GM:さて、シナリオの前編で、
   イルスの過去が明らかになったわけですが……、
ライル:GMの想定の上を行く、
    イルスPLのアドリブ力に脱帽だな。
綾:でも、まだ、謎は残ってますよ?
イルス:ポポロンの行動とか、森の足跡とか……、
ケイオス:そうだな……、
     もう一悶着ありそうな雰囲気だ。
ライル:ってゆ〜か、ジェーンさんは、
    暗殺者だったんだろ? しかも、凄腕の?
    だったら、森の状況も、だいたい把握してるんじゃないか?
ケイオス:腕が錆び付いてなければ、の話だがね。
綾:暗殺者としての技能なんて、
  寧ろ、錆び付いちゃった方が良いですよ。
イルス:今は、普通のシスターだもんね。





GM:まあ、そのへんも、後編で明らかになるでしょう。
   というわけで、はじめますよ〜。

一同:お〜っ!






Leaf Quest TRPG』 リプレイ

ふぁんぶら〜ズ冒険譚 14

『なんだと、巨像!?』 後編







―― PHASE-10 森の結界の異変 ――


GM:さて、シーンは、まだ、ジェーンの部屋です。
   彼女とイルスの件は、取り敢えず、あれで終わりにして……、
   ジェーンは、軽く深呼吸し、気持ちを切り替えると、
   皆さんに向き直り、話し始めます。
ジェーン:「こんな話をした後で、申し訳ないのですが……、
     皆さんをお呼びしたのには、もう一つ、理由があるんです」
ライル:「――と、言いますと?」
綾:「……お話、続けてでも良いんですか?」
ジェーン:「はい、こちらの件については、一刻を争うので……」
ライル:「一刻を争う?」
ジェーン:「恥知らずと笑ってくださって結構です。
     実は、皆さんに、お願いがあります。
     この修道院の周囲に、結界が張られていることは、もうご存知ですよね?」
綾:「はい、わたし達も、ナーフが居なければ、着けませんでしたし」
ジェーン:「その結界の効果が、弱まってきているんです」
ライル:「だから、俺達は、入って来れるはずの無い結界を、
    何とか突破できたのか」
綾:「効果が弱くって……、
  例えば、空中からなら見渡せる、とか?」
ジェーン:「そこまではわかりませんが……、
     ただ、本来、結界内に入れる筈のない魔物が、森に出没しているんです。
     以前、近くの漁村から来た子達が、この修道院に向かう途中、
     ミノタウロスに遭遇したと話していました。
     本当なら、そんな魔物が森にいるわけがないんです」
     詳しくは、
このリプレイを参照です。
ライル:「そういえば、改めて考えると、おかしいよな。
    何故、安全確保の為に張った結界に、あのデカブツがいたんだ?」
綾:「ミノタウロス……それって、かなり危なくないですか?
  結界がなんとかなるまでは、ここに居たほうが良いかもしれないですね。
  キャロちゃんのこともありますし……」
ジェーン:「事実、私が見回ったところ、森の各所にある、
     結界の魔方陣が描かれた岩が、一つ砕かれていました」
ライル:「砕かれて……いた?」
ジェーン:「はい、明らかに人為的なモノでした」
ライル:「旅人が、誤って砕いてしまった?
    いや、いくらなんでも、わざわざ岩を『誤って』砕くか?
    つまり、何らかの意図を持って砕いた可能性があると?」
ジェーン:「はい。そして、ライルさんの言葉が確かなら、
     未だ、森には、魔物が潜んでいる筈です。
     そこで、皆さんには、森にいる魔物を退治してもらいたいのです。
     すでに、ローズさんへ連絡はしてあるので、
     近いうちに、結界を張りなおしに来てくれるでしょう。
     なので、今回だけで構いませんので……」
ライル:「魔物を退治し、結界を張りなおす、ってことか。
    分かりました。任せてください」
綾:「了解。わたしは、キャロちゃんのことがあるし、断る要素は一切無しです。
  でも、この場に居ないケイオスさん達に、ちょっと悪いですね。
  後で、煙草の一本でも持って行ってあげましょうか」
ジェーン:「報酬は、少ないですが、用意できます。
     わたしが暗殺者次第に得ていた汚いお金で申し訳ありませんが……」
ライル:「いえ、額は正直どうでも良いんです。
    こちらも、無理をお願いしてますし……、
    ただ……汚い金、血塗れた手……今すぐにとは言いません。
    ただ、その……オレ達の前では、もう言わないで下さい。
    過去を反省し、悲しみを繰り返さないという気持ちは大事です。
    でも、それと過去に縛られるのは違います。
    汚い、血塗られた……その言葉に縛られている限り、
    いつまでも、過去の自分から抜け出せない……、
    すみません、出過ぎた事を言いました」(ぺこり)
ジェーン:「……心掛けます」
ライル:「まあ、とにかく、魔物退治は、オレ達に任せてください」
ジェーン:「本当に、申し訳ありません……、
     本来、こんな事は、私がするべきなのですが、
     私は、もう、刃を握る事は……」
ライル:「貴女は、今はシスターですからね。
    シスターが、ぶんぶんと刃を振り回すのは、
    さすがに『らしくない』でしょう?
    というか、そういうパワーワークは、男の仕事と相場が決まってるもんです!」
ジェーン:「――そうですね。(苦笑)
     はあ、当時の力が出せれば、ミノの5匹や6匹、
     なんとでもなるんですけどねぇ」(ボソ)
綾:そんなに強いんですか、この人……?
  (
キャラクターシートを確認して)うわっ、本気で強い!!
  
物理命中+10!? 物理攻撃+12!?
  基本能力は、わたし達よりも、強いじゃないですか!!
GM:暗殺者として特化したPCですから。(爆)
ライル:「OK、今のオフレコね」(汗)
    一瞬、男の立場を無くしそうだったぜ。
    おーまいあろえって……、(泣)





―― PHASE-11 社長からのお届け物 ――


GM:では、シーンは、次の日の朝となります。
   『朝〜、朝だよ〜、朝起きて、元気に遊ぶよ〜』と、
   各人の部屋にある目覚まし時計で、皆さんは起こされます。(笑)
ライル:カノン王国からの輸入品か!!
ケイオス:だ、誰が販売を……?
綾:某近衛騎士さん、奢りまくりで、ついに金策に走りましたか?
ライル:で、この目覚ましの声の主は?
GM:もちろん、ジェーンさんです。
ライル:「う〜ん、むにゃむにゃ、あと5分〜」
GM:『――怒りますよ?』
ライル:「ひぃぃぃっ! 起きます、起きます!」
ケイオス:「これは起きるなぁ、確かに……、
     しかし、あまり寝た気がしないなぁ」
     と、呟きつつ、部屋を出よう。
イルス:「あ、ケイオスさん、おはよ〜」
    欠伸をしながら、のそのそと部屋から出る。
綾:「おはようございます〜」
ライル:「元気に遊びはしないが、モンスター退治だよ〜」(のそのそ)
ジェーン:「あ……」
     では、出てきたイルスとジェーンがバッタリ出くわします。
イルス:「ジェーンさん、おはようございます。
    昨夜は、話の途中で、すみません」(ぺこ)
    ナーフがいない、ってこと以外は、いつも通りに振舞う。
ジェーン:「……はい、おはようございます。(にこ)
     今、朝ご飯を作りますね。
     と言っても、昨夜の残りですけど、良いですか?」
     こっちは、まだ、ちょっとぎこちない。
ライル:「そりゃもう、構いません」
GM:では、子供達も交え、皆さんで朝食タイムです。
   と、その途中、子供の1人が、綾に話し掛けてきます。
子供:「ねえねえ、綾お姉ちゃん……、
   お姉ちゃん宛てに、おっきな荷物が届いてるよ?」
   子供が示す玄関には、大きなダンボール箱があります。
綾:「――あら?」
ライル:「まさか、箱の中に、弁慶さんが入ってるんじゃないだろうな?」
ケイオス:「それは無いだろ〜」(あっはっはっ)
イルス:「誰が配達したか知らないけど、ホント、お疲れ様だよね〜」
GM:ちなみに、差出人は、ミナモト新聞社の牛バカ社長です。
   ダンボールには、封筒入りの手紙も添え付けられています。
綾:「何なのかは気になりますが、まず、ご飯を食べてからにしましょう。
  お行儀が悪いと、ジェーンさんに怒られちゃいます」
ライル:「そうだな、子供達の目もあるし……」
ジェーン:「あ、イルス、味噌汁のおかわりは?」
イルス:「お願いします〜」
GM:では、ジェーンの甲斐甲斐しいお世話(対象、主にイルス)のもと、
   朝食も終わりまして……、
綾:手紙を読んでみましょうか。
  多分、前回の写真&原稿への評価でしゅうけど……、
GM:では、手紙には、こう書かれています。


 『詳しい事情は、静ちゃんから聞いたモ〜ン。
 綾ちゃんには、申し訳ないけど、キャロルちゃんの将来の為に、
 先の事件に関する記事は掲載を控えることにするモ〜ン。
 だから、原稿料は渡せないモ〜ン。ごめんだモ〜ン。
 あと、中古ばかりだけど、キャロルちゃんや、
 修道院の子供達の為に、玩具を用意したモ〜ン。
 こんなものでよかったら、みんなで、仲良く使って欲しいモ〜ン。
 あと、今後、ウチの新聞で、アップルフィールド修道院への、
 寄付金を募集することにしたモ〜ン。
 で、これは、我が社とコミパ自警団と、
 聖モントレイユ女学院の人達からの寄付金だモ〜ン。
 少ないけど、役立てて欲しいモ〜ン』



GM:ダンボールの中身は、大量のおもちゃです。
   さらに、手紙の中には、1000Gが同封されています。
綾:「おお、社長さんぐっじょっぶ!
  あの事件に関しては、依存は無いですよ」
ライル:「ったく、変なところで気を利かせやがる」(苦笑)
ケイオス:「……そうだな」
イルス:「でも、良かったと思うよ」
綾:「……寄付金を出せるくらいには儲かってるんですね」
ライル:「正直、仮にオレ達の記事で新聞の売上げ伸びたとしても、
    経営的には綱渡りだと思うが……、
    もっとも、それはそれで、格好良い生き方だけどな」
ケイオス:「まあ、これで、社長の株が、少しは上がったかな?」
GM:ちなみに、新聞よりも、
   イルス本の売れ行きが絶好調なんです。
一同:なるほど、そっちか!!
イルス:うわ〜い! もしかして、この1000Gって、
    ある意味、肖像権の著作料!?
GM:ああ、手紙には、まだ続きがありまして……、


