつ、王女に訊ねる。
佐祐理：「証拠にはなりますが……、
この人達が、雇われただけの人達なら、
盗掘団そのものを捕まえないことには意味がないですねぇ」
ケイオス：「いや……やつら（虎の穴）の不正の、です」
佐祐理：「まあ、それについては証拠になりますね。
ただ、レースの主催者としては、こういう前例があると、
色々と問題になるので、出来れば、内密にして頂けると助かります。
具体的には、このままレースを続行して、皆さんに勝って頂けるとありがたいです」
国を挙げてのお祭りですからね。
王女としては、出来れば、ケチはつけなくないのです。
ケイオス：「何気に難しい事言ってくれますねぇ……まぁ、努力しますよ」
ライル：「どうせ、一泡吹かせなきゃ気が済まなかったし……やったりますぜ！」
イルス：「おっけ〜、この人達の罪状は、後でゆっくり考えよう」
ライル：「勝てなかったら勝てなかったで、そん時は、向こうにお任せするか」
佐祐理：「はい、その時は、お任せください。
盗掘団が優勝してしまっても、それは想定の範囲内なので、ちゃんと考えはあります」
ライル：「了解しました！ ふはははは！
これで、心置きなく、レース再開だぜっ！」
ケイオス：「うむ……ちょっとくらい、派手にやっても文句は出まい！
くっくっくっ、このやり場の無い、溜まった鬱憤の捌け口になって貰おうか……」
ＧＭ：というわけで、ここからは、虎の穴との一騎打ちです。
このターンの、虎の穴の移動が、まだでしたよね？
（ころころ）４マス進みます。
ケイオス：か、かなり離されてしまったな……追いつけるか？
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ □□□□□□□□□□□★□□□□□□□□□□□□□□
虎の穴 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□★□□□□□□
＜第６ターン＞
イルス：「ごめん、ちょっと無理言うから……気合いれて」
馬を撫でてあげてから、馬車を走らせる。
ケイオス：さっき蹴られたのに、優しいな、イルスは……、（ほろ）
ライル：蹴られたくらいでは、優しさは失われないのさ。
ケイオス：うむ、愛が無ければ、スーパーヒーローにはなれないものな。
ＧＭ：では、イルス、ここからは、
移動判定にのみ、ギャグＬＶでのブーストも可能とします。
ただし、ヒーローＬＶと違い、ギャグＬＶでのブーストには、
ギャグＬＶを２つ使う事になります。
イルス：つまり、ボクの場合、ヒーローＬＶとギャグＬＶを合わせて、
合計３ｄ６分のブーストが可能ってことだね？
ケイオス：がんばれ、イルス……ここは、お前の見せ場だ！
とまあ、馬車はイルスに任せ、私は、今のうちに薬でＭＰを回復しておこう。
イルス：じゃあ、その間に、馬車を走らせるよ。
まずは、ヒーローＬＶを使ってブースト（ころころ）……あう。（笑）
ライル：出目１１で、はた迷惑！ うらっしゃ〜っ！！（爆）
ＧＭ：では、飲んだくれチームは６マス進んで、Ｒ地点へ。
そして、はた迷惑な幸運発動！（笑）
ケイオス：では、私がＭＰ薬を飲もうとしたところで、馬車が急発進。
手からすっぽ抜けて、遥か後方へ。（笑）
ＧＭ：スチャッ（薬取り出し）……ガクンッ（馬車揺れる）……、
ポロッ（薬落とす）……カシャーン（薬割れる）……、
ケイオス：「……神様なんて、大嫌いだ」（ＭＰ薬１個、無駄に消費）
ＧＭ：まあ、そのおかげで、移動判定に１ｄ６追加されるわけですし……、
イルス：じゃあ、追加分を（いっころ）２マス進めた〜。
ＧＭ：では、虎の穴チームが進みます。
（ころころ）４マス進んで、Ｘ地点です。
ケイオス：ぬあっ！？ 相手は、あと２マスでゴールかよ！！
ライル：や、やばい！ 追い付けるのか！？
＜現在位置＞
ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬＭＮＯＰＱＲＳＴＵＶＷＸＹＺ
飲んだくれ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□★□□□□□□
虎の穴 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□★□□
＜第７ターン＞
ケイオス：ＯＫ、落ち着けっ！
まず、状況を整理してみよう！
ライル：まず、虎の穴チームだが、あと２マス進めばゴールだな。
