GM:さて、これから、皆さんには、
   学院で潜入捜査をしてもらうわけですが……、
ライル:気になるのは――
ケイオス:――ナーフは、何してるんだ?
イルス:何って……宿で、お留守番でしょ?
綾:いえ、校舎の外で、見物してるんですよ。
ライル:うむ、あの鷹野郎が、大人しく留守番してるわけがない。
GM:じゃあ、更衣室の窓の近くにある、
   木の枝に、留まっていてもらいましょう。(爆)
ケイオス:覗いてるっ!?
綾:場所の限定が……っ!
ナーフ:どっかのエロオヤジかよ!?
GM:大丈夫! ナーフは、
   きっと、イルスにしか興味は無い!
ライル:学院の制服は、メイド服とは、
    また、一味も二味も違う、インパクトがあるだろうからな〜。





ナーフ:じゃあ、期待に胸を膨らませつつ、
    教室の周りを飛んで、イルスを探していよう。(笑)

GM:――了解。






『Leaf Quest TRPG』 リプレイ

ふぁんぶら〜ズ冒険譚 12

『乙女はイルスに恋してる』 中編







―― PHASE-07 職員室にて ――


GM:では、理事長とのやり取りの後、
   学院長の案内で、職員室へ行き、皆さんに紹介されます。
   ちなみに、教師陣は、事情は知っています。
ライル:その前に、オレ達が、理事長室を出る前に、
    理事長は、どんな顔してたんだ?
GM:表情はわかりません。
   すぐに、椅子をクルッと回して、後ろを向いちゃいましたから。
ライル:なるほど、了解。
GM:では、シーンを続けますよ。
   今、皆さんは、職員室にいます。
ケイオス:「短い付き合いになるかもしれんけど、よろしく頼む」
ライル:「諸所の事情で、短いお付き合いをすることになりました。
    よろしくお願い致します」
学院長:「――では、皆さんには、明日から、
    職務につきながら、調査をして頂きます。
    イルスさんと綾さんには、学院寮を一室用意しました。
    ライルさんとケイオスさんは、宿直室を利用して頂きます」
ケイオス:「了解しました」
ライル:「宿直室が使えるのは、何かと好都合だな」
綾:私とイルスさんは、同室なんですか?
GM:もちろん、一緒の部屋です。
   その方が、都合が良いですからね。
イルス:まあ、そうだよね……、
    ヘタに、他の生徒と一緒になったら、厄介だし。
綾:そうですね〜、まあ、私は気にしませんし。
イルス:「相部屋……気にしない」
    うん、気にしない事に、一人で決定。(笑)
綾:「ん〜……」
  何か面白い事を思いついたようにイルスを見る。
イルス:「うん? 綾ちゃんどうしたの?」
綾:「いえいえ、部屋に着いたら、
  『女の子らしく演技するため』のレッスンをみっちりやろ〜かと」
  凄く素敵な笑顔で、イルスさんに微笑みます。(笑)
イルス: 「ええっ!? い、いやいや……、
    いいよいいよ、そんなの!」(あせあせ)
綾:「いやいやいや、イルスさんも結構有名ですから」
  演技は、しっかりしておかないと〜」
イルス:「ゆ、有名? そんなこと知らなかったよ〜」
ケイオス:「…………」
     微笑ましそうに眺めてよう。
学院長:「――ああ、それと、ライルさん?」
ライル:「はい……?」
学院長:「こちらは、音楽教師のランティス先生です。
    授業の際は、先生の指示に従ってください」
    と、黒髪の、割りとイケメンの先生を紹介してくれます。
ライル:「あ、はい、分かりました。
    どうも、はじめまして、ライル=フィッシャーと言います。
    短い間ですがよろしく」
ランティス:「おお、あなたが、あの『伝説の再現者』……、
      『奇跡の歌い手』と有名なライルさんですか。
      ぼくはランティスといいます。よろしくお願いします」
      と、握手を求めてきます。
ライル:「あ、その、伝説とか奇跡とかは、
    あまり言わないでおいて下さい」(汗笑)
    握手を返しながら、一応、言っておこう。
GM:では、ライルは、ここで、
   アルケミスト判定をしてください。目標値は10です。
ライル:ここは、ブーストしとくか?
    (ころころ)おっ、クリティカル♪
GM:では、ライルは、握手したライルの手に、違和感を覚えます。
   具体的には、なんか人間の手っぽくない。
   普通の人なら、絶対に気付けない違和感……、
   アルケミスト技能を持つライルだからこそ気付けました。
ライル:(ん? なんだろう……、
    ランティス先生の手は、なんつ〜か……?」
    手の感触を再確認するように、にぎにぎしつつ……、
ランティス:「では、ぼくは、ちょっと用事があるので、失礼します」
      そのライルの表情の変化に気付いたのか、
      ランティスは、逃げるように職員室を出て行きます。
ライル:「あ、ランティス先生!
    むう、しまった。やっぱり気にしてたのか?」





―― PHASE-08 調査開始 ――


GM:では、コゼートに、学院寮と、
   宿直室場所を、案内してもらった後は、自由に動けますよ。
   ここから、調査開始です。
ケイオス:「さて、弟者に調査を頼みたいところが、
     数箇所あるのだが……良いかね?」
ライル:「んっ? 別に構わんぞ?」
ケイオス:「『美術準備室にある婦人の肖像画』と『音楽室の鉢植え』だ。
     鉢植えの方は配置場所と、数を確認してくれるだけで良いんでね」
ライル:「分かった、肖像画は、やっぱり一番に気になってたんでな。
    言われずとも行くつもりだった」
ケイオス:「宜しく頼む。それと、綾にイルス」
     生徒達から、それとなく『下駄箱の不思議な手紙』、
     『夜の廊下の足音』、『開かずの扉』について聞き出してみてくれ」
綾:「はい、おぢさま♪」
  鮮度バッチリの情報を聞き出してみせますよ〜!」
イルス:「……え〜と『はい、おぢさま』で良いのかな?」
    綾ちゃんにならってみる。(笑)
ケイオス:「……私、まだ26なんだけどなぁ」(遠い目)
ライル:「うぐぐぐぐぐ……」(←笑いを堪えている)
ケイオス:「『夜の音楽室のピアノ』は……、
     今日の夜にでも裏を取ってみるつもりだ。
     『空に広がる一対の悪魔の翼』は、
     今から、掃除がてら確認してこようと思う」
イルス:「うん、わかったよ。それじゃ、みんな頑張ろう」
ライル:「分かった、とにかく、皆、無茶はするなよ?」
ケイオス:「ああ、弟者こそ無茶をするなよ?」(くっくっくっ)
ライル:「おら、その悪魔の笑みは何を意味してるんじゃい!?」
ケイオス:「べ〜つに〜」(目を逸らす)
ライル:「こ、こんのふしだら長男甚六があ〜」
    と、歯噛みしつつも、何時もの兄者に戻ってホッとしている。
GM:では、そんな皆さんの話に、コゼートさんが加わってきます。
コゼート:「あの、私も、どなたかと同行しましょうか?」
     ちなみに、コゼートは、魔術科の先生です。
     それなりに、この学院についても詳しいでしょう。
ライル:「それじゃあ、同行お願いできますか?
    魔術に詳しい人がいれば心強いし」
コゼート:「では、ライルさんと一緒に行動しますね。
     こういう調査にはお役に立てないかもしれませんが、
     学院についてのことなら、何でも訊いてください」
ケイオス:「しっかりと、エスコートしろよ」
綾:「義姉様になるかもしれないですしね〜。
  しっかり仲良くしておいて下さいね♪」
  コゼートに聞こえないよう、小声で言います。
ライル:「わ、わあってらい! おんのれ〜、
    ここぞとばかりに、人を玩具にしよってからに!」
ケイオス:「逆さ。今、玩具にせずに、いつ玩具にするのだ」
ライル:「ええい、さっさと調査行ってしまえ! この四次元酒樽!」(涙)
ケイオス:「はっはっはっ!
     では、ご希望通り、退散するとしようか」
イルス:「ま、まぁ、とりあえず……、
    方針は、大体、そんな感じで決まりで良いのかな?」
ケイオス:「うむ、では、調査開始といくか」
GM:調査を分担するなら、各自、調査対象や、
   場所などを指定して、質問してください。
   その都度、お答えしますので。
一同:了解〜。





