GM:それでは、今回は、SW(ソードワールド)で使っていた、
   テルト〜ズでセッションしたいと思います。
キアーラ:ちょっと待った。
     それは良いけど……テルトちゃんは?
マイナ:テルトさんのPLは……GMですよね?
ジェシカ:まさか、PCとGMを同時にやるの?
     それは大変だと思うけど……、
GM:まさか、そんなことしませんよ。
   ちゃんと方法は考えてあります。
キアーラ:ほうほう?





GM:というわけで……、
   カリーナ、よろしくね♪

カリーナ:は〜い♪






『Leaf Quest TRPG』リプレイ

テルト〜ズ冒険譚 1

『こどもなじかん』







―― PHASE-01 じけんのじかん ――


GM:皆さんは、今、知識都市コミパにいます。
   具体的には『蒼き瞳の淑女亭』ですね。
マイナ:また、その店ですか……?
ジェシカ:ということは、もしかして、時間軸で言うと、
     
『素敵探検ラビリンス』の直後くらい?
GM:いえ、その直前です……、
   ってゆ〜か、今、そのシナリオの導入部の真っ最中♪
カリーナ:瑞希が依頼を持って、ここに訊ねて来たあたり?
キアーラ:読めたわよ、GM……、
     あたしらは、そのシナリオの裏話を担当するわけね?
GM:そういう事です。
   ほら、あのシナリオって、光がいなかったでしょ?
マイナ:PLである私が不在でしたからね。
GM:でも、PCである光は、ちゃんと、その場にいたわけで……、
   だったら、当然、光も同行した筈……、
   なのに、何故、光は、美雪達と一緒に迷宮に行けなかったのか?
   行けない理由があったなら、それは、どんな理由だったのか?
   そのへんを考えて、今回のシナリオを組んでみました。
ジェシカ:なるほど、話の辻褄を合わせるわけね。
GM:皆さんも、そういうつもりで、シナリオの展開に協力してくださいね。
   じゃあ、状況を説明しますよ。
   今、皆さんは、コミパの宿屋『蒼き瞳の淑女亭』にいます。
   テルトと光は、宿屋の裏庭で、剣の鍛錬中です。
   その為、2人の剣は、宿に置きっぱなしになっています。
キアーラ:「相変わらず、元気だね〜」
     取り敢えず、ナイフでも磨きながら、他のメンツと雑談でもしてよう。
マイナ:「喜ばしい事です。熱が入るあまり、
    怪我が耐えないのが、少し心配なのですけれども……」
ジェシカ:「問題無いんじゃない? あの2人なら、
     いくらやりあっても、酷い怪我したりはないでしょ、お互いに」
GM:なんて話をしているところに、
   コミパ自警団の瑞希がやって来て、皆さんに、例の話を持ち掛けてきます。
   で、依頼を受けることにした美雪は、光を呼びに行こうとするわけですが……、
美雪(GM):「――じゃあ、光を呼んでくるわね」
       と、美雪が、光を呼びに行こうとすると、
       いきなり、ドアが開いて、
       10歳くらいの幼い少年を抱えた光が飛び込んできました。
       そして、慌てた様子で……、


光(GM):
「た、大変だ! テルトが、小さくなっちまった!」


マイナ:「……はい?」
キアーラ:「はひ……?」
ジェシカ:「――は?」
GM:と、皆さんが、そちらを見れば、
   確かに、光は、少年を小脇に抱えています。
   その少年が着るブカブカの服は、間違いなくテルトの物だし、面影もある。
   少年が、テルトと言うのは、あながち間違いでも無いようです。
マイナ:「嘘や偽りも無さそうですが……」(つんつん)
キアーラ:「昔から、可愛いかったんだねぇ」(なでなで)
ジェシカ:「そーねー……、(ぷにぷに)
     って、そんなこと言ってる場合じゃないんじゃない?」
キアーラ:「そ、そうそう! なんで、こんな事になったの?」
光:「いや、それが、本当に突然で――」
  と、光は、ウンウンと唸って、さっきまでのことを、
  可能な限り思い出しつつ、話をしてくれます。
ジェシカ:かいつまんで説明よろしく。



GM:裏庭で、剣の鍛錬をしていた光とテルト。
   しばらく、鍛錬を続け、一旦、休憩することになり、
   テルトが、宿のマスターに飲み物を貰いに行ったのだが―― 
テルト:「お待たせしました〜。はい、どうそ」
光:「早かったな……てか、金なんか持ってたのか?」
テルト:「女将がサービスしてくれたんです」
光:「……そういうこと、良くあるのか?」
テルト:「言われてみれば……そうですね。
    宿屋の主人って、良い人ばかりですよね」
光:「……まあ、そういうことにしとくか」



キアーラ:「あ〜、あるある」
マイナ:「ありますねぇ」
ジェシカ:「わりと頻繁にね」



GM:で、それを飲み終え、鍛錬を再開したのだが、
   数度、剣を合わせると、いきなり、テルトが苦しみ出し……、
   後は、御覧の有様で、あっという間に、体が縮んでしまったそうな。



マイナ:小さくなったテルトさん……、
    神の教えをみっちり仕込んで、共に使徒として……いいかも、しれません。(爆)
    そうなると、私は先達としてテルトさんを導いて……、
    