虎の穴の移動力の固定値は６だから、最低２ｄ６で６を出せばゴールできるわけだ。
ちなみに、６といえば、期待値以下だぞ。
イルス：つまり、このターンの、
相手の判定で、ほぼゴール確実ってことだね。
ＧＭ：そういえば、いつの間にか、
行動順が入れ替わっちゃってるけど……まあ、いいか。
ケイオス：対して、私達は、残り６マスだ。
つまり、移動判定で達成値１８以上ということになる。
今、この移動判定で逆転するか、勝つ方法は無い。
イルス：ボクが、ギャグＬＶを上げるの覚悟で、
判定に＋２ｄ６すれば、期待値で逆転出来るけど……、
ライル：いや、最低でも、達成値１２を出して、相手と並べれば、まだ勝ち目はある。
オレがフルブーストで、スパイダーネットをブチ当てて、足止めしてくれるわっ！
イルス：なるほど、その手があったか……、
じゃあ、＋１ｄ６で大丈夫かな？
ケイオス：ところで、イルス……ネコ耳は装備してるのか？
それをつければ、達成値に＋１出来るのだが……、
イルス：――あっ、装備してない。
じゃあ、秘密兵器を投入（パイルダーオン）して、
さらに、ギャグブーストで＋１ｄ６して（ころころ）やった、クリティカル！
ってゆ〜か、達成値２１〜っ！！
ライル：「うっしゃ〜！！ ゴールイン！！」
解説：『ゴォォォォーーールッ！
今年のまじかる☆さゆりん杯を制したのは、
飛び入り参加の『飲んだくれ』チームだぁぁぁ！！』
皆さんはの馬車は、歓声の中、ゴールに飛び込みます。
イルス：「……いやったぁっ！！」（喜ぶネコ耳少年）
ライル：「しかし、改めて絶叫されると、やっぱり恥ずかしいぞ〜！」
ケイオス：「ふはははは、諦めろ弟者〜！」
ライル：「ええい、ひょっとこで胸張るな〜っ！」
観客Ａ：「ねぇ〜、あの兄ちゃん、ネコ耳が生えてるよ〜？」
観客Ｂ：「おおー！ あんな可愛い娘が御者だったのか！」
観客Ｃ：「あのネコ耳の子、萌え〜♪」
観客Ｄ：「はう〜ん、あの娘、可愛いよ〜！ おっ持ち帰り〜♪」
ライル：「えっ？ 御者？ 可愛い子？」
ケイオス：「思い込みって怖いね、弟者」
イルス：「あ、あれ？ いつの間に……誰！？ これ、ポクにつけたの誰っ！？」
ＧＭ：馬車の上で、知らん振りする鷹が一羽います。
ライル：「犯人は、お前か、ナーフ！」
ケイオス：「あっはっはっ！ ぐっじょぶっ！」
ライル：「ああ、よく考えたら、猫耳男の娘とひょっとこに挟まれて、
これじゃあ、オレも、恥かきっ子じゃね〜か〜っ！！」
―― PHASE-０５ 怪盗ストレイキャット？ ――
ＧＭ：では、観客の注目の中、表彰式です。
いつの間にか戻っていた佐祐理から、まずは、優勝賞金が授与されます。
佐祐理：「優勝、おめでとうございます〜。
（小声で：虎の穴の皆さんは、すでに捕まえましたので、ご安心を）」
ケイオス：「そりゃどうも」（小声で）
ライル：「あ、は、はい！ そちらこそ、どうもお疲れ様です」（小声で）
イルス：「ありがとうございま〜す。（小声：お疲れ様です）
ＧＭ：そして、副賞である腕輪の授与です。
厳重に腕輪が保管された宝箱を、三人の女騎士が持ってきます。
ちなみに、その三人は、皆さん、よくご存知のＡｉｒ三人娘……、
『神尾 観鈴』『遠野 美凪』『霧島 佳乃』です。
ケイオス：おおっ、Ａｉｒヒロイン揃い踏み！
ライル：――実に壮観だ！
ＧＭ：で、三人娘は、腕輪を出そうと、宝箱を開け――
観鈴：「が、かお……？」
佳乃：「あれぇ……？」
美凪：「……びっくり」
ケイオス：え〜っと、予想通りであるなら……からっぽ？
ＧＭ：うん、宝箱の中身は、カラッポです。
ライル：おー・まい・あろえって！
ＧＭ：それで、ですね……、
空の宝箱の中には、一枚のカードが入っています。
一同：……はい？
ＧＭ：そのカードには、こう書かれてますね。
『優勝賞品は、頂いた。〜ストレイキャット・ザ・サード〜』。
ケイオス：すとれい――？
ライル：きゃっと――？
イルス：――ざ・さーど？
ライル：と、ということは……、
一同：あの猫娘（〜〜〜っ！？
＜後編に続く＞
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注釈１：リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。
注釈２：今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
その為、今後、ルールが改訂される場合があります。