―― PHASE-09 屋上での語らい ――


ケイオス:「さてと、学園の全体的なシルエットと、夕陽の方向から……」
     夕陽の方向によって、学院の影が、
     悪魔が翼を開いているように見える位置を推測してみるが、どうだ?
GM:まあ、普通は、そう考えるでしょうね。
   しかし、そういう風に見えるような場所は無いです。
ケイオス:むう、やはり、そう簡単にはいかんか。
GM:ただ、ケイオスが、そうやって、学院を見渡しているなら、
   屋上に人影が見えますよ。
ケイオス:「……む?」
     人影の正体は、ピンと来たかもしれんな。
GM:はい、その人影は、学院長のミリエルですね。
ケイオス:……話を、聞いてみるか。
GM:では、屋上に移動します。
   ケイオスが、屋上にいくと、学院長が、夕暮れの景色を眺めています。
学院長:「あら、アル――ケイオスさん、早速、調査開始ですか?」
ケイオス:「……ええ、そんなところです」
     彼女が言いかけた名前には、気付かないフリをする。
学院長:「ここに来た、ということは、学院の七不思議と、
    幽霊騒ぎには関連があると考えたわけですね。
    流石、本職の方は仕事が速いです」
ケイオス:「はい、まずは、時間的にも調査し易い、
     『空に広がる一対の悪魔の翼』ってヤツを調べてるところです。
     しかし、そう結びつくと言う事は……何かご存知なんですか?」
     と、言いつつ、隣に並び、夕焼けを見る。
学院長:「悪魔、ですか……そういえば、
    今では、そんな噂になっていたのでしたね」
ケイオス:「昔は、どんな噂だったのでしょう?」
学院長:「この学園が創設された時は……、
    悪魔ではなく、天使の翼だったんです」
ケイオス:「天使の翼……ですか、ソレはまた、夢のある話です」
学院長:「ええ、でも、学院の歴史資料には、
    天使が舞い降りた、といった記述は無いんですよ?
    不思議なお話ですよね?」
ケイオス:「まったくです。大方、慌てモノの誰かが、
     何かと見間違えたんでしょう」
     煙草を取り出そうとして……止める。
学院長:「ただ、天使と悪魔……噂の内容が、
    入れ替わった時期は、ハッキリしています」
ケイオス:「――それは、いつ頃で?」



学院長:「……『あの日』です」

ケイオス:「――っ!?」
     それだけで理解し、息を呑む。



学院長:「ああ、そうそう……、
    七不思議を調べるなら、図書室にある、
    学院の過去の資料が、役に立つんじゃないかしら?
    司書には、私の方から話をつけておきますね」
    話題を変えるように、努めて明るく言うと、
    学院長は、屋上の出入り口へと向かいます。
ケイオス:「学院長……?」
学院長:「……彼女も、ここから見る夕日に染まった景色が好きだったわね」
    すれ違いざまに、そう呟き、去っていきます。
ケイオス:「……ええ」
     ただ、小さく呟くように応える。
GM:では、ここで、別のメンバーへと場面を移します。
ケイオス:なあ、GM? これは、PLとしての意見だが……、
     もしかして、噂の悪魔の翼って、黒かったりするのか?
GM:まあ、普通、悪魔の翼ってのは、黒いでしょう?
ケイオス:もしかして、悪魔の翼の正体って――
GM:さあ? そうかもしれないし、
   そうじゃないかもしれませんね。
ケイオス:……まあ、取り敢えず、
     まだ、日が暮れるまで時間はありそうだし、
     図書室にでも行って、資料を漁ってみるかね。
GM:では、ケイオスが図書室に向かうと、
   ちょうど、司書さんが、扉に鍵を掛けています。
ケイオス:「むっ……今から利用させて頂きたいのだが、時間オーバーかね?」
司書:「ああ、学院長から話は聞いています。
   申し訳ありませんが、利用は明日にして頂くけませんか?
   もちろん、事情は知っていますが、一応、規則ですので……」
   と、司書は窓の外を見ます。
   すでに、日は暮れかけている様子です。
ケイオス:「むぅ……了解した」





―― PHASE-10 おねえさまの誘惑? ――


GM:さて、ライルの出番ですが……、
   まずは、何処に行きますか?
ライル:「物言う婦人画……噂の出所はシャハルナーズ=マドレーヌ……、
    アロエッテのお母さん……ぶつぶつ……」
    勿論、わき目も振らずに美術室に向かう。
コゼート:「美術室ね……こっちですよ」
     と、特別教室棟に案内され、
     コゼートの手で、準備室の鍵が開けられます。
ライル:「ってことは、少なくとも、二十数年前から出ている噂……」
    ブツブツと呟きながら、後に続く。
コゼート:「ああ、例の七不思議ね……、
     あれって、学院創設時のモノから、
     つい最近のものまで、色々と混ざってたりするのよね。
     だから、この肖像画の噂は、
     比較的、新しい部類に入るんじゃないかしら?」
GM:準備室を探せば、割とあっさりと、
   件の貴婦人の肖像画は見つかります。
ライル:「時間的には、てんてんばらばらってことですか?
    この学校の創設って、何年前でしょうか?」
コゼート:「そうねぇ、かなり古いそうよ?
     なにせ、古代魔法王国時代からあるって話だから。
     創設時は、まだ共学で、名前も『スュールメール学院』だったの。
     今のモントレイユ……女学院になったのは、割りと最近ね」
ライル:「なんとまあ、古代からの伝統校ですか……、(呆然)
    って、最近、女学院になったと?」
コゼート:「ええ……ざっと10年くらい前ね」
ライル:「やっぱり、男子生徒の数が少なくなったのが原因とか?」
    肖像画を、手でそっと撫でながら訊いてみる。
コゼート:「ごめんさない……、
     それについては、この学院ではタブーなのよ」
ライル:「あ、すいません。
    ついつい、道にそれた質問を……」(ぺこり)
    十年前までは、共学だった。
    そして、先日の兄者の『先生』……、
    先程までの、何か知ったふうな様子……やはり……、
    まあ、それはともかく……、
    肖像画に、特に変わった所はあるか?
GM:はい、ライルが触っても、ウンともスンとも言いません。
ライル:「最近、肖像画が話しているのを見た生徒はいますか?」
コゼート:「そうねぇ……そういう噂は聞かないわね」
ライル:「ですか……目撃者は無し、と」
    お〜い、何か心当たりはありますか〜?
    って、何、アホやってんですかね」(苦笑)
    と、例のペンダントを目の前でプラプラさせてみる。
ペンダント:『…………』(わたしはホントに聞いたのよ〜!)
      プラプラさせてたら、たまたま、目に刺さった。(笑)
ライル:「ぐ、ぐほわっ!! 目が、目がああああっ!!」(じたばた)
    しばらく、体を屈めて悶絶する。
コゼート:「あらあら、大丈夫?」
     と、ライルに、顔をグイッと寄せる。
ライル:「うぐぐぐっ、な、なんとか……って、ええっ!?」
コゼート:「それにしても、本当に、
     あの人にそっくりなのね……」(にじりにじり)
ライル:
「あはははは、いや、本当、彼そっくりなんですよね。
    