「……きっと、これは神の授けた奇跡なのですっ!」
    テルトの頬をぷにぷにしながら、妄想の後半は口に出してる。(笑)
ジェシカ:
「戻ってきなさい、何処の奇跡よ」(じとー)
マイナ:「
――はっ!? え、ええと……、
    これは一体、どういうことなのでしょうか?」
キアーラ:「……それ、ホントに女将だった?」
カリーナ:「状況からすると、その飲み物が怪しい気が……光はなんとも無い?」
ジェシカ:「光君も、飲んだんでしょ?」
光:「ああ、飲んだ……今のところ、何も無いが……」
  光は、テルトをベッドに寝かしつつ、そう言います。
ジェシカ:「まあ、まずは、女将さんを当たってみましょうか?」
カリーナ:「でも、自警団からの依頼はどうするの?」
GM:カリーナ、ナイスアシスト!
   それについては、光は、当然のように、美雪達に同行しようとしますが、
   テルトと同じモノを飲んでしまった以上、いつ、小さくなるかわかりません。
   そんな光を連れて行くのは危険なので、留守番する事になります。
美雪:「自警団絡みについては、私達で何とかするわ。
   で、カリーナは、ジェシカさん達に協力してあげて」
カリーナ:「――はいです」
     あたしは、テルトさんの代わりに前衛を務めてれば良いのですね。
GM:よろしくお願いします。
キアーラ:主人公が不在のままで冒険か……、
マイナ:仕方ないですよ。その主役であるテルトさんのPLが、
    他でもないGMなんですから。
GM:いっそ、誰かにテルト役を委任しようかな〜。
   キャンペーンシナリオになるかもしれないし……、
   まあ、それはともかく、ここから、シナリオ本番になります。





―― PHASE-02 ちょうさのじかん ――


ジェシカ:さて、手始めに、女将さんをとっ捕まえましょうか?
キアーラ:テルト君の幼児化の原因……、
     明らかに、直前に飲んだ飲み物が怪しいもんね。
マイナ:女将さんは、宿屋の1階の酒場にいるんですよね?
GM:はい、普段は、だいたい、そこにいます。
   しかし、皆さんが酒場に行くと、女将の姿は無く、
   従業員達も、彼女を探し回っています。
マイナ:「女将さんが、いらっしゃらないのです?」
ジェシカ:「えーっと……いなくなること、よくあるの?」
     その従業員の一人を捕まえて訊いてみる。
店員:「あ、お客さん……うちの女将を見ませんでした?」
ジェシカ:「それは、こっちも訊きたいのよ。
     ってか、宿の女将さんが、誰にも言わずに仕事ほったらかしって問題じゃない?」
キアーラ:「こっちも探してるんだよ!
     小一時間、問い詰めないといけないんだけどっ!」
店員A:「そうなんですか?
   おかしいな、さっきまでいたのに……」
店員B:「そういや、さっき、裏の食糧倉庫に行く、って言ってなかったか?」
店員C:「それにしたって、時間掛かり過ぎだろ?」
    と、従業員達は、そんなことを言っています。
ジェシカ:「食糧倉庫ね……見に行ってみるしかないわね」
キアーラ:「――ありがとっ!」
GM:じゃあ、宿屋の裏にある倉庫に行くと……、
   倉庫の中に、ふん縛られて、猿轡を噛まされた女将さんが転がされてます。
女将:「むー、むむー、むー」(じたばた)
キアーラ:「……あちゃ〜」
     軽く天を仰いだ後、すぐに縄を切るよ。
ジェシカ:「うっわ、こら摩り替わってたわね、絶対……」
女将:「――っ!(ぷはっ)わ、わわ、わたしが、
   わたしが、目の前にいて、あうああうああうあ……」(←錯乱中)
キアーラ:「あ〜、女将さん、落ち着いて。
     深呼吸、深呼吸。吸ってー、吐いてー」
女将:「ひーひーふー、ひーひーふー」
カリーナ:「ちょっと違うけど……ま、いっか」
ジェシカ:「落ち着いたなら、知っていることを話して欲しいの。
     うちらの男衆が、ちょっと困った事態になってるから」
女将:「わ、私にそっくりな人が、いきなり目の前に現れて……、
   で、気が付いたら、こうなってたの」
カリーナ:「つまり、姿をコピーされたと思ったら、
     訳の分からぬ内に、この状態、かぁ……、
     なんか、面倒なことになってるなぁ」
GM:とまあ、無事、女将さんを解放出来たわけですが、
   その時、女将さんの胸元から、ポロッと手紙が落ちます。
キアーラ:「およ……胸に物が挟まるとか……それはともかく、何これ?」
ジェシカ:「…犯人からか、何か?」
女将:「さあ? 私も、こんなの知らない……って、これ、あなた達によ?」
   と、女将が手紙を見せると、
   そこには『テルト=ウィンチェスタの女達へ』とあります。
キアーラ:「ハタから見ると、そう見える……、
     ってのは、まぁ、分ってるつもりだけど……」
マイナ:「直接的な宛名ですね……」
ジェシカ:「保護者の間違いだけどね、身内公認の」
GM:それは、SWの方の話で……、
   まあ、こっちでも似たようなモンだけど……、
   それはともかく、手紙の内容ですが――


 お前らの男に飲ませたのは、
我が組織で開発した『エターナルチャイルド』と呼ばれる魔法薬だ。

 その薬を飲んだ者は、死ぬまで子供の姿のまま……、
 それでは『なにかと』困るだろう?

 解除薬が欲しければ――地下に来い。



GM:――と、書かれています。
キアーラ:エターナルチャイルドって……、
マイナ:まんま、SWのネタじゃないですか!
ジェシカ:そういえば、私らの初クエストも、
     この薬がネタにされてたっけ……、
     ゼルナ、リーオ、カル、リュード……今頃、どうしてるかしらねぇ?


