GM:――お待たせしました!
   ふぁんぶら〜ズの最後のセッションを始めましょう!
ケイオス:ついに、決着の時か……、
ライル:長いキャンペーンだった……、
    約2年半も続いてたんだよな。
綾:わたし的には、あっと言う間でしたけどね。
イルス:みんな、感慨に耽るのは、まだ早いよ。
ライル:そうそう、ここまで来たら、
    全員、生き残って、ハッピーエンドで終わらせよう!
GM:ふふ〜ん、そう簡単に、ハッピーエンドなんて迎えさせませんよ。
   ラスボスの強さは、凶悪を通り越して、
   反則の域に達してますからね。(笑)
綾:問題ないですよ♪ 目には目をっ、歯には歯をっ!
  そして、反則には反則を!
  そうですよね、イルスさん!
ライル:オレ達には、あらゆる不利を覆すファンブルがついている!
    そうだよな、イルス!!
ケイオス:何と言っても、私達は、ふぁんぶら〜ズだからな!
     そうだろう、イルス!
イルス:ちょっ、僕に何を期待してるの!?
GM:真面目な話、イルスが最後の切り札ですからねぇ。
ライル:イルスが切り札……ちょっと不安になってきたかも……、
イルス:それ、どういう意味っ!?





GM:さあ、ノッてきたところで、
   ラストシナリオ『ラストマルハゲドン』を始めます!
   なお、最終回ってことで、演出が多くなるため、
   いつもより、GMシーンが増える事をご了承ください。

ケイオス:最終回を盛り上げる為だ……、
     それは仕方ないだろうな。

ライル:燃える展開を期待してるぞ、GM♪






Leaf Quest TRPG』 リプレイ

ふぁんぶら〜ズ冒険譚 16

『ラストマルハゲドン』 前編







―― PHASE-01 封印要塞ダマーヴァンド ――


GM:皆さんは、アレスタと共に、ゲンジ丸に乗り、
   外海を駆け、一直線に、リーフ島の近海へ……、
   その海域に浮かぶザッハークの本拠地、
   封印要塞ダマーヴァンドに向かっています。
ライル:「流石は、ゲンジ丸……早いな」
綾:「今から、あそこに乗り込むんですよね。
  でも、宙に浮いてる場所に、どうやって――?」
GM:そんな話をしている間にも、リーフ島近海へと進み……、
   ついに、上空に浮かぶダマーヴァンドが目視で確認できるようになりました。
   台形型の要塞遺跡……、
   要塞を胴体とし、巨大な四肢、翼、三つの蛇の首……、
   その姿は、かつて苦戦を強いられた三頭蛇を連想させられます。
   だが、何よりも目立つのは、遺跡の頂点に立つ、大きな桜の木です。
ライル:桜の……木?
イルス:なんで、あんなところに……?
ケイオス:そうかっ、アヌーラとエルトが、
     初音島から持ち出した、願い桜の枝……、
     アレをダマーヴァンドに根付かせ、その魔力を利用しているんだな。
GM:当たらずとも遠からず、ですね。
   まあ、その辺の説明は、後でするとして、描写を続けます。
   暗雲立ち込める要塞の周囲には、無数の魔物軍が展開されています。
   それは、かつて嵐の中で闘った生首鳥……、
   その首は、すべて、アルナのモノとも、アヌーラのモノとも思われ、
   血の涙を流しながら、悲しげな、そして、奇怪な声を上げています。
   まるで、絶望の歌を合唱しているかのように……、
ライル:「何処までも悪趣味な……」
    怒りを堪えるように、ギターを持つ手を、ギリリッと握り締める。
貴明:「なあ、こうして出てきたのは良いが、
   どうやって、あの空中要塞に攻め込むつもりだ?」
シルファ:「ゲンジ丸のシルファモードれも、
     流石に、あんなに高くは飛行れきないのれす」
ライル:「方法としては、兄者の黒翼か……」
ケイオス:「ここで、魔力を大幅に削るのは、ちょっとな……」
綾:「一応、わたしも出来ますけど……、
  消耗は抑えたいですし、大人数は運べませんよ」
ライル:「アレスタさんの飛行術は?」
アレスタ:「わしは、空なんぞ飛べんぞ?
     わしは、魔力で磁場の足場を作って、そこを走っとるだけじゃ。
     それとて、足場を狙われたら終わりじゃな」
ライル:「いきなり手詰まりか……」
環:「まあ、方法は無いこともないわ。ちょっと乱暴なやり方だけど――」
  と、環が提案しようとした時、上空から、聞き覚えのある声がします。
  見上げると、少年を乗せた小さな白竜が、ゲンジ丸へと降りてきます。
綾:「あれは……?」
ライル:「この声は、もしかして……」
    誠と、白竜のミレイユか?
誠:「――ゲンジ丸、速度を落としてくれ!
  今から、そっちに降りるから!」
  誠の指示に従い、ゲンジ丸は速度を落とし、
  皆がいる甲板に、白竜のミレイユが降り立ちます
ライル:「やはり、生きてたか……」
綾:「え〜と……どちら様?
  少なくとも、敵じゃないですよね?」
ライル:「ああ、紛れもなく味方だ。
    藤井 誠……リーフ島の冒険者だよ」
イルス:「大イカに掴まれて、嵐の海にポイされたはずだけど……」
誠:「久しぶり……あの嵐の時、以来か?」
イルス:「……誠君、アレで無事だったんだ?」
ライル:「お互い、生きてて何よりだ。
    でも、残念だが、再会を喜んでる時間では無さそうだ」
ケイオス:「……ここは、戦場になるぞ?」
     淡々と、感情を押し殺した声で警告する。
誠:「わかってる。だから、こうして、急いで戻って来たんだよ。
  あんたら、今から、アレに攻め込むつもりなんだろ?」
  と言って、ダマーヴァンドを示します。
綾:「――勿論です」
イルス:「うん、でも、問題があって……」
ライル:「どうやって、アレに攻め込むか……、
    もしかして、策があったりするのか?
    例えば、その白竜に乗せてくれる、とか?」
誠:「出来なくもないが、ミイレユは、まだ子供なんだ。
  今は、こうして、俺を乗せられるようになってるけど、
  実際のところ、かなり負担を掛けてる。
  同時に乗れるのは1人が限界……、
  いちいち往復なんてしてたら、途中で確実に撃墜される」
ケイオス:「ならば、どうする……?
     危険を伴うとはいえ、迷っている時間も無いぞ?」
誠:「それを、今から考えないといけないんだよ。
  時間が無いのは分かってるけど、少しだけ、その時間をくれ。
  攻め込む方法も、だけど……もっと大きな問題がある。
  今、このまま攻め込んでも、確実に負ける。
  アレへの対策も考えないとダメなんだ」
  と言うと、誠は、ダマーヴァンドの頂点にある大きな桜の木を指差します。
ケイオス:「初音島の桜の木か……、
     確かに、アレの保有する膨大な魔力は厄介だが……」
誠:「覚えているなら話が早い。
  なら、あの願い桜の木が、本来、何の為のモノだったのかも、覚えてるよな?」
イルス:「確か……小聖杯の蓋、だっけ?」
誠:「――そう、願い桜は、小聖杯の蓋となり、
  その魔力を吸収することで、大きく育ち、願いを叶えるまでに至った。
  なら、逆を言えば――」
ケイオス:「聖杯が無ければ……、
     その力も発揮できないし、大きく成長する事も無い」
綾:「ちょっ、ということは……っ!?」
  思わずダマーヴァンドの頂点にある桜に視線を戻す。
  その桜は、遠く離れた、ここからでも、ハッキリと見える程に大きく育ち――
イルス:「あそこには、聖杯まである、ってこと?」
誠:「俺も詳しくは知らないけど……聖杯ってのは『物』じゃない。
  無尽蔵の魔力を垂れ流す魔力の穴、って考えた方が良いみたいなんだ」
  そして、アジダハーカは、その膨大な魔力を、桜の木を媒介とする事で理由し、
  自分を封印していた要塞すらも汚染する程の力を得たのかもしれない、と推測を述べます。
綾:「ほんっと、碌でもねーもん溜め込んでますね?」
イルス:「碌でもなさすぎ……、
    さっきから、いい情報が一つも出てこないよ」
ライル:「生体装甲、聖杯、ウイルスバグ……、
    ったく、どんだけ役がのってやがる? 数え役満じゃね〜んだぞ」
ケイオス:「関係ない。やる事は唯一つ……、
     アジ・ダハーカをブチ殺す、それだけだ」
ライル:「ブチ殺すだけじゃ、意味ねぇんだよっ!!
    助けなきゃ……彼女を助け出さなきゃ……何にもならない!!」
イルス:「ライルさん……焦るのは判るけど……、
    とりあえず、今は、まだ、昇るべき階段が無い」
ケイオス:「私達が、ヤツを殺るのが早ければ早いほど、
     彼女が助かる可能性も高くなる。
     私は……私達は、二度と、誰にも、失わせない」
綾:「その為にも、今は、落ち着いて……、
  みんなで考えましょう。急がば回れ、です」
イルス:「そうそう、人が揃えば、それだけ知恵も出てくるよ。
    誠君、キミが来たってことは、
    HtH城は、協力してくれるんだよね?」
誠:「ああ、協力は惜しまない。
  とにかく、まずは、HtH城に行って、対策を練ろう。
  最低でも、装備の補充は出来るし、
  占い師の芹香さんなら、良い方法を教えてくれるかもしれない」
ライル:「そうか、そうだな……、
     悪い……ガラにもなく熱くなっちまった」
ケイオス:「お前は、いつだって熱いだろ?
     だが、その熱は、もう少し後まで取っておけ。
     さあ、HtH城に向かうぞ」
イルス:「貴明君、船の針路をHtH城に!」
貴明:「――了解! HtH城に針路変更!」
誠:「じゃあ、俺達は、先に戻って準備を進めておく!
  HtH城で待ってるからな!」
  誠は、ミレイユに乗り、リーフ島へと飛び立っていきます。
  と、その時、飛び去る誠を見送っていたイルファが叫ぶ!
イルファ:「――藤井さん、危ないっ!!」
GM:そんな誠を狙ったのか……、
   要塞の三つの蛇頭の内の一つが、大きく顎を開き、魔力波が放たれる!
   禍々しい巨光が、誠とミレイユに襲い掛かる!
ライル:「よけろ、誠ぉぉぉぉぉっ!!」
GM:それを、誠は間一髪でかわし、リーフ島へと飛び去っていく。
   だが、放たれた魔力波は、勢いを失う事無く、ゲンジ丸り横をかすめていく。
   一直線に、海面を薙ぎ払い、凄まじい水蒸気の道を作りながら、水平線の彼方へと消え――
   
……カッ!! ドドォォォォォンッ!!
   一瞬の沈黙の後、ライル達からでも目視できるほどの巨大な火柱が上がる。
   島一つくらいなら、軽く吹き飛ばせる程の威力の砲撃……、
   その爆発の衝撃波で、船体が揺れる。
綾:「ひ、ひやぁぁぁぁっ!?」
ケイオス:「……ちっ」
ライル:「や、やってくれるじゃねぇか……」
    おい、GM……その描写はシャレになってないぞ?
GM:そりゃあ、シャレのつもりでやってませんから。
   で、その砲撃を合図に、怪鳥の群れが、一斉に、ゲンジ丸へと侵攻して来ます。
アレスタ:「どうやら、悠長に作戦を考える時間をくれるつもりは無さそうじゃの。
     それとも、おぬしらがやって来るのを待ちきれぬのか」
     と、呟きつつ、アレスタが、船首に立ち、
     迫り来る怪鳥の群れ……空を覆うほどの軍勢を見据える。
ライル:「ちっ、悪党なら悠長に構えてやがれっての!」
アレスタ:「わしが、時間を稼ぐ……その間に、万全の準備を整えるが良い」
ケイオス:「……わかった、頼む」
     自らも戦いたい、感情の赴くままに暴走したい、という想いを、
     抑え付けながら、この場をアレスタに託そう。
ライル:「出来る限りの範囲で良い……無理はするなよ?」
アレスタ:「問題ない。わしを誰だとおもっとる?
     それに……闘うのは、わし一人ではない」
     と、アレスタが空の彼方を示すと、
     何匹もの竜が、この空域へと集まりつつあった。
     その内の1体が、先行してきて、ゲンジ丸の傍まで来ると……、
ワイズマン:「久しぶりだな……タカヤマで会って以来か」
ライル:「竜に知り合いなんて……って、タカヤマ?
    ……あ、ああっ、あああっ!! お、お久しぶりですっ!」
綾:「あ、あの時は、お世話になりました」(ぺこ)
イルス:「す、助太刀……お願いして良いんですよね?」
ケイオス:「久しぶりだな……、
     どうやら、私はウイルスバグに感染しているようなので、
     あまり近づかない方が良いかもしれんぞ?」
ワイズマン:「それについては、大丈夫だ。
      今回は、我等が勇者が傍にいるからな。
      その加護のおかげで、我々に感染の恐れは無い。
      それはともかく、悠長に話をしている時間は無さそうだ。完結に言う。
      あの要塞から、強大なウイルスバグの存在を感知した。
      勇者カイトをはじめ、我等ドットハッカーズは、ウイルスバグ駆逐の為、
      現時点をもって、キミ達の戦列に加えてもらう」
ナーフ:『豪華な世界になってきたなぁ、おい!』
ライル:「まったくだ……、
    しかし、白仮面のウイルスバグは、兄者が除去したはすじゃ……」
ケイオス:「アジ・ダハーカも、竜種である事に変わりはない。
     感染していても、おかしくはない」
ワイズマン:「その可能性は高いだろうな……、
      さあ、この場は我らに任せ、キミ達は、決戦の地に向かいたまえ。
      雑魚に構わず、キミ達にしか出来ない事を――」
ライル:「分かりました……宜しく頼みます」
GM:では、リーフ島へ向かう皆さん1人1人に、
   アレスタが声を掛けてくれます。
   まずは、綾から――