ま、まあ、彼女との出会いも、それがきっかけのようだし、
    
それはそれで悪くないというか、むしろラッキーだったり?
    
って? す、すいません?
    
その、ゆっくり追い詰めるような、
    足取りはなんでせうか?
    
マイシスターかっこよて〜い!?」(汗)
コゼート:「そういえば、最近、会ってないのよね」
     にじりにじりと、妖艶な笑みを浮かべて急接近。(笑)
ライル:
「お、オスっ!! 会っていないのでしたら、
    
是非とも、機会を設けて、
    無理矢理にでも会いに行くべきではないかと!
    
おにーさんも大喜びでラヴモード突入ですよ!
    
ボ、ボクは、おにーさんでも
    近衛騎士でもないんだなー、あははは!!」(滝汗)
コゼート:「……な〜んて、冗談よ♪
     ふふっ、慌てちゃって可愛い♪」
     身を離して、ツンッとオデコを突付く。
ライル:「…………」(真っ白)
コゼート:「――さあ、次に行きましょうか?」(るん♪)
ライル:「お、オスッ、お供します……おねえさま」
    ううっ、寿命が、十年は縮まった気分だ。(笑)





―― PHASE-11 開かずの間の南京錠 ――


GM:さて、次は、イルスの番ですが、どうします?
イルス:え〜っと、転校初日だから……、
    やっぱり、お約束通りの質問攻め?
GM:いえ、今は夕方なので、すでに放課後です。
   生徒達にも紹介されてないので、それは、明日の朝ですね。
イルス:じゃあ、『開かずの扉』かな?
GM:では、副院長のジャンが、噂の元になってるを教えてくれます。
   場所は、ライルも向かった特別教室棟の最奥の部屋です。
イルス:「うーん、やっぱり、
    どう考えても、慣れるものじゃないよなぁ……」
    いつも、スカートとか、女子制服とか、もうトホホだよ。
    男子制服すら着たことないに……、
    まあ、それはともかく、調査の基本は足だし、そこに向かうよ。
GM:その教室は、二枚開きの扉の部屋で、
   今は、物置として使われてるみたいです。
   本来なら、特別教室の一つなんですが、
   今のところ、使う予定が無いので、物置扱いされてます。
   ちなみに、鍵も掛かっていますが、
   ちゃんと、職員室から鍵も借りて来たことにして良いですよ。
イルス:最近は、使われてない、ってこと?
GM:はい、少なくとも、教室としては使われてない。
イルス:「……よし」
    取り敢えず、扉を前にして、
    鍵を片手に持ち、意を決して……、
GM:……開けますか?
イルス:
「ナーフ〜、怖いから一緒にいて〜」
    と、窓から、ナーフを呼ぶ。(笑)
GM:では、鍵を開け、ナーフと一緒に、部屋に入ります。
   部屋の中は、埃っぽく、本当に、ただの物置です。
イルス:「……物置だね、話としては分かりきってたけど」
    キョロキョロ、と部屋を見回して、足を踏み入れる。
GM:では、そこで、エージェント判定してください。
イルス:その技能は無いから、平目で……、
    でも、正直、判定はしたくないよ〜。
GM:ファンブるからですか?
イルス:うん……(ころころ)
ほらきたっ!(笑)
GM:出目が11だから……、
   はた迷惑な幸運発動ですね♪
イルス:でも、周りに人はいないよ?
GM:ちゃんといるじゃないですか、ナーフが♪
イルス:――はい?
GM:というわけで、イルスは、埃に足を滑らせて転倒します。
   そして、傍にいたナーフを、
   下敷き
(スカートの中身で)にします。(笑)
イルス:「わ、わっ!? ち、ちょっと、ナーフ!
    そんなに、わたわたしないで――
ひゃんっ?
GM:で、転倒して視点が下がったおかげで、
   イルスは、埃の積もった床に足跡を発見します。
イルス:「足跡だね、ナーフ……って、暗いし見えないか」
    ナーフを小脇に抱えて、おでこをぐりぐりしつつ、よく調べる。
GM:気が付けば、足跡は、割りとはっきり見えます。
   入口から、物置の一角へと続いていて、
   しかも、何度も往復してる感じです。
イルス:見える足跡、ということは、
    出来てから、それほど経ってないよね?
GM:はい、それこそ、つい昨日のモノまであるっぽい。
イルス:何か目的があって歩いてるように見える?
    それとも、ただただ、往復してるだけ?
GM:目的があるように見えますね。
   なにせ、足跡は、必ず、物置の一角へと続いてますから。
   ようするに、何か出し入れしてるっぽい。
イルス:じゃあ、その足跡を辿って、その先に何があるか調べるよ。
GM:その足跡を追っていくと、古い色んな教材に混ざって、
   人間大の女性型の人形が置いてあるのが、特に目立ちます。
イルス:「……人形〜?」
    え〜と、それは、何かの教材として使いそうな物に見える?
GM:一見したところ、教材とは、とても思えないですけどね。
   調べるなら、メイガスかアルケミスト技能です。
イルス:「目立つのはコレだけど……コレが目的なのかな?」
    ケイオスさんを呼んでくるのが早そうだなぁ。
    自分での調査は放棄。ファンブルしたら困るし。
    で、この人形って古そう?
GM:物凄く古そうです。ただ、他の教材は埃がつもってるのに、
   その人形は、とても綺麗です。ちゃんと、お掃除されてます。
   もちろん、人体模型とかじゃないですよ?
   ちゃんと、ドレスも着せられてますからね。
イルス:どんな女性の人形?
    造詣とか髪とか服装とか……あと、1分の1かな?
GM:1分の1でしょうね。イルスの身長ほどあります。
   シンプルな白いロングドレス、髪は金色のロングヘアーで、
   蒼い瞳の、とても美人な人形です。
イルス:「う〜ん、僕じゃ詳しいことはわからないけど……綺麗な人だね。
    それに、大事にされてるみたい」
    ねえ、GM、この部屋に窓はあるの?
GM:もちろん、ありますよ。
   ただし、鍵は掛かってるし、カーテンは閉じてるし、
   積み上げられた教材のせいで、窓の開閉は無理でしょうね。
イルス:ふ〜ん、じゃあ、この部屋の調査は、
    これ以上は、僕じゃ無理だし、戻ろうかな。
GM:では、部屋を出る時に、イルスは、
   出入り口の扉の内側のノブに、
   南京錠のような物がついているのを発見します。
イルス:……南京錠?
GM:それは、初音島でも見た『アレ』に酷似してます。
イルス:あ〜、なるほど……、(汗)
    なんか、色々と予想がついたかもしれない。
GM:で、どうします?
イルス:「…………」(汗)
    それには触らずに戻るよ。
GM:では、ここで、イルスのシーンは終了です。