 『追伸 イルス君のメイド服の変身パンクは、まだかモン?』


綾:「あ〜、そのうち……」
ライル:「前言撤回っ!」
イルス:「ないよっ、そんなのっ!!」
ケイオス:「そして、ものっそい勢いで、株価が急下落したな」
     食後のお茶を啜りつつ、肩を竦める。
イルス:「結局、株価元通り?
    まぁ、こういう人なんだよね」
    ごちそうさま〜、と両手を合わせる。
ジェーン:「……メイド?」
イルス:「な、何でもないよ、ジェーンさん!」
ジェーン:「(自分の姿を見下ろし)……カソックじゃ、ダメなのかしら?」
綾:「カソック……なかなか良いですね!
  サイズは言いますので、1着、売ってください〜」
ジェーン:「この服をですか? ですが、その、サイズが(胸見て)……」
綾:「もちろん、イルスさん用です。
  サイズが無かったら、イルスさんの身体情報を提供しましょう」(くっくっくっ)
ライル:「カソック、カソック……」(もやもや)
綾:「あの服と、ヴェールを被ったイルスさんが〜」(耳打ち)
ライル:「ええい、待てやゴラァァァァッ!!
    カソックを着たアロエッテじゃい、こんの歪曲娘が!!」
GM:ところで、子供達が、玩具に群がって、
   そろそろ、喧嘩が始まりそうな勢いですが?
ケイオス:スイッチを入れると、プルプルと震える玩具――(笑)
ライル:待て、それは美雪の忘れ物!(爆)
ケイオス:「こらこら、ケンカはよしなさい。
     誰かが遊んだ後に、また遊べばいい。
     玩具は逃げないし、壊れたらジェーンさんが直してくれるさ」
GM:では、ジェーンが、子供達を『めっ!』と叱り、
   歳の幼い子から順番に、玩具を配り始めるのですが……、
   ここで、またしても、ポポロンの姿が無い。
イルス:「あれ……また?」
ケイオス:「イルス、心当たりは無いのか?」
イルス:「ごめん、昨日は、途中で気付かれちゃったんだ。
    でも、1つだけ気になることがある」
ケイオス:「……気になる事?」
イルス:「僕が、あの子に気付かれた時に、地響きが聞こえた」
ケイオス:「地響き……ソレが聞こえた時の少年の反応は?」
イルス:「……隠したがるように慌ててた。
    だから、怖がってなかったよ。
    帰り道に、おっきな凹みも見つけたけど……その時も同じ反応だった」
ケイオス:「なるほど。どちらにせよ、現状で放っておくわけにもいかんな。
     すまない、少しマズイ事態になったようだ」
ライル:「その様だな……、
    まず、昨日、ポポロンがいた場所にいってみるか?」
ケイオス:「ああ、恐らく、そこにいる可能性が高い」
綾:「そこからは、ナーフに頼るしかないですね。
  見つかった地点に居るわけじゃないでしょうしねぇ」
ライル:「どっちにしろ、魔物との接触は避けられんな。
    まあ、それが目的なんだが……」
イルス:「探すのは、大丈夫だと思うけど……、
    そこから先は、状況次第だよね」
GM:では、具体的な行動方針を決めてください。
ケイオス:準備後、4人で、少年とイルスが接触した地点まで移動。
     その地点での様子を見て、そこから行動指針を新たに定める、だな。
一同:おっけ〜。
綾:「ケイオスさん、ちょっと――(盾を外して)
  これ、使ってください」
ケイオス:「いや、ソレは、君が使った方が良いだろう。
     私が持っても回避能力に毛が生えるだけだ」
ライル:「毛が生えるだけでも、持ってるに越した事は無いさ」
綾:「そう! その毛が重要なのです!(ずびし)
  毎回、大きな戦いで死に掛けてるから、心配で心配で……」(よよよ)
ライル:「とまあ、そういう事だ。
    今回は、柄にも無く心配性な綾っちの心意気に応えてやってくれ」
ケイオス:「だが……(しばし考え)わかった。有難く使わせてもらうよ」
     何か言いかけるが、思い止まり、借りておこう。
綾:「わたしなら心配ないですよー。
  元々、心得はありますし、いざって時はフォルもいます」
  自慢になりますが、物理攻撃も魔術攻撃も、
  このPTでは、一番、バランス良く回避できますからね〜。
ケイオス:「わかった……だが、無茶はするなよ?」





―― PHASE-12 腰の低いゴーレム ――


GM:では、皆さんは、ポポロンを追って、また、森の中へと入ります。
   ここから、調査開始というこで、またしても、
   ビーストテイマー判定してください。目標値は10です。
イルス:当然、ここは、僕が……(ころころ)14だね。
GM:では、昨日は、ポポロンを追うのに集中して気付かなかったのですが……、
   目的地に着くまでの道中で、いくつか、おかしな地面の凹みを見つけます。
   それは、2種類ありまして、1つは、昨日と同じ四角い凹みです。
   もう1つは、明らかに、大きな人型の足跡です。
イルス:……大型の亜人?
GM:後者は、おそらく、そうでしょう。
イルス:「……急いだ方が良いかもね。人よりも大型の、何かの足跡だ」
ケイオス:「そうだな……」
綾:「で、こっちの凹み……ゴーレムでしょうか?」
GM:そう思うなら、アルケミストで判定してみて。
綾:(ころころ)振るわない、8です。
ライル:(ころころ)9では、駄目かな?
GM:何なのかは分かりません。
   人型とは違う『巨大な何か』としか判断できません。
綾:「わからないです……、
  まあ、足跡は続いてますし、追跡しましょう」
ケイオス:「先日の弟者の話や、ポポロンの態度からして、
     この足跡の主は、子供に危害は加えないのだろうが……、
     2種類、というのが気になる」
ライル:「ああ、胸騒ぎがする」
GM:では、足跡を追跡していると、
   またしても、ズシーンズシーンと、地響きがします。
ライル:「――そこまで来てるのか!?」
ケイオス:「急ぐぞっ!!」
ライル:「でも、この音……オレを助けてくれた、
    アイツの足音に似てるような……ええい、とにかく走るぞ!」
GM:では、皆さんが、地響きのする方へと走ると、
   そこには、ポポロンと、少年に向かって手を伸ばしている、
   大きな黄金に輝くゴーレムの姿がっ!
ケイオス:「――っ!」
     すぐに飛び出して――
イルス:「待って……様子を見よう」
    ケイオスさんを止めつつ、皆にも、隠れるように促すよ。
綾:「…………」
  無言で頷き、身を潜めます。
GM:ゴーレムは、少年を片手で抱き上げると、肩に乗せます。
   そんなゴーレムに、ポポロンは話し掛けます。
ポポロン:「昨日は、会いに来れなくてゴメンね。
     でも、今、ウチには冒険者がいるんだ。
     あの人達、今までも、たくさん、ゴーレムを倒してきたんだって。
     だから、あの人達が行っちゃうまで、しばらく、ここには来ちゃダメだよ。
     もし見つかったら、タイタンも……危ないからね」
綾:「……なんか、仲良さげですよ?」(ひそひそ)
ライル:「そういや、あの子が、昨日、飛び出していったのって……」(ひそひそ)
綾:「ナカザキでの話……、
  テリオンさんの洞窟で、ゴーレムと闘った時の話をした時です」(ひそひそ)
ライル:「そうか、そりゃ、俺達を警戒するのも、
    あのゴーレムを隠そうとするのも、当然だわな」(ひそひそ)
ケイオス:「なるほど、な……」(ぼそっ)
イルス:「うわぁ……ゴーレムの類だとは思ったけど、
    こんな金ピカの見たことないや」
    どっちかと言うと呆気に取られたような声を上げて、
    隠れていた場所から出て行くよ。
ポポロン:「――っ!」
     イルスの声を聞き、ポポロンは、ゴーレムの肩から飛び降りると、
     ゴーレムを守るように、両手を広げて、皆さんの前に立ち塞がります。
ポポロン:「おねがいっ! タイタンに手を出さないで!
     タイタンは、ボクの友達なんだっ!」
ケイオス:「あ〜、少年、危害を加えるつもりはないよ」
     両手を上に挙げ、敵意が無いことをアピールする。
     でも、周囲の警戒だけはしていよう。
     『大型の何かの足跡』は、あのゴーレムのモノとは別に、
     もう1つあったからな。
綾:同じく、銃を捨てますよ。
ライル:オレも、剣を納めて、姿を見せよう。
イルス:「……わかってるよ、そんなこと。」(苦笑)
    昨日、地響きを聞いても怖がらなかった。
    怖がるものじゃないって知ってたんでしょ?」
ポポロン:「……うん」
イルス:「君は昨日、この森は好きって言ってくれたよね。
    森に悪いことをしようっていう気も、
    悪いことになるとも思ってなかったんだよね」
ポポロン:「うん、黙ってて、ごめんなさい。
     でも、タイタンって、こんなに綺麗だし、ゴーレムだし……」
ケイオス:まあ、ある意味、正しい判断だね。
イルス:黄金でしょ? 目立つもんね。
綾:こういう言い方するのは嫌ですけど、
  黄金だから、当然、お金にもなりますしねぇ。
ポポロン:「もしかしたら、って思ったら、言い出せなくて……」
イルス:「わかってるよ……その子も森の住人なんでしょ」
ポポロン:「うん……ボク達を、こっそり守ってくれてるの」
綾:「そっか。じゃあ、むしろ『よろしくお願いします』って、
  頭を下げなきゃいけないですね。
  タイタンさん、キャルちゃんの事も、よろしくお願いしますね〜」(ぺこ)
ライル:「ところで、ポポロン……タイタンは、話せたりするのか?」
ポポロン:「もちろんだよ」
ライル:「そうか。お〜い、タイタン!
    この間の雨の日、オレと赤ちゃんを助けてくれたのは、キミか?」
タイタン:「おや、そちらの方は……、
     ご無事てなによりです。先日は挨拶もロクにせず申し訳ありません。
     私は『タイタン』と申します。以後、お見知りおきを」
     ライルに話し掛けられ、タイタンは、
     地面に両手をついてペコリと頭を下げる。
ライル:「な、なんと!! すげぇ流暢なっ!!」
イルス:「わわっ!? い、いえ、こちらこそよろしく……」(ぺこぺこ)
ライル:「こちらこそ、先日は、貴方のおかげで、本当に助かりました。
    自分はライルと言います。以後、宜しくお願い致します!」(ぺこぺこ)
    タイタンにつられて、同じく、両手をついてお辞儀する。
タイタン:「いやいや、これはご丁寧に。
     この度は、ポポロンが、ご迷惑をおかけして、
     本当に申し訳ありません」(ぺこぺこ)
綾:「いえいえ、なんかもー、こう、ポポロン君が、
  心配するのも納得できると言いますか……」(ぺこぺこ)
ライル:「それについては、自分達も気が回らなくて……、
    あの子が怒るのも、無理はありませんし……」(ぺこぺこ)
ケイオス:「……こ、腰の低いゴーレムだねぇ」(汗)
     見た目と態度が反比例してるぞ。
綾:「それに、凄く、お喋りが上手ですよ」
タイタン:「まあ、驚くのも無理はないでしよう。
     なにせ、私は、元人間なのですから」
ライル:「なんですと!?」
綾:「――元人間?」
タイタン:「はい、古代魔法王国時代……、
     私は『タイタン=ゴルド』という、ごく普通の人間でした。
     しかし、ゴーレム技術者の『テム=レーイ』という男に実験台にされ、
     このような姿となってしまったのです」


ライル:
――ぶはっ!?
ケイオス:
なんて、懐かしい名を!
イルス:
僕達の、最初の冒険の時に出てきた、
    
あの酸素欠乏症のスペクターだったよね?