 SWのセッションでは、
PTに、そんなメンツもいたんです。

 こっちでも、出せると良いなぁ……、


キアーラ:「この差出人、キライ」
カリーナ:「うんうん……光も、ちっちゃいままだと、確かに困りますね」
キアーラ:「そこ、口に出さない!」
マイナ:「取り敢えず、神の御名において殴ります。動かなくなるまで」
ジェシカ:{怪しさ以外何も出てこないわね。
     っていうか、確かに、そこかしこから、
     いやらしさがにじみ出てるわ」
キアーラ:「どー考えても男だし、去勢手術麻酔抜き、ってのも検討する必要あるねぇ」
GM:まー、そのへんは、犯人を見たら、納得して貰えるかと……、
マイナ:と言う事は、知ってる相手なんですか?
ジェシカ:PC的に、じゃなくて、PL的にっぽいわね。
GM:そこは、クライマックスシーンをお楽しみに♪
   手紙には、地下迷宮の入口も指定されています。
   指定された迷宮の入口の場所は、スラム地区内部にあります。
   つまり、ロクに管理されてない場所で、こーゆー事には打って付けの場所です。
カリーナ:しかも、用が済んだら、
     クリア&リセットすれば良いわけで……便利だな〜。
     キッチリ管理されてるわけだね〜。
キアーラ:「しかしなぁ……行きたくないけど、
     全然、手掛かりが無い、ってのも事実だし……」
カリーナ:「御指名だし、乗り込んで行ってぶちのめせばそれでおっけ〜?
     勿論、解毒薬を手に入れてからね」
ジェシカ:「どう見ても罠にしか見えないのがすっごい嫌だけど、
     こっちに選択権が無いのがねぇ……」
キアーラ:「まぁ、いきなり襲って来ないだけマシかな」
ジェシカ:「どこがよ、周到に何かやらしー罠でも仕組んで待ってるのよ、きっと。
     奇襲するような輩の方が、まだサッパリしてるわ」
キアーラ:「罠なんてのは解除しちゃえば良いんだよー。
     いきなり来るってのは、例えば、わたしに化けて、ジェシカ姐をグサリ、とか?」
ジェシカ:「そっちの方が効率的なのにしないってことは、
     もっと何か陰険なこと考えてるってことでしょ?」
キアーラ:「……ごめんなさい。敵さん舐めてました」
GM:じゃあ、次のシーンで迷宮に挑む事になるので、準備してください。


 冒険者達は、迷宮挑戦に向け、買い物を始める。

 回復役がマイナだけなので、
当然のように、回復薬を買い漁り……、

 実は、キアーラが、トラップツールを持っていなったり……、

 と、そんな中で……、
 不意に、不安要素が浮上した。


ジェシカ:ところで、テルトちゃんがいない代わりに、
     前衛として、カリーナが同行してくれるわけだけど……、
     ちょっと、カリーナのレベルが不安じゃない? 具体的には命中力ね。
     火力とHPは、テルトちゃんよりも、ずっと頼れるけど……、
GM:何気に、カリーナは初登場だから、能力は初期のままですからねぇ。
   じゃあ、皆さんが出かける前に、女将さんが餞別として、
   『器用さの秘薬』を1本くれます。
   これを飲めば、1回の戦闘の間、物理命中+3という優れ物です。
   ただし、このシナリオでしか使えません。
キアーラ:なに、その期間限定商品みたいなの?
マイナ:きっと、消費期限が今日までなんですよ。
GM:じゃあ、そういう事にしておきましょう。
   とにかく、これで、カリーナとのLv差の問題は解決したでしょ?
   次のシーンから、ランダムダンジョンに入ります。





―― PHASE-03 たんけんのじかん ――


GM:では、ここから、ランダムダンジョンになります。
   今回は、Ver2ルールを使うので、よろしくお願いします。
   設定は、DL4、フロア値3、エリア値4です。
カリーナ:Ver2ルール?
GM:はい、前のVer1は、色々と面倒な判定が多かったので、
   それらをバッサリと削って、使い易くしてみました。
カリーナ:テストプレイも兼ねてるわけね。
     じゃあ、迷宮の環境は(ころころ)OK、特に問題無し。 


<コミパ地下迷宮 1−1>

GM:続いて、イベント判定です。
   代表者が4d6で決定してください。
キアーラ:……4d6なの?
GM:はい、その出目の組み合わせで、
   イベントの内容や難易度が決まります。
   つまり、イベントの全て決定が、一度の判定で済むようになったんです。
   可能な限り、判定回数を減らす方向性でルールを作ったので……、
キアーラ:それは、楽で良いね。
     (ころころ)3、4、6、1だから、
     罠無しの宝箱を発見したよ。
ジェシカ:このイベントの決定方法、判定は少なくて済むけど、
     出目から内容を読み取るのに、時間が掛からない?
GM:慣れれば、そうでもない、と思いたい。
   キアーラが見つけたのは赤い宝箱です。
   実は、コミパ迷宮の宝箱には2種類あって、
   罠が無い宝箱は赤色、罠が有る宝箱は橙色と、一目で分かる仕様です。
マイナ:つまり『.hack』と同じなんですね。
キアーラ:エージェントとしては、罠感知の手間が省けて良いわ。
     鍵開けもいらないのよね?
GM:はい、宝箱の中身を3d6で決めてください。
キアーラ:「さ〜、ちゃきちゃき開けるぞ〜」
     (ころころ)ん〜、この出目だと……、
GM:40G相当の貴金属をゲットしました。
   露店で売ってそうな指輪ってところですかね。
キアーラ:「む〜、これじゃ地金にしかなんない」
ジェシカ:「当たりあり、ハズレあり、なんでしょ?
     いきなり、敵が出なかっただけ有難いと思って進みましょ」
マイナ:「そうですね、慎重にいきましょう」


<コミパ地下迷宮 1−2>

カリーナ:次は(ころころ)罠有りの宝箱?
     しかも、罠のタイプは……テレポーター?!
GM:まあ、LQの場合は、1フロア前に戻されるだけですけどね。
   今回の場合、迷宮の外にポイされるだけです。
キアーラ:「うっわ〜……こいつ、魔方陣が組んであるよ。
     からくり部分があるから解除できそうだけど……どうする?」
     難易度10なら、5以上でいけるけど……、
マイナ:「キアーラさんが難しいと思うなら、無視して進むのも一手だと思います」
キアーラ:「そんなに難しくはなさそうだしなぁ。
     うん、攻撃的では無いっぽいし、いっちゃうか!」
     (ころころ)11で成功……って、危なっ!
GM:中身は? ナオール剤?
ジェシカ:鑑定して……っと、そういえば、
     ここで手に入れたモノってどうなるの?
GM:この迷宮は管理されてるわけじゃないから、
   ゲットしたアイテムはお持ち帰りできますよ。
キアーラ:よしっ、ここぞとばかりに、魔法銀製品をっ!