―― PHASE-12 学院寮と謎の手紙 ――


綾:「扉の方は、イルスさんに行って貰いましたし……、
  わたしは、もう少し聞き込みした方が良いですね。
  他の七不思議は、時間帯が合わないし……」
  弁慶さんの情報と似たような感じだろうけど、
  聞き込みするなら、何処が出来そうですか?
GM:では、すでに下校時間は過ぎているので、
   聞き込みするなら、学院寮ですね。
綾:「何か、有力な情報が掴めると良いんですけどね〜」
  じゃあ、学院寮に行きます。
GM:では、綾が、学院寮に行くと、
   寮の玄関あたりで、数人の女生徒が集まって、
   何やら話し込んでいます。
綾:ふむ、割って入ると、話が中断されるかもしれないので、
  コッソリと聞き耳を立てましょう。
GM:では、会話の内容をまとめますと、
   とある女生徒の下駄箱に、例の手紙が入っていたようです。
   で、生徒はもちろん、七不思議を知っていますので、
   それを不気味に思っているのが半数、それとは逆に、
   何やら黄色い声を上げているのが半数ってところです。
綾:2つのグループに分かれてるんですね。
女生徒A:「これって、例の手紙ですわよね? なんだか、不気味ですわ」
     と、不気味がっているのが、生徒Aのグループで……、
女生徒B:「でも、もしかしたら、相手は、
     素敵な殿方かもしれませんわよ?
     わざわざ、忍び込んでくるなんて、大胆ですわね〜」
     と、黄色い声を上げているのが、生徒Bのグループです。
綾:殿方? う〜む、話を聞くだけだと、ここまで、ですかね?
GM:まあ、そうですねぇ。
綾:「ええと……ごきげんよう?
  皆さんは、何をお話されているんですか?」
  今、通り掛かったところを装って、話し掛けます。
女生徒A:「あら、ごきげんよう……いえ、はじめましてかしら?」
綾:「あ、はい……そうです、はじめまして。
  今日、転校の手続きが終わりまして、明日からお世話になります」
女生徒A:「転入生かしら? それなら、
     ご存知なくても仕方ありませんわね。
     実は、例の手紙が、この子の下駄箱に入っていましたの」
     と言って、その女生徒Aは、
     眼鏡を掛けた気弱そうな女生徒が持つ手紙を、綾に見せてくれます。
GM:その手紙には、ただ、大きく、
   『?』マークが書かれているだけです。
綾:じゃあ、手にとって、裏返したりしてみる。
  『?』しか書いてないってことは、差出人も書いてないですよね?
GM:裏には何もありません。
   内容以外は、何の変哲も無い手紙です。
   差出人も書かれていません。
   ついでに言うと、使われている紙も、普通の紙です。
綾:(特に加工された様子無し、と……本当に、ただの手紙ですね)
女生徒B:「ねえ? あなたは、どちらだと思います? 
     わたしは、絶対に、殿方からの恋文だと思うのですが?」
女生徒A:「そんなことありませんわ。
     こんな不気味な手紙、すぐに捨ててしまうべきですわ」
綾:「う〜ん……そういえば、
  手紙を貰う人って、決まってたりしませんよね?」
女生徒A:「さあ、そこまでは……」
綾:「じゃあ、同じ手紙を何枚も貰う、とかはありますか?」
女生徒B:「そういう話は聞いた事はありませんわね?
     尤も、わたくしも、手紙を貰った全ての方を、
     把握しているわけではありませんし……」
綾:「一枚だけだったら……う〜ん、判断材料が少ないので、
  何とも言えませんが、愉快犯の可能性も捨てきれないですし……、
  少なくとも、この手紙は『普通の手紙』です。
  おまじないとかが掛かってる様子もありませんし……」
女生徒A:「そうなんですの? 随分とお詳しいのですね?」
綾:「こんな見た目でも、魔術を少し齧ってるのですよ〜」
  エッヘンと、少し胸を反らせる。だんだんと地が出てきました。
GM:と、そんな話をしていると、寮長と思われる女性がやってきます。
寮長:「あなた達、いつまで、そんなところで、お喋りをしているのです?
   はやく、自室に戻りなさい」
   パンパンと手を叩きながら、女生徒達を解散させます。
   そして、落としていったのでしょう。
   綾の足元には、例の手紙が落ちています。
綾:「……ん?」
  取り敢えず、拾っておきましょう。





―― PHASE-13 夜の音楽室 ――


GM:まだ、時間はあるので、ライルに場面を移します。
   次は、音楽室で良かったですか?
ライル:うむ、まずは、第1音楽室に行って、鉢植えを確認しよう。
GM:では、3つある音楽室のうち、第1音楽室に移動します。
   音楽室には、新品ピカピカのグランドピアノが置かれています。
   ちなみに、窓際に置かれた鉢植えの数は3つです。
ライル:「鉢植えの噂が出たのは、大体、何時頃からですか?」
コゼート:「さあ? 気が付くと、いつも数が違ってるの。
     まあ、きっと、誰かが動かしてるだけなんでしょうけど……、
     噂が出たのは……詳しくは知らないけど、
     だいたい10年くらい前らしいわ」
ライル:「いたずら好きな幽霊の仕業って事も考えてみた方がいいですね。
    なにせ、幽霊っても千差万別で……、
    まあ、冗談はさておき……もしくは、『勝手に動き出す』か?」
    そういや、夜中に、ピアノの音が聞こえる、という話もあったな」
コゼート:「ピアノに関する噂は、
     もしかしたら、一番新しいかもしれないわ。
     なにせ、一年前くらいから耳にするようになったから……」
ライル:「一年くらい前からですか。
    どういう人物が弾いていたかまでは……不明ですか?」
コゼート:「それはわからないわ。
     だって、夜中にピアノが鳴ってたら、
     怖くて確認なんて出来ないでしょ?」
ライル:「まあ、確かに……、
    で、ピアノを新調したのも、やっぱり、一年前くらい?」
コゼート:「そうね……前に使っていたピアノが、
     だいぶ、古くなっていたから、買い換えたのよ。
     古くなったといっても、まだまだ使えたんだけど……、
     綺麗な音色のアップライトピアノだったわ」
ライル:「やはり、もう廃棄してしまったわけですか?」
コゼート:「そんな勿体事しないわよ。
     この学院の卒業生が経営してる店があって、そこに寄贈したそうよ」
ライル:「まあ、そうですよねぇ……、
    何にしても、こりゃ、皆で集まって確認すべきことだな」
コゼート:「さて、と、だいぶ、日も暮れてきたし、
     そろそろ戻りましょうか」
GM:と、そんな話をしつつ、音楽室を出ようとすると、
   ランティスに、バッタリとでくわします。
ランティス:「おや、ライルさんにコゼート先生……早速、調査中ですか?」
ライル:「はい、まあ、理事長から、
    『ちゃっちゃと速やかに解決せいっ!』と言われてますので……、
    あ、そうだ。先程は、どうもすいませんでした」(頭下げ)
ランティス:「いえ、こちらこそ失礼しました。
      教師でありながら、あまり、人付き合いは上手い方ではなくて……、
      では、生徒達の為に、調査の方、よろしくお願いします」
      と言うと、工具箱を持って、
      ライル達が出てきたばかりの音楽室に入っていきます。
ライル:「あれ? 工具箱なんか持って、何するつもりなんだろ?」
コゼート:「きっと、ピアノの調律をするのよ。
     赴任して、まだ、一年だけど、
     とても仕事熱心で、優秀な先生なのよ」
ライル:「そっか、楽器を大事に、常に念入りに整備してるんだな」
    と、そんな話をしているところで、
    同じ特別棟にいたわけだし、ちょうど、
    物置から出てきた、イルスと合流したことにしましょう。
ライル:「お〜い、イルス〜、そっちは捗ってるか〜?」
イルス:「こっちは……何か、ちょっと……いや、随分とヘンだった」
ライル:「ふむ、と言うと?」
イルス:「まぁ、皆が集まった時に話すけど……、
    何だか、人が出入りしてる跡があった」
ライル:「開かずの扉に、出入りの跡ってことか。
    分かった、詳しくは、後で聞くわ」
イルス:「で、そっちはどんな感じだった?」
ライル:「こっちは、状況の再確認って感じだな。
    皆で調査しないと、真相は掴み難いかもしれん」
イルス:「じゃあ、これからどうしよう? 一度、戻る?」
ライル:「ああ、こっちは、見るもの見たしな。
    おっと、取り敢えず、他の音楽室の鉢植えも見てくる」
イルス:「それじゃあ、それを確認してから、宿直室だね」
GM:第2、第3音楽室の鉢植えの数も3つずつです。
   場所も、窓際で、第1音楽室と同じ。
   ただ、第2と第3の部屋は、第1の部屋と違って、ピアノはありません。
ライル:(あれ? オレ、なんで、イルスと普通に会話してんだろ?
    ってか、違和感が全然無いし……っ!!)