ライル:「あのクソ野郎……、
    そんな外道な真似してやがったのか……」
タイタン:「ですが、テムが思っていた程、私には能力が無かったのでしょう。
     すぐに封印処理されてしまいました。
     そして、月日は流れ……、
     ある日、ローズ=ケリーという方に発見されたのです。
     そして、もう人間には戻れない、けれど、この力を誰かの役に立てたい。
     と、相談したらところ、この森の守護者となれ、と言われまして……」
ライル:「なんと、また、ローズさんか……」
綾:「なるほど……で、あなたの事を知ってるのは、
  修道院では、ポポロン君だけなんですか?」
イルス:「森の守護者ってことは……森の現状は、把握してるんだよね?」
タイタン:「修道院のご夫婦とは、面識があります。
     ジェーンさんとは、まだ、お会いしていませんが、
     あの方の事ですから、気付いてはいるでしょう。
     で、現状は、もちろん、把握しています。
     ローズさんの結界の一部が壊されているのですね。
     私も、犯人を捜しているのですが、
     この体は、思うように小回りがきかず、なかなか……、
     それでも、何度か、ミノタウロスは発見しているのです。
     ですが、不思議なことに、私が近付こうとすると、
     魔物は、パッと姿を消してしまうのです」
ライル:「ミノタウロス……もう1つの足跡の主は、そいつか」
イルス:「みたいだね……でも、消える?」
綾:「幻術? それとも、転送?」
タイタン:「はい、先日も、1箇所……、
     その時も、ミノタウスは、すぐに消えてしまいました。
     ただ、その時は、ミノタウロスの他に、
     白い仮面をつけた男の姿を見ています」


一同:「――っ!?」


ライル:「兄者、イルス……ッ!」
ケイオス:「……っ」(一瞬、動揺する)
イルス:「白仮面……ここで、出てくるの?」
ライル:「もしかして、フォルラータで、イリスを狙ってた奴か?」
イルス:「うん、僕も、そんな気がする」
ライル:「タイタンさん、その白仮面は、鎧を着ていましたか?
    もし、着ていたなら、その鎧には、
    ∞の形をした、蛇のマークが入ってませんでしたか?」
タイタン:「いえ、そこまでは……、
     しかし、何故、結界を壊すのでしょう?
     この森に……いえ、修道院に、何があるというのか……?」
ライル:「いや、ある程度は、謎は解けてきましたよ。
    狙いは、修道院……そこに『アレ』がある。
    白仮面をヤツと仮定するなら、間違い無い」
ケイオス:「…………」
イルス:「迎え撃つとしたら、何処が良いかな?」
GM:では、皆さん、ここで、ビーストテイマーか、
   ガンスリンガーか、エージェントで判定してください。
ケイオス:警戒してた分、ボーナスは無い?
GM:良いでしょう。
   宣言していた、ケイオスのみ、判定に+1してください。
イルス:(ころころ)
あっ、クリティカル!
    
ど、どうしたの、今日の僕っ!?(爆)
ライル:主役補正が掛かったか!!
ケイオス:いや、きっと、ナーフというリミッターが外れてるんだ。(笑)
イルス:ナーフって、リミッターだったの?!
GM:では、イルスは、遠くから、複数の大きな地響きと、破壊音……、
   そして、たくさんの悲鳴を耳にします。
イルス:「……っ!? 何か来た!?」
    それって、修道院の方から聞こえてくるんだよね?
GM:はい、明らかに、修道院が襲撃されていると分かります。
ライル:「ど、どうした!?」
イルス:「修道院の方角……悲鳴と、破壊音……」
ライル:「まさか、とうとう突っ込んで来たのか!!」
綾:「――まずいっ!?」
  全速力で、修道院に戻りますよ!
ケイオス:「(ギリッ)これ以上、繰り返させて……たまるかぁっ!!」
     魔典使用の黒翼を発動! それで飛行すれば、移動時間を短縮できる!
ライル:待った! いきなり、最大MPを消費するのか!?
    普通に発動すれば良いだろう?
ケイオス:普通に発動させたら、MP1になって役立たずになる!
     魔典発動なら、最大MPを消費しても、まだ闘える!
     (ころころ)よしっ、消費は1点だけで済んだ!
     背中に黒翼を展開! 飛行状態になるぞ!
ライル:「畜生、許せねえ……許せねえぞおっ!!」
ケイオス:「――掴まれ、飛んでいく!」
     弟者とイルスに手を伸ばす! 綾は、自力で来れるな?
綾:問題無しです! こんな時の為の俊足です!
  (ころころ)6ゾロ!! 飛行するケイオスさん達と併走しますよ!
ライル:「おっしゃ、頼むっ!」
イルス:「お願い。もう、始まってるから!」
ライル:「タイタンさん、あなたは、ポポロンをお願いします!
    ポポロンは、タイタンさんから離れるなよ!
    必ず、守ってみせるからな!」
GM:では、皆さんは、黒翼と俊足で、修道院へと高速移動。
   タイタンも、ローラーダッシュで、後を追います。
   それらの影響で、森が派手に荒れちゃいますが……、
ケイオス:それどころじゃない!
     説教は、後で受ける!
イルス:「――お願い、間に合ってっ!!」





―― PHASE-13 深緑の盟友 ――


GM:皆さんが、戦場ら到着すると、
   修道院は半壊し、その中で、子供達が、
   アップルフィールド夫妻に縋り付いています。
   恐怖に怯える子供達を守り、闘っているのは、ジェーンとナーフです。
綾:「――ただいま参上!(キキーッ!)皆さん無事ですか!?」
ライル:「ジェーンさん! 皆は、大丈夫ですか?」
    くそっ、彼女は、もう刃が持てない、と言ってたのにっ!!
イルス:「――ジェーンさん、ナーフ!」
ナーフ:『おめぇら、遅ぇんだよ!!』
ケイオス:「……貴様らぁぁぁぁァァァァァァァァァァッ!!」
     憎悪の咆哮を上げつつ、黒翼を解除、着地する。
GM:彼女達の前には、首を切り裂かれ、絶命したミノタウロスの死体が3つ。
   だが、5匹のミノタウロスが、未だ健在です。
   もちろん、奮闘するジェーンも無傷ではありません。
   両腕に装備されたカタールは、刃こぼれが目立ち、
   カソックは、返り血と自身の血で赤く染まり……、
   それでも、子供達を守ろうと、4匹目のミノタウロスに斬り掛かる。
   しかし、その動きは、とても緩慢で、ミノタウロスの横殴りの一撃を回避できず、
   カタールは砕け、ついに、ジェーンは地に倒れる。
   ミノタウロスは、荒い息を吐きながら、そんな彼女に歩み寄り、
   服を破くと、白い肌の露わになった彼女の肢体を組み敷く。
   そして、ミノタウロス達を扇動している者……、
   白仮面の男が、愉悦の込もった声で叫ぶ。
白仮面:「さあ、やれっ! その裏切り者を、この場で、犯し殺せっ!」
ライル:「あいつは……いや、今は、ジェーンさんを救うのが先決だ!」
ケイオス:「イルス、援護する……彼女を『救え』!!」


イルス:
「ぅああああーーーーっ!!」
    言われる前に、もう駆け出してるよ!


GM:突然の乱入者に、ミノタウロス達は、即座に反応する!
   ジェーンを襲うのとは他の、3体のミノタウロスが、
   イルスの行く手を遮ろうと、間に立ち塞がり――
ライル:「てめぇらの相手は、オレだぁぁぁっ!!」
    剣を構え、その3体のミノタウロスの前に立つ!
    道は作ったぞっ! いけぇっ、イルス!


イルス:
「ミラン――」
    ライルさんの言葉には応える間も惜しい!
    対峙するライルさんと敵の横をすり抜け、
    銀の斧を抜き放ち、ジェーンさんを襲うミノタウロスに肉薄!
    敵の左胸を、深く、深く……抉るように切り裂く!



GM:「ウモモォォォォッ!!」
   しかし、その斬撃は、心臓にまでは届かない!
   血飛沫を上げながらも、邪魔をするな、とばかりに、
   ミノタウロスが、棍棒を振り上げ――
綾:「――させないっ!!」
  その棍棒を持つ手に、銃を放つ!!
GM:銃弾が命中し、ミノタウロスの手から棍棒が落ちる!


イルス:
「ダルム――」
    振り抜かれた斧を追う様に、ナーフが飛来!
    その鋭い爪が、嘴が……敵の肉を抉り、骨を砕き……、
    ついに、露出した心臓をも――喰い破るっ!



GM:「オオオォォォォッ!!」
   悲鳴を上げながらも、イルスを掴み上げようと、もう片腕を伸ば――
ケイオス:「――させんと言っただろうっ!」
     その腕を、ガルで消し飛ばす!


イルス:
「――スティアァァァッ!!」
    斧を振り抜いた勢いのままに、
    体を捻り、回転させて……、
    彼女から離れろと、渾身の力で、敵の顔面を蹴り飛ばすっ!



GM:銀色に輝く斧が、空を駆ける王者の刃が、
   緑の森を汚す『悪』を薙ぎ払う!
   イルスの攻撃で、ジェーンを襲おうとしていた、
   ミノタウロスは吹き飛び、そのまま絶命します。
イルス:「ナーフ……1つだけ、訊いてもいい?」
    斧を軽く振い、刃についた血を飛ばしつつ、ナーフに問い掛ける。
ナーフ:『オレは、お前に嘘なんてつかねぇ……、
    彼女は、ジェーンだ。今度は、助ける事が出来るんだよ、お前は』
イルス:「そっか、うん……、
    やっぱり、僕は馬鹿でさぁなぁ。ジェーン」
    ぽろっ、と涙をこぼしながら……、
    でも、笑いながら、彼女の方を向く。
ジェーン:「イルス……また、助けられてしまいましたね。
     ありがとう……ずっと、これだけは言いたかった」
イルス:「……僕も、ちょいっと言いたいこと、ありまさ――後で」
    昔、聞いた、ちょっとだけ訛ったようなヘンな口調で呟き、
    彼女を守るために、まだ生きている敵に対峙する。
ジェーン:「はい、また、後で……」
     それだけ言うと、安心したのか、気を失います。
ライル:「イルス、闘うのは、オレ達に任せろ!
    お前は、彼女と子供達を守る事にだけ集中するんだ!」
ケイオス:「そうだ……二度と、繰り返させるな」
イルス:「うん、わかってる……、
    この為に僕は、喰われんように強ぅなった」





―― PHASE-14 修道院、崩壊 ――


GM:では、ここから、戦闘フェイズになります。
   敵は、ミノタウロスが3体と白仮面です。
   ちなみに、白仮面は、今のところ、後衛です。
ケイオス:「……弟者。
     あの男は、私が……完膚なきまでに、コロシツクス。
     お前達は、ミノタウロスを頼む」
     私は、力を求め組織へと入った。その事に対する恩もある。
     だが、二度と、繰り返させるものか!
ライル:「オレは止めんぞ。正直、ここで、
    怒りを見せられないようでは、男じゃねえからな!
    あんたの全力を尽くして、あの腐れ外道を叩き潰せ!!
    ケイオス……いや、アルベルト!!」
ケイオス:「……期待に、応えよう」
綾:「となれば、わたしも、出し惜しみはしていられませんね。
  フォル、全力で叩き潰します――生体装甲化しなさい」
  GM、復活ブースト1点消費で、戦闘前に武装化します。
フォル:「了解、主人――武装、開花!」
    フォルが綾の頭の上で呟くと同時に、
    フォルの東部の赤葉が大きく広がり、綾の体を覆う。
    そして、光とともに、赤葉が弾け、
    武装を完了したサンタガール姿の綾が現れます。
綾:「武装完了! 聖夜願う赤葉の衣(エルトゥポインセチア)!
  喜びなさい。 たった今を以って、貴方たちは全殺しが決定しました」
GM:では、イニシアティブ判定をどうぞ。
綾:は〜い(ころころ)……泣いて良いですか?(←1ゾロ)
GM:初めから、飛ばしてますねぇ。
   ファンブル表、いってみましょうか♪
綾:(ころころ)『6:と〜っても恥ずかしい失敗』!?
ライル:な、なんて、ジャストミートな出目を!!
GM:じゃあ、折角、変身直後なので……、
   生体装甲であるサンタガールの衣装なんですが、
   フォルがサイズを間違えたようで……
スカートの丈が短い。(爆)
綾:ど、どのくらい?
GM:
丈とお股が、ほぼギリギリ♪
ライル:それ、絶対領域!!
綾:「――あれ? なんだか、スースーと……うあ」(真っ赤)
ナーフ:『読者サービスしてる余裕は無いぞ、綾ちー!!』
綾:「わたしだって、やりたくてやってないですー!
  フォル、次からは、サイズの寸法、間違えないでくださいね!」
ライル:しかし、こういう展開だと、
    もしかして、ミノタウロス、やる気満々じゃね?
GM:そうかも(ころころ)うわっ、ホントに、ヤル気満々だ!!
ケイオス:
6ゾロかよ!?
     
本気で猛ってやがるなっ!!