アレスタ:「おぬしは、この運命において、元々は、何の関係も無い者じゃった。
     しかし、おぬしは、今、ここに、こうして立っておる。
     イレギュラーであるが故に、おぬしこそが、この闘いの鍵を握っておるやもしれんな。
     『疾風の語部』鞍馬綾よ……決して死ぬな。
     この闘いは、おぬしにとっては通過点でしかない。
     おぬしの戦いは、この戦いの後にある。
     世界に、真実を伝える者としての闘いがな……、
     だから、必ず、最後まで見届けよ。
     そして、おぬしの隣に立つ男を、支えてやるが良い」
綾:「元より、死ぬ気なんてありません。
  わたしは――いっぱい、背負ってますから」


アレスタ:「おぬしと、初めて会った時に、
     わしが、おぬしに言ったことを覚えているか?
     そうならないことを祈るが……、
     おぬしは、この闘いで、つらい選択を強いられるやもしれぬ」
ライル:「すでに、運命に巻き込まれている。
    その運命から逃げることはできない。
    しかし、運命は切り拓くものである、と……、
    よく覚えています。だから、この状況も、必ず切り拓いてみせます」
アレスタ:「うむ、よくぞ言った……、
     『世を唄う剣士』ライル=フィッシャーよ。
     運命の瞬間が迫った時は、決して迷うな」
ライル:「――はいっ!」


アレスタ:「ケイオス=ダルク……いや、アルベルト=カーライソンと呼ぶべきか?
     わしは、おぬしに、謝らねばならぬ。
     アヌーラのこと……わしは、知らぬわけではなかった。
     できることならば、救ってやりたかった。
     だが、気付いた時には、もう、わしの力では、どうする事もできなかった。
     しかし、あの娘の分身ともいえる者は、まだ世界中におる。
     暗殺用ホムンクルス『ジェーンシリーズ』……、
     一人は、アップルフィールドの夫妻と、そこの小僧(イルス)によって救われた。
     一人は、とある海辺の村に暮らしており、処置が間に合った。
     他は、まだ、見つけておらぬが、必ず、わしが保護しよう。
     そして、救わねばならぬ娘が……まだ、あそこにおる。
     だから、今度こそ……おぬしの手で、救ってみせよ。
     奴等は、おぬしを道化師と嘲笑ってきた。
     ならば、道化師として……この悲劇に幕を下ろせ『混沌の道化師』!」
ケイオス:「ああ、道化は道化らしく……全てに。幕を下ろしてみせるさ。
     そして……二度と、もう二度と……失わない。
     今度こそ、救って見せる!」


アレスタ:「『深緑の盟友』イルス=クークルー、そして、『虹翼の空王』ナーフウェイト。
     言わずとも分かっておると思うが……、
     この闘いの決着をつけれらるのは、おぬし達だけじゃ」
イルス:「判ってる――これは、ナーフが昔から刻んできた物語」
ナーフ:『そして、イルスがこれから刻んでいく物語だ。
    ここいらで、いい加減、過去の清算をしねぇとな。
    孫の代にまで者金残すのは趣味じゃねぇ』
アレスタ:「――よく言った。
     ならば、わしは、おぬし達の為に、全力で、道を開こう」
     と言うと、アレスタは、チャンバスタッフを天高く構えます。


イルス:「アレスタさん……?」
アレスタ:「これは餞別じゃ……、
     
ビーストテイマーとしての究極の姿……ここで見せてやる!
     
ゆくぞ、ボーパル! ブラスターモード!!
     アレスタの頭の上に、ボーパルが飛び乗り、
     ビーストテイマーの技能『獣人化』が発動される!
     アレスタとボーパルが、光に包まれ、その中で融合していく。
     アレスタの耳が、ウサギの耳へと変化し、その額に、角が伸びる。
     そして、獣人化が完了すると――
イルス:「獣人化……ビーストテイマーの究極……」
アレスタ:「さあ、ここからは、全力全開じゃ!
     かつては、舞弦学園の白い悪魔と呼ばれし、
     この至高の探求師アレイスター=クロウリーが、決戦の烽火を上げてやろう!」
     アレスタがチャンバースタッフを構え、怪鳥の群れに、砲撃を放つ。
     その砲撃で怪鳥の群れの中心に風穴が開く。
     と、気付けば、アレスタは、その出来た風穴へと、まるでウサギの如き跳躍で飛び込む。
     そして、魔方陣の足場を作り、風穴の中心に降り立つと、両腕を広げる。
     
「ローリング――」
     左右に展開される魔方陣、そこから更なる砲撃が――
     
「――ディバインバスターァァァァッ!!」
     左右から、砲撃が持続発射され、アレスタが、その場で回転する。
     回転する砲撃に、無数の怪鳥が薙ぎ払われ、消し飛んでいく。
     その攻撃を合図に、ドットハッカーズも、攻撃を開始した。
ナーフ:『うっへぇ! 流石だなぁ、ありゃ!』
アレスタ:「サッサと行けっ、虹の英雄達よ!!
     早くしないと、わしだけで片付けてしまうぞ!!」
ナーフ:『ケッ! 心配ねぇ! 
    おめーが弱音吐いて泣き出す前には、全部、済ませてやらぁ!』
ライル:「――いそごう!! もう一刻の猶予も無い!」
ケイオス:「出してくれ、早くっ!!」
イルス:「いってきます、アレスタさん!」
貴明:「進路、リーフ島のHtH城! シルファモード起動! 全速前進!」
アレスタ:「おぬし達に、二柱の女神の加護と――」
ワイズマン:「――夕暮れ竜の加護のあらんことを」
GM:無数の怪鳥と闘いながら、
   アレスタと竜達は、走り去るゲンジ丸を見送る。
   そんな彼らに、怪鳥は、次々と群がるように襲い掛かり……、
   すぐに、アレスタ達の姿は、怪鳥の中へと見えなくなってしまった――





―― PHASE-02 決戦準備 ――


GM:では、シーンを変えて、皆さんは、リーフ島に到着すると、
   真っ直ぐに、HtH城に向かいます。
   そして、城門に来ると、メイド服姿の自動人形……、
   フランソワーズが、出迎えてくれます。
フラン:「お待ちしていました。
    ワタシが会議室までご案内いたします」(ぺこり)
ケイオス:「……頼む」
ライル:「もう、この国の責任者は、全員、集まっているんですか?」
フラン:「はい、皆様、揃って、すでに会議を始められています」
    と、話をしながら、皆さんは、会議室に案内されます。
    会議室に行くと、HtHの王妃『園村 はるか』を筆頭に、
    さくら、あかね、誠、エリア、ミレイユが揃っており、
    ダマーヴァンドに対抗する為の作戦会議をしています。


はるか:「リーフ島の各所の防衛はどうなってますか?」
さくら:「HtH城の周囲は、もう、騎士団と冒険者さん達による防衛戦が張られています」
あかね:「TH城の方も、浩之さん達がいるから大丈夫だよ」
エリア:「私の村の方は、それほど重要拠点ではありませんが、
    一応、ティリアさん達が待機してくれています」
はるか:「クルスガワの街は、どうでしょう?」
誠:「たまたま(?)光達が待ちにいたから、あいつらに任せた」
はるか:「彼らだけで大丈夫でしょうか?」
ミレイユ:「『もうちょっとだったのに〜!』とか、
     『いいところで邪魔するな〜!』とか、ミユキ達が怒ってたから、
     きっと大丈夫だと思うよ」
はるか:「……弁慶さんは?」
誠:「光達が、間一髪で救出してくれてました。重傷だけど……無事です」
はるか:「そう……良かった」



ライル(のPL):なるほど……、
         クルスガワの街で、光を追い詰めたところで、
         今回のダマーヴァンド襲来、か……、(笑)
綾(のPL):あのパーティーの女性陣は、怒り心頭でしょうねぇ。(笑)
イルス(のPL):うん、クルスガワの街は、きっと安心だ。
         かしまし〜ズのメンバーは、敵を全滅させる勢いで闘ってるね。(笑)
ケイオス(のPL):あっはっはっはっ!
          これに関してだけは、グッジョブ、アジ様!
          何にしても、弁慶が無事で良かったな〜!
ライル:そういや、今更ながらに疑問なんだが……、
    なんで、盗賊ギルトと、一介の記者でしかない弁慶さんに、どんな関係があったんだ?
    前回のラストで、当たり前のように、弁慶さんと盗賊ギルドが連絡取り合ってたけど……、
GM:あれ? 話してませんでしたっけ?
   ミナモト新聞社は、実は、単なる表の顔で、
   裏の顔は、盗賊ギルドのコミパ支部なんですよ。
   つまり、弁慶は、元々、盗賊ギルドの構成員なんです。
綾:じゃ、じゃあ、牛若社長って……?
GM:
うん、支部長♪(笑)
ケイオス:
大丈夫なのか、盗賊ギルド!?
GM:性格はアレだけど、優秀な人なんです、とフォローしてみる。
   まあ、シナリオの裏話はこの辺にして……、
   誠達が、そんな会話をしているところで、
   皆さんも会議室へとやって来ます。
ケイオス:「――失礼する」
ライル:「失礼します」
    最初の冒険で合ってるからな……、
    『お久しぶりです』と言った感じで、さくらとあかねに頭を下げる。
綾:「ええと……失礼します、というか、初めまして?」
  何と言うか……ひどくキョロキョロしそうです。
  多分、生まれて初めて、王族と会った事になりますし……、
ライル:ここの王族ほど、王族らしくない王族はいないがな。
綾:……そうなんですか?
GM:では、王族らしくないところをお見せしましょうか?
はるか:「お待ちしていました、虹の英雄の後継者の皆さん」
    と、王妃のはるかは、すぐに皆さんの分のお茶を用意してくれます。
綾:――王妃自ら!?
  それどころじゃないけど、恐縮しそう!
イルス:「……早速ですけど、状況どうなってますか?」
誠:「島の防衛は、なんとか維持できそうだ。
  敵の数が、やたらと多いけど、幸い、この島にも手練れは多い。
  雑魚に関しては、充分に対応できる」
ライル:「戦闘は、かなりの範囲に広がってるんですよね?」
さくら:「はい、ダマーヴァンドから発生する魔物達の攻撃は、
    この島のほぼ全域に及んでいます。
    しかも、その勢いは、途切れる様子がありません」
誠:「長期戦になったら、こっちが不利だ。
  やっぱり、元凶であるダマーヴァンドを叩かないと……、
  で、ここで、問題になるのが……」
ケイオス:「あの桜の木だな……、
      おそらく、聖杯の無尽蔵の魔力を利用して、魔物を生み出しているんだろう」
イルス:「桜の木か……聖杯を何とかする手、やっぱり、まだ見当たらない?」
エリア:「桜の木を破壊する、という案もありましたが……、
    それは、保有する魔力の暴走の危険性が高い為、最後の手段です。
    せめて、アジ・ダハーカに聖杯の魔力が供給されないように、
    桜の木の制御を奪えないか、方法を考えているのですが、
    あまりにも情報が少なくて……」
あかね:「みんなは、初音島に行った事があるんだよね?
    何か方法は思いつかない?」
ライル:「方法、って言われてもなぁ……」
ケイオス:「桜の木の制御を奪う……、
     それは、聖杯の制御をするのと同じ意味だ。
     そんな真似が、人の身で可能なのか?」
GM:この方法については、もう伏線は張ってありますよ?
   初音島での冒険で『芳乃 さくら』から聞いた話を思い出してください。
ライル:さくら……サクラ……、
    あれ? 何か引っ掛かるぞ……?
ケイオス:聖杯を制御するのは桜……、
     その桜を制御するのは『芳乃 さくら』……、
GM:あの時、芳乃さくらは言いました。
   『さくらの名を持つ、タイプムーンで会った間桐という子にも、
   聖杯は制御できるだろう』と……」
ライル:桜の木は『サクラ』の名を持つ者の願いを優先する……、
    
――そうか、そうだよ!!
    