<コミパ地下迷宮 1−3>

マイナ:――次は、私ですね。
    (ころころ)最初の2つがゾロ目だから、階段を発見です。
カリーナ:「サッサと行って、光とテルト君を元に戻さなきゃね」
キアーラ:消耗が無いのは嬉しいけど、
     階段を見つけちゃうと、ちょっと寂しくもあるよね。


<コミパ地下迷宮 2−1>

カリーナ:さて、やって来ました、地下2階……、
     (ころころ)うわっ、トラップ発見!?
     しかも、MPタイプで、難易度10っ!
GM:では、皆さんの行く先の床に魔方陣が描かれています。
キアーラ:「通路に魔方陣? あれは専門外!」
マイナ:では、私が(ころころ)ギリギリ成功です。
GM:マイナが魔方陣を弄って、無害なモノにしようとしたら、
   実は、本命の魔方陣は天井にある事に気が付きました。
ジェシカ:「陰湿ねぇ……」
GM:トラップってのは、そーゆーモンです。
ジェシカ:ごもっとも。(笑)


<コミパ地下迷宮 2−2>

キアーラ:(ころころ)橙色の宝箱を発見!
     MPタイプの罠で、難易度9か……、
     いっちゃっても良いよね?(ころころ)よし、成功♪
GM:キアーラが箱を開けると、フタの底から光線銃が飛び出し、
   レーザーが乱射――されずに、ボンッと壊れます。
キアーラ:「これ、解除と言うより暴発させるのがコツなんだよね〜」
     と言いつつ、宝箱の中身をチェック♪
     (ころころ)あ〜、B4探検か〜。
ジェシカ:微妙なところが来たわね。
キアーラ:あたし、マナブレードを持ってるから、今更、短剣があってもね〜。
カリーナ:まー、あとで換金すれば良いと思います。


<コミパ地下迷宮 2−3>

マイナ:(ころころ)また、橙色の宝箱です。
    意外と宝箱が多いですけど、HPタイプの罠で、難易度12……、
    どうします? 失敗しても、全体回復魔術がありますけど……、    
キアーラ:それでもスルーかな。難易度が高いと分かってて、
     そこに突っ込むのは、エージェントとしては悪手でしょ。
ジェシカ:そうね、無駄な消費は避けるべき。
     どうせ、中身はランダムなんだし、無視無視。
GM:では、この空箱はスルー、と言う事で……、
キアーラ:「――見ない、見えない、見えてない!」
     と、自分に言い聞かせつつ、前進する。


<コミパ地下迷宮 2−4>

ジェシカ:そろそろ、宝箱以外も(ころころ)あ〜、出ちゃったわね。
     しかも、最悪なのが……、
GM:モンスターの襲撃、ですね。
   じゃあ、ビーストテイマーかガンスリンガー判定で勝負です。
   こっちは(ころころ)おっ、達成値15♪
カリーナ:それは無理かも(ころころ)はい、無理でした。
GM:じゃあ、獣型のモンスター(モブ)が、皆さんに不意打ちしてきます。
   狼の群れが、皆さんを取り囲み、一斉に飛び掛かってきます。


 狼の群れの不意打ちを受け、
ジェシカ達は、最初のターンは、一方的に攻撃されてしまう。

 しかも、クリティカルされ、いきなり、大ダメージを受けた。


マイナ:「――痛っ! すぐに回復を行います!」
    噛まれ、引っ掛かれ、鎧の下に着る神官服の裾がちょっと破かれる。
ジェシカ:「あぐっ……こりゃ、厳しいわね!」
キアーラ:「この見境なしっ! 嫌われるよ!」
GM:かなり飢えてる感じの狼達は、
   皆さんの血の匂いで、さらに猛っていらしゃります。


 改めて、イニシアティブ判定し、ジェシカ達は先手を取る。

 だが、キアーラのマナブレードによる攻撃を、
狼達は、スターン、スターンと、横っ跳びでかわしまくる。


狼:「俺達ゃ雑食だ、へいへへーい」
キアーラ:「だからってヒト食うなーっ!」(泣)
カリーナ:「肉を捌くのは好きじゃないんだけど……」
     中華包丁を手に出して攻撃!
キアーラ:「犬鍋にしちゃえーっ! ヒトだって雑食だーっ!」


 キアーラの声援を受け、
カリーナの包丁が、狼達を捌く、捌く、捌くっ!

 でも、瞳のハイライトを消して、
包丁を振り回すカリーナに、狼達は、ちょっとビビリ気味です。


キアーラ:
ヤンデレモード入ってる!?
狼達:「おい、あの雌やばくね?」
   「いやいや、気のせいだって」
   「俺達、まだまだイケイケだぜ」
カリーナ:狼のくせに言動が軽いですね。


 次は、マイナがメディアを発動。

 GM的には、ファンブルを期待したが、
残念なことに(笑)刻印がある為、自動成功となる。


狼達:「きっとファンブルだぜ?」
   「ああ、絶対だ」
   「うん、あるある」
マイナ:「残念……既に手は打ってあります」
    刻印効果で自動発動!(ころころ)なんと21点も回復!
狼達:「うお、ありえねぇって!」
   「信じられねぇ!」
   「話が違うぜ、
ケイオスの中の人なんだろ?
マイナ:
メタな発言、禁止です!