<第1ターン>

GM:では、こちらから行動しますよ。
   まず、後衛の白仮面ですが、高みの見物でもするつもりか、
   サッサと戦闘領域から離脱します。
   ただ、置き土産に、蛇プレートを投げて、
   ミノタウロスを1体召喚していきます。
ライル:ええい、余計な真似をっ!!
イルス:なるほど、タイタンさんが言ってたのは、こういう事だったんだ。
    ミノタウロスは、蛇プレートを使って、召喚してたんだね。
ケイオス:これで、相手は、ミノタウロスが4体か……、
白仮面:「現れたか、道化師……だが、今は、まだ、その時じゃない」
ケイオス:「…………」
     ただ、憎悪の視線を、奴に向ける。
ライル:(なんだ、兄者の事を知っている?)
GM:さて、ミノタウロスAの攻撃!
   状況からして、綾を優先的に襲いたいところだけど、
   綾は、後衛なので……、
   持て余した性欲を、イルスに向けよう。(笑)
   (ころころ)命中17と言って、イルスに掴み掛ります。
イルス:やっぱりぃぃぃっ!!
ケイオス:てか、何だ、そのヤル気満々っぷりは!?
イルス:(ころころ)回避失敗! だめぇっ!?
GM:ミノタウロスAは、イルスを掴み上げます。
   早く逃げないと、次のターンで、防具ごと、服を破りますからね。
イルス:「ち、ちょっとぐらい格好つけさせてよー!?」
ライル:「この両刀牛がぁっ!!」
GM:続いて、残りの3体の攻撃、いきますよ〜。
   ライルに集中攻撃〜!!
ライル:来いやぁぁぁっ!!


 3体のミノタウロスの棍棒が、ライルに襲い掛かる。

 しかし、ライルは、魔物達の、
その怒涛の攻撃に、一歩も怯むこと無く……、

 身を翻し、剣で捌き、盾で受け流し――

 全ての攻撃を、見事に、回避してみせた。


ケイオス:GM、相変わらず、
     エロ攻撃以外の出目は、サッパリだな。
GM:なんで、いつも、期待値より、ちょっと下なんだろう。
ライル:「へっ! 襲う事ばかり考えてて、
    闘いの仕方を忘れちまったんじゃねぇのか、この節操無し共が!」
綾:じゃあ、わたし達の番ですね!
  新必殺技『ウイング・オブ・ピアサー』いきます!
  まず、発動判定は(ころころ)成功……って、あああっ!?
  しまった、威力アレンジ最大の宣言を忘れた!!
GM:あっはっはっ! もうダメだからね♪
綾:あうう、じゃあ、命中を(ころころ)クリティカル!
GM:(ころころのころ)ミノタウロスBは、クリティカル回避!
   他の3体は、命中です。


「さ〜て――フォル、準備は良いですね?」

 目を閉じ、自分を抱くように、胸の前で腕を組む。

(……集中。大丈夫、ちゃんとできる)

 ゆっくりと、腕を広げる。目を開く。
 それと、ほぼ同時に、彼女の背中に、淡い緑に発光する白い翼が発現する!

「……いきます!」

 その場で、びゅんと風切り音がする速度で飛び上がり――

 ある程度上昇したところで停止し、
ぐるっと一回りしながら、周囲を見渡す。

(うん、ここからなら――よく見えますね。敵、全部捕捉っ!)

 腕を。脚を。翼を。 身体を全部、力の限り開く。

「ウィング――」

 白い翼の、羽の一枚一枚が、
ナイフのような鋭い刃に変化する。

「オブ――」

 狙いは、既についている。
 後は、飛ばすだけ――

「――ピアサァァァァッ!!」

 硝子が、粉々に砕けたような音が周
囲に響き渡り――
 周囲に、無数の羽の刃が降り注ぐ!



綾:ここで、惜しみ無く、ブースト4点を使いますよ!
  (ころころ)ダメージは、ドーンと38点です!
  きっと、モロにパンツ見えてると思いますが、
  真っ赤な顔でやり遂げますよ!
GM:きっと、ミノタウロスB以外は、
   そのモロパンに目を奪われたに違いない。
   まさか、そんな効果もあったとは……恐るべし、綾の白翼!(笑)
綾:無い無い! そんな効果は無い!
GM:まあ、それはともかく、ミノタウロスACDは、
   一気に、HPが半分もっていかけた!
   威力ブーストされてたら、一撃で終わってたかも……、
綾:「うーうーうー……なんだか視線が突き刺さったー」(泣)
ケイオス:「貴様らは……苦痛を抱いて、死んでゆけぇ!」
     威力ブースト7倍! 命中に、ブースト1点使用!
     全力のマハガル発動! 消し飛べぇぇぇっ!


 ケイオス、渾身のマハガル!

 しかし、GMの出目が良く、
命中したのは、ミノタウロスBだけ。


ケイオス:命中判定3d6+8で13なんて、ありえねぇっ!(泣)
綾:泣けます、非常に泣けます!
ライル:兄者、怒りに我を忘れたか?
GM:相変わらず、張り切って攻撃すると、出目悪いですね。
ケイオス:ちくしょ〜(ころころ)ダメージは43点だ。
GM:防御して(ころころ)ミノタウロスBに32点のダメージですね。
   これで、ほぼ満遍なく、ダメージを受けました。
ライル:次は、オレの番だな!
    いくぞ、新技『撃ち抜き』発動!
    目標は、イルスを掴んでるミノタウロスA!
    命中は予測戦闘で(ころころ)21だ!
GM:クリティカルすれば(ころころ)……やっばり、無理。
ライル:「しゃいぁぁぁっ!!」
    攻撃にブーストを1点使用!
    気合いの一閃が、牛男の防御を撃ち抜く!
    (ころころ)防御無視の19点ダメージ!!
GM:ライルの剣が、ミノタウロスの強靭な筋肉と筋肉の隙間を切り裂く!
   これで、ミノタウロスAのHPは残り9点です。
ライル:「ちっ、効いてはいるようだが、無駄にしぶとい!
    今度は、てめぇの(ずきゅーん!)をブッた切ってやる!」
イルス:最後の僕だよね? 行動はできるの?
    出来るなら、斧を両手持ちして、
    今、僕を掴んでるミノタウロスAの腕を斬るよ。
GM:OK、ダメージが通ったら、解放される事にしましょう。
   あと命中判定は、掴まれてるから、自動命中で良いです。
イルス:だったら、ダメージに、ブーストを1点使って……、
    (ころころ)あれ……
出目11?(爆)
GM:
はた迷惑な幸運、発動。(笑)
ケイオイ:3d6で、ピンポイントかよ。
イルス:えーと、ダメージは22点だけど……、
GM:いや、一応、それ、クリティカルでもあるから、
   追加ダメージもよろしく。
イルス:(ころころ)……おいおいおい。


ライル:
また、11かよっ!(笑)
ケイオス:
どんだけ、はた迷惑なんだ!!(爆)
イルス:
GM、もう、これ以上、振るまでもないよね?
    
ってゆ〜か、振りたくない!(泣)


GM:では、イルスの斧が、ミノタウロスの腕を、
   バッサリと断ち切り、イルスは地面に落ちます。
   そして、腕を斬られたミノタウロスは、痛みにのたうち、走り回り……、
   すでに半壊していた修道院に突撃! ドーン! ガラガラガラ……、
   ミノタウロスは、瓦礫に埋もれ、絶命します。


イルス:「…………」(大汗)
綾:「あ、ああああ……」(大汗)
ライル:「……お、おひ」(大汗)
ケイオス:「はた迷惑な幸運、か……」(大汗)


レガ:「あああっ! 修道院が! わたし達の家が!?」
イルス:「ごめんなさい、ごめんなさいっ!」
ナーフ:『イルス、大概にしとけ、お約束とご都合主義』
綾:「もう、修理よりも、建て替えた方が安いんでしょうね」(がく)
ライル:「ははは、費用は、ヤツら持ちだな」
GM:では、ターンの最後に、タイタンも行動します。
   本当は、攻撃できたんですけど……、
   タイタンは、崩れた建物から、子供達を守って、行動終了。
ケイオス:「すまん、すぐに決着をつける」
イルス:「す、すまんですたい。いや。ほんま」





―― PHASE-15 終焉の翼 ――


<第2ターン>

白仮面:「いくら強化型のミノタウロスとはいえ、殴り合うだけでは面白くないな」
    そう言うと、白仮面は、また、蛇プレートを1枚投げます。
    すると、以前よりも、ひと回り大きい、強化型三頭蛇が召喚されます。
一同:出たぁぁぁっ!?
ライル:前衛3体に加えて、あの厄介な三頭蛇まで!?
ケイオス:これは……ヤバいね。
GM:で、ここで、皆さんの頭上から、聞き覚えのあるね声がします。
綾:――はい?
???:「――下がれ、小僧ども!」
    声がした空を見上げれば、
    そこには、赤いゴスロリ服を着た、魔術師の姿が……、
    魔方陣の足場に立ち、チャンバースタッフを腰だめに構えた、
    その魔術師は、既に砲撃の準備を終えている!
子供達:「ああっ、ローズお姉ちゃんだ!!」
ライル:「あの人がローズ……って、テリオンじゃないか!!」
ケイオス:「やはり、マスター・テリオンのことだったか」
綾:「し、正直、劣勢だったから助かりましたね」
テリオン:「ディバイン――バスタァァァーーーッ!!」
     ローズ……いや、テリオンの砲撃が放たれ、
     一瞬にして、3体のミノタウロスが消し炭になる!
白仮面:「ちっ、テリオンか……っ!!」
テリオン:「ドジ記者(ティーナ)に、ここの結界が、
     壊されていると聞き、駆けつけてみれば……、
     案の定、ちょっかいを出してきおったか、このクソ蛇どもが」
白仮面:「ちっ、戦況は、こちらが不利か」
    白仮面は、形勢不利と知り、魔物に隠れるように転進します。
ケイオス:「――ウロボロス!!」
GM:……はい?


 ――ウロボロス?
 ――なに、それ?

 ああ、この白仮面の名前か。(ぽん)
 そういえば、こいつの名前、決めてなかったっけ。

 ケイオスは、こいつと、
同じ組織の人間だし、知っててもおかしくないな。

 じゃあ、その名前、使わせてもらおっと。


ウロボロス:「(ケイオス)――じゃあな、兄弟」
ケイオス:「アジ様……いや、アジ・ダカーハへ伝えろ!
     道化は、道化らしく、
     貴様らの喜劇の幕を下ろしてやると!」
ウロボロス:「そうか、我らを裏切るか……ここまでは、シナリオ通りだ」
      と、捨て台詞を残して、ウロボロスは逃げていきます。
ライル:「ヤツを、知っているのか?
    てか、アジ様とか魔女のばーさんが、以前、言ってた組織とか……、
    話は、後で、ちゃんと聞かせて貰うからな!!」
綾:「同じくっ! ここまで来ちゃったら、拒否させませんからねー!!」
イルス:「ケイオスさん……僕も、聞かせてもらうから」
ケイオス:「ああ……だが、それは……」
ライル:「おう、こいつらをブチのめしてからだ!」
イルス:「――来るよっ!」
テリオン:「ジェーンの治療は、わしに任せろ!
     あと、治療の片手間だが、援護もできる! 欲しい時は言え!」
     と言っても、魔方陣を描くのに、1ターンかかりますがね。
ライル:「分かった! そん時は頼みます」
    しかし、GM、何百年経っても、それだけは変わってないのか!
GM:そりゃあ、これが持ち味ですから。
ケイオス:まあ、援護があるだけマシだ。
     しかし、アレスタは、ちゃんと回復魔術を覚えたんだな。
GM:は? 当然、回復薬を使うに決まってるじゃないですか。
   さて、ここで戦闘は、一旦、仕切り直しますよ。
綾:「すいません! よろしくお願いします!」
  とにかく、仕切り直しなら、また、イニシアティブ判定ですね!
  今度は、負けません!(ころころ)――


 仕切り直しのイニシアティブ判定で、
綾は、今後こそ、先攻を勝ち取る事に成功する。

 そして、綾とケイオスは、ゼロ待機を宣言。

 先陣のライルが、渾身の宝具発動!
 回避不能効果の、第五楽章を掻き鳴らす!

