GM:さて、無人島という解放された環境で、
   光は、大人の階段を駆け上がっ――
光:誤解を招く表現禁止っ!
美雪:そうよ! 『まだ』上がってないもの!
GM:――と思ったら、自ら階段を下りていく、ヘタレな光君ですが、
   色々とあって、ちょっとだけ大人になりました。
   まあ、そのへんは、GMが想定しているシナリオとは、一切関係無いので、
   PLの好きにして貰って構わないのですが……、
光:……何が言いたい?
GM:折角、契約カードが3枚もあるんだし、何か使ってよ。
ティーナ:使いたいのは山々なんだけど……、
キラリ:ペナルティーが大きすぎる。
    実質、PTの一人が無力化されるに等しい。
美雪:カード発動の条件は、契約者のあらゆる判定に−1d6の修正だものね。
ミンニャオ:カードを複数枚、同時に使えば、
      光君無双になるのですけどね。
GM:そのへん、もうちょっと、バランス考えてみます。





光:――ところで、アリエスとミリィは?

GM:今日は、セッションに参加出来ないってさ。
   というわけで、後編は、このメンバーだけで始めますよ。






『Leaf Quest TRPG』リプレイ

かしまし〜ズ冒険譚 4

『メイドメロディー・ピチピチぴんち』 後編







―― PHASE-11 探索2日目 ――


GM:さて、色々あった夜も明けまして、無人島探索2日目です。
   ミクの歌声で目覚めてください。
キラリ:「……目覚まし機能付きとは思わなかった」
美雪:「かなり危険な状況なのに、なんて爽やかな朝♪」
ミンニャオ:「にゅう……あと、5分〜」
美雪:「はいはい、先生。その5分が、
   10分とか20分になってしまうから、いけませんよ?」
ミリィ:「あ〜、やっぱり、木がある場所は落ち着くわ〜」
GM:では、気持ち良く目覚めたところで、探索2日目を始めますよ。


 岩場にて――

GM:皆さんが向かった岩場は、大小の岩でゴツゴツとしており、
   そこに波が強く打ち寄せています。
   かなり足場は悪く、滑るので大変危険です。
光:「コケると危ないな……ティーナ、特に気をつけろよ」
ティーナ:「大丈夫だよ。私、こういう所では、何故か転ばないから」
美雪:「でも、滑るし、波で服が濡れるから気を付け――
きゃああああっ!!
   ファンブルして、結果は
『6:と〜っても「恥ずかしい」失敗』。(爆)
   濡れた岩に足を取られて転倒します。
GM:
で、スカート全開&パンツ丸見えなM字開脚♪
   
もちろん、パンツは濡れたせいで、半分透けちゃってます。
ミンニャオ:流石は美雪……
エロイベントは外さないのですよ。
キラリ:
イベントCGゲット。(笑)
光:「……空が、蒼いなぁ」
  慌てて支えようとしたせいで、思い切り、正面から見てしまった。
  とりあえず、直視した事を誤魔化そうと、カッコ良い事を言ってみる。
ティーナ:「お兄ちゃん、股間にバナナ隠してたら、格好悪いよ……」
美雪:「う、ううう、いたたたたた……」
ミリィ:「美雪〜、大丈夫〜?」
ミンニャオ:「わ、わわっ……光君は見ちゃ駄目なのですよ。
      いや、いっそ見てあげても良いのですよっ」
光:
「――どっちだよっ!!」
GM:じゃあ、美雪は、その事故で足を捻っちゃいました。
   このシナリオの間は、戦闘時の全ての判定が−1されます。
光:「とりあえず、俺がおぶっていくから」
美雪:「ありがとう、光」
GM:で、他の皆の達成値は?
   はいはい、それなら、岩場の波打ち際に、
   大きな布が打ち寄せられているのを発見しますよ。
   漁村育ちの皆さんなら、それがマストだとわかります。
キラリ:「何処かの船の……なれの果て?」
GM:はい、マストを調べると、
   それには、大きく『無限蛇』のマークが描かれています。
   マストには、少々、焼け焦げた跡とかありますが、
   補修すれば、何とか使えそうです。
ティーナ:「このマーク! あの海賊船のと同じヤツだよ!!」
光:「女神海峡で、ゲンジ丸に沈められたヤツか?
  何にしても、喜望峰号のじゃなくて良かった」
GM:メタな事を言うと、それは、半分正解です。
   本当は、ふぁんぶら〜ズのシナリオの方で、
   るーこサンダーに沈められた海賊船のマストです。
美雪:なるほど……、(笑)
ミンニャオ:このマークはともかく、使えそうなら回収するのですよ。