―― PHASE-14 ケイオスの過去 ――


GM:では、調査初日の夜……、
   皆さんは、宿直室に集まりました。
   卓袱台を囲んで、お茶でも啜りつつ、情報交換をしてください。
   もちろん、茶請けの煎餅も完備されてます。
ケイオス:「カクカクシカジカ――
     というわけで、情けないが、あまり進展は無かったな」(ずずー)
ライル:「こちらも、総合すれば、
    『一見怪しくない』という事を確認しただけだな。
    ただ、ピアノの搬入の時期と、夜中の演奏の時期が、
    大体、同じというのは念頭に入れて欲しいところだ」(ばりばり)
綾:「わたしの方は、あまり収獲無しです。
  コレくらいしか……」
  と、例の手紙を、ケイオスさんに差し出します。
ケイオス:……手紙の内容が知りたいのだが?
GM:文面も何も、ただ、便箋に、
   大きく『?』が書かれてるだけです。
   ただ、ケイオスは、その手紙を見たら、
   物凄く複雑な心境になるでしょうね。
   懐かしいというか、こっ恥ずかしいというか……、
綾:「ただの紙と言いますか……、
  何かの、願掛けみたいな感じですかねぇ?」
ライル:「『?』マークが恋文、ってやつか?
    もしかしたら、本当に『他愛のない』ことなのかもしれないが……、
    それ、出したヤツって、妙に回りくどい事が大好きというか、
    相当の照れ屋と見たな、はっはっは〜」
ケイオス:「ちなみに、この手紙の持ち主は、
     どう言う会話をしてた?」
     恐る恐る聞いてみよう。
綾:「ん〜、殿方から貰ったんじゃなかって、黄色い悲鳴を――」
ケイオス:「…………(バタッ)」
     無言で、卓袱台に突っ伏した
綾:「……ど〜したんですか?」
ライル:「――兄者?」
ケイオス:「……1つ、白状する」
     突っ伏したまま、片腕上げる
綾:「……はい?



ケイオス:
「ソレな……噂の語源、私だわ」
一同:
「はいぃぃぃ?!」



イルス:「ど、どういうこと〜?」
ライル:「よし、訂正する。
    その『?』の意味は『ぶっ殺すぞ? ビギナーズ』だっ!」
ケイオス:「違うわーーーーー!!」
     復活し、弟者をスリッパではたく。
ライル:「おうっぱしゃー!!」
    思わず、卓袱台に頭をぶつける。
GM:さて、ケイオス……?
   噂の根源について、全て話しちゃって良いなら、GMが代弁しますが?
ケイオス:うむ、腹は括った、任せる。
     と言うか、アレを私の口から語るのは、とてもとても……、
GM:では、僭越ながら、GMが語りましょう。
   むか〜し、むかしの〜ことじゃった〜……、(日○昔話風に)



【世界で一番短い手紙の物語】

 それは、かつて、この学院が、
まだ、共学だった頃の、少年と少女の物語――

 その少年と少女は、とても仲良いでした。

 少年は、少女に恋をしていました。

 しかし、どうしても、
想いを伝える勇気を持てずにいました。

 それでも、少年は勇気を振り絞り、少女に手紙を送ることを決意します。

 ですが、自分の想いを上手く言葉に出来ず……、

 いや、言葉にすることで、今の関係が、
壊れることが怖くて、手紙を書くことができません。

 結局、少年は、手紙に、差出人の名前すら書かず、
ただ『?』とだけ書いて、少女のゲタ箱に入れました。

 すると、次の日、少年のゲタ箱には、
『!』と書かれた手紙が入っていました。

 見れば、少年の隣には、少女の笑顔……、

 文面も、差出人の名前が無くても、
少女は、その手紙の内容が、誰からのものなのか、判ったのです。

 何故なら、少女もまた、少年のことを――



GM:――以上、おぢさまの、赤裸々な若気の至りなお話でした。
ケイオス:「…………」
     突っ伏したまま、語り終える。
一同:「…………」(呆然)