 だが――


ライル:
(ころころ)待てぇぇぇぇぇいっ!?
    
ブースト3点も使って、5d6振って、
    
出目が2、1、1、1、2って、何だぁっ!!(爆)
イルス:
て、抵抗抵抗(ころころ)ファンブル!?
    
しかも、効果は『9:仲間に被害が及ぼされる』!?(笑)
GM:
こっちは(ころころ)うひ〜、事故った!?(笑)
ケイオス:
飛ばし過ぎた、
     お前らぁぁぁっ!!(爆)


 吹き荒れるファンブルタイフーン。(笑)

 結局、三頭蛇は、青蛇と黄蛇が抵抗失敗。

 PT達は、綾だけが、抵抗に成功するも、
イルスのファンブル効果で、それが無効となり……、


ライル:オ、オレ以外は、皆、回避不能か……、(汗)
ケイオス:構わん! 黄蛇が回避出来なくなっただけで充分だ!
     奴の音波攻撃は、魔術発動の達成値に悪影響を与えるからな!
GM:ちっ、やはり、覚えていたか。
ケイオス:当然だ! おかげで酷い目に遭ったからな!
     そして、ここで、一気に決着つけてやる!
     『ウイング・オブ・ディスペア』発動!
     命中は(ころころ)14でどうだ!
GM:青蛇と黄蛇は、回避出来ないから、
   赤蛇だけ回避(ころころ)ええい、出目が悪い!
ケイオス:「絶望をその身に刻み、深き奈落へ消えろ……、
     ウィング・オブ……ディスペアァァァァァァ!!」
     背中から、漆黒の魔力による翼を展開し、三頭蛇へ特攻する!
     ここで、ブースト2点使用!(ころころ)ダメージは、きっかり50点!!
GM:(ころころのころ)ぎゃあ〜!!
   3匹とも、半分以上持っていかれた!?
   ケイオスの黒翼に体を抉られ、蛇はのたうち回っています。
ケイオス:「……仕留め損なったか
ライル:「しかし、敵も、相当苦しい筈だ。
    あとは頼むぜっ、イルス、綾っち!」
イルス:「了解っ! ナーフ!!」
    動物使役を使用。スパイダーネットを、
    ナーフに投げさせて、黄蛇の行動を縛る!
GM:じゃあ、ナーフの能力で判定してくださいね。
イルス:「ディックレー、ジェイン……ルント、アイ、、ファラムっ!」
    僕が駆け出すと同時に、急降下したナーフがネットを仕掛ける!
    って、そういえば、何気に、ナーフの能力値を使うの初めてだったり……、
    (ころころ)命中は、ファンブルじゃないから、成功だよね?
    黄蛇は回避不能になってるから。
GM:はい、スパイダーネットで、黄蛇の動きは封じられます。
イルス:「ミラン、ダムル、スティアっ!!」
    宙で一回転し、そのまま追撃を仕掛けるナーフに合わせ、
    正面から、斧を叩き付ける!
    自分の行動で、青蛇に『特攻部隊』を放つ!
    (ころころ)命中は17だよ!
GM:青蛇も回避不能なので、ダメージください。
イルス:(ころころ)うあ……?
ライル:また、はた迷惑かよっ!
イルス:え、えとえと、とりあえず、ダメージは24点。
GM:(ころころ)11点抜けて、青蛇は、かなりフラフラです。
   で、はた迷惑の効果ですが……、
   イルスの振り下ろした斧が、敵だけでなく、地面すらも抉る!
   そして、飛び散った石や土が、偶然にも、
   援護する為に魔方陣を描いていたテリオンに降り注ぐ。
   で、描き中だった魔方陣は、消えちゃいます。
ケイオス:つまり、援護が無くなったわけか。
     少々、キツいかもしれんが、なに、一気に決めてしまえば良いだけのこと。
     三頭蛇は、確かに強敵だが、各頭の役目はハッキリしているから、
     1つでも、頭を潰してしまえば、敵の戦略は崩れる。
     手の内が分かっている相手ほど、楽な相手は無い。
GM:真っ先に、黄蛇を潰しにきましたからね。
   こいつが、戦術の主軸だから……、
綾:「な〜んか、首が1本1本動いてて、ヤバそうですよね〜」
ライル:「ちなみに、あれが、ガブリと噛み付くのさ」
綾:「わっ、痛そ〜ですね〜」
  と言いつつ、威力フルアレンジでマハザンダイン発動!
  (ころころ)発動は成功!(ころころ)命中も問題無し!
GM:赤蛇は(ころころ)よし、成功。
   でも、青蛇と黄蛇は、回避不能なのです。
綾:「噛まれると痛い、ということでー……まとめて、どっかーん!」
  (ころころ)ダメージは46点っ!!
ケイオス:闇の翼による攻撃の後、暴風が吹き荒れるわけだな。
GM:これは、ヤバイかな(ころころのころ)……、
   青蛇、陥落……黄蛇も陥落っ! これで、残りは、赤蛇だけっ!?
   まだ、何もして無いのにっ!?
綾:「はふー、そろそろ、合体も危なくなって来たかもしれないです〜」
ケイオス:「無理は、するによ」
     綾に背中を向けたまま、声を掛ける。
ライル:「ここまで来たら、自分の安全を考えろ」
綾:「はい! とにかく、これで、ラスト1本です!」
テリオン:「気を抜くなっ!! そいつは、強化された魔物じゃ!
     そう簡単に倒れるとは思えんっ!!」
GM:では、こちらのターンです。
   まず、青蛇と黄蛇が行動します。
綾:……はい?
ケイオス:その2匹は、倒した筈じゃ……?
ライル:おいおいおい……、
イルス:ま、まさか……、
GM:うにゅにゅにゅにゅにゅっと、2つの頭が再生します。
一同:やっぱりかぁぁぁっ!?
ケイオス:なるほど……まとめて、吹き飛ばすか、
     もしくは、最大HPを削り殺すしかないのか。
イルス:黄蛇は、ネットで行動不能だったけど、
    それも、一緒に、吹き飛ばされちゃってるよね?
GM:そりゃ、当然です。
ライル:「野郎……一気に叩き潰さないと、泥沼ってわけか」
イルス:「一気に、って言われてもねぇ……」
テリオン:「慌てるなっ! どんな魔物にも弱点はある!
     倒すために、何か条件があるはずじゃ!」
ライル:「弱点、弱点ねぇ……」
GM:では、ここで、ビーストテイマー判定してください。
イルス:え〜と(ころころ)15だよ。
GM:その出目なら、再生した2つの頭が、
   再生した割には、ちょっと貧弱な印象を受けます。
   具体的には、HPが半分になっています。
イルス:「生命力が無限にあるわけじゃないみたい。
    少なくとも、いくらか切り落とせば、なんとかなりそう……」
ライル:「再生も万能じゃない、ってことか」
ケイオス:もう1発、黒翼、いってみるか?
GM:それは、次のターンになってからね。
   尤も、それまで、立っていられたら、の話ですけど♪
   というわけで、赤蛇は、クワッと口をあけて、ビームによる全体攻撃!
   光属性による、魔術攻撃扱いです。
   (ころころ)命中が低い?! たったの11かよ!
ケイオス:光属性は嫌だぁぁぁっ!!
綾:生体装甲フォルビアの力で、マカラカーンを全体発動!
  対抗行動で、全員を守ります!(ころころ)ああ、9しかない!?
GM:綾が、仲間を守る為、マカラカーンを展開!
   しかし、発動は間に合わず、防御壁をすり抜け、ビーム攻撃が襲い掛かる!


 5d6のビーム攻撃が直撃する!

 しかし、相変わらず、GMの出目が悪く、
冒険者達には、少々のダメージしか与えられない。

 やっぱり、修正値をつけるべきだったかなぁ。


綾:「ケイオスさん! だいじょ……わぁっ!?」
  マカラカーンをミスって直撃です。
ケイオス:「こっちは、大丈夫だ……盾を借りたおかげで、軽傷で済んだ」
綾:それは良かったです〜……、
  でも、今ので、わたし、残りMPが1点だけです〜。(ふらふら)
イルス:じゃあ、次のターンで回復しないと……、
GM:無理ですね。生体装甲の維持には、毎ターンMP3を消費します。
   しかも、その処理は、ターン最後に行われるので……、
綾:わたしの気絶は確定なんです〜。
  というわけで、あとは、お願いします〜。(ぱたり)


<第3ターン>

ライル:「正直、楽譜で効果を期待するのは難しい。
    で、アレ(ショックボイス)を使おうと思うが……?」
ケイオス:そうか、青蛇と黄蛇は、一度、フッ飛ばしたから、
     回避不能の楽譜効果は切れてるのか。
GM:ライルが、そのまま歌い続けるなら、
   達成値は、当初のままで、改めて、青蛇と黄蛇は、抵抗しますよ。
   改めて、歌い直すなら、こちらも、3匹とも、改めて抵抗します。
ライル:「現状、打てる手が他に思いつかない。
    なんにしても、とにかく、攻撃を当てれるようにしないとな」
イルス:綾ちゃんが倒れちゃったし、長期戦は無理……、
    敵を一気に倒せる手段を持ってるのは、ケイオスさんだけ……、
    ウイング・オブ・ディスペアは、一発しか撃てない……、
ケイオス:魂を削って、グリムリーバーという手もあるが……、
     あれは、最大HPしか削れないんだよな。
     なあ、GM? 復活ブースト1点使用で、グリムリーバーの、
     最大HPを削る効果を、通常HPを削る効果に出来ないか?
GM:それをするなら、グリムリーバーの代償である、
   最大MPの消費を、4固定じゃなくて、2d6にしてもらいます。
ライル:うげっ、キツイな!!
GM:現状、その提案は、有利過ぎますからね。
ケイオス:正直、3倍消費で、最大MPを12消費するくらいは覚悟していた。
     2d6なら、まだ、出目次第だ。
     それに、実は、ディスペアも複合するつもりだったから、
     GMが出した条件は、まだ、良心的だ。
ライル:となると、それこそ、不発は許されないな。
    なんとしてでも、敵の回避力を削ってやるっ!
ケイオス:任せた、弟者っ!!
ライル:「すまん、それじゃあ、耐えてくれよ。
    フォルは、ちょっと耳を塞いでいてくれっ!
    罵倒は後で充分に受けるから、今は許可を頼む!!」
フォル:「拒否、拒否、音痴、聴覚、腐敗」
ライル:「拒否じゃー! 音痴は聴覚が腐るから、やめんかボケー、か?
    ええい、分かってらあ!」(涙)
フォル:「音痴、馬鹿、戦闘終了後、針千本、嚥下、命令!」
   フォルビアは、ライルが唄おうとすると、変身を解除して、
   サッサと逃げていきますよ。
ライル:「逃げてくれた方が都合が良い……じゃあ、いくぜ、蛇野郎!!」
    限界までブーストして、6d6+6(ころころ)達成値24!!
GM:なんだ、その達成値っ!?
ライル:「て、てめえら、オレに恥じかかせるからには分かってんだろうなあ!!」(泣)
    悪魔に魂を売った殺人音波が、三頭蛇に襲い掛かる!
    
悪魔と呼ぶなら呼びやがれ!
    
悪魔らしいやり方で、オレの歌を聴かせてやる!!
GM:
ちくしょう! 良いのか、それで!
   
バードとして、ちょっと頭冷やせっ!!


 経験値を犠牲とする、
ライルの捨て身のショックボイスが発動!