 入り江にて――

GM:光は、背負った美雪の胸の感触と、
   それを支える手で、ブルマの手触りを堪能しつつ、入り江の探索に向かいます。
美雪:
待った、何故にブルマ?!
   替えの下着くらい、ちゃんとあるし……、
GM:
ブルマで、何か問題が?
ミンニャオ:
無問題、むしろ推奨なのですよ。
美雪:「なるべく、お尻は触っちゃダメよ?」
光:「うーおー、萌えろ俺のこすもー」
  煩悩退散、煩悩退散……無心で探索を進めるぞ。
ミンニャオ:「みぃ、光君の理性が、なんだか頑張ってるのですよー?
      でも、萌えてる時点で、坂を転げる石の如しなのですよ」
GM:さて、入り江に到着したわけですが、その向こうには、大きな崖があります。
   入り江の内部に、岩場が点在していて、崖の真下の方まで、
   徒歩で行けそうではありますが、打ち寄せる波が強く、やや困難な様子です。
キラリ:「ちょっと、キツイ地形……」
ティーナ:「これば、流石に、私やミンニャオお姉ちゃんでも無理だよ」
ミンニャオ:「絶対、無理ではないにしろ……、
      行くのならば、身のこなしに自身のある人が、
      少人数であたってみるべきなのですよ」
美雪:「アリエスじゃ……もっと危険ね」
GM:で、船乗りである光なら分かるのですが、
   波の流れ方から、崖の下に大きな空洞があるように思えます。
光:「……行ってみるか?」


 多少、リクスはあるものの……、

 少しでも状況を変える材料が欲しい一同は、
ブーストも使いつつ、岩場を渡り、崖下の空洞に辿り着く。


ミンニャオ:空洞は、かなりの大きさってことなのですけど……、
      具体的には、どのぐらいなのですよ?
GM:帆船が入りそうなくらいの空洞です。
   もう、ぶっちゃけますと、その空洞は、天然の大洞窟なのですが、
   明らかに、人の手が加えられた、船着き場です。
ミンニャオ:「何となく、予感がしてたり、してなかったりだったのですよ……、
      実に、良い場所にある島でー、この大きさの入り江でー……、
      まぁ、島全体に人の気配が無かったので、
      五分五分ぐらいに見てたのですけど……」
光:「あの海賊達の秘密基地、か……」
ミンニャオ:「まぁ、海賊と断定するのは早いですけれども……、
      状況からそう見るのが正しいと思うのですよ」


 周囲を警戒しつつ、光達は、潜入を開始する。

 しかし、既に、内部はもぬけの殻……、

 人の気配はなく、荷物が、ところどころに散乱し……、
 何やら、慌てて逃げ出した後、といった雰囲気だったりします。


光:なるほど……、
  ふぁんぶら〜ズのシナリオで、
  ゲンジ丸が来たから、慌てて逃げ出した奴らか……、
GM:秘密基地内を探せば、保存食やら、ラム酒の入ったタルやらも出てきます。
   ただ、何よりも目立つのは、洞窟の奥に、ややボロいが、
   充分に使えそうな、長い航海も可能な小型の船が見つかります。
   でも、マストだけがありません。
美雪:「流石に、小型船まで急いで持って行く、ってわけにはいかなかったみたいね」
キラリ:「航行能力を消す為に、マストだけもっていた、と言ったところか……」
ティーナ:「でも、さっき手に入れたマストと、
     組み合わせれば……いけるかもしれない!!」
光:「じゃあ、皆を、ここに呼んで来ないとな」
GM:で、さらに家探ししますと、ティーナは、洞窟に小さな……、
   と言っても、人が十分に通れて、十数人は中に入っていられそうな横穴を見つけます。
   それを利用して作ったのでしょう。その横穴は、檻になっています。
ティーナ:「みんなーっ!! こっちに何か檻があるよーっ!」
GM:檻はしっかりと閉じられていた様子ですが、
   内側から、鋭い何かに切り裂かれたかのように、鉄格子が無残に切られています。
   というわけで、もちろん、檻の中には何もいません。
ミンニャオ:「何か、ヤバげなモノが逃げ出したっぽいのですよ」
光:「つまり、単独行動厳禁フラグか」
美雪:「今まで、何事も無くて良かったわ。
   これからは慎重に行動した方が良さそうね」
GM:さて、これで、全てのフラグが出揃いました。
   では、ここで光に質問です。
   航海に必要なモノは何ですか? それは、全て揃っていますか?
光:それは、バーソロミュー船長から教えてもらった。
  船とマストに、食糧と水に、信頼できる仲間……、
  リーダーは、ここで疑問に思うのは、慎重を通り越して臆病だ!
GM:この意気や良しっ! これで、脱出フラグも立ちましたので、
   クライマックスフェイズに入ります。