こっちにも『サクラ』はあるっ!
    『サクラ』の名を持つ者が!」
さくら:「わたし……ですか?」
ライル:「はい、これは推測ではありますが……、
    仮に、アジ・ダハーカと、貴女の『願望』がぶつかり合ったとしたら、
    聖杯は『サクラ』の名を持つ貴女の願いを優先するはずです」
エリア:「そんな、危険です! もし、その推測が正しかったとしても、
    聖杯の膨大な魔力に、さくらさんの体が耐えられません!」
ライル:「問題は、そこなんですよ……」
    GM、実際のところ、そのへんはどうなんだ?
GM:確かに、さくら自身も、優秀な魔術師ではありますが……、
   聖杯の器として、その魔力に耐えられるかどうかは、賭けですね。
   『間桐さくら』や『芳乃さくら』のように、
   聖杯の器としての資質が備わっているわけじゃありませんから……、
ケイオス:とは言え、さくら姫を媒介にする手は在りだ。
     あとは、彼女への負担を減らす手段、か……、
GM:では、そんな話をしていると、たくさんの魔道具を持った『来栖川 芹香』が、
   静かに、会議室に入って来ます。
   そして、あたかも、今までの話を聞いていたかのように……、
芹香:「……受け皿」(ボソッ)
   と、彼女にしては、割とハッキリと、大きな声で呟きます。
ケイオス:「受け皿……?」
綾:「そっか、さくら姫の代わりに、魔力を受け取ってくれるモノがあれば……、
  制御をさくら姫に任せて、魔力は受け皿に……」
イルス:「そんな都合の良い物……何処にあるの?」
ライル:「探してる暇なんて無いしな……」
芹香:「…………」
   すると、芹香は、タロットカードを取り出して、
   『それ』の在処を占ってくれます。
ナーフ:『……当てになるのかよ?』
誠:「――当てになる」(断言)
綾:「断言ですか? なら、期待しましょう」
  記者としては、正直、首を傾げちゃいますけど……、
芹香:「……盃……洞窟……水……」
   一枚ずつカードをめくりながら、断片的な言葉を紡いでいく。
綾:「――はい? 洞窟? 水?」
芹香:「答えは、身近に……皆さんは、最初から、その答えを得ています」
ライル:「最初から……?」
ケイオス:「洞窟、水、盃……最初から?
     あっ……あ〜! ある、あるぞっ!!
     どれくらい耐えられるか分からんが、魔力の受け皿になりそうな物が!」
イルス:「えっ、ホント!? 何なの?!」
ケイオス:「
――『水霊王の杯』だ!」
     私達が、最初の冒険で手に入れたヤツだよ!
     あの、妙にエロくさいダンジョンでっ!
一同:
アレかぁぁぁぁっ!!
綾:そんな前から、伏線を張ってたんですか!?
ライル:いや、あのシナリオのGMは別の人だったから……、
    
コイツ、ネタを拾いやがったな!
GM:
ふははははっ! ビックリしただろう!
ケイオス:
驚くどころか、呆れたわっ!
ライル:「そういや、恋人の贈り物にする、とか言ってたな?」
    と、思い出しつつ、誠を見る。
ケイオス:「すまない、無理を承知で頼む。使わせてくれ」
誠:「わかった、すぐに持ってくる!
  ミレイユ、俺の家まで、もうひとっ飛び、頼むぞ!」
  誠は、ミレイユを伴い、会議室を出ていきます。
ナーフ:『もう、何が幸運に繋がるかわっかんねぇなぁ』
エリア:「これで、聖杯に関しては何とかなりそうですね。
    あと、残された問題は……」
ライル:「あの要塞の中にいる本体……おそらく、強力なウイルスバグだな」
ケイオス:「それについては、私がなんとかする。
     それよりも、問題は、あの場へ到達する手段だな」
ライル:「ここには、何か飛行手段のようなモノはありませんか?」
さくら:「飛行手段はありませんが、突入方法は、環さんに案があると報告がありました。
    ちょっと乱暴な方法なのだそうですが、ここは、彼女に任せて良いと思います」
ケイオス:「――了解した」
ライル:「手段があるなら、何でも構わない」
エリア:「では、桜の木と聖杯への対応は……、
    誠さん、さくらさん、あかねさん、私、フランさんに任せ、
    皆さんは、アジダハーカの下へと一直線に向かってください」
はるか:「あと、こんな物しか用意できませんでしたが、
    これは、はるかから皆さんへの贈り物です。どうか、使ってください」
    と、はるかから、皆さんにアイテムが渡されます。
ケイオス:おお、それはありがたい!


 ここで、GMは、
1人に1つずつ、アイテムを与え……、

 また、各自のアイテムを確認し、
最後の闘いに向けて、所持品の最終調整を促す。

 結果、各自が得たアイテムは……、


ライル:ブーストは、多いに越したことは無い。
    ここは、ブーストを1点回復する『英雄の秘薬』を貰うぞ。
    あと、兄者の『時の懐中時計』は、オレが持っておく事にする。
ケイオス:魔術命中は重要だしな……、
     ここは、地味に、魔術命中+1の『マジックリング』だ。
イルス:前回の瘴気攻撃は、また絶対に来ると思うから、
    僕は、瘴気を防ぐ『結界薬EX』を貰うね。
    魔法瓶にはタルカジャ(全体)を込めて、ナーフに使わせる。
綾:わたしは、回復役としての手数を増やす為に、
  『ポーションホルダー』をゲットです!
  これで、毎ターンに1度、自身への薬の使用に限り、行動無消費で出来るようになります。
GM:――あ、ケイオス?
   魔晶の指輪には、ちゃんとMP込めました?
ケイオス:ああ、もちろんだ。
GM:では、決戦の準備が整ったところで、
   会議室に、このみが飛び込んできます。
このみ:「ケンジ丸の整備完了! いつでも出航できるのであります!」(敬礼)
ナーフ:『よっしゃ、ナイスタイミング!
    お〜っし! さっさと、あのジジイをぶっ飛ばしにいくぜ、イルス!』
綾:「こっちも準備OK、いつでも……いけます」
ケイオス:「ああ……終わらせに行こう」
イルス:「環さんが言ってた突入の策の準備は?」
このみ:「それは、みんなの覚悟次第なのであります」
綾:「――上等です!」
ライル:「必ず、全員、生きて帰るぞ! 1人も欠ける事なくな!」





―― PHASE-03 強行突入 ――


GM:シーンを移して、再び、ダマーヴァンドとの戦闘海域です。
   再び、ゲンジ丸に乗り込んだ皆さんは、
   ダマーヴァンドがいる海域まで全速力で向かいます。
   空を見上げれば、要塞の回りで、魔物の群れと竜が入り乱れて激しく交戦中。
   時々、蛇の頭から強大な魔力波が放たれますが、
   今のところ、直撃を喰らった者はいないみたいです。
アレスタ:「ゆくぞ……広域空間攻撃っ!
     遠き地にて、闇に沈め……
デアボリック・エミッション(ガルの全体アレンジ)!!」
GM:アレスタも、まだまだ元気一杯に闘っています。
   魔力回廊と磁力魔術で空中を縦横無尽に駆け回り、砲撃を放ち、
   また、その魔力回廊の軌跡そのものが魔方陣を描き、一気に大量の怪鳥を粉砕していく。
   しかし、どんなに怪鳥を倒しても、尽きる事なく、要塞から敵は出現しています。
   このままでは、ここで交戦するアレスタ達が、力尽きるのも時間の問題でしょう。
環:「じゃあ、時間も無いし、説明抜きで突入作戦を決行するわよ。
  あなた達、覚悟はいいわね?」
ライル:「ああ、何でもやってくれ」
ケイオス:「……全て任せる」
イルス:「はっげしいね……うん、さっさと行っちゃおう!」
ナーフ:『あ〜、でも、一言くらい説明よろ――』
環:「じゃあ、
この縄で、全員を繋いでくれる?
ケイオス:
「――わかった」(即答)
綾:
「はいはい、縄で繋ぎ……へっ?」
ライル:
「わかった……んっ?」
イルス:
「ほらほら、ナーフも」
ナーフ:
『――ちょ、おま、何だこれ!』
GM:全員が、ちゃんと縄で繋がれているのを確認すると、
   環は、皆さんを繋いだ縄を船の帆柱に括りつけます。
ライル:「今、思い出したんだが……」
イルス:「……何を?」
ケイオス:「ああ、確か、
ゲンジ丸の帆柱って、騎士王の槍だったな
綾:「あ〜、なんとなくわかったよーな……」
環:「それじゃ……いくわよっ!!」
  環は船のアームで、皆さんが括りつけられた帆柱を引っこ抜き――
ナーフ:
『ま、待て待て待て待てっ!!』


環:
「そぉぉぉぉ……れぇぇぇぇぇいっ!!」
  
宝具を発動させ、要塞に向けて、
  思い切り投擲します!(爆)


ケイオス:
「やっぱり、槍投げかぁぁぁっ!!」
綾:
「ひゃああああああっ!?」
ライル:
「こいつは、また、強引だなぁぁぁぁぁっ!?」
イルス:
「乱暴極まりないねぇぇぇぇっ!!」
ナーフ:
『ぎゃあああああああっ!!』
GM:投擲された帆柱……いや、宝具の槍は、無数の魔物の群れを突き抜け、
   要塞から伸びる蛇首の一本すらも貫き、粉砕する!
   たった一度しか使えない宝具の投擲です。
   突入に使うだけでは勿体ないので、当時に攻撃も行ったわけです。
ライル:「すげぇっ! 『砲台』を一撃で粉砕かよっ!!」
綾:「流石は、騎士王の槍ですねっ!!」
イルス:「ところで、これ……どうやって着陸するの!?」
ケイオス:「綾、魔術だ! 魔術を撃てっ!
     着弾地点で爆発させて、少しでも衝撃を緩和するぞ!」
綾:「は、はいぃぃぃっ!!」
GM:砲台を貫いた巨槍は、綺麗な放物線を描き、要塞の胴体部分に突き刺さります。
   ケイオスの気転もあり、皆さんは無事(?)に要塞の背部へと降り立つ事が出来ます。
ケイオス:「……け、怪我はないか?」
綾:「うー、まだ体に響いてますー」
イルス:「な、なんとか……」(ふらふら)
ライル:「到着する前に死んだらどうする……、
    って言いたいトコだが、何もできずに歯噛みしてるよりはマシか」
ナーフ:
『くきゅー……あぁ、久しぶりだな、お前……、
    
今の楽譜の詠み手はひっでぇやつだぜ、笑ってやれー』
    目を回して、ピクピクしながら……、
イルス:
「ナーフ、誰と会ってんの!?」
綾:
「前世……というか、過去との邂逅!?」
GM:要塞の背部に降り立ったところで、周囲の説明をします。
   目の前には、封印要塞の本来の姿である、台形型の建造物があり、
   その頂点には、巨大な桜の木の姿が見えます。
   見上げれば、ちょうど、誠達が、ミレイユやシューゴといった子竜の面々に乗り、
   直接、桜の木へと向かう光景が見えます。
ライル:誠達は、子竜に乗って移動か……、
    オレ達も、あれで良かったんじゃないか?
GM:砲撃や魔物に迎撃される危険性がありますが?
ケイオス:この闘いの勝利の鍵は私達だ。
     かなり乱暴だが、宝具の投擲による突入が、
     ある意味、一番リスクが低い方法だったわけだな。
イルス:で、要塞内部への入口は何処かな?
GM:皆さんの目の前にあります。
   台形型の建造物に、扉があるわけでもなく、ポッカリと入口が開いてます。
   まるで、皆さんを待ち構えているかのように……、
ケイオス:「行こう、決着をつけに……」
ライル:「ああ、桜の木は、誠達が、絶対に何とかしてくれる」
綾:「頼みますよ、誠さん……」
イルス:「ほら、行くよ、ナーフ」
ナーフ:『――あれ? 金髪碧眼でボーイッシュな、
    リュート弾きのおにゃのこはどこー?』(←目覚めた)
GM:皆さんが、正面の入口へと歩き出すと、
   その入口の奥の闇の中から、ガシャンガシャンと足音を立てて、何者かが現れます。
綾:「早速、お出ましですか?」
???:「久しぶりだな……冒険者達よ」
    と、闇の奥から現れたのは、黒い鎧を纏った騎士です。


一同:
「――あんた、誰?」


GM:
覚えてないのかよ!?
   