 最後は、ジェシカがマハラギオンを炸裂!

 迷宮内で、炎の渦と共に、
軽い爆発が連続的に起こり、狼達のHPを、一気に半分まで削り取る!


ジェシカ:「獣には火――『構築』するは形無き『熱量』ッ!」
     (ころころ)16点のダメージね。
狼達:「あちあうちっ!!」
   「うお、こんな閉鎖空間で火なんてありえねぇ!」
   「クレイジーだ、あの姐さん!」
キアーラ:「あ、暑い……そこだけは同意……」(汗)
ジェシカ:「ちょっと暑いのと、犬畜生の餌になるのと、どっちがお好み?」
キアーラ:「ごめんなさい」
マイナ:「暑い方でお願いします」
カリーナ:「犬畜生を餌にする方、かな、美味しそうじゃないけど」
狼達:「俺達は、犬じゃなくて狼だ!」
   「攻撃されて逃げない奴は野生の狼だ!」
   「攻撃されて反撃する奴は訓練された狼だ!」
ジェシカ:「なーに言ってるんだか。
     本当に野生なら、こんなダンジョンの中で飼われちゃいないわ」


 第2ターン――

 狼達は、命中でクリティカルするものの、
ダメージは振るわず、その攻撃は、甘噛み程度で終わる。


狼達:「トリプラーをしかけるぞ!」
   「――よし!」
   「合点承知!」
マイナ:演出とはいえ、3匹同時攻撃!?
狼達:「はむはむはむはむ」
   「ぺろぺろぺろぺろ」
   「かみかみかみかみ」
マイナ:「ひゃっ!? ひゃー、くすぐったいー!?」
キアーラ:「せ、性的な意味でってのは聞いてないっ!?」
ジェシカ:「甘噛みやめー! あ、こら、しかも牙立ってる!?」
狼達:「――馬鹿な!?」
   「オレ達のトリプラーが――!」
   「――効いてない、だと?」
キアーラ:「さ〜て……今度こそ、犬鍋タイム」
狼達:「「「……きゅ〜ん♪」」」(小首傾げ)
キアーラ:「今更、遅〜いっ!!」


 キアーラとカリーナの刃が閃く。

 2つの鋭い刃が、狼達の肉を切り刻み、
次々と、獣の群れをなぎ倒していく。


狼達:「ふっ、母さん、息子よ……先立つ父さんを許してくれ」(ガクッ)
   「あなたー、わたしにここにいるわよー」(ガクッ)
   「ぼ、ぼくも〜……」(ガクッ)
マイナ:
「家族だったんですかっ!?」
ジェシカ:「……まあ、先に進みましょ。頭が痛くなってくるわ」
カリーナ:「あたし、一つ、重大な事に気付いたんだけど……」
キアーラ:「――なに?」
カリーナ:「何気に、狼と言葉が通じてましたよね?」
一同:「…………」
ジェシカ:「い、行くわよ……階段もあったし」
GM:はい、4つのエリアを突破したので、自動的に階段を発見。
   次のフロアに向かいます。


<コミパ地下迷宮 3−1>

マイナ:(ころころ)あ、回復ポイントですね。
GM:マイナは、降りてきた階段の近くに死角となる場所を発見しました。
   比較的、安全そうなポイントです。
   1d6+エクソシストLv分のHPとMPが回復します。
   結界薬を消費すれば+1d6できますけど?
マイナ:ほとんど消耗してないので、結界薬はいりませんね。
    (ころころ)はい、HPとMPが7点回復です。
キアーラ:よ〜し、全快♪ 次に行ってみよ〜♪


<コミパ地下迷宮 3−2>

カリーナ:(ころころ)あ、上2ケタがゾロ目ってことは、階段発見!
     これで、一気にラストフロアに突入!
GM:なんという……、
   回復して、即ラストだなんて……、





―― PHASE-04 たたかいのじかん ――


GM:準備万端に整え、慎重に、最後の階段を降りて行く。
   ダンジョンの最下層は、正方形の広いホールとなっており、
   その中央に、ローブ姿の魔術師がいます。
???:「よく来た、冒険者の諸君……」
    皆さんを待ち構えていたのは、四角く厳つい顔の魔術師風の男です。
    その手には、怪しい壺が抱えられており、
    また、男の後ろには、大きな宝箱が1つあります。
キアーラ:「さて、小一時間問い詰めさせて頂きましょうか?」
カリーナ:「光を巻き込んだ事を……後悔させて上げる」
???:「そう怒るな。ちゃんと薬も、この中に用意してある。
    サービスで、使用上の注意も書き留めておいた」
    と言いつつ、宝箱をぽんぽんと叩きます。
キアーラ:「へ〜、そりゃどーも。
     んでもって、さっさとクスリを渡す。
     そうすれば、まー、情状酌量くらいはするかもよ?」
ジェシカ:「……で、ここまで、私達を誘い込んだ目的は?」
???:「目的、か……そうだな、強いて言えば……、
    土竜団、というのは覚えているか?」
キアーラ:「……モグラ?」
マイナ:「土竜団……?」
???:「覚えていないなら
『エルトを追う者達』を参照だ」(笑)
マイナ:「あ、ああ〜」(ぽんっ)
ジェシカ:「説明的で、分かり易いメタ台詞、どうも」
???:「あれは、一応、我が部下でね……、
    まあ、あいつらが潰された事に関しては、どうでも良いが、
    『土塊の杖』を、治安管理局に奪われたのは、我等にとっては痛手だった。
    で、こちらとしては、面子というモノもあってね……、
    その原因となったお前達を許すわけにはいかん。
    戦力の要である、お前らの男を無力にしてしまえば、倒すのは容易い。
    故に、このような手段をとらせてもらった、というわけだ」
ジェシカ:「ほーほー……成る程、今の私達なら簡単に潰せる、って言いたいわけ?」
キアーラ:「薬を飲ませたまま、放っときゃいいのに?」
???:「まあ、それも考えたがね……、
    (チラッとジェシカを見て)色々と事情もあるんだな、これが」
ジェシカ:「……それなら、冥土の土産に、
     ちょーっとぐらい、口を滑らせてくれたって良いんじゃないの?」
???:「なるほど、そーゆーところは、そっくりだな――
スティア