 語られる、ケイオスの過去――

 その予想外の内容に、
流石に、一同も、驚きを隠せない様子……、

 まあ、無理もないことでしょう。

 なにせ、今のケイオスからは、
とても想像が出来ない内容なのですから……、


ライル:「ふむ、青春の甘い思い出というやつか。
    確かに、照れ屋な所業ではあるが、そことなく粋を感じるな」
イルス:「……こらこら、ナーフ」
    くっくっく、と笑ってるナーフを嗜める。
ライル:「こら、ナーフ! 人の恋話を笑うもんじゃない」
綾:「ん〜と……じゃあ、これは恋文ですか?」
  ジ〜ッと見て、はたと気付きます。
  さっき、誰に、コレを渡そうとしてたっけ?
GM:……ケイオスでしょ?
綾:「――はうあ?!」
ライル:「綾っち、どうした?
    なんか、動揺が激しいぞ?」
ケイオス:「……どったの?」
綾:「ああああ、いやべつになにもないですよ。
  ええなにもないですってば、どうもしないから、
  特に気にしないで下さい、ケイオスさんっ!」
ケイオス:「……まぁ、いいか。(首傾げ)
     というわけで、今、生徒達の間で、この手紙が、
     どういう話になっているのか、ある程度、訊いてもらえると有難い」
綾:「コレが、何なのかは、皆は知らないみたいですよ?
  恋文かも〜、という噂は立ってますけど……」
ライル:「まあ、それは互いに、
    心通じ合う者達のみに理解できる符合だからね。
    外部の人間が、そうそう、理解デキルモノデハナイダロウ?」
ケイオス:「そうだと思いたいのだが…不思議だ。
     なんで、噂として広がったんだろう?」
イルス:「うん……恋文の定型となってるならともかく、
    そうじゃないなら、なんで出回ってるんだろう。
    ?マークだけの手紙なんて、こう言っちゃあれだけど、
    そうそうない気もする。」
綾:「ケイオスさん、その……、
  あの、ジャム……でなくて、アルナワーズさんの件なのですが……、
  その……ごめん、なさい」
  ちょっと気まずそうに、伏目がちに、深々と頭を下げる。
ケイオス:「気にするな。君は何も知らなかったわけだからな」
     穏やかに笑みを浮かべ、頭を撫でよう。
綾:「――ん」
ライル:「手紙ノ意味ヲシッテイルモノガ、
    ヒロメテイル……ト……イウ……コト……ナ、ノ……カ?」
    頭から煙が出始めている。
イルス:「ライルさんライルさん、煙出てる!」
ケイオス:「落ち着け弟者……、
     だが、そうとしか考えられん、か」
     考えても埒があかんかもしれんが……しかし、気になるな。
     と、目を閉じて黙考しつつ、その間も頭撫では続行。(笑)
綾:「あ、う〜……」
  なんとなく、顔が緩んできました(笑)
ケイオス:「――ん? スマンな、気安く撫で続けたりして」
綾:「あ〜、別に良いんですけど、ね……その、安心できますし」
ライル:「――ぷしゃ〜っ!!」
    クール頭が限界に耐え切れず……ばたり。
イルス:「ああっ!? 長考しすぎで壊れた〜!?」
ライル:「ええい、誰が壊れてると!?」(むくっ)
ケイオス:「……復活、早くなったなぁ」(思わず呟く)
ライル:「まあ、それはともかく、兄者……、
    正直、人の過去に、あまり踏み込みたくは無いのだが……、
    しかし、パズルのピースは、ほぼ揃いすぎてる」
    ここで、最後の残りを、はめ込みたいのだが、いいか?」
ケイオス:「……構わん。言ってくれ」
ライル:「すまんな。ここまできたら、
    知らないフリをする方が辛くてな」
綾:ライルさんの言葉を聞き逃さないように、耳を傾けます。
イルス:ナーフともども、じっと黙って聞く。
ライル:「ケイオス=ダルクは、実の名に非ず。
    そして、この学校に在籍していた生徒だった。
    兄者の年齢が偽りでないのなら、
    この学校が男女共学だった頃に在籍していたことになる。
    そして、ジャムシードさんと手紙のやりとりを経て……、
    いや、ずっと前から好きだったのが、手紙の一件で晴れて恋仲となった。
    そして、何が起こったのかは分からないが……、
    何かの無慈悲な事象によって、ジャムシードさんは亡くなった。
    彼は、絶望的な悲嘆にくれ、人生に、世界に絶望した。
    しかし、ジャムシードさんへの想いが彼を人生に繋ぎ止めた」
ケイオス:「…………」
     瞳を閉じたまま、ただ、静かに聴く。
綾:無言で、ライルさんの言葉を聞く。
  『亡くなった』と聞いたところで、目をきつく閉じる。
  大事な家族(ヒト)がいなくなったら……、
  わたしは……どうなんでしょう。
ライル:「やっと分かったよ……兄者の矛盾した両極端な性格の意味が。
    そして……ケイオスと言う名前の意味が。
ケイオス:「……1つだけ、訂正しなきゃいけないな。
     私を、この世界に繋ぎとめたモノ……、
     ソレはな、憎悪と憤怒、そして……、
     この胸に開いた、深淵の……虚無、さ」
     と言って、瞳を開く。
     その瞳には、様々な感情の混ざった、ドロリとした色しか無い。
ライル:「そうか……だが、悪いな。
    兄者のその言葉、信用できるし、また……できねえ」
ケイオス:「どう受け取るかは君達に任せるさ。
     私自身、君達と共にいる間は、
     光の中にいると、自覚できているのだからね」
ライル:「そういうこった。光の中にいると思ってる限りは、
    『憎悪と憤怒と虚無のみが自分を繋ぎ止めている』、
    なんて言われても信じられるか。
    憎悪と憤怒と虚無と喜びと光が混沌としている。
    『混沌(ケイオス)』……まさに、その名の通りだ」
ケイオス:「……ソレも、そうか。(苦笑)
     しかしな、『ライル』……、
     君も、いつか解る時が来るかもしれないし、
     来ないかもしれない……むしろ、解らない方が幸せかもしれない。
     けどな、世界は、運命は、女神は……人々に優しくない、と言う事を」
     笑みを消し、感情のない瞳と声音で言い切る。
ライル:「――ちっちっちっ、今度は、こっちから、1つ訂正させてくれ」
ケイオス:「……む?」
ライル:「女神は、外にいるもんじゃないぜ。
    自分の……(胸をぽんと叩いて)ハートの中にあるもんさ」
    自分が自分である限り、オレ達の中の女神様は、決して裏切らねえ」
ケイオス:「……くくく……はははは……、
     そうか……そうだな……」
     一瞬、あっけにとられ、笑いがこみ上げてくる。
ライル:「――ぐわっ!! 人が、折角、決め言葉いったってのに、
    そこで大笑いするか、こんちくしょ〜〜〜!!」
    立ち上がり、ギターケース持ち上げる。
ケイオス:「OKOK。弟者、ときに落ち着け。
     これでも褒めてるのさ……少し気が楽になったんでな」
ライル:「むうっ、とりあえず、信用しとくわ」
    ギターを下ろし、ドカッと座りなおす。
ケイオス:「しかし、そうだな……、
     自分が自分で、か……なあ、綾?」
綾:「……はい?」
  自分なりに、ライルさんの話を噛み締めてます。
ケイオス:「もしも、真実を……闇に踏み込む覚悟があるのなら……、
     『アルベルト=カーライソン』……、
     この名前について、学院長が副院長に話を聞いてみるといい」
     穏やかな口調で、綾に言う。
綾:「あはは、結構、厳しいですね……、
  わたし、闇に耐え抜く事は出来なさそうです」
  そこは、あっさりと、白状します。
ケイオス:「……ソレもまた、一つの選択さ」
綾:「でも、憶えておきます。
  だって……わたしは、諦めが悪いんですよ」
  と、最後の部分だけ呟きます。
ライル:「……?」
    綾っちの態度に、何時もと違うものを感じる。
ケイオス:「今、聞いた話も……、
     今、私が話した言葉も、忘れても良いんだぞ。
     君のような少女が受け止めるには、重過ぎるから」
綾:「なくすのは、怖いです……、
  家族とか、友達とか、ライルさんとか――ケイオスさんとか」
ケイオス:「ソレは、正直、嬉しいが……」
イルス:「……よい、しょっと」
    話を大体聞いた後、ゆっくりと立ち上がるよ。
ケイオス:「イルス……?」
イルス:「ケイオスは混沌の意。
    憎悪、憤怒、虚無、どれも僕にはわからない感覚……、
    けどね、僕にとっては、ケイオスさんは、
    ケイオスさん以上でも、それ以下でもない。
    だから、まぁ、もしも頼りたい時は、そんな具合で頼ってね」
ナーフ:『ま〜……イルスもイルスだしな。
    お前、“現在”しか信じねぇからな〜』
ライル:「まあ、あれだ……、
    オレ達と一緒にいる間は光の中、って言うのなら、
    取り敢えず、あんたが『名前を取り戻す』まで、
    お節介焼かせてもらうからな。覚悟しやがれ♪」
    なあ、イルス、綾っち?
    この飲んだくれが、社会復帰するまで面倒見てやろうじゃないか」
イルス:「うん、それは任せて」
綾:「ええ、ま〜っかせてください!」(←態度豹変)
GM:では、その夜、ケイオスとライルは、
   宿直室で、熱い兄弟愛を確かめ合い、
   イルスは、綾に学院寮で『女の子』らしさを教わり……、
   静に、夜は更けていきます。(笑)
ケイオス:――嫌な表現だ?!(爆)
イルス:一体、何を教わったの!?(爆)
ライル:折角、シリアスに決めたのに、
    どうして、わざわざ、オチをつけるかなっ!?