黒騎士だよ、黒騎士っ!!
   
初セッションで闘っただろうがっ!!
黒騎士:「忘れたとは言わせんぞ……、
    卑怯な策略で崖から落とされた恨み……私は決して忘れん」
ケイオス:「ああ、あの時の……生還おめでとう。
     じゃあ、今、急いでるから、
また後でな
綾:「そうそう、遊ぶのは後でしますから、
そこどいてくださいな
ライル:「
そのまま地獄にいやがれっての
ナーフ:『
はいはい、同窓会だったら後でやってやるから――
イルス:「
――うん、後でね


 まるで、示し合わせたかのように……、

 現れた黒騎士に対して、
各自、一斉に、帰れコールの集中放火……、

 あの〜、かつての強敵との再遭遇ですよ?

 もっと、こう、何て言うかさ……、
 『なにぃ! お前は死んだはずの――』的な盛り上がりは無いの?

 まあ、再生怪人の扱いなんて、
こんなモンなのは世の常識なんだけどさ……、


黒騎士:「あの時の恨みを晴らすため、地獄から舞い戻ってきたぞ。
    このような屈辱的な姿になってな!!」
    そう言うと、黒騎士の下半身が変化し、蛇の尾ようになります。
    ラミアっぽくなった、って言えば想像できますか?
ライル:「蛇……なるほど、復活の代償が、それか……」
綾:「ザッハークに改造されたわけですね」
イルス:「こういうのも、執念っていうのかな?」
ケイオス:「ザッハーク与さなければ、
     見逃してやっても良かったのだが……やれやれだな」
綾:「弾も無料じゃないんですから……、
  まったく、大人しくしておけば良いものを……」
黒騎士:「――やかましい!!
    貴様らは、ここで……死んでもらう!」





―― PHASE-04 再戦 ――


GM:では、黒騎士との再戦です。
   ここは、演出戦闘でいきますよ!
   黒騎士には、仮想HPが設定されているので、
   一定回数、攻撃を成功させれば倒せます。
綾:演出ですか? さすがは再生怪人、扱いが適当ですね。
ライル:初戦では、強すぎて、
    搦め手を使わないと勝てなかったくらいなのにな〜。
ケイオス:まあ、前哨戦としては丁度良い。
     一気に叩き潰してやろう。


<第1ターン>

黒騎士:「まずは、お前からだっ!!」
    前回、屈辱を与えてくれたイルスに、
    黒いオーラに包まれた剣が振り下ろされる!
イルス:「わ、わざとじゃないんだよー!?」
    剣を紙一重でかわし、わたわたと鎧の脇をすり抜ける。
黒騎士:「なに、今のをかわす!?
    あの頃とは違う、ということか……面白い!」
ライル:「てめぇに進歩が無いだけだ」
イルス:「はぁ……急いでるから、手加減出来ないんだよ?」(銀斧構える)
綾:「二丁持ちは、初めてですし、ウォーミングアップには丁度いいですね」
  片手ずつに持った魔銃を交差させ、黒騎士に撃つ。
黒騎士:「ぬっ、銃弾の起動が読めない!
    しかも、鎧の隙間を……っ!」
    銃弾を剣で弾こうとするも、間に合わない。
綾:「薄そうな所を狙うのは常套ですよ?」
ケイオス:「どいて、もらおうか」
     すぅ、と目を細め、剣を握る手めがけて、
     闇の精霊石によって強化されたガルを放つ!
黒騎士:「ほう、精霊石か……しかし、私とは相性が悪かったようだな?」
    精霊石から放たれた魔術が、黒騎士を襲う。
    しかし、同じ闇属性故に、黒騎士の剣によって切り裂かれてしまう。
ライル:「三下に成り下がったてめえに関わってる暇は無ぇんだよっ!」
    黒騎士に必殺『撃ち抜き』を放つ!
黒騎士:「早い……馬鹿なっ!! この短期間で、ここまで――!!」
    黒騎士が、ライルの剣を迎え撃つ!
    ライルの剣は、彼の予測よりもはるかに早く、
    防御を掻い潜り、黒騎士の脇腹を薙ぎ払うっ!
ライル:「力が及ばないからこそ努力し、進歩する!
    力に溺れる奴には、それが理解できんだろうがな!」
黒騎士:「咆えるな、人間風情がぁぁぁっ!!」
イルス:「――畳み掛けるよ!」
    黒騎士の攻撃を回避した勢いのままに、後ろから斧で斬り掛る!


 
で、イルスは……、

 最終回においても、イルスだった。


イルス:
……ごめん、ファンブル。(笑)
    ファンブル効果は……、
    『12:仲間に被害が出る/大迷惑をかけるが有利な結果も起こる』。(爆)
GM:相変わらず、か……、(苦笑)
イルス:「てぇぇぇい!!」
    超☆勢いのついた横殴りの斧が、黒騎士の後ろから迫る!
ライル:「今だ、イルス……
って、おい、ちょ――待て!
黒騎士:
「何っ!? 味方諸共だと!? 正気かっ!?」
イルス:「え、味方って
――あ、ああああっ!?
    黒騎士を斬り、すれ違うよう出てきたライルさんに、斧が振るわれる!
    咄嗟に手首を捻り、斧の側面で――
ライル:
「――うわぁぁぁぁっ!!」(ばっこーん!)
    斧に殴られ、剣を前に構えたまま、黒騎士にロケットアタック!
黒騎士:「き、きき、貴様ら……またしても、またしても、侮辱しおってぇぇぇっ!!」
    そんな予想外の攻撃に、ライルの剣が黒騎士の剣を弾き飛ばす!
イルス:
「わざとじゃないんだよぉぉぉっ!!」
ナーフ:『イルス、お前ってやつは……』
ライル:「――ぶへえっ!!(床に顔面から突っ込む)
    こ、こらあっ! さすがに後頭部は洒落なんないって!!
    というか、あと数センチで、オレ……首ちょんぱだぞ!」
イルス:「ごめん、真面目にやってます……」


<第2ターン>

黒騎士:「くっ、剣を失ったとて――!」
    剣が無くなったので、蛇の尻尾を、
    顔面ダイブして転がってるライルに叩き落す。
ライル:「――ぐはぁっ!!」
    回避が間に合わず、背中に直撃を受ける。
綾:「感覚が変わるから、意外と難しいですね」
  もう一度、二丁持ちで攻撃です!
黒騎士:「同じ手を二度も喰らうかっ!」
    叩き付けた尻尾をライルの体に巻きつけて、それを盾にする!
    黒騎士がライルの体を尻尾で持ち上げ、綾の銃弾を防ぐ。
    幸い、銃弾は全て鎧に命中し、ライルにダメージは無し。
ライル:「こ、こんの野郎、何しやがる!」
綾:「あーっ! 卑怯ですよ!」
黒騎士:「これは良いモノが手に入ったな。
    このまま、私の剣と盾として使わせてもらおうか?」
ライル:「お断りだ、この蛇野郎!」
イルス:『やめとけ! 
そんな音痴楽師を所有物にしてたら笑われるぞ!
フォル:
「同感、即、廃棄、推奨」
ライル:「……なんで、オレって、
味方に、こうも『攻撃』されるんだろう?
ケイオス:「やれやれ、なんで、そう自ら……、
     惨い死に方を選んでいくんだ、お前は……」
     ゾクッ、とするような笑みを浮かべ、気付けば黒騎士のすぐ側にいる。
     そして、右腕に魔力を纏わせ、黒騎士の尻尾へと振り下ろす!
黒騎士:「――っ!?」(ぞくっ)
    一瞬、感じた寒気に、黒騎士は、ライルを捨てて飛びずさる。
    その次の瞬間、ケイオスの攻撃が空を切り、
    黒騎士の尻尾のあった場所に、抉り取られたような傷が残る!
ケイオス:「ちっ、勘の良い……」
黒騎士:「こ、このプレッシャー……、
    バカな、私が、恐怖を感じているだと!?」
ライル:「やってくれたな! こうなりゃ倍返しだっ!!」
    必殺『暗黒唄い斬り』で、黒騎士をぶった斬る!
黒騎士:「ほう、負の感情で、この私と張り合う気か!?」
    全身に黒い魔力をまとって、両腕でクロスガード!
ライル:「こ、こんの野郎っ!! 真正面から受けやがったか!!」
黒騎士:「くっ、おおおおおっ!!」
    クロスした腕でライルの剣を受け止め……その力は互角っ!
ナーフ:『――けぇぇぇぇっ!!』
    力が拮抗し、動けないところへ、真上から強襲する!
黒騎士:「ちっ……うぐあぁぁぁっ!!」
    ライルと相対している為、ナーフの攻撃に反応できないっ!
    鋭い鷹の爪に、黒騎士の首筋が切り裂かれる!
    それと同時に、ライルとの均衡が崩れ……その剣が、黒騎士の体を凪ぐ!
ナーフ:『けーっけっけ! たかが鷹風情だと油断したか!』


<第3ターン>

黒騎士:「認めん……認めんぞ、こんな結果はっ!!
    うおおおおおおおおおっ!!」
    黒騎士の雄叫びと共に、暗黒のオーラガが周囲に放たれ、ライル達を襲う!
    仮想HPを消費しての全体攻撃だ!
ライル:「……認めろ、これが現実だ!」
    剣をひと振りして、暗黒のオーラを斬り裂く!
イルス:「何度も言ってますけど……僕達、急いでるんだよ」
    放たれた衝撃を逃すように後ろに跳んで、バク転しつつ着地する。
ナーフ:「所詮は、雑魚の悪足掻き、ってな」
    嘲笑うかのように、すでに上空で舞っている。
ケイオス:「…………」
     魔術防壁で弾き、憐れみなのか、蔑みなのか……口元を吊り上げて笑う。
綾:「そーいうセリフは、敗北フラグだから――」
黒騎士「……なっ、立って……いる、だと?」
綾:「止めておいた方が――
  私は、すでに、さっきまでいた場所から、大分、離れたところに立っている。
  そして、先の言葉の続きを呟きつつ……、
  まるで縮地の如く、一瞬で、黒騎士に肉薄する。
  狙うのは、初めに着弾した箇所……ピタリと銃口を当てる。
黒騎士:「はっ――」
    すでに、敗北を悟った様子で、接近した綾の銃口を見下ろす。
綾:「――良いですよ」
  紡ぐ言葉の片手間のように、引き金をひく。


黒騎士:「み、見事……敗北を認めよう。
    だが、この先に待っているのは、今以上の地獄だ。
    ――覚悟して進むがいい」
    綾の銃弾が乾いた音を立て……、
    黒騎士の体が、グラリと揺らぎ……倒れる。
    最後に、それだけを言い残し、黒騎士は動かなくなります。
ライル:「ふん、それを理解せずに進むと思うか?
    今以上の地獄だろうが、行かなきゃならねぇんだよ」
イルス:「昔の僕らとは違うんだよ」
ケイオス:「……行くぞ」
     遺跡への入口である深淵を見詰め、歩み出す。
綾:「さてと……地獄に、進みましょうか」
  弾を込め直しつつ、ケイオスさんについて行きます。
GM:では、黒騎士を倒した皆さんは、
   再度、遺跡の入口へと向かおうと、そちらに目を向ける。
   すると、そこには、
今、倒したばかりの黒騎士の姿があります。
ライル:な、なに……?
GM:……いや、それだけではない。
   
殺気を感じて、後ろを振り向いて見れば、そこにも黒騎士がいる。
   
右を見ても、左を見ても……黒騎士がいる。
ナーフ:『……おいおい、勘弁してくれよ?』
綾:「わー、りょーさんがただー」
ライル:「まさか、団体さんでお出迎え、ってか?」





―― PHASE-05 集う力 ――


GM:ガシャン、ガシャン、ガシャン……、
   
ガシャン、ガシャン、ガシャン……、
   
ガシャン、ガシャン、ガシャン……、
   周囲から、夥しいほどの足音が聞こえてくる。
   その数は
10、50、100……200、500……1000……、
ライル:「団体ってレベルじゃねえぞ、これは……」
綾:「よくもまあ、ここまで揃えられますね……」
  ここから先のことを考えて、ゲンナリします。
ケイオス:「……一気に、突破するしかなさそうだな」
イルス:「イチイチ付き合ってる余裕はないしね……」
GM:いや、その必要は無い……、
   黒騎士の軍勢に包囲され、強行突破をしようと、
   身構える皆さんの耳に、聞き覚えのある声が飛び込んできます。



???:
「――ローエングリンッ!!」
    何処からか放たれた赤い魔力波が、黒騎士軍団を薙ぎ払う!