 これによって、三頭蛇は、
命中と回避に、なんと−8もの修正を受けてしまう。


GM:悪魔のような歌声を前に、
   3つの頭は、苦しげに呻いています。
ライル:「ざ、さまぁみやがれ……へへへ……」
    これで、オレのMPも残り1点だ。
    後は、頼むぜ、兄者……、
ナーフ:『今日のライルの歌声は、パンチが効いてるぜ……』
ケイオス:「トリガーは、恐らく、全部の首を同時に吹き飛ばす。
     そうですね、マスター?」
テリオン:「うむ……おそらくな」
ケイオス:「わかりました……今度こそ、護るんだ……護れるんだ!」
     決意を込めた双眸で、三頭蛇を睨み、魔典を開く。
ライル:「いけっ、アルベルト=カーライソン!
    あんたの想い、その一撃に賭けろっ!」
ケイオス:
「我は願う、悪夢の終焉を」
     朗々と謳い上げるように――
     
「我は願う、哀しみの終わりを」
     無理の掛かる術式なのか、魂が悲鳴を上げる――
テリオン:「やはり、それを使うのか……、
     いいだろう、おぬしの生き様、見届けてやろうぞ」
イルス:「ケイオスさん……無茶ばっかり……、
    でも、今は、これしか……っ!!」


ケイオス:
「我は願う……護る為の力を!」
     
黒曜石のごとき、漆黒に輝く光が、魔典から立ち上り、
     
ケイオスの背中に収束する!
     
『ウイング・オブ・ディスペア』+『グリムリーバー』!
     
名付けて……、
     
「エンド・オブ・ディスペアァァァッ!!」


ライル:必殺技の複合っ!?
    そんな大技を用意してたのか!?
ケイオス:ラスボス戦用に温存していた超必殺技だ!
     実体を伴った黒翼を展開し、突撃するぞっ!!
GM:だが、ケイオスの魔術が決め手になるのは予測していたっ!
   こっちは、黄蛇が、対抗行動でマカラカーンを発動するっ!!
ケイオス:何ぃっ!? 命中判定で振り合いかっ!?
ライル:問題無いっ! 奴の命中は−8されている!
ケイオス:(ころころ)命中は13っ!!
GM:こっちの命中は−8されて、2d6−1……、
   実質、クリティカル以外は、失敗……、
   だが、ここで6ゾロを出してこそ(ころころ)ダメかぁぁぁっ!!
ケイオス:(ころころ)最大MPの消費は8点!
     こいつで決まれぇぇぇぇっ!!
GM:三頭蛇が展開したマカラカーンと、黒翼をまとったケイオスが激突する!
   2つの魔力がぶつかり合い、黒く激しい衝撃が周囲を荒れ狂う。
   吹き荒れる豪風が、木々を揺らし、地面を捲り上げるっ!
   拮抗する2つの魔力! だが、その天秤は、僅かにだが、ケイオスに傾いていた!
ケイオス:
「貫けぇぇぇぇぇっ!!」
     (ころころ)防御無視の49点だぁぁぁっ!!
ナーフ:『な、なんちゅう威力だ……あんの馬鹿っ!?』
GM:ビキッ、ビキキッ……ッ!!
   魔力障壁に亀裂が入り、ケイオスの雄叫びと共に、
   黒き翼が、魔力障壁をブチ抜き、粉々に砕くっ!
   防御を貫いた黒翼が、三頭蛇の胴体に直撃し、その巨体すらも貫く!
   胴体に風穴の開いた三頭蛇は、動きを止めたかと思うと、
   ズズンッと地面に倒れ、3つの頭を残し、消滅していく。
   残った頭も、地面に転がり、シュウシュウと、ゆっくり溶けていく。
ライル:「や、やったな……」
ケイオス:「終わった、か」
     魔典を閉じると、黒翼も消えるぞ。





―― PHASE-16 繋がる心、重なる想い ――


テリオン:「無茶しおって……だが、見事じゃ」
ライル:「お〜い、タイタンさ〜ん! こっちは片付いたぞ〜」
イルス:「皆、大丈夫……?」
ライル:「何とかな……それより、早く行ってやれ」
    倒れているジェーンの方に行くよう促すぞ。
イルス:「うん……何も、出来なかったな」
    駆け出しつつ、ポツリと呟くよ。
ライル:「ばかやろ。闘いっては、一人でやるもんじゃないだろ」(苦笑)
GM:では、イルスが、ジェーンの元へと駆け寄り……、
   と、戦闘が終了し、全員の緊張感が抜けた、その瞬間を突き、
   溶け欠けた三つの蛇頭が、ゾゾゾゾッと地面を這い、
   道連れとばかりに、気を失っているジェーンへと襲い掛かるっ!!
一同:
なんですとっ!?
ライル:まだ、生きてやがったのかっ!!
ケイオス:一番、彼女に近いのはイルスだ!
     いけっ、彼女を守れ、イルスッ!!
GM:咄嗟に反応したタイタンが、赤蛇の頭を殴り落とす!
   レガ神父とマーブルが、隠し持っていたケン玉とスタンスティックで、黄蛇の頭を迎撃する!
   しかし、残った青蛇の頭には――


イルス:「――っ!!」
    斧や他の荷物を投げ捨て、ジェーンの元へと駆ける!
    ジェーンを抱き上げ、迫り来る青蛇の牙をかわす!
    牙が頬を掠め、片目を覆っていたバンダナが千切れ飛ぶ!
    青蛇が、さらに丸腰の2人を追撃する為に、その顔を向ける。
    地面に転がり、ジェーンを抱きしめたまま……、
    武器も、道具も無い。誰の助けも届かない。
    そんな絶望的な位置で――

    ――輝ッ!!

    『威圧の眼光』を発動!
    瞬間、青蛇が動きを止め――時が動き出す。
    それは、ほんのひと刹那……、
    だが、それだけで充分であった。
    次の瞬間には、タイタンとレガ夫婦の攻撃で、青蛇は、叩き潰されていた。



ジェーン:「……イル……ス?」
     今後こそ、三頭蛇は倒され……、
     ジェーンが、イルスの腕の中で目を覚まします。
イルス:「あぁ……無事でしたさ……ジェーン……?」
ジェーン:「はい……また、助けてもらってしまいましたね」
イルス:「ホント、ゆっくり向かい合うの、あの時、以来でさぁな。
    ははは、あの時も、大したこと話せなかったでっけど……」
ジェーン:「そうですね……でも、今なら――」
イルス:「僕……昔、言えなかったことがあるんでさ……、
    今なら、いや、今だから、言える――」
ジェーン:「イルス……」
イルス:「僕は、許すから。だから、気負わないで――」
    いつの間にか、その、光を失った筈の左目は……、
    「僕は、あの時……きっと、ジェーンの安心した寝顔を、好きになってたんだ」
    ――昔のそれと、変わらないものに戻っていた。
ジェーン:「……っ!」
     イルスの告白に、ジェーンは言葉を失う。
     何を言われたのか、何を言って良いのか分からず……、
     ただ、黙って、イルスの頬にそっと手を寄せ、顔を近付け……、
子供達:「うわーんっ!! ジェーンお姉ちゃーん!!」
    と、そこへ、子供達が一気にむらがってきます。
    そのまま、イルスとジェーンは、子供達に押し潰されます。
ナーフ:『おい、イルス! 無事か!? てめぇ、なんちゅう奇跡だ!』
    ついでに、ナーフも加わって、イルスを蹴り飛ばす。
イルス:「え、ちょっと……わぁぁぁ!?」(←押し潰される)
ライル:「やれやれ、取り敢えず、一件落着だな……、
    まあ、めでたしなのかそうじゃないのか……、
    本人達が、それで良ければいいのか」
    剣を地面に突き刺し、その場にヘタり込む。
ケイオス:「おい、綾……しっかりしろ、綾……っ!?」
     そんなイルス達の様子に構わず、倒れたままの綾に駆け寄るぞ。
綾:「…………」
  駆け寄られても、例え、抱き寄せられても反応が無い。
  その青ざめた顔は、パッと見て、まるで、死んでいるような――
ケイオス:「嘘だ……綾、綾ぁ!!」
     抱き上げ、揺さぶり起こそうとするのです。
     その表情は、折りしも、かつて『失った』時と、同じ……、
ライル:「――って、おいっ!? 綾っちが、どうしたんだ!!」
フォル:「主人? 主人?」(頬をぺちぺち)
綾:「…………」
  微かに有る呼吸が、まだ生きていることを示しているのみ。
ケイオス:「綾が、目を……なぁ、嘘だろ……冗談だろ……綾ぁ……」
     綾の僅かな呼吸に気付かないくらいに、動揺している。
ライル:「息は、まだある……とにかく意識を回復させなきゃ……」
テリオン:「……魔力を使い過ぎたようじゃの。
     なに、大したことはない。魔術師には良くあることじゃ。
     ほれ、これを使え……エリクサーの濃縮液じゃ」
ケイオス:「大丈夫、なのか?」
テリオン:「うむ、早く飲ませてやれ」
ケイオス:「良かった……ごめんな、綾」
     逡巡しつつ、エリクサーを口に含み、口移しで、綾に飲ませる。
GM:では、しばらくすると、綾は、目を覚ましますよ。
綾:「あ……れ? あの首がびかーって、光って……、
  守らなきゃって思って……どうなりましたっ!?」
  ガバッと顔を上げます。
ケイオス:「大丈夫。全て終わった」
ライル:「ああ、少なくとも『無駄』じゃなかったぜ、色々とな」
綾:「あははははー……無理しない無理しない、って、何回も言ってましたが……、
  人のこと言えないですよねー」
  回復したばかりで、まだ、少しふらふらしてます。
ケイオス:「……あれ?」
     そして、自分が涙を流している事に気付く。
     安心し、悲しくないはずなのに……、
綾:「うん、わたしは大丈夫。身体が資本ですから」
  自分が泣いていた事にさえ気付かなかった人を、安心させる為に、微笑みます。
ケイオス:「ああ、そうだよな……護れたんだな……今度、こそ……、
     ありがとう。護らせてくれて……」
     綾の微笑みを見て、前に流した涙と違う事に気付く。
     そして、涙を流しながら、不器用に……、
     かつて、幼馴染みと共に過ごしていた時に浮かべていた、笑みを浮かべる。
綾:「……どういたしまして、でいいんですかね?
  あっと、まだまだ、やらなきゃいけないことが一杯ですよ?」
ケイオス:「そうだな……」
     アルナ……僕、この心と魂で、
     何処まで闘えるかわからないけど……抗ってみるよ。
     と、心の中で呟きつつ、空を見上げる。
綾:「倒壊しちゃった建物のフォローに〜、あのでっかい死体の処理に〜……、
  そういえば、わたし、魔術の使い過ぎで倒れたのに、
  なんで、すぐ起きれたんでしよう?」
ケイオス:「…………」
     敢えて、答えない。むしろ言えない。(汗)
綾:「なんで、其処で口を噤みますか?
  何か知ってるんですね? 知ってるんでしょう!?」
ケイオス:「…………」(目を逸らす)
イルス:『あぁ、エリクサー使ってたぜ。
    テリオンに、高いもん貰っちゃったから、気まずいんだろうなー』
綾:「なるほどー。思いがけずの出費で、大量の借金をこさえちゃったから、
  『オトコノコの尊厳』で言えなかったんですねー」
ケイオス:ナイスフォロー、と、
     綾に見えない所で、ナーフに親指を立てる。
綾:「……がんばれ、ぷーさん。
  ああ、ちなみに、貸し1なので、何時か、ちゃんと利子付けて返しますよー」
  ふふふっと、口に2本指つけて、ウィンクする。
ケイオス:「……やっぱり、わかってたか」(とほほ)