ジェシカ:「―― そ の 名 前 を 使 う な 」


???:「ようするに、お前が入れ込んだ男の為に、どうするのか……、
    それに興味を持つ奴が、こっちの知り合いにいる、と言っておこうか?
    ――さて、お喋りがすぎたな。
    これ以上のことを知りたいなら、こいつを倒してからにしてもらおうか?
    もちろん、解除薬も、こいつを倒さなければ手に入らん。
    逃げるようなまねはするなよ?」
GM:――と言うと、魔術師は、壺の蓋を開ける。
   すると、壺の中から、大量の黒い煙が吹き出し、
   その煙が集まると、徐々にカタチを成していく。
   そして、現れたのは、作業着にホッケーマスクを被った巨体……、
   手に持つ得物は――


 ギュイイイイイイインッ!!

 巨漢が持つは……、
 神すらも両断するチェーンソー。


キアーラ:
ジェ、ジェイ○ン!?
カリーナ:
しかも、なんか凄く物騒なモノをっ!?
ジェシカ:
具体的には、ラスボスすらも一撃必殺?
マイナ:
大丈夫。きっと力のバラメーターは98です。(笑)
GM:バイオ○ザードだったら、一撃で首チョンパだがな!
   それに、敵はジェ○ソンだけじゃないぞ!
   さらに、2体のファントムが、ジェイ○ンを護るように浮遊している!
ジェシカ:物理攻撃が効かない?
     アレは、マイナに任せた方が良さそうね。
キアーラ:でも、あたしのマナブレードなら……、
ジェシカ:あんたは、カリーナと一緒に、あっち(ジェ○ソン)を担当ね。
キアーラ:りょうか〜い。
ジェシカ:「……で、あんたは参加しないの?」
???:「はっはっはっ、そいつに勝てるなら、考えてもいいかな?」
ジェシカ:「いや、考えなくて良いわ。
     参加してもらったって一文の得にもならないし、寧ろありたがいわ〜」


<第1ターン>

GM:では、まずはイニシアティブ判定!
   (ころころ)よ〜し、達成値15!!
キアーラ:うわっ、それは(ころころ)うん、無理!
GM:では、ジェ○ソン……、
   面倒だから、以後、大男で……が、チェーンソーでカリーナを攻撃!
   (ころころ)15で命中!
カリーナ:それは(ころころ)回避失敗!
GM:攻撃力は2d6+20の防御無視♪
   (ころころ)出目が悪い、23点ダメージです。
   ギャリギャリギャリと切り裂くぜっ!
カリーナ:
ダメージ素通し?! それはキツイ!!
GM:で、チェーンソーは、カリーナを切り裂くと、
   ブロロンブロロンと、一旦、止まります。
ジェシカ:なるほど、チャージが必要なわけね。
GM:そういうことです。
   続いて、ファントムA・Bがキアーラに攻撃!
キアーラ:(ころころのころ)両方とも余裕で回避!


幽霊狼:「ちっ、よけやがったか……」
    「あなたー、さっきより強くなってるわー、あのナイチチ」


一同:
お前らかぁぁぁぁっ!!
キアーラ:「誰がナイチチだ、誰がっ!
     ってゆ〜か、さっき死んだばっかのクセに、もう化けて出てくるな!」
幽霊狼:「ちっちゃいことは気にすんな」
    「ほれ、ワカチコワカチコ〜」
キアーラ:「ええい、12年もアイドルやってないで成仏しろーっ!」
幽霊狼:「そーいや、息子はどこいった?」
    「成仏しちゃったのかしら?」


大男:「…………」(←息子)


一同:
ええええええっ!?
キアーラ:中のヒト、というやつかー!
     と、取り敢えず、マナブレードでファントムAを攻撃!


 幽体すらも切り裂く魔力の刃が命中し、
その一撃で、ファントムAは、あっさりと昇天する。

 実は、防御力0なので、当たれば、ほぼ一発で即死なのです。
 その分、回避は高くしたつもりだったんだけど……、

 続く、カリーナの包丁攻撃は、
大男の分厚い筋肉によって弾かれてしまいます。


幽霊狼:「ああ、一度ならず二度までも……、
    パトラッシュ、僕、もう疲れたよ。なんだかとっても眠いんだ」
    「ネロォォォォォ!!」
ジェシカ:妙にキャラが立ってる雑魚よね。
     てゆ〜か、名作を汚すな、畜生め。


 旦那を見送る暇も与えず、マイナの無慈悲なハマが炸裂!

 問答無用の聖なる光が、
ファントムB(奥さん)を、あの世へと強制連行する。


幽霊狼:「あなたー、今、そっちにいくわー!!」
大男:
「うおおおおおおおん!!」(パパ〜ン、ママ〜ン!!)
   両親との離別に、大男の瞳から、ぶわっと涙が溢れ出す。
マイナ:随分と人情味溢れる狼達ですね。
ジェシカ:まったくね……、
     それはともかく、次は私の番だけど……、
     ここは『魔法陣作成』して終了。


<第2ターン>

GM:では、2ターン目の大男の攻撃!
   キアーラと、その後ろのマイナにスライディングキック!
マイナ:
隊列攻撃っ!?
    