???:
「サンライト――ドライヴァァァァァッ!!」
    上空から、爆炎に包まれた何かが飛来し、
    黒騎士軍団のド真ん中に着弾する!



ライル:「こ、この攻撃……いや、この声は!!」
GM:
飛来した爆炎は、黒騎士達を吹き飛ばし、
   巨大なクレーターを形成する!
   
炎と爆煙が晴れ、穿たれた大穴の中央に立っているのは――
ケイオス:
「……アラン=スミシー」
アラン:「待たせたな……リサ殿に頼まれ、助太刀に来た」
ライル:「アラン、アランか! で、もう一人は――」
パール:「久しぶりだ……あから、それほど経っていないのに、皆、見違えたな」
GM:そう、戦場に現れたのは、アランとパール……、
   太陽と赤月……名高き円卓の騎士……天輝の双璧です!
ライル:「アランとパールさん……なんか、デジャヴを感じる組み合わせだな」
アラン:「さて、久々の再会を喜びたいところだが、そんな暇も無いだろう?
    ここは、俺達に任せて、先に行け」
イルス:「無茶はしないでくださいね」
ケイオス:「……恩に着る」
ライル:「おい、アラン……まだ、記憶は戻ってないんだろ?
    キッチリ自分を思い出すまで、死ぬんじゃねぇぞ?」
アラン:「記憶か……実は、お前達と別れてから色々とあってな。
    記憶は、まだ戻っていないが、自分が何者なのかは分かったんだよ」
    そう言うと、アランは、皆さんが遺跡の入口を通った後、
    パールと共に、そこに立ち塞がります。
    そして、剣を地に突き立て、仁王立ちになると、
    対峙する黒騎士の軍勢に、声高らかに言い放つ!
ライル:思わず、その背中に魅入ってしまうぞ。


アラン:
「我が名はアラン=スミシー!
    
天に猛る炎の剣に選ばれし者!
    
かつて、円卓に名を連ねし、太陽の騎士ガヴェインなり!」

パール:
「我が名は、パーシヴァル!
    
夜天に輝く赤月の剣に選ばれ者!
    
かつて、円卓に名を連ねし、赤月の騎士なり!」

アラン:「今、この瞬間、この道には、世界で一番硬い鍵が掛った!」
パール:「何人たりとも、ここから先へは行かせん!」
アラン:「邪悪なる黒き騎士達よ! この日輪と――」
パール:「赤月の輝きを恐れぬ、と言うのなら――」

アラン・パール:
「――かかって来いっ!!」


ライル:「ガヴェイン!? パーシヴァル!?
    予想外の大者だったのかっ!!」
綾:「円卓の騎士……かつて騎士王に仕えた最強の騎士団の称号……」
ケイオス:「フッ、後ろは安心して任せても良さそうだな」
ナーフ:『ひゅー! 堂に入った口上じゃねぇの!
    今度、イルスが酒でも奢ってやるぜ!
    この英雄ファリードゥーンの名に誓ってなぁ!』
イルス:「僕なの!? まあ、お礼は何でもするよ!」
アラン・パール:「酒よりも、上手いミルクでよろしく!」
        と言って、2人は黒騎士軍団へと突っ込んで行きます。
ライル:「……2人とも、好みは同じなのかよ」


<ダマーヴァンド 第1階層>

GM:ようやく、要塞内部に突入した皆さんは、
   一直線に進む道を駆け抜けます。
   敵の攻撃や幾多の罠を覚悟していたのだが……、
   不可解なことに、道中には、配備されていたであろう魔物達のの死骸が転がり、
   設置されていたはずのトラップも、全て解除されている。
ケイオス:「どういうことだ……?」
イルス:「そういえば、先発隊が突入してる、って話してなかった?
    アロエッテさんや、イリスを救出する為に……」
綾:「アレスタさん推薦の人達ですよね?
  もしかして、これ、全部、その人達が……?」
GM:魔物達にある傷は、剣であったり、風の魔術であったり、はたまた爆薬であったり……、
   道を遮ったであろう多くの罠も、鮮やかに解除されています。
   綾やケイオスでは、ここまで上手く解除できなかったでしょう。
ケイオス:「トラップの難易度もそうだが……」
綾:「解除した人は、相当な腕前ですよ、これ……、
  もし、自分でやる羽目になってたら、と思うと、ゾッとします」
ライル:「この剣撃も、魔術の切れ味も……できるな」
イルス:「ってゆ〜か、室内で爆弾使うなんて……」
ナーフ:『なんちゅ〜クレイジーな……」
ライル:「いずれにせよ、奥に進む手間は省けたわけだ」
GM:そんな話をしつつ、先に進むと、直径50m程の大きなホールに出ます。
   皆さんが来た道の、丁度、正面に当たる場所に扉があるのだが、
   その扉の前に、見覚えのある一団がいます。


カイン:「あ〜、もう! サッサと開けんかい、ネコ娘!」
キュリオ:「ちょっと待ってってば〜!
     この鍵、結構、複雑なんだから〜!」
エル:「カイン、静かに……キュリオに集中させてあげましょう」
カイン:「……いっそ、景気よくフッ飛ばしたろか?」
ヴァル:「エージェントとは思えない発言だな」
リーラ:「まったくですねぇ」



ライル:「
屋内で、爆弾使うな、この守銭奴がぁぁぁぁっ!!」
    まさか、第2PT『ばかっぷらーズ』が出てくるとはっ!!
ケイオス:「……ここで何をしている?」
     アランがいたから、もしや、とは思っていたが……、
GM:はっはっはっはっ!
   最終回ですから、大盤振る舞いですよ!
   というわけで、見学者の皆さん、自分のキャラのロールプレイは宜しく。(笑)


 流石に最終回だけあって、
このセッションは、見学者が大勢いたりする。

 LQTRPGに参加しているプレイヤーの、ほぼ全員が……、

 ここは、折角なので、
各PCは、ご本人にお任せする事にしよう。


カイン:「お〜、おっちゃんら、ようやくお出ましかい?」
イルス:「カイン、キュリオ!? な、何で、ここにいるのー!?」
カイン:「ん〜、リサ姐やんに言われてな〜。
    どうやら、この件、盗賊ギルドも深く関わっとるようやし?
    そういうわけだから、協力したる。もちろん、後で料金はバッチリ頂くで」
ライル:「ギルド繋がりってわけか……、
    とりあえず、緊急事態割引で頼むな」
キュリオ:「あ〜もう! ロックのピンが細いよ、コレ!!
     リーラ、この際、爪楊枝でもヘアピンでもい〜から細いの頂戴!」(かちゃかちゃ)
イルス:「……開きそう?」
キュリオ:「まって……これで……こーきて……ビンゴ!」
GM:ギギギイィィィッ!!
   キュリオによって、堅く閉ざされていた扉が開かれる。
キュリオ:「ふ〜……って、おっさんズ!? いつの間に来てたの?」
ライル:「おっさんじゃねえ! オレは、まだ22だっ!」
キュリオ:「ボクは、まだ17だもん♪」
イルス:「本気で同窓会な感じになってきたねぇ」
ライル:「しかし、今までの陣容を見ると……、
    結局、全ては1本の線で繋がってたわけか?」
ナーフ:『だから言っただろ?
    世界なんて、愉快とご都合主義なんだってよ』
GM:ところで、扉が開いた途端、それと同時に、全方位から放射口が出現しますよ。
   で、皆さんに向って、激しい火炎放射が――っ!!
ヴァル:「――風よ、守りの壁となれ! 
シルフィード!!
GM:ヴァルの展開した風の結界で、火炎放射は、皆さんには届かない。
ナーフ:『うぇ!? ひ、ひゅー、助かった!?』
綾:「ここまで広域に、この濃度の壁ですかー……色々と参考になりますねー」
ライル:「これは凄ぇな……綾っちとは、また別の意味で凶悪な風魔術だぜ」
綾:「わたし、どっちかというと高威力・小範囲派ですからねー。
  この風の障壁は、目から鱗です」
GM:でも、風の障壁を展開し続けるのも限度があります。
   そんな話をしている間も、火炎放射は止まらず、いずれは――
ヴァル:「キュリオ、カイン、エル! 噴射口を潰せ!」
キュリオ:「おっけぇ! これが鉄騎の早駆け!
     
アイゼンドラグナァァァァッ!!
カイン:「――はいなっと!」
GM:キュリオの短剣と、カインの銃弾が、次々と噴射口を撃ち抜いていく。
   しかし、攻撃はそれだけでは終らない。
   ホール内に無数の魔物……三頭蛇や女王蜂やミノタウロスが召喚される。
ライル:「ちっ、再生怪人勢揃いってわけか」
イルス:「やれやれ……やっぱり、数でこられると弱いよね」
キュリオ:「――で、お約束のように、ここはボクらの担当かにゃ?」
エル:「「そのようですね。聖戦士として、この道は、死守しましょう」
ライル:「すまんが……頼む」
ケイオス:「よろしく頼む……決着をつけてくる」
イルス:「お約束って大事だね……お願いしていい?
    きっと、そのうち埋め合わせするから!」
キュリオ:「――カイン、交渉宜しく♪」
カイン:「ウチに貸し作ると高いで〜。
    でも、死んだら取り立てられへんから、絶対、帰ってき」
ナーフ:『英雄が借り作ったまま死ぬなんて、洒落にならんからなぁー!』
ライル:「分かった、長期ローンで頼むわ。
    で、そこの猫娘! ここ片付いたら、さっさとアランの手助けに行きやがれ!!
    惚れたんなら、絶対、離すんじゃねえぞ!」
キュリオ:「ふふん♪ 言われるまでもないのさ♪
     いーからおっさんは行く! その歌で相手の耳潰してやってきなさい!」
ライル:「こっちも言われるまでもねえ!
    奴の耳どころか脳みそぶっ潰してやる!!」
ヴァル:「決着をつけるなら、早めにな……、
    こちらも、出し惜しみをしている余裕はなさそうだ。
    ――いくぞ、リーラ!」
リーラ:「はい! 今回は呪文唱えてる暇は無さそうなので――
    
――中略! 武装開花!
ヴァル:
「ちょっと待てっ!
    じゃあ、今までの羞恥プレイの意味って――!?」
一同:ヴァルフェルト、南無っ!(爆)
GM:第1階層をキュリオ達に任せ、皆さんは前進します。
   キュリオが開けてくれた扉を抜けて、少し進むと、エレベーターがあります。
   それに乗り込み、次の第2階層に進みます。



カイン:「――さて、ああは言うたものの、
    さすがに、お金で命は買えへんからな〜」
エル:「おや? 清算度外視でいきますか?」
カイン:「……まあ、当社比2割増しくらいで?」
キュリオ:「セコッ!? カイン、セコいよ!」 
ヴァル:「無駄口を叩いている暇は無いぞ!
    合わせろ、エルヴィン=ガーランド!!」
エル:「――言われるまでも無いっ!!
   女神の祝福受けし戒めの風よ――
リーラ:『精霊の加護受けし破邪の風よ――』
エル:「今こそ一つとなり、我が剣に不浄を滅ぼす力を宿したまえ!!」
エル・ヴァル:「――ヴィントドラッヘネーゲル!!!」




<ダマーヴァンド 第2階層>

GM:第2階層にやって来ました。
   エレベーターを降りると、2〜3人が並んで動ける程度の、
   細い一直線の通路が伸びています。
ケイオス:「…………」
     進むにつれて、口数が減っていく。
イルス:「……さて、どこまで続いてるんだろうね」
ライル:「迷わず行けよ、行けば分かるさ……」
GM:一直線の通路を進むと、皆さんが走り抜けた後から、
   通路の両脇の壁がスライドして開き、
   収納されていたゴーレム達が、次々と起動し、後ろから追い駆けて来ます。
綾:「うきゃあ〜っ!? 直進するしかない!!」
イルス:「やっぱり、まだ来るか……」
ナーフ:『さっすが敵の本拠地、って感じだなぁ!?』
ライル:「ちっ、相手してる暇はねえ! 振り切るのみ!!」
GM:迫り来るゴーレムの軍勢を振りきる為、狭い通路を突っ走る。
   すると、通路の先に十字路が見えてきます。
   その十字路の左右からも、何者かが走って来る気配がする。
イルス:「直進するしか道が無いっ!!
    一気にすり抜けるよっ!!」
GM:では、先頭をイルスとナーフが、十字路の交差点に差し掛かったところで、
   右の通路からは剣が、左の通路からは銃口が、
   イルスの首筋に突きつけられる。
イルス:
「――ぅえっ!?」