―― PHASE-17 組織との決別 ――


ライル:「ったく、あっちっこちで、オレの居場所がねえぞ、ホント」
    フラフラしながらも、テリオンの方へと歩み寄る。
イルス:「むぎゅ〜……」(←まだ潰れてる)
テリオン:「ふん、クソ蛇が……人がくれてやった力を、
     随分と上手く使ってくれる」
     と、魔物の死骸に残された数枚の蛇プレートを手に、
     テリオンは、忌々しげに呟いています。
ライル:「色々聞きたい事があります。
    兄者が落ち着くまで残って頂けませんか?」
テリオン:「わしも忙しい身なんじゃが……、
     まあ、明日くらいまでなら良いじゃろう」
ライル:「ありがとうございます。
    正直、今のいい雰囲気がぶち壊しになるかもしれませんが、
    ここまで来て、目を逸らすわけにもいきませんから」
レガ:「何はともあれ、犠牲者が出なくて良かった。
   これも、皆さんのおかげです」
   落ち着いたところで、レガが、皆に深々と頭を下げます。
ライル:「い、いえ、こちらこそ、その、建物を壊してしまって……」
イルス:「その、修道院……すいません……」
    ナーフに引っ張られて、子供達の山から這い出て来るよ。
ケイオス:「申し訳ない。コレは……、
     私が、所属していた組織の所業ですし……」 
レガ:「いえいえ、子供達が無事でなによりです。
   まあ、正直、これからが大変ですが、何とかなるでしょう」
ライル:「しかし、さっきのケンダマとステッキのコンビネーション……、
    何か、心得があったんですか?」
レガ:「それは……」
   ライルの問いに、ケイオスを見て、言って良いのか目で訊ねます。
ケイオス:無言で頷く。もう、覚悟は決めた。
レガ:「私と妻も、若い頃は……、
   ケイオスさんと同じ立場だった、ということです」
テリオン:「うむ、あの頃の2人は、M41『ウォーカーブルドッグ』という乗騎を操り、
     わしの目から見ても『驚くほどに強かった』な」


ライル:
ケン玉?
ケイオス:
スタンスティック?
イルス:
ブルドッグ?
綾:
驚くほどに強かった?
一同:
ヤッター○ンだったのかっ!?(爆)


GM:ちなみに、2人が乗っていた乗騎は、
   『レバンナ』という少年冒険者に託されています。
ケイオス:ここで、第2PTのネタと繋がるわけか。
     相変わらず、設定が細かいな、GM?
ライル:「そうでしたか……申し訳有りません。
    過去を穿り返すような質問を……」
レガ:「お気になさらず。誰にでもある、若気の至りというやつです」
ライル:「で、兄者……落ち着いたなら、話がある」
ケイオス:「子供達の目がある……場所を変えよう」
レガ:「子供達は私達に……ジェーンの治療も、後はお任せください」
GM:というわけで、テリオンも連れて、
   皆さんは、倒壊した建物の影へと移動しました。
   ここからなら、子供達の目は届きません。
ケイオス:「ここなら、大丈夫か……、
     さて、何から話したものか……」
テリオン:「まあ、好きに話すが良い。だいたいの事情は理解しておる。
     補足は、わしが引き受けよう」
ケイオス:「まず、最初に、私は、皆に謝らなければならない。
     私は、君達を欺き、利用し……組織へ捧げようとしていた」
ライル:「組織……あの蛇の事だな?」
綾:「でも、何故なんです?」
ケイオス:「首領が何を考えてたかは、分からない。
     私の権限で知り得る事でもなかった。
     だが、私か、キミ達を騙していたのは事実だ。
     罵られようが、憎まれようが、構わない。
     私は、それだけの事をしてきた」
ライル:「リーフ島の酒場で出会った時から、
    その役目を負っていた、そういうことか?」
ケイオス:「そうだ。最初は、イルスとイリスの確保が任務だった」
イルス:「確保……? 僕の方の理由は、やっぱり例の?」
ケイオス:「ああ、おそらくは、な……、
     だが、ライルが楽譜を手に入れ……、
     綾が、フォルビアとクワルナフの所持者となり、
     最終的に、キミ達全員が目標となっていた」
綾:「まあ、わたしの場合、全くの偶然だったりするんですがね。
  何せ、露店で買ったモノですし……」
ライル:「綾、イリス、イルスは分かる。だが、何故、オレなんだ?
    この楽譜と、組織に一体何の関係が……?」
ケイオス:「その楽譜『フィルドウスィー』の担い手だからだ。
     組織の首領の名は『アジ・ダハーカ』……、
     そして、その楽譜は、かつて、アジ・ダハーカを屠った、
     英雄『ファリードゥーン』を想いし詩人の名が冠されている」
ライル:「まさか、正真正銘の……伝説の『ヤツ』なのか?」
ケイオス:「そこまでは判らない。
     だが、繋がる符合が多すぎるのも事実だ」
テリオン:「ファリードゥーン、グルザ・イ・ガウサール、フィルドウスィー、
     そして、アジ・ダハーカ……、
     まあ、それだけ揃えば、自ずと答えは出てくる」
ケイオス:「……私が君達と行動していた理由は、以上だ。
     ただ、1つだけ、言わせて欲しい事がある。
     未練たらしい事であるが……、
     ありがとう……キミ達のおかげで、私は、やっと……『戻れた』」


 仲間だと信じていた事も――
 今まで過ごして来た冒険の日々も――

 ――全ては、偽りであった。

 真実を打ち明けられ、仲間達は、言葉を失う。

 長い沈黙の末……、
 最初に、口を開いたのは、やはり、ライルであった。


ライル:「正直な、何をどうしたら良いか、分からないんだよ。
    オレは、あんたの正体なんか知らなかったし、
    それでいけば、騙されたってわけでもねぇ。
    だからと言って、正体を隠してたことに、
    『はい、そうですか。でも、これからは仲間だよね』と、
    何事も無かったようにしてられねぇ。
    けど『戻れた』と言うのなら……、
    オレ達と共に旅して来たことが、無駄でないと言うのなら――」
ケイオス:「――そこは、安心してくれ。
     もう二度と、君達の前に姿は見せないつもりだから」
ライル:「――ふざけんなよ」(重く押し殺した声)
ケイオス:「……え?」
ライル:「ここまで、一緒に旅して来て、
    お互い、バカやり合って、
    時には励まし励まされたりして……、
    それで、バレたら『はい、おしまい)』だと?」
イルス:「少なくとも、そこだけは、ここにいる皆が『許さない』」
綾:「さっきの貸し、無しにして良いから……殴っていいですか?」
ライル:そんな綾っちを手で制しつつ、一歩、前に出る。
    いや、ズカズカと兄者に歩み寄り、胸倉を掴み上げる。
綾:「…………」
  ここは、ライルさんに任せましょう。
ライル:「兄者、今までの旅を後悔はしていないか?
    そして、もし、もしもだ……、
    もし、出来るのならば、一緒に旅をしたいか!?」
    現実の話じゃない、兄者の『希望』として答えろ!!」
イルス:「…………」
    じっと、ケイオスさんを両目で見つめる。
ナーフ:『どうなんだい、道化師さん?
    ディッグレー・ジェイン、ルント、アイ、ファラム……』
綾:「貴方の、本音で答えてください」(見据えて)
ケイオス:「……我侭を言えば、一緒にいたいさ。
     だが、私がいる事で組織からの追撃も激しくなるし、
     君達の大切な人達にすら危害が及びかねない……だから……」
     感情を押し殺し、一緒にいたい、と叫びたい心を殺し――
ライル:「わかった……
じゃあ、歯ぁ食いしばれやぁぁっ!!」
    腰を充分に捻って、足を大きく踏み込み、
    回転を充分に加えた魂の拳を、兄者の頬に叩き込む!
ケイオス:「……ぐっ!」
     思い切り、殴り飛ばされ、背後にある木にぶつかる。
ライル:「ぜーはー……これで、お互いに、
    『ケジメつけた』って事で……良いよな?」
    イルス、綾っちを見て、そして、兄者に目を移す。
ケイオス:「…………」
     口の中を切ったのか、口元から血が流れる。
イルス:「うん、充分な一発だったと思う」
綾:「自分でやりたかったんですが……、
  まあ、わたし達の分も入れてるってことで、今のでOKです」
ナーフ:『単純明快熱血一直線……だが、それがいい』
ライル:「一緒にいたい、って言うのなら、拒否する理由なんかないじゃないか。
    危害が及ぶって言ったって、結局、兄者だって狙われてるんだぜ?
    それに、誰が(綾っちをチラリと見て)護ってやるんだよ」
ケイオス:「私を、許してくれる……のか?」
ライル:「許すも許さないもないさ。
    けど、もし、他に言葉が見付からなければ……、
    そうだな、『以後、闇に取り込まれないよう、気をつけろ』ってとこかな?」
綾:「そーそー、それに……わたし、前に言いましたよね?
  勝手に死なれちゃ、夢見が悪くなるから嫌だ、って」
イルス:「……僕は前に言った。
    ケイオスさんは、どう変わっても、僕にとっては、ケイオスさんであり……、
    頼りたい時は、そんな具合で頼ってね、って……仲間なんだから」
ナーフ:『イルス・クークルー……、
    これ、うちの古い言葉で“君を許す”な。
    綾っち、ここ、重要だからアンダーライン』
ライル:「綾っちとイルスの言うとおりだ。
    皆で『護って』いこうぜ、これからも……な?」
ケイオス:「……ありがとう」
     ただ、それしか言葉にならず、その喉からは、嗚咽が漏れ始める。
テリオン:「おぬしの負けじゃな、道化師。
     まあ、せいぜい、これからも、面倒見て、面倒みられてやることじゃ。
     しかし、これは……事後処理が大変じゃのう」(溜息)
イルス:「事後処理……あ、ああああ〜……」
綾:「そ、そうですよっ! 大変です!
  全部が終わってからの、イルスさんの嫁ぎ先がー!?」(爆)
イルス:「い、色々言いたいことあるけど、嫁ぎ先って単語が根本的に違う!?」
綾:「えっ、ここでアレでしょ?
  ジェーンさんは修道女されてらっしゃいますし……間違ってる?」
ナーフ:『嫁ぎ先ってのは、嫁さんに使う言葉だぜ〜?』
綾:「イルスさんは、男の娘だから問題無し!」
イルス:「大ありだってばっ!!」(泣)