しかも、スライディングって……、
キアーラ:ジェイ○ンじゃなくて、
     
ス○ラッターハウスの方だったか!
GM:実は、そうだったんです。(笑)
   というわけで、轢き逃げする感じで、スライディングしてきます。
   (ころころ)命中は14です。
キアーラ:ジャンプして(ころころ)かわしたっ!
マイナ:(ころころ)轢かれました〜っ!!
GM:ダメージは(ころころ)28点ね。
マイナ:す、少しでも防御を(ころころ)13点も抜けました。
ジェシカ:チェーンソーといい、スライディングといい、
     固定値20なんて、ヘタしたら即死できる攻撃力じゃない。
GM:はっはっはっ、それだけじゃないぞ。
   スライディングして、そっちの隊列を貫通したから、
   現時点で、そっちは、大男からバックアッタクされてる状態だ。
キアーラ:ちょっ……次は、チェーンソー攻撃よね?
     しかも、ジェシカ姐かマイナに?
マイナ:と、とりあえず、私は回復魔術を使うとして……、
キアーラ:あたしらは、隊列を変えないと……、
     でも、回復する以上、マイナはそこから動けない。
     確実に狙って――
マイナ(のPL):――あ、すみません。
         そろそろ、時間がヤバイんですけど……?
GM:むっ? ああ、もうこんな時間か……、


 セッション開始が遅かったこともあり……、
 時計を見れば、もう真夜中……、

 これ以上の、続行は厳しいだろう。

 とはいえ、次回へ持ち越す程、シナリオが残っているわけでもなく……、

 ……仕方ない。
 ここは、展開を早めてしまおう。


???:「――やれやれ、人選というか幽選を誤ったかな?」
    と、傍観していた謎の男がが呟いたかと思うと、
    彼の額に、幾何学模様の紋章が浮かび上がり、禍々しい光を放つ。
キアーラ:「な、何をする気……?」


???:
「来い――AIDA『オズワルド』!」


ジェシカ:AIDAって、『.hack』の!?
     こいつ、ウイルスバグに感染してるの!?
GM:男が叫ぶと同時に、その後ろに、
   アメーバにも似た、半透明の巨大なクモが出現する。
   クモは黒い霧のような糸を吐き、大男を絡め取り……、
   驚きのあまり、硬直しているジェシカ達の前で、
   グシャリと押し潰してしまった。
???:「いきなり人情沙汰を見せられて興が削がれた……今回は、ここまでにしよう」
    そう言い残し、大男を葬った男は、皆さんに背を向けて去っていきます。
マイナ:「ま、待ちなさい! 解毒剤は!?」
???:「言っただろう、その宝箱の中に入っている。
    では、また会おう、冒険者諸君……、
    我は『クロニカ』の『地のダリス』……、
    この名を覚えておくがいい」


ジェシカ:
クロニカ〜!?
キアーラ:
ダリス〜?!
マイナ:
SWの設定を、こっちに持ち込んだ〜!?


 何度も言いますが、テルトーズは、
元々は、SWセッションのパーティーです。

 そちらでも、クロニカという謎の組織と闘い、
その中で、ダリスという敵とも相対しているわけですが……、

 折角なので、その辺の設定を、こっちにも持ってきてみました。


ジェシカ:「……さっさと忘れたいなぁ、もう」
     ぼやきつつ、宝箱から解毒剤を回収する。
     確か、ご丁寧に説明書も入れてくれてるのよね?
GM:はい、解毒剤は、ちゃんと1瓶ありますよ。
   宝箱を開けた事で、クリア条件が満たされました。
   あとは、ここから脱出するだけです。
マイナ:「急いで帰りましょう。
    早くテルトさんと光さんを元に戻してあげませんと……」
    特に、PL的には、光が酷い目に遭ってそうで、もう……、(笑)





―― PHASE-05 おとなのじかん ――


GM:では、解毒剤を手に入れて、
   迷宮を出ると、ちょうど夜を迎えています。
   ふと、夜空を見上げれば、狼夫婦が引く馬車に乗ったジェ○ソンが、
   天使達に導かれるように天へと昇っていく光景が――
ジェシカ:「……気のせい、気のせい」
     夜空を見上げないように、帰り道を速足で歩きながら、
     解毒剤の説明書を斜め読みするわ。
GM:説明書には、解毒剤の使用方法が書かれています。
   え〜と、皆さん、ヨクナール剤ってご存じ?
キアーラ:ヨクナール剤?
カリーナ:何処かで、聞いたような……、
マイナ:ああ、キュリオがアランに飲ませた薬ですよ。
    病気を治す為に、寿命を分け与える薬です。
ジェシカ:って、まさか……?
GM:そう、この解毒剤は、ckヨクナール剤の配合をアレンジして作られています。
   口移しによる服用で、相手に寿命を分け与え、
   縮んでしまった分の成長を補うんです。
マイナ:「……酷いクスリですね、本当に」
    となると、だいたい10年くらいですか?
キアーラ:ここは、あたしの役目、かな〜?
     ハーフエルフの寿命は、人間の比じゃないし……、
     正直、こういうカタチでするのは微妙だけど……、
GM:さて、宿に戻ると、目覚めたテルトが出迎えてくれます。
   薬の効き目には時間差があったようで、
   今は、光が眠り、体もすっかり小さくなっています。
テルト:「おかえりなさい……、
    すみません、ボクのせいで、また、ご迷惑を……」
ジェシカ:「……ま、そのへんは、いつもの事だし?
     ツケとくから良いとして……」
マイナ:「ちゃんと解毒剤も手に入りました。早速、これを――」
ジェシカ:「――誰に飲ますの?」
マイナ:「えっ? それは、もちろん……」
ジェシカ:「解毒剤は1つ……患者は2人……、
     なるほどね……やけに、アッサリと薬を渡すわけよ。
     あいつの本当の狙いは、これね……」
キアーラ:「解毒剤を巡って、あたしらを争わせたかった、とか?」
マイナ:「考え方が邪悪です」
ジェシカ:「でも、その計画には盲点があったわね。
     私達が、薬を奪い合う事なんて、絶対に無い。
     だって――」
テルト:「こんな事になったのは、ボクの責任です。
    この薬は、光さんが使ってください」
ジェシカ:「ほら……ウチの子は、こーゆー事を平気で言うから……」
カリーナ:「光も同じだと思うよ?
     むしろ、薬を押し付け合うんじゃないかな〜?」
テルト:「大丈夫ですよ。子供の体でも、冒険はできます。
    ボクは、光さんと違って、元々が小さいですから、そんなに変わらないですし、
    それに、小さくても、頑張れば、剣くらい……」
GM:と、テルトが壁に立てかけてあった、
   自分の剣を握った瞬間、剣が輝き出し、その光がテルトを包み込む。
一同:
――なぬっ?!
GM:そして、光が晴れると、
   そこには、元の姿に戻ったテルトの姿があった。
   ただし――