テルト:
「――って、ライルさん達!?」

ミラ:
「なんだ、ようやく、主役のお出ましかい?」



ナーフ:『――おめぇらかっ!!』
    SWPTの『テルトーズ』に――っ!?
ライル:「テルト君達も来ていたのかっ!?」
    第5PT『がんな〜ズ』まで登場かよ!?
綾:GMが関わってるPTの殆どが出てきてますね。
GM:ちなみに、ダマーヴァンド内にはいませんけど、
   この戦闘海域で、アレスタやドットハッカーズと一緒に、
   第6PT『かんしまし〜ズ』も闘ってますよ。
ケイオス:まさに、総力戦だな。
綾:「あらら、ミラさんまで?」
ミラ:「しゃーないだろ……、
   あのちびメイガスに言われちまったんだから……」
ジェシカ:「遅いのよ、あんたら……、
     真打ちとは言えもっと急いでくれないと困るわけよ。
     ――判るわよね?」
ミュー:「主役は最後にやって来る……とはいえ、寝坊しすぎだ」
ライル:「すまねえ、急いで取り返さなきゃな」
イルス:「でも、どうして、皆が……?」
テルト:「聞いてませんか? 先発隊のこと……、
    ボク達は、もう仕事を終えましたよ?」
    と言うテルト達の後ろには、ザッハークに囚われていた、
    第1PT『ふぁんぶら〜ズ』の元一員であるイリス=スノーフィールドがいます。
キアーラ:「さすがに、ちょっとキツかったけどねー。
     こんだけ救助対象が多いと……」
ミラ:「でも、大丈夫……皆、無事だ」
   そして、がんな〜ズの後ろには、アロエッテがいます。
アロエッテ:「――ライル! 遅いじゃないの!」
      と、ライルに抱きついてきます。
ライル:「ア、アロエッテ……なの、か?」
    声が乾いて、上手く喋れない。
アロエッテ:「ええ、ちょっと怪我はしたけど……でも、平気です」
      アロエッテの手首には、包帯が巻かれています。
ライル:「よかった……本当に……」
    両腕を震わせながら、漸く彼女を抱きしめる。
イルス:「要するに――憂いは何にも無い、って事で良いのかな?」
フリッツ:「感動の再会は良いが……あいつら、ワラワラ出てくるから、
     なるべく早めにな……」
GM:と、フリッツが示す先には、迫り来るゴーレムの群れが……、
   右からも、左からも、後ろからも……、
   残された道は、ただ先に進むのみ……、
アロエッテ:「(一瞬だけライルを抱き返し)さあ、行って下さい。
      わたくしなら、大丈夫ですわ」
ライル:「ああ、奴らを叩き潰しに行くから、ほんの少しだけ待っててくれ!!」
    そう言って、ナカザキで買った指輪を渡す。
アロエッテ:「これは……まだ受け取りませんわ。
      これは、この闘いが終ってから、
      改めて、あなたの手で渡してくださいまし」
ライル:「……そっか、うん、やっぱり早すぎたな」(苦笑)
    指輪を受け取って懐に入れる。
ミュ:「若干、背後が痒い……今なら最大出力でツッコミスラッシュできそうだな」
フリッツ:「頼むから、それは止めてくれ。
     また、盛大にファンブルするぞ?」
ジェシカ:「さて、と……テルトちゃん、ここで世界ごと滅びる気ある?」
テルト:「もちろん、ありません。
    滅びちゃったら、冒険できませんし……」
ジェシカ:「そうよねー……まあ、ここで足止めしないと、
     そんな結果になっちゃうわよね」
テルト:「とにかく、これで、ライルさんに達に借りを返すことも出来ましたし、
    今度は、貸しを作っておきましょうか?」
ジェシカ:「言うようになったじゃない、テルトちゃん?
     そういうわけで、そこの甘ちゃんレンジャーと鷹!
     これは貸しだから、キッチリ返すように!」
テルト:「さあ、いってください! ここは、ボク達で抑えます!」
マイナ:「ここは任せて下さい…絶対に、通しませんから」
イルス:「あっはっは……了解! そのうち返済します!」
ナーフ:『やれやれ、まったくよー……、
    イルス、てめぇ相変わらず負債抱えすぎだ!
    俺にまで迷惑かかってんだからな、ちくしょー!』
綾:「ナカザキの金貸しはトイチですから、金利は確認しないといけませんよ」
ケイオス:「……ありがとう」
     かつてのケイオスなら、一人で突入していたであろう……、
     だが、今は、背中を向けたまま、仲間を待っている。
     そして……皆を振り向き……、
     いつもの飄々としたモノではない……、
     凄く、落ち着いた……ソレは穏やかな笑顔……、
一同:「――っ!」
   そのケイオスの言葉に、テルト達やミラ達は、皆、無言で親指を立てて応える。
ケイオス:「今までで最高の笑顔だな、兄者」
テルト:「忘れないで……あなたは、決して、一人で闘っているわけじゃない!
    今までも、そして……これからも!」
イルス:「みんなで、もっと笑う! その為に戦ってるんだ!」
ライル:「それじゃあ、行ってくる……と、その前に――」
    去り際に、アロエッテの唇に、軽く唇を合わせる!
アロエッテ:「――っ!?」
      一瞬、驚きのあまり目を見開くが、すぐに目を閉じる。
ミュー:「えーからさっさといけ、間に合う物も間に合わなくなる!」
    と、良いタイミングで蹴り転がしてやろう。
ジェシカ:「さっさと行ってらっしゃい!
     蛇野郎なんか、この世に存在ごと抹殺しなきゃ駄目よ!」
     じゃあ、ダブルで蹴ってやる。
ライル:「――うどわっ!?
    ええい、女神のキスは貰った……いくぜぇぇぇっ!!」
綾:「さー、もうすぐ、ゴールの筈です!
  心配事もなくなった事ですし、心置きなく、
  あの皮被り(スキンヘッド)をブチのめしに行きましょう!」
イリス:「ちょっと、そこのあんた――」
    では、先に進もうとする綾を、イリスが呼び止めます。
綾:「――はへ?」
イリス:「分かってると思うけど……、
    あんたは、あたしの代わりで『そこ』にいる。
    だから、あたしの代わりに、
    そいつを、あのクソ蛇の頭にブチ込んでやって!」
    と言って、イリスは、綾に一発の銃弾を投げて渡す。


『イリスの弾丸』

かならず命中する弾丸。
クリティカル回避も、ファンブル効果も、全てを無視して、
『確実に』命中する効果を持つ。



GM:組織に捕まり、武装解除されても、
   その一発だけは、決して放さず、ずっと握りしめていたモノ……、
   イリスの強い強い想いが込められた弾丸です。
綾:「おっけーです! 任されました!」
ライル:「兄者、兄者は独りじゃねぇ……、
    何時だって、兄者が兄者でいる限り、女神様は……兄者の心を守ってくれる。
    さあ、オレ達の女神様の願いに応えるぞ!」
イルス:「さぁ……走るよ!」



清華:「……ミラっちー?
   もうそろそろ、敵の増援がきそうだよ?」
フリッツ:「うげっ、あいつら、しつこすぎ……」
ミュー:「あの手合いに、しつこくない連中が一人でもいたか?」
ミラ:「まったくだな……さて、しっかり英雄殿の物語を支えますか!」
清華:「綾っちも先に行って……、
   ここは、ボク達で押さえるっ!」
フリッツ:「ここは死んでも通さない!
     いくぜ、コンセントレーション・ワン――セット!」
ミラ:「今日のお勧めランチは、銃弾のフルコースだ!
   御代は結構! 一発残らず喰らっていきな!」




テルト:「不謹慎かもしれませんけど……、
    実は、この状況、ちょっと楽しかったりします」
キアーラ:「あ、分かる分かる♪
     まさか、こんなデカイ『冒険』ができるなんてね〜」
ジェシカ:「つくづく、冒険バカね」
マイナ:「だからこそ、放っておけないんですけどね」
テルト:「すみまぜん……ついて来てくれますか?」
ジェシカ:「いやよねぇ、腐れ縁って……、
     さあ――いくわよ、テルトちゃん!」
キアーラ:「マイナ、景気付けに、いつもの宜しくっ!」
マイナ:「はいっ! 邪悪なる蛇の兵達よ!」
テルト:「汝らは――」


テルト・マイナ:「──邪悪なりっ!!」





―― PHASE-06 怨敵 ――


GM:後方の足止めを、テルト達に任せ、
   一直線の通路を進むと、また、エレベーターがあり、
   第3階層へと移動できます。
   さらに進むと、先程、キュリオ達と分かれた場所と同じようなホールに出ます。
   その中央に立つのは、白仮面ウロボロスと、
   蛇型の無骨なアサルトアーマー『グレイウォルフ・パイソン』を纏ったアルフィミィです。
イルス:「あいつは……!」
ライル:「そうくるとは思っていたがな……」
綾:「静ちゃん……」
ケイオス:「やはり、きたか……」
     アルフィミィが立ち塞がるのは予想していたが、
     まさかグレイウォルフを纏っているとは……、
     もしかしなくても、あれって、第3PTのファングが使ってる――?
GM:――はい、あれの量産型です。
   オリジナルがどうなったのかは知りませんが、設計図くらいは残ってるでしょ?
   その技術が、先の大戦で使われなかったとは思えないし、
   また、現在まで1体も残っていないとも思えません。
   そして、様々な改造が施されなかったとも、ね……、
ケイオス:否定出来んな〜。
GM:まあ、その性能と、恐ろしさは、
   ケイオス(のPL)の方が、よくご存じかと思います。
ケイオス:嫌という程、良く分かってる。
     まさか、自分が闘う事になるとはなぁ……、
白仮面:「――よう、意外と速かったな、兄弟」
ケイオス:「貴様らをブチ殺したくて、うずうずしてるんでね」
白仮面:「こんなに早くここまで、しかも、無傷で来れたってことは……、
    はっはっはっ、仲間の屍を越えてきたか?」
綾:「屍越えて来た顔に見えるなら、その目は節穴ですね?
  付け直した方が良いんじゃないですか?」
ライル:「生憎、屍を晒したのは、てめえらの役立たずな再生怪人だがな」
ケイオス:「そう……仲間達の想いのおかげで、私は、ここにいる」
白仮面:「――はっ、臭い臭い!
    そんな青臭いことを言う奴じゃなかったのによ。残念だねぇ」
ライル:「ふん、青臭い青春を過ごせなかった奴は、
    必ず僻み半分で、そういう事を言う」
白仮面:「まあ、まだしぶとく生きてるみたいだが、時間の問題だろ?
    そして、ここでお前等が死ねば、あいつらも犬死だな」
イルス:「仮定の話なんてどうでもいい――」
ナーフ:『てめぇが死ねば、犬死かどうかはわかんねぇし』
綾:「モヤシドラゴンに負けるとでも思ってるんですか?」
ケイオス:「……一つだけ、良い事を教えてやるよ」
白仮面:「――あぁ?」
ケイオス:「ここに来てから……、
     いや、近付き初めてからな……疼くんだよ。
     私の中の龍が……貴様達を滅ぼせと、な」
     言葉を紡ぐと共に、自然と、背中から漆黒の翼が展開される。
白仮面:「ひゅ〜、だったら、滅ぼしてみろよ。
    出来たらの話だけどな」
    と、白仮面は一歩後ろに下がり、アルフィミィが前に出る。
アルフィミィ(以下アル):「……ケイちゃん」
             アーマーに包まれ、アルフィは悲しげにケイオスを見つめる。
ケイオス:「……前は、酷い事を言って、すまなかった」
アル:「ううん……だって、ケイちゃんが怒るのは当然のことだもん。
   それだけのことを、おじちゃんはしたんだから……」
ケイオス:「アルフィミィが、責任を感じる事はない。
     それでも、君に罪があると言うのならば……、
     私が――赦す。そして……救う」
     立ち塞がるアルフィミィに力強く言い切る。
アル:「ケイちゃん……ありがとう、その言葉だけで、充分だよ」
ナーフ:『全ての清算か……難儀な要塞だ、全く……』
ライル:「なあ、ミナモト新聞社は、
    情状酌量で、彼女復職を認めてくれるよな?」
綾:「社長の事だから、大丈夫でしょうけど……、
  そもそも、後輩をフォローできないで、何が先輩ですか?
  新聞社が駄目でも、個人的な助手でいただきますっ!」
ナーフ:『やれやれ、人間社会なんて卑怯にできてるなぁ』
イルス:「おっけ……なら、この場をどうにか切り抜けちゃおう」
ライル:「助けるぞ……静ちゃんをっ!!」