―― PHASE-15 転入生の挨拶 ――


GM:で、次の日の朝ですが……、
綾:「昨夜は、お楽しみでしたね♪」(含み笑い)
  朝、ケイオスさん達に会ったら、開口一番に言っちゃいますね。
ケイオス:「……そぉい」
     無言でチョップしてやろう。
綾:「――あうっ」
ライル:「はっはっはっ!
    スカートめくっちゃうぞ、コンチクショウ!」
GM:でも、ライルが、それをやろうとした瞬間に、
   母者のペンダントが、死角からのフラッシングフック♪
ライル:「――ぬぼあっ!?」
GM:まあ、そんな微笑ましい光景はともかく、
   イルスと綾は、生徒として、学院に登校します。
   で、朝のHRで、転入生として、紹介されますよ。
   ちなみに、クラスの担任は、コゼートさんです。
   というわけで、教壇の上で、それぞれ、自己紹介をよろしく。
綾:「えと、鞍馬 綾です。皆様よろしくお願いいたします」
  って、こんな感じて良いのかな〜?
  お嬢様らしい態度は向いてないや。
イルス:「イルス=クークルーと言います。よろしくお願いします」
    ぺこっ、と女の子らしくお辞儀する。
    昨夜、そういう仕草を教え込まれちゃったし。(泣)
イルス以外の一同:――えっ?
GM:ちょっ、イルス……?
イルス:……なに?
GM:いや、別に何でも……、


 ――コイツ、本名を名乗りやがった。(汗)

 まさか、この状況で、
本名を使うとは思わなかったので、GMは、ちょっと驚く。

 ……あのね、イルスちゃん?

 キミだって、ライルの仲間なんだから、
それなりに、名が売れてるって事なんですよ?

 そもそも、イルスには……、
 とある雑誌に掲載される、という実績が……、

 いや、それとも……、
 わざとか? わざとなのか?

 もし、そうなら、ここぞとばかりに弄るぞ?


GM:では、イルスの名前を聞いた途端、
   クラス一同が『――ザワッ』とします。
イルス:「……え?」
    な、何かまずったかな?
綾:「――ん?」
  何か様子が変わったのに気付きます。
GM:そして、一瞬の沈黙と、
   クラス一同がアイコンタクトを交わした後……、
クラス一同:「よろしく〜、
イルスちゃん♪」(パチパチパチパチ)
      と、拍手で大歓迎されます。
イルス:「……え、ええっ?」
    なっ、何なの、この反応と、
    綾ちゃんとコゼートさんの方を向く。
綾:「…………」(ふるふる)
  本名を出すとは思ってなかったので、
  処置無し、といった感じで、首を横に振ります。
コゼート:「(イルスの視線をあえて無視して)そうそう……、
     さっき、隣のクラスの子が、こんな物を持ってたけど、
     皆さんは、こんな本を学校に持ってきちゃいけませんからね」
     と、コゼートが見せているのは、見覚えのある『美少年大全』。(笑)
イルス:「…………」(固まった)
ナーフ:『あら〜、思ったより、
    出回ってんのな、あの本……』
    教室の脇の木に留まって覗いてる。
綾:それって、わたしは見たことあります?
GM:もちろん、知ってる。
   何故なら、発行元は、ミナモト新聞社……ってか、牛バカ社長。(爆)
綾:「あ゛〜……」
  といった感じで、イルスさんを見ます。
ナーフ:『……オレ、知〜らね』
    どうにもならないから、背を向ける。
イルス:「あ、あうあうあう……、
    それは、え〜とその、
    どないに言ったもんでっか、あの、えう〜」
綾:「あ〜、はいはい、過ぎたことはしょうがないですし」
コゼート:「……じゃあ、
イルスちゃんの席は、
     メリルさんの隣で良いわね?」
     と、何事も無かったように、コゼートが示したのは、
     綾には見覚えのある、眼鏡を掛けた気弱そうな子です。
     で、綾さんは、イルスちゃんの席の隣よ。(フォローしてあげてね)」
綾:「……了解です」
イルス:「あ、さいでっ……、
    こほん、わかりました」(←どうにか持ち直した)
GM:では、授業に入りますが……、
   折角なので、授業の科目は、
   イルスに1d6で決定させてあげよう。
イルス:出目の振り分けは?
GM:『1:体育(水泳)』『2:体育(陸上)』、
   『3:音楽』『4:魔術』『5・6:一般科目』です。
イルス:1と2以外なら、大丈夫かな?
    スク水もブルマも嫌だし……、
ライル:短パンとか、ジャージじゃないのか?
GM:LQ世界にある学校は、
   原作での指定が無い限り、
   全て、女子の体操服は、ブルマです。(キッパリ)
ケイオス:総責任者の鶴の一声だな。
     イルス、ここは、是非とも、1か2を!(笑)
イルス:PLとしては、それも楽しそうなんだけど……、
    (ころころ)出目は3だよ。
綾:ライルさんの出番ですか?
GM:では、音楽の授業なので、第一音楽室に移動します。
   もちろん、授業の受け持ちはライルです。
ライル:よしっ、来いや〜!
GM:授業を始める前に、一旦、シーンを切ります。
   先に、用務員ケイオスのシーンを処理しましょう。





―― PHASE-16 もう1体の人形 ――


GM:ケイオスは、用務員の仕事をする為に、
   まずは、用務員室に向かってください。
   ロッカーの中には、仕事用のヒヨコのエプロンがあります。
ケイオス:では、普段のスーツの上に、いそいそと装着しよう。
     もちろん、胸の部分に『PIYO』と書いてあるのだろうな?
GM:当然、書いてあります。
   で、用務員として、色んな雑用しつつも、
   調査は出来ますが、何をします?
ケイオス:開かずの間に行ってみよう。
GM:では、イルスに話を聞いてると思うので、
   問題なく、開かずの間にいけます。
   同じ特別棟なので、調査の間も、
   ライルが授業をする、音楽室の様子は耳に出来そうですね。
ケイオス:じゃあ、開かずの間に行き、足跡のサイズ、
     及び人形に魔術が掛かってないか、魔術メガネで調査だ。
GM:足跡については、エージェント技能で判定です。
ケイオス:(ころころ)……はふ〜ん。(泣