 ――全裸&ご開帳ポーズで。(爆)



マイナ:
「……きゃーーーーーーーーー!?」
キアーラ:
「ちょっ、待った……、
     
こら、あんたら(かしまし〜ズ)見るなっ!!」
ジェシカ:
「な、なんで、いきなり元に戻ってるのアンタぁっ!?」
テルト:「……はい? 
あ、あわわわわわっ!?
    
そ、そんなの、知りませんよぉぉぉぉぉぉっ!!
    まるで少女のように、身を縮め、大事なトコを隠します。
ジェシカ:「サッサと服を着なさい、服をっ!」
テルト:「は、はい……」
    シーツにくるまったまま、服を着始めます。
キアーラ:「薬、いらなかったのかな?」
マイナ:「まぁ、光さんの方で必要になるのは間違いありませんから……」
ジェシカ:「でも、どうして、いきなり元に……?」
     どうも、テルトちゃんの剣に秘密があるっぽいけど……、
GM:それについては……、
   うん、ミンニャオあたりが推測してくれた事にしましょう。
   実は、テルトの剣には、持ち主の、あらゆる状態を治癒する効果があるんです。
   今回は、それが発動したのでしょう。
マイナ:ということは、テルトさんが、
    アロンダイトの担い手になったのですか?
GM:いえ、テルトが、アロンダイトの担い手になる事はありません。
   それは、もう、決まっていることなので……、
   きっと、今回は、剣がサービスしてくれたのです。
   テルトは、いつも、剣を大事に使っていますから。
キアーラ:アロンダイトの担い手として、テルト君は実力不足ってこと、か……、
マイナ:相性の問題では? アロンダイトは水の剣……、
    でも、テルトさんは風属性ですから……、
ジェシカ:アロンダイトって、あの女好きで有名なランスロットの剣でしょ?
     天然女たらしのテルトちゃんなら、そーゆー面では相応しいと思うけど〜?
GM:ま、まあ、それはともかく……、
   あとは、光に薬を飲ませるだけですが……?
キアーラ:「そっちは、修羅場にならないように決めてね〜」
ジェシカ:「ちょっと冷たい考察をすると……、
     寿命が縮まるなら、種族的に長生きできる人がするのが良いんじゃない?」
カリーナ:「寿命の問題から行けば、候補は……殆ど減らない」
     なにせ、異種族コンプリートPTだし……、
GM:外れるとしたら、美雪と月花と……、
   ああ、あと、メイドロボのピノも消えますね。
   ここは、居合わせた月花が、カリーナの肩をぽんぽんと叩くでしょうね。
カリーナ:「ん、いいの?」
     ジ〜ッと月花の顔を見て、周りに反対されないならしちゃうよ?
ジェシカ→ミンニャオ:「まぁ、ここは、功労者の判断に任せるべきな気がするのですよ。
           ほら、仕事組が帰ってくると、また面倒になるですよ」
カリーナ:それじゃあ、薬を持って、光が寝てる部屋に……、
     って、全員、この部屋だっけ?
ジェシカ:はい、部外者は退場退場。
キアーラ:ごゆっくり〜♪





―― PHASE-06 めざめのじかん ――


GM:ベッドに横になった光と、
   カリーナを残し、皆が部屋から出ていく。
   二人きりになり、静まり返る部屋の中……、
   カリーナは、緊張の面持ちで、目覚めぬ王子の傍へと……、
カリーナ:「ねってるっかな〜? おきてるっかな〜?♪」
GM:なんで、スキップしてるんだよっ!
   シチュエーションとか色々と台無しじゃねーかっ!(笑)
カリーナ:ヤンデレって、まだ、どう演出して良いのか……、
     うん、手探り手探り♪
GM:まあ、良いけど……、
   カリーナが近寄っても、まだ、光は目覚める気配は無い。
マイナ→光:「ぐ〜……ぐ〜……」
カリーナ:「可愛い……起きてたら逃げるよね?
     後で怒られるかもしれないけど、
     光は、ちゃんと大きくなって、
     皆をお嫁さんにしないとダメなんだからね」
     薬を口に含むと、起こさないように、
     ゆっくりと、顔を近付けて――





 静まり返った部屋の中――

 ゆっくりと……、
 わずかに、2つの影が重なった。

 カリーナが光から身を離すと、見る見るうちに、光の体が元に戻っていく。

 と、その時……、
 光の荷物の中にある『トートの書』が輝き……、

 飛び出した1枚のカードが、
導かれるように、カリーナの手に収まる。

 そのカードの名は――


「友情、か……」


 光が目覚め、事情を知れば、きっと怒るだろう。

 それでも、彼女は、光の為、仲間達の為に命の欠片を捧げた。
 その心にカードは反応したのだ。

 カードを一瞥し、自嘲気味に微笑むと、
カリーナは、そのまま、布団の中に潜り込み……、





 次の日の朝――

 全裸の光と寝ているカリーナの姿を見て、
仲間達が大騒ぎをしたのは、言うまでも無いだろう。





<おわり>
<戻る>


注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。