<第1ターン>

GM:それでは、因縁の闘いを始めましょう。
   敵は、白仮面ウロボロスと、
   かつて、ケイオスが愛した女性のクローンの1人『アルフィミィ』……、
   正式名称は『ジェーン=ドゥ=サーティン』です。
イルス:13番目って、また不吉な……、
ケイオス:ジェーンシリーズのラストナンバーか。
ライル:ふっ、悲しみの最後を意味する13だぜ!
白仮面:「今度こそ救う、そう言ったな道化師……、
    なら、救ってみせてみろよ? 出来るものならな?」
ケイオス:「ああ、遠慮なく、実行に移させてもらおう」
ライル:「後が控えてるからな……、
    ちゃっちゃと助けて、奴を始末するぞ」
綾:「でも、静ちゃんは、わたし達と本気で闘うつもりなんでしょうか?」
白仮面:「ああ、安心しな。本人に闘う意志は無ぇ。
    そのアサルトアーマーは、今、自動戦闘モードになってる。
    ちなみに、解除は不可能だぜ?」
ライル:「ケッ、ご忠告どうも……、
    まあ、いい……彼女に戦う意思が無いのは分かったしな」
ナーフ:『要するに、アーマーを剥けってことかい?
    でも、このドクサレ蛇野郎のことだから、
    もう一つ二つ、何か仕組んでそうだよなぁ……』
ライル:「とにかく、現状、思い付くことを実践するのみ!」
GM:では、イニシアティブ判定、いきます!
   (ころころ)おしっ、15だ!
綾:それは無理っぽい(ころころ)14……惜しいっ!
アル:「ごめん、ケイちゃん、みんな……、
   止められない……止められないの!」
   アーマーのバックパックからガンポットが射出されます。
   ルナティックフェアリー発動! 全体に物理攻撃!
   (ころころ)21と言って命中!
   ガンポットから、雨あられと銃弾がバラ撒かれる!
イルス:固定値11って……なんて命中力っ!
ライル:予測戦闘で回避(ころころ)無理だっ!
綾:(ころころ)わたしも、ダメです!
イルス:僕は(ころころ)
あっ、いつものやつ。(笑)
一同:
イルスゥゥゥゥッ!!
GM:じゃあ、幸運にも、イルスのターゲットから外され、
   その代わり、他の人が攻撃されることになります。
   対象はダイスで(ころころ)おっと、ケイオス?
ケイオス:ぶっ、2発もくるのかっ!?
     それは死ねるから、
ここは、対抗行動を――
GM:全体攻撃に対して、対抗は出来ないよ?
ケイオス:
――そこをなんとかっ!
     ご都合主義を使って、黒翼を展開して、銃弾を防ぐっ!
GM:(ここで、ケイオスに死なれたら困るしなぁ……)
   ――まあ、良いでしょう。
   では、消費MP5で、黒翼を使ったものとして、
   その威力分だけ、全員のダメージが軽減される事にします。
   でも、ケイオスだけは、最初の1回だけですよ?
   ガンポットの攻撃力は2d6+22で(ころころ)32点ね。
ケイオス:闇の精霊石で、黒翼の威力は8d6+10!
     (ころころ)37点で防ぎ切った!
GM:無数の銃弾が、ケイオス達に襲い掛かる。
   だが、ケイオスの黒き翼が自分を含む仲間達を包み込み、全ての銃弾を弾き飛ばす。
   しかし、唯一、その防御を掻い潜ったガンポットが、ケイオスを狙い――
   ――ケイオスへの2発目は(ころころ)
あ、6ゾロ?
ケイオス:
ぎゃああああああっ!!
GM:(だから、ここで死なれたら困るんだって!)
白仮面:「――ちっ!」
    ウロボロスは、舌打ちをすると、
    自分の行動を前借りして、ケイオスを狙うガンポットを打ち落とす!
ケイオス:「――おや、ご親切にどうも」
     どうやら、まだ私に死なれちゃ困るみたいだな。
白仮面:「おいおい……そんなアッサリと死んでくれてんじゃねぇよ。
    お楽しみは、これからだろ?」
綾:「ケイオスさん、死なれたら困るみたいですね?」
ケイオス:「そうみたいだねぇ」
白仮面:「はっ、勘違いするなよ?
    てめぇの命なんざ、その石がボスの手に渡るまでなんだよ?」
ケイオス:「だったら、死体から奪えば良いものを……、
     いつになく紳士じゃないか?」
白仮面:「てめぇをいたぶり足りねぇだけさ……、
    ギリギリまで、負の感情を精霊石に喰らわせて……、
    そこで、てめぇは御役御免ってわけだ」
ケイオス:「それはこっちの台詞だ……、
     簡単に死んでくれるなよ?」
綾:「とはいえ、静ちゃんのアーマーの機能を、
  どうすれば停止させられるのか……」


 アルフィミィのアーマーに、どう対処すれば良いのか……、

 その手段が思い浮かばず、
とりあえず、ライル達は、様子を見る事にする。

 綾は、アナライズでクリティカル値を上げ……、

 ライルは、毎度お馴染の『ショックボイス』を発動する。

 それに対して、アルフィミィは、リアクティブフィールドを使用。

 ショックボイスを防ぐ事に成功するが、
ウロボロスは、回避と命中に−9の修正を受けてしまった。

 イルスは、『威圧の眼光』で、またしても『はた迷惑な幸運』を出してしまい、
その効果に、ケイオスを巻き込んでしまう。


ケイオス:「…………」(ガクガクブルブル)
ライル:「ど、どうしたんだ、兄者!?」
綾:「見てはいけないものを見て、怯えてる感じですね?」
ケイオス:「な、なんでもない……」
     
ゴ○ゴ13な目のイルスは、戦慄モノだな。(笑)


<第2ターン>

GM:さて、アルフィミィは、行動前借りしたので、ウロボロスの行動です。
   ウロボロスは、何やら、ゴニョゴニョと呪文を唱え、魔術を発動させます。
   (ころころ)よし、達成値21っと……、
ライル:なんだ? 気になるな?
ケイオス:GM、今、ウロボロスが、何の魔術を使ったのか分かるか?
GM:メイガス判定の目標値16でどうぞ。
ケイオス:ここは、ブーストを1点使って(ころころ)よし、クリティカル!
     ありがとう、アナライズ!
GM:じゃあ、ケイオスには、今、ウロボロスが、
   アルフィミィにマカトラを使った事がわかります。
綾:マカトラって……精神力の譲渡?
イルス:静ちゃん、MPなんて使った?
ライル:使ってるのかもしれんが……、
    そんなに急いで精神付与する必要も無いよな?
    まだ、2ターン目だぞ?
ケイオス:「精神力の譲渡……そう言う事か!」
     多分、あのアーマーは、大量のMPを毎ターン消費するんだ!
     つまり、精神力をエネルギーにして動いている!
     ならぱ、その精神力は、誰ものか……、
ライル:そうかっ! アーマーの動力は、装着者の精神力なのか!
綾:なら、動力源である静ちゃんのMPを0にすれば――
イルス:――アーマーは、機能を停止するっ!
ライル:最終回にして、なんつ〜面倒な戦闘を……、
    つまり、要約すると、MP攻撃を主体にしろ、ってことだろ?
    オレの楽譜くらいしか手段が無いぞ。
綾:そんなに単純じゃないですよ。
  静ちゃんのMPを削っても、今みたいに、ウロボロスが回復しちゃいます。
  並行して、ウロボロスも攻撃しないと……、
イルス:でも、そうすると……、
    静ちゃんが、ウロボロスの盾にされちゃうよね?
ケイオス:彼女から鎧を引っ剥がせれば……、
     それが、一番手っ取り早いんだが……、


 ……ふっふっふっ、悩んでるなぁ。

 アルフィミィを解放する方法は2つある。

 1つは、ライルの言う通り、MP攻撃で、
アルフィミィのMP削り切り、アーマーの機能を停止させる。

 もう1つは……ケイオスの手にあったりする。

 ちょっと裏技気味だが……、
 『女装爆弾』を使えば、強制的にアーマーを脱がすことが出来るのだ。

 まあ、流石に、それには気付けないだろうけど……、(笑)


白仮面:「けっけっけっ、随分と迷ってるようだな?
    なんなら、少し手助けしてやろうか?」
    意地悪く笑って、ウロボロスは、アルフィミィのアーマーの右腕に、銃弾を放つ。
ライル:「――なにっ!?」
アル:「あうっ……!!」
   銃弾が装甲を削ると同時に、アルフィミィの顔が苦痛に歪む。
   そして、装甲の隙間から、ポタポタと血が……、
ケイオス:「まさか、連動しているのか?」
ライル:となると、マジで、彼女をウロボロスの盾にされるわけにはいかねぇ!
    静ちゃんへの直截攻撃なんて論外じゃねぇか!
綾:ウロボロスへの攻撃は出来ない!
  MP攻撃をすれば、負けは無くても消耗戦は必至っ!
  まだ、この後に、本命が控えてるのに……っ!
GM:ここから先は、もう何も教えませんよ。
   あとは、自分で考えてね。
   それと、あまり、ここで苦戦するようなら、
   アルフィミィも『それなりの』行動をとりますからね。
ケイオス:それなりの……行動?
ライル:今の静ちゃんに、何が出来るん――っ!?
GM:……気がつきましたか?
   皆さんを救う為に、この戦闘を終わらせる方法を、
   アルフィミィは、1つだけ持っています。
イルス:舌を噛んで……自害すれば良いってことだよね?
    会話は出来るんだから、舌を噛むことだって……、
綾:戦闘に時間も掛けていられない、ってことですか?!
イルス:というか、僕達がピンチになったら、
    あの子……躊躇無く自害するだろうね。
ケイオス:「弟者、すまん……無茶を頼めるか?」
ライル:「流石は『魂の兄弟』だな、オレら……、
    同じ事を考えてたぜ」
ケイオス:「任せる……あの男は、私が、この手で八つ裂きにシテヤル」
アル:「ケイちゃん、あたしには構わず――」
ケイオス:「――待っていろ、すぐに助ける」
     ウロボロスにブラッドハウンドを発動!
     腕を切り裂き、生まれ出でた血の猟犬……、
     否――もはや魔獣と化した異形のソレは、怨敵へ襲い掛かる!
     (ころころ)ダメージは35点!!
白仮面:「自分の女や、娘を犯されるだけじゃ、
    足りねぇみたいだな、てめぇにはよ……」
    (ころころ)15点抜けたっ!
綾:「はいはい、余計なこと喋ってると……落書きしちゃいますよ♪」
  ウロボロスに肉薄して、油性マジックでキュッキュッキュッ♪
  ツッコミアイテムの初使用ですよ〜♪
白仮面:「こ、このアマ……ふざけてやがるのか!!」
    (ころころ)MPに2点のダメージ?
    うわっ、仮面にカール髭を描かれた!(笑)
綾:「あっはっはっはっはっはっは!!
  3割増しくらいでカッコ良くなってますよ!
  まあ、元から0だと、何倍しても0ですけどね!」
白仮面:「こんな遊んでる余裕が、てめぇらにあんのかよ?!」
ライル:「もちろん、無いっ!(超☆断言)
    というわけで、いい加減、眠ってろっ!!」
    ラスボスの為に、ブーストの使用は控えたかったが、仕方ないっ!
    宝具の第1楽章を発動! ブーストは3点使用だっ!
    アーマーは自動で動いてても、
    MPの供給役が寝ちまえば、それで終わりだっ!
    (ころころ)
よっしゃ、クリティカルッ!!
GM:――あ、後先考えずに来たっ!?
   (ころころ)うぐあっ、アルフィミィもウロボロスも寝ちゃったよ!!