 ――ファンブル発動。(笑)

 ケイオスは、部屋に入った時に、
足跡を自分で踏んでしまい、判別不能の状態にしてしまいました。


GM:人形をメガネで見ると、緑色に光って見えます。
ケイオス:緑……風属性か。
GM:で、学院の在籍者だったケイオスなら、
   その人形が、かつて、音楽の授業で使われていた、
   『ミュージックドール(唄う人形)』だと知ってます。
ケイオス:歌に合わせて踊るダンシングフラワー、みたいな?
GM:人形自体が唄うのですが……まあ、そんな感じです。
   その人形には、名前も付けられていました。
   人形の名前は『スアラ』といいます。
ケイオス:「結構、古いはずなのだが……、
     手入れは、行き届いてるんだよな〜」
GM:さて、ケイオス……、
   ここで、ちょっと、M値判定してみて。
ケイオス:ブーストを1点使用(ころころ)クリティカル!
GM:じゃあ、ケイオスは、この人形を見て、
   何かが足りないような気がした。
   自分の記憶の中にあるこの人形と、
   今、目の前にある人形には、
   何か決定的な違いがある、そんな感じです。
ケイオス:「何かが、足りない……
     記憶を、もっと手繰れないか?
GM:だったら、もう1度、M値判定ですね。
ケイオス:もう1度、ブースト使用(ころころ)14だ。
GM:その達成値なら『人形は、もう1つあったかな?』って思う。
ケイオス:「……あ、そうか。1つ足りないんだ」(ぽむ)
     で、GM? どんな人形だったん?
GM:残念ながら、それは思い出せません。
ケイオス:「う〜む……記憶に留めておくか」
     ぼやきつつ、開かずの間を出よう。





―― PHASE-17 消えた鉢植え ――


GM:では、場面を戻して……、
   第1音楽室で、授業を始めましょう。
ランティス:「今日は、特別講師に来てもらった。
      なんと、あの、フォルラータの伝説の再現者として名高い、
      ライル=フッシャーさんだ。一同、拍手!」
綾・イルス:ぱちぱちぱち〜。(拍手)
ライル:「って、そ、その伝説の再現者ってのは……、(わたわた)
    それに、授業ったって、
    正直、技術的なことは、どうこう言えないし……」
    いや、もう、目の前にいる女生徒達に、圧倒されまくり。
ランティス:「ああ、そのへんは、任せてください。
      ただ、あなたの歌を聴かせてくれるだけで良いんです」
GM:生徒達は『あの』ライル=フィッシャーを前に、瞳を輝かせてますよ。(笑)
ライル:「い、いいんですか……?
    って、ええい、こうなりゃ、やってやるわい!」
ランティス:「というわけで、早速、お願いします、ライルさん」
      と言って、ランティスは、ピアノの準備をします。
      どうやら、伴奏してくれるようです。
イルス:「綾ちゃん……祈るしかないのかな、やっぱり」
綾:「周りの目があるから、耳栓なんて用意できない。
  潔く甘受しましょう」
ライル:「え〜、その、今回、こうして、
    講師という形できているわけですが、
    正直、僕は技術的な事は全く教えられません。
    殆どが自学なので、無茶苦茶歪なものになってるからです。
    まあ、とにもかく、一曲、弾き語ってみましょう。
    これを聞けば、将来、歌で身を立てる方は自信がつくと思います。
    なにせ、こんなヤツでも、楽師として食ってけるんですから……」
生徒A:「いやですわ、ライル先生……そんなご謙遜を……」
生徒B:「独学で、あの伝説を再現なさるなんて……、
    それこそ、すばらしいですわ」
ライル:その褒め言葉が、
    数分後に罵声になるわけか……とほほほ。
GM:では、バード技能判定でお願いします。
ライル:ここで、ブーストせずに、いつ使う!
    (ころころ)
うぎゃああああーーっ!!(爆)
イルス:
3d6で、1、2、1……?(笑)
綾:た、達成値……
たったの10?(笑)
GM:
宝具すら、発動できねぇ!?(笑)
ライル:「や、やっちまった……?」
GM:やっちまいました。(笑)
   ライルが歌い終わると、生徒一同は、
   机に突っ伏して、呻き声を上げています。
イルス:「う、う〜ん……」
    他の生徒と一緒に、ばたんきゅ〜。
綾:「あ〜……」
  かなりのダメージですが、気絶まではしてません。
  ここは、せめて、ランティスさんの様子だけでも観察しておきます。
ナーフ:『……終わったかな〜?』(←逃げてた)
    演奏が終わった頃に、音楽室の窓辺近くの木に戻ってくる。
ケイオス:「あちゃ〜……」
     開かずの間の調査中に、弟者の歌を聞いた。
ランティス:「え、え〜と……そうそう、
      皆も知っている通り、ライルさんは、一流の冒険者でもある。
      どうやら、今日は、厳しい冒険のために調子が悪かったようだ。
      すみません、ライルさん、無理を言ってしまって……」
      ピクピクしながらも、何とかフォローしてくれます。
綾:フォロー出来るくらいの余裕はあるんですね?
  間近で、アレを聞いたのに……、
ライル:「も、申し訳ありません、ランティス先生!!」(平謝り)
    確かに、綾っちの言う通り、割と平気そうだな?
ランティス:「い、いえいえ、こちらこそ……、
      そ、それでは、あとは、後ろの方で見学なさっていてください」
ライル:「保健の先生は、呼んでこなくても?」
GM:そこまでしなくて良いです。
   口直し(爆)に、ランティスが一曲披露すると、
   ようやく、生徒達も復活しはじめます。
   ランティスの指がピアノの上で踊ります。
   その指の動きは、まるで、機械のように正確です。
ライル:す、すげぇな……、
    ここまで、差を見せ付けられると、
    正直、何で、フォルラータで、とにもかくにも、
    活躍が出来たのか、我ながら物凄く疑問だ……、
    あ、そっか……相手が『アイツ』だったしな〜。(がっくり)
GM:さて、歌を披露したライルは、
   ここで、エージェント判定してください。
ライル:(ころころ)11だが?
GM:では、ライルは、窓際にある、鉢植えが2つしか無い事に気付きます。
   ようするに、1つ減ってるわけですね。
   ついでに言うと、授業が始まった時は、ちゃんと3つありました。
ライル:なんですとっ!?
綾:白昼堂々、七不思議発生ですか?
ライル:授業が始まる前は、確かに、3つあった。
    オレが唄い始めるまでの間で、鉢を動かした生徒はいない、よな?
GM:もちろん、授業中なので、誰も席を立ってません。
   ライルが唄い終った後も、同様です。
   てか、キミの歌を聴いて、動けるわけがない。
ライル:――ほっとけっ!!
    じゃあ、皆が倒れた後、
    動けたのは、オレとランティス先生のみ。
    しかし、ランティス先生が動かしたわけではない。
    一体、誰がやったんだ? 何が原因なんだ?





<後編に続く>
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注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。