―― PHASE-18 生体装甲アジ・ダハーカ ――


ライル:「そういえば……一体、この修道院には、何があるんです?
    あのウロボロスって奴が、ここを襲った理由は?」
ケイオス:「それに、ここの周囲を覆う結界……、
     一体、あいつらから、何を守る為に?」
テリオン:「白仮面が言っておったじゃろ、『裏切り者』と……、
     つまり、奴の目的はレガ夫婦と、ジェーンの抹殺じゃよ。
     ジェーンやレガには、大きな借りがあっての……、
     あの結界は、その償いのようなものじゃ」
ケイオス:「なるほど……」
テリオン:「だが、それも、途中から、ついでの目的になっていたようじゃな。
     どこから情報を仕入れたのかは知らんが……、
     目的の優先順位は、例の宝剣の確保に変わっておった」
ライル:「宝剣……キャロルの剣か……、
    クワルナフだけじゃなく、ファリードゥーンの伝説に関わるモノ、
    そして、裏切り者までも……か」
テリオン:「あの剣は、クソ蛇にとって、最大の脅威じゃからな。
     今後、アレは、おぬし達が持っていけ。
     ここにアレがある限り、レガや子供達は狙われ続けることになる」
ライル:「しかし、オレ達では、あの剣は……、
    いや、使うんじゃなくて、守る事を考えれば、それが良いのか?」
綾:「キャロちゃんから離れるって……、
  担い手が居ないんですけど……それでも脅威になるんですか?」
ライル:「担い手がいなければ、只の抜けない剣でしかないし……」
イルス:「どっちにしろ、キャロちゃん……、
    担い手が剣を使えない以上、一箇所に揃えておくのが、
    ある意味、一番危ないね
テリオン:「確かに、現代のアレの担い手は、あの赤子じゃが……、
     (PTの誰かを見つつ)まあ、それについては、いずれ分かる」
一同:「……?」
ライル:「しかし、何故、キャロルの情報が漏れたんだ?」
イルス:「よくわからないけど……、
    ケイオスさんの繋がりでなら、漏れてもおかしくは無い……のかな?」
ナーフ:『(あ〜、多分、静ちゃん……、
    アルフィミィから情報が漏れたんだろうな。
    取り敢えずは、黙っとくか……確証は無いし)』
テリオン:「それで、今後、おぬし達はどうするつもりじゃ?
     あのクソ蛇に喧嘩でも売るか?」
ケイオス:「……答えるまでもない」
ライル:「正直、相手が伝説のアジ・ダハーカ、って言うなら、
    できればやりたくないケンカなんですけどね」
イルス:「喧嘩を売る以外の選択肢、そもそもある?」
ライル:「テリオンさん的にはどうですか?
    これって『避けられない運命』ですか?」
テリオン:「うむ、残念ながら、その運命はさけられん。
     何故なら、クソ蛇が欲するものは、今、全て、お前達の手にある」
ライル:「……でしょうね。
    だったら、以前も言われたように『切り拓く』しかないでしょう」
イルス:「どんなに大きな獣だとしても、
    喰らいつくか、全面降伏して大人しく喰われるか……聞くまでも無い話だよね」
ナーフ:『窮鼠を甘くみんなよ。猫だって噛むぜ』
綾:「じょーとーです! こっちから、捻り潰してあげましょう。
  どーせ、それしか選択肢ないですし」
テリオン:「うむ、良い答えじゃ。
     ならば、1つ、良い事を教えてやろう」
ケイオス:「……と言うと?」
テリオン:「あのクソ蛇の正体……、
     あやつは、そこの植物娘と同じ存在……、
     つまり、生体装甲じゃ。
     そして、その力を解放するには、2つのクワルナフを要する」
ライル:「……2つ?」
テリオン:「そして、その内1つは……、
     どうやら、もう、すでに、奴の手にあるようじゃの」
綾:「イリスさん、という方でしたっけ?」
ライル:「ああ、しつこく狙っていたから、間違いない」
イルス:「じゃあ、残る1つは……僕だよね?
    クワルナフの内包者なんだし……」
ライル:「そういえば、内包者のクワルナフを出現させるには、
    それぞれ、解封者の血が必要なんだよな?」
ケイオス:「イリスのクワルナを出現させる為の解封者に、
     イルスのクワルナを出現させる為の解封者……、
     実質、四人の人間が必要になるわけだな」
綾:「そうでしたっけ、フォルビア?」
フォル:「(こくこく)正解、女装、内包、不幸招く悪王の闇輪(ドゥシュ・クワルナフ)、
    必要、解封者、血液、接触、闇輪、具現化」
ナーフ:『……えらく縁起の悪い名称が聞こえた気がするぜい?』
ライル:「つまり、イルスに内包されてるのが、
    その『不幸招く悪王の闇輪』ってわけか?」
フォル:「不幸招く悪王の闇輪(ドゥシュ・クワルナフ)……、
    幸運招く帝王の光輪(アータル・クワルナフ)……、
    契約、必要、竜系外套型生体装甲アジ・ダ・ハーカ」
ライル:「イルスのクワルナフが闇輪で、イリスのクワルナフが光輪……、
    その2つが揃って、初めて、生体装甲であるアジ・ダハーカの契約条件が揃う?
    綾とフォルビアみたいに?」
フォル:「(こくこく)音痴、賢明、詩人、廃業、通訳、再就職、推薦」
ライル:「ううっ……敢えて訳してたまるもんか!!」
綾:「えーと『オマエ頭いいな! 音痴な詩人なんざ廃業して、
  通訳業に就職するのを勧めるぜ!』?」
ライル:「訳すなぁぁぁっ!!」(泣)
綾:「それにしても、竜系外套型、ですか?
  そして、2人の内包者と、2人の解封者……、
  血液との接触、と言うよりも、生贄って表現の方がしっくりきそうな……」
ライル:「内包者は、ともかく……、
    解封者が誰なのかが、謎なんだよな。
    兄者、何か心当たりはあるか?」
ケイオス:「心当たりも何も、女学院での事件を覚えているだろう?
     学院の七不思議の中には、生体装甲の製造元であるミュルメクサに関わるモノがあった。
     そして、それらに関与していたのは……誰だった?」
綾:「えっと、南京錠の転送機を起動させた、アルナワーズさんと……」
イルス:「喋る肖像画を見た、シャハルナーズさん……」
ライル:「おいおい、まさか……!?」
ケイオス:「そして、アジ・ダハーカは、シャハルナーズさんの所在を探していた。
     初音島で連絡船に乗る前に、それを尋ねられ、
     亡くなられたと報告した時に、血縁者が残っていないか訊かれた。
     嫌な予感がしたので、マリユス氏を挙げておいたが……、
     これらの状況からして、2人の解封者が誰なのか、推測は出来る」
ライル:「マリユスさんと……アロエッテが、ターゲットに入っている!?」
ケイオス:「可能性は高いな……、
     そして、もう1人の解封者は……、
     確証は無いが……アヌーラかもしれない。
     彼女は、アルナと、瓜二つなんだ……無関係とは思えない」
ライル:「となると、現状、、今まで通り、
    アヌーラさんの足取りを追うのが良いかもな」
ケイオス:「そう、だな……」





―― PHASE-19 心を新たに…… ――


GM:では、そんな話をしていると、
   レガ夫婦や子供達がいる方から、多くの人々の声が聞こえてきます。
   どうやら、戦闘の騒ぎを聞きつけて、近くの漁村から、人が集まって来たようです。
   で、早速、村人達は、破壊された修道院の撤去作業を始めます。
ケイオス:修道院の近くの漁村というと……、
     幼馴染ーズの故郷の人達か?
     案外、あいつらもいるのかもしれないな。
ライル:月花あたりは、あの怪力を活かして、次々と、ガレキを運んでそうだな。
GM:そうかもしれませんねぇ。
   まあ、タイタンもいますし、撤去作業は、順調に進んでます。
テリオン:「あの調子なら、修道院の再築も、すぐに出来るだろう。
     じゃが、当面の滞在場所が必要じゃな。
     子供の人数も多いし……いっそ、移住を薦めるべきかの?」
イルス:「そうだよね……何処か、良い場所は無いかな?」
ケイオス:「……無いことも無いな。
     ここから数日、歩いた場所に、無人の街がある」
ライル:「ノーチェか? 確かに、あそこなら……」
テリオン:「なるほど、そこなら問題無いな。
     レガ達もおるし、ジェーンやタイタンもおる。
     大抵のことは、彼らで何とか出来るだろうしの。
     おお、そうじゃ! これを機に、タイタンには、新たな名を与えてやらればな」
綾:「新たな名、ですか?」
テリオン:「うむ、子供達を守る者として、相応しい真名をな……、
     『正義を示す黄金の巨人』(ゴールドタイタン)というのはどうじゃ?」
ケイオス:「そのまんま、だね」
ライル:「あ、えっと、その……、
    ま、まあ、いいんじゃないでしょうか?」(大汗)
綾:「…………」
  無言で、ケイオスさんから、一歩離れます。
テリオン:「よーし、そこに立て、混沌。
     ちょっと、話を聞いて(全力全開攻撃くらって)貰おうか?」
ケイオス:「だが、断る」
テリオン:「まったく、ゴーレムにとって、
     真名を与えられるということが、どれだけ栄誉なことか知らんのか?」
ライル:「ええい、栄誉というのなら、
    もうちっと良い子に呼びやすくしてやれい」
GM:では、そんな話をしつつ、撤去作業を手伝い……、
   次の日の朝、出発の時間になります。
   レガ夫婦を始め、子供達も、旅立つ皆さんを見送ってくれます。
   もちろん、ジェーンもいますよ。
ジェーン:「いってらっしゃい、イルス……ずっと待ってるから」
イルス:「あ、うん……すまんでさ、こんな人達で……、
    また、落ち着いてから行くでさ……あははは」
ジェーン:「必ず、ここに帰って来てくださいね。
     あなたは、みんなのパパになるんですから」(くすっ)
イルス:「……ジェーンも、身体に気を付けて」
ジェーン:「あら? 誰に言ってるんですか?」
     ぶっちゃけ、この人、昼も夜も、イルスより強い人です。
ライル:昼間ともかく、夜って何だっ!?
GM:キャラシートを見るがいい!
   性技LV3は、伊達じゃない!(爆)
ケイオス:わざわざ、技能としてあるくらいだから、相当だな。
     まあ、暗殺する為の手段だったんだろうが……、
イルス:まあ、夜の強さを確認したかどうかは内緒で。(爆)
綾:そもそも、修道院が壊れてますって。
ライル:愛の営みに、屋内も屋外もあるか〜!(笑)
イルス:僕、人が来なければ、意外と拘らない。(爆笑)
ケイオス:さすが、森の人。
イルス:「まぁ、それもそっかもしれないでさぁけど……、
    それぐらいは言わせて欲しいな。
    じゃあ……行ってくる」
    と言って、外していた、バンダナを巻くよ。
ジェーン:「……はい、気をつけて」
     そのバンダナは、ジェーンが、スッと外して、
     代わりに、ジェーンの赤頭巾を巻きます。
イルス:「あ、ありがとう……」
    では、それを巻いて貰ってから、バンダナを……、
    どうしよかな……ジェーンの腕に巻こう。
ジェーン:「ふふっ……あの時と一緒ですね」
イルス:「……だね」
綾:「いや〜、もう、ラブラブっすね、ライルのお兄さん?」
ライル:「はははは、もう、嫁……でなく、婿入り確定か〜。
    いつかは、こういう時が来るんだよな……お兄ちゃん、哀しい」
綾:「仲人の時に披露する曲を作らなきゃいけませんね?」
ライル:「だ、誰が仲人じゃい!?
    とにかく、そんなハッピーな未来の為にも、
    チャッチャと、ヤツらとの決着をつけに行くぞ!」
ケイオス:「……ああ」
GM:では、旅立つ前に、レガ神父が、ケイオスに、懐中時計を渡しますよ。
レガ:「ローズさん……いえ、テリオンさんからです。
   あなたに渡すように、と」
ケイオス:「はい……」
     受け取って、まじまじと見よう。
     ただの懐中時計ではあるまい?
レガ:「あの方の、研究の成果……その試作品の1つ、だそうです。
   きっと、皆さんの役に立つだろう、と」
ケイオス:「ありがたく、使わせて貰います」


【時の懐中時計】

  敵味方問わず、1シナリオに一回だけ、
  あらゆる判定(ファンブル表以外)をやり直すことが出来る。
  発動には、MP10が必要となり、発動判定の目標値は6。
  使用に行動は消費されない。タイミングは任意。
  発動判定でファンブルすると破壊する。



ライル:微妙に使えそうなアイテムだな!
GM:ケイオスには、必須でしょ?
ケイオス:うむ、すげぇ必須!
     これで、黒翼の不発も怖くない!
レガ:「それでは、皆さんの旅の無事をお祈りしています。
   女神様のご加護がありますように」
ライル:「神父さん達も、どうか、ご無事で……」
綾:「ああ、そうだ! 折角ですし、皆で記念写真撮りません?」
イルス:「うん、いいね、それ!」
ケイオス:「やれやれ……」
レガ:「では、僭越ながら、わたしが合図を――
勝利のポーズ!!





一同:
「ヤッ○ー、○ッター、
   
ヤッ○ーマーン!!」(爆)
タイタン
:「ゴールド……タイタ〜ン!」(ドスーン!)
一同:
「あ〜はっはっはっはっ!!」





<おわり>
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注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。