 まさか、ライルが、この段階で、
ブーストを大量投入してくるとは思わなかった。

 まあ、元々、ライル達を、
消耗させる為の戦闘だったから、目的は果たしたと言えるが……、

 こんなに、アッサリと決着が付くとは……、

 いや、アーマーの自動制御だから、
アルフィミィのMPが尽きるまでは動き続けるけど……、

 ……ウロボロスが眠った時点で、これ以上の戦闘は無意味だ。

 ここは、ちょっと強引だけど、
『彼ら』に出張って貰って、テンポ良く話を進める事にしよう。

 丁度良い必殺技も持ってる事だし……、


GM:では、ライルの歌で、アルフィミィとウロボロスが眠ったところで、
   この戦場に、第5PT『がんな〜ズ』が乱入してきます。





―― PHASE-07 ウロボロスの最後 ――


ミラ:「――なんだい、あんたら、まだ、こんなところにいたのか?」
   と、皆さんが通ってきた道から現れたミラ達は、割と消耗している様子です。
   ミラ達と一緒に、イリスもいます。
   どうやら、戦線を維持できなくなり、少しずつ後退して、ここに来てしまったようです。
綾:後退戦ですか……、
  がんな〜ズは、団体には弱いですからねぇ。
ライル:「すまん、ちょっと放っておけない事情があってな」
綾:「そこにいる鎧の中の娘を助けたいんですけど、
  魔力切れ待たなきゃいけないんです。
  自動攻撃機能とか、ちょっとややこしいんですよね」
  と、かいつまんで、状況を説明します。
ミュー:「あ〜、魔力切れ待ち?
    ようするに、そのゴーレムに乗ってる娘の魔力が無くなれば良いんだな?」
    状況を理解したミューが、ものすご〜く複雑な表情で進み出ます。
綾:「そういうことです」(←ピンときた)
ミュー:「……わかった。
    じゃあ、悪いが……皆、ちょっと耳を塞いでてくれ」
    綾(のPL)は、がんな〜ズにも参加してるから分かりますよね?
    今から、ミューの『アレ』をやりますよ。(笑)
ケイオス:「何をするつもりだ?」
綾:「まーまー、時間も無いですし、言われた通りにしましょう」
ライル:「……?」
    俺も、言われるままに耳を塞ぐ。
イルス:「何するか知らないけど……任せて良いんだよね?」
    じゃあ、僕は、ナーフにお願いして……、
ミュー:「じゃあ……いくぞ……」
    苦々しい表情で、ミューは、アルフィミィを指差すと――
ライル:「……?」


ミュー:
「――お前が欲しいぃぃぃぃっ!!」

一同:
言ったぁぁぁぁっ!!(爆)


フリッツ:「誤解の無いように言っとくが、
     一応、魔力吸収魔術の起動用キーワードだから、他意は無いぞ?」
綾:「いやいやいや、非常に面白いです。
  でも、ケイオスさんの耳を塞ぐのが間に合ってよかったです」(ぼそ)
  ちなみに、わたしは、モロに聞いてますから!
ナーフ:『いや、まったく……サイコーに笑えた!』
    俺も、バッチリ聞いてるぜ♪
GM:ミューが叫ぶと同時に、アルフィミィの体が、一瞬、ビクッと痙攣する。
   そして、彼女の魔力がミューへと吸収され……、
   ブシュ〜、と煙を吐きながら、アーマーが機能を停止します。
ケイオス:「止まったか……、(←綾から解放された)
     おかげで、彼女を救えた……ありがとう」
     いや〜、真実を知らないって良いことなんだな〜。
清華:「ミュー君ってさ……ホントに変態さんだね?」
ミュー:「違うわぁぁぁっ!!」
ライル:「変態って……?」
清華:「だって、あの鎧着た子に、いつもの『お前が欲――』むぐむぐ」
フリッツ:「ここで話せば長くなるから、優先事項を考えような?」
ミュー:「と、とにかく、これで良いのだろう?
    あと、あの仮面男は好きにしろ」
    と、ミューに言われて見れば、今の叫び声で、ウロボロスが目を覚ましそうです。
ミラ:「……手早く済ませなよ?
   もう、後ろからの団体さんは、待ってくれないんだからね」
白仮面:「うっ……うう……」(←目を覚ます)
イルス:「動かないで欲しいな。(斧を突きつける)
    チェックメイトだけど……命乞いとかする気ある?
    答えは訊いてないけど」
ケイオス:「…………」
     イルスの後ろから、ゆっくりとウロボロスに近付こう。
白仮面:「く、来るな……っ!!」
    目を覚ましたウロボロスは、すぐに状況を理解し、
    迫り来る黒の恐怖に、無様に後ずさる。
    ダン、ダン、ダン、ダン――
    立て続けに、5発の銃弾をケイオスに放つが……、
ケイオス:「…………」
     手に集束した魔術で、全て弾き飛ばす。
     さらに歩を進め、そのまま、魔力を込めた手をウロボロスに向ける。
綾:「もっと良く狙いなさい、ヘタレ」
白仮面:「へ、へへへ……そんなに、俺を殺したいか?
    だが、俺は殺されねぇぞ! お前だけにはなぁっ!!」
    狂ったように叫ぶと、銃口を自分のこめかみに当てる。
    そして、引き金を――
ライル:「自殺する気かよっ!!」
白仮面:「……じゃあな」
    ――カチン。
    ウロボロスは引き金を引くが、その銃は乾いた音を立てるだけ……、
ライル:「弾切れ、か……最後の望みも消えたわけだ」
綾:「……魔銃使いなら、自分の残弾はしっかり覚えなさい」
白仮面:「ば、ばかな……まだ、5発しか撃ってない……」
    カチンッ、カチンッ、カチンッ――
    何度も何度も、引き金を引くが、銃は、ウロボロスの命を終わらせてくれない。
    楽に死ぬ事を許してくれない。
綾:「最初に、静ちゃんを撃ったのは、誰でしたっけ?」
白仮面:「は、ははは……」
    綾に言われて、思い出す。
    ついさっき、ケイオスをいたぶる為に、
    アルフィミィに、1発の銃弾を放っていたことを……、
ケイオス:「何か勘違いしているようだな。
     貴様は殺さない……八つ裂きだ、と言っただろう?」
     奈落の底のような瞳で、ウロボロスの腕を掴み、引き千切る!
白仮面:「ぎっ――い、いいのか、俺を殺しちまっても良いのか?
    タイプムーンで、ボスがお前に言ったことを覚えているだろう?」
    腕を失い、その痛みに冷や汗を流しながらも、
    ウロボロスは、まだ、虚勢を張り続ける。
ケイオス:「爆弾か? それがどうした?」
白仮面:「何処に爆弾があると思っている?
    誰が死ぬ事になると思っている?
    アルフィミィは、アルナワーズの13体目のホムンクルスだ。
    他のジェーンシリーズ同様、暗殺能力に特化している。
    だが、そいつは失敗作……何の力も持っていない。
    でもな、1つだけ、暗殺の為の、究極の手段を持ってるんだよ」
イルス:「究極の暗殺手段……?」
ライル:「それと、爆弾って……まさかっ!?」
綾:「……人間爆弾」
白仮面:「ああ、そうさ……しかも、アルフィミィ自信は、起爆コードを知らない。
    それを知っているのは、俺とボスだけだ!
    どうだ、それでも、俺を殺せるのかっ!?」
ケイオス:「……で?」
     首を持ち、ウロボロスを吊り上げる。
綾:「どうせ嘘ですよ」
イルス:「だね……自殺未遂の後に言う事じゃないよね」
ケイオス:「語るに、落ちたものだな……、
     貴様はアジ=ダカーハを裏切る気配すら見せない傀儡だ。
     そのような情報など渡す事などできやしない。
     それに、その起爆コードとやらを知ってるのは、
     お前と……アジ=ダハーカなのだろう?
イルス:「だったら、そっちに訊くまでだよね。
    結局、あなたがケイオスさんに殺される……この事実は変わらない」
ケイオス:「そういうことだ……、
     お前とは、ここで永遠にさよなら……、
     ようこそ、奈落へ。精々、良い旅路である事を願え」
     みし、みし、みし……、
     掴み上げられたウロボロスの首の骨が悲鳴を上げる。
白仮面:「ま、まてっ! 爆弾がアルフィミィに仕掛けられているのは本当だ!
    起爆コードも教える! ほら、これでいいだろう!
    だから、止めてくれ! お前にだけは、お前にだけは――」
ケイオス:「…………」
     聞く耳を持たず、無言で圧力を増していく。
白仮面:「爆弾は、あいつの意思でのみ起爆する!
    ただ、あいつが一言だけ『愛――」
ケイオス:「それだけ聞ければ充分だよ、バカが」
     冷たく言い放ち、掴んでいた首を……握り潰す。
白仮面:「――くぎっ」
    間の抜けた声と共に、ウロボロスの首が潰される。
    カクンと首が傾げ、自重に耐えきれず、血飛沫する上げることなく、その首が落ちる。
    それが、ケイオス……いや、アルベルト=カーライソンにとっての怨敵の、
    あまりにも呆気ない最後であった。
ライル:「人の想いまで……想いを伝える大事な言葉まで、弄ぶ道具にしやがって……」
ケイオス:「だが、逆に、その言葉を弄ぶ事で、
     こいつらの意思で爆破できなかった、とも言えるがな」
ライル:「クズにも『一分の理』か……要するに遊びが過ぎたってことか」
ケイオス:「……とりあえず、アルフィミィと話をしなければな」
綾:「いえ、多分気が動転しますから、話は後の方が良いと思います」
ナーフ:『モノがモノだから、ワードが、いつ、何処で飛び出るかわからん。
    爆弾の処理が先だ。抜き取る当てがあれば、だが……』
綾:「アレスタさんが、爆弾を取り出せることを願うしかないですね?
  わたし達の知り合いで、一番の魔術師は、あの人ですから。
ライル:「とりあえず、彼女には悪いが、もう少し眠っていてもらおう」
ミラ:「仕方ないね……、
   この子のおもりは、あたいらでなんとかするさ」
綾:「とゆーことで変態さん、もし起きたら、引き続きよろしく☆」
ミュー:「しくしくしく……」(泣)
ミラ:「サッサとケリつけてよね?
   こっちは、弾が無くなったら終わりなんだから」
フリッツ:「無茶はするなよ……?」
ケイオス:「そいつは、無理な相談だ。
     多少の無茶は覚悟しなければ、勝てる相手じゃない」
綾:「多分、次の階層で最後です……、
  ここで、回復していきましょう」


 最終決戦に備え、ケイオス達は、ここで回復をする。

 綾の『神聖治療』を併用して、
ハーブスと安らぎの呪文薬で、全員のHPとMPを完全回復。

 ライルは、英雄の秘薬で、消耗したブーストを1点回復する。


綾:「ん……治療完了です」
GM:では、皆さんの回復が終わったところで、
   微かに目を覚ましたアルフィミィが、ケイオスに声をかけます。
アル:「ケイちゃん……おじちゃんのトコにいくの?」
ケイオス:「……大丈夫か?」
アル:「うん、あたしは平気……、
   お願い、ケイちゃん……おじちゃんを救ってあげて」
ライル:「……救う?」
アル:「おじちゃん、いっぱい悪いことしてきたけど……、
   でも、あたしには、とっても優しかったの」
ケイオス:「お前に、そのようなモノを着せて戦わせてか?」
アル:「うん、それでも、だよ……、
   おじちゃんは、きっと、心の何処かで寂しかったんだと思う。
   自分が兵器でしかないから……、
   だから、あたしを、姪として可愛がってくれてたんだと思う」
綾:「兵器でしか、ない……?」
ライル:「生体装甲アジ=ダハーカ、か……」
ケイオス:「そうか……だが、すまない。
     今の私には、ヤツを生という枷から解き放つ事しかできそうにない」
アル:「うん、それでも良い……おじちゃんを、止めてあげて……」
   それだけ言って、アルフィミィは、再び眠ります。
ケイオス:「……わかった」
綾:「うん、わかった……だから、今はちょっと、お休みなさい」
ライル:「止める、か……できる限りの事はやってみる」
イルス:「この大地に生きる全ての者は……、
    土の上に生まれ、土の上に生き……、
    そして、土の中へ帰っていく……、
    だから……その循環にのせるだけ」
ナーフ:『あのジジイは人でなしだ――
    でも、それでも“おじちゃん”だった、ってことかい。
    やれやれだな……』
ライル:「本人が、安らぎを望むなら、女神様も意地悪はしねえだろうが……、
    とにかく、こればっかりは結果をみてからじゃないと、分からん」
GM:ゴゴゴゴゴゴ……、
   皆さんを誘うように、ホールの奥の巨大な扉が開きます。
   この先にいるであろうザッハークの大首領……、
   悲劇の元凶であるアジ=ダハーカ……、
   この圧倒的なまでの存在感と醜悪さと業悪が、
   まるで匂い立つように、扉の向こうから漂ってきます。
綾:「じゃあ、決戦――行きますか!」
ケイオス:「……行こうか、決着をつけに」
ライル:「おうさ! 必ず生きて……勝つ!!」
イルス:「もう憂いもない……いこっか!」
    皆と一緒に、最後の扉に向かって走る。
    でも、その途中、ふと後ろを振り返って、ウロボロスの亡骸を見て――





イルス:「きみは……何が欲しかったんだろうね。
    なんで、あそこまで、ケイオスさんを憎まなきゃいけなかったんだろうね。
    まぁ、今となっちゃわからないし、
    知ってもどうにもならない、か……」





<後編に続く>
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注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。