―― PHASE-12 赤いカニと青いカニ ――


GM:光達は、無事、脱出手段を見つける事が出来ました。
   拠点にいる他の仲間達に、それを伝えに行こうと話していると、
   突然、微かにですが、ミクの歌声が聞こえてきます。
   その歌なんですが、昨日、聞いた時とは違い、どこか切羽詰まったモノを感じます。
光:「ミクの……歌?」
  拠点の方から聞こえてくるんだよな?
キラリ:「凄く、嫌な予感がする」
ティーナ:「この歌って……ミクお姉ちゃん……、
     まさか、お姉ちゃん達に何かあったんじゃ!?」
光:「――戻るぞっ!!」


 ミクの歌声を聞きつけ、
光達は、急いで、拠点へと戻る。

 すると、そこには――
 無数のイソギンチャクに襲われる仲間達の姿が――


GM:皆が拠点に戻ると、そこには、無数の大きなイソギンチャクの群れと、
   人間大のカニの魔物が3匹います。
   イソギンチャクの触手が仲間達を絡め捕り、
   大カニが、今にも、その大きなハサミで襲い掛かろうとしています。


ティーナ:イソギンチャク……、
     
美雪お姉ちゃん、逃げてぇぇぇっ!!

美雪:
だから、何故、私を名指しするっ!?


光:「貴様らぁぁぁぁぁっ!!」
美雪:「まさか、あの檻を破ったのって……」
キラリ:「……万死ニ値スル」
    ちなみに、ミクは、どうなってるの?
GM:イソギンチャクの触手に絡め取られながらも、唄い続けています。
   どうやら、その歌声で、イソギンチャクの行動を抑えてくれていたようです。
ティーナ「ありがとう、ミクお姉ちゃん!」
美雪:「このウネウネ生物っ!!
   女の子に与えた恥辱の代償、高く付くってもんじゃないわよ!」
キラリ:しかし、毎度毎度、なんつーモノを作ってるんだ、アジ様は!
GM:他にも色々とあるから、今後も期待するように♪
   それはともかく、イソギンチャク達は、ミクの歌の効果で、
   ようやく、眠りに落ち、無力化されます。
   仲間達は解放されますが、触手に麻痺毒でもあったのか、しばらく動けそうにありません。
ミンニャオ:ウチのメンバーには、メイドロボがいますのよ?
      メイドロボに麻痺は効かないはずなのです。
GM:え〜っと……電池切れってことで。(笑)
美雪:ああ、ミクみたいにネギが食べられればっ!
GM:ええい、無茶言うな。最新型のイルファ達でも、味見程度しかできんわ!
   とにかく、イソギンチャクは無力化され、
   光達には、3匹の大カニが襲い掛かります。
   前衛に青色のカニが2匹、後衛に赤色のカニが1匹です。
光:「ティーナ……力を、借りるぞ!」
  ここは、早速、正義のカードを起動させるぞ!
ティーナ:「うん、私に宿る正義よ……獅子に牙を与えたまえ!!」
GM:本当は、戦闘に入ってから発動させて欲しいんだけど、まあ、いいや。
   正義のカードが発動し、カードは、光の集合体で形成されたひと振りの剣になる。
   そして、その光剣は、光が持つ剣と融合し、刀身が金色に輝く剣となる!
ティーナ:「剣……これが正義のシンボル……、
     嬉しいな、お兄ちゃんにとって、私は、こんなに信頼できるモノなんだ」
ミンニャオ:「さて……光君、わかってると思うのですけど、
      みーすけは、本来、後ろから刺すタイプなので、
      多分、戦力を100%活かせないのですよ。
      だから……信頼、してるのですよ?」
キラリ:「わたしは守られなければ戦えません。盾を信じています」


<第1ターン>

GM:ここから戦闘ターンに入ります。
   イニシアティブ判定は(ころころ)……、
ミンニャオ:(ころころ)みーすけの勝ちなのですよ!
      必殺技『護符の起動条件』を発動!
      使用護符は地の護符、消費する武器はB1短剣!
      予測戦闘も使って、青カニAに攻撃!(ころころ)14で命中!
GM:(ころころ)11なので、回避失敗!
ミンニャオ:回避の修正値が+5……、
      ここは、ブースト1点を使用して(ころころ)クリティカル込みで28点!
      不意に、死角から小さなナイフが飛んでくる。
      予定調和であるかのように、そのナイフが石弾に化ける!
GM:地の力を宿した礫がカニに命中し、その硬い甲羅に大きなヒビが入る!
ミンニャオ:へ? それだけ? ダメージは? 
GM:――ダメージは、0です♪
ティーナ:何でっ! クリティカルしたのに?!
     判定すらないってことは、防御修正だけ+28以上あるってこと?
キラリ:硬いにも程が……っ!
美雪:いえ、落ち着いて……、
   このGMのやり口には、もう慣れてるわ。
光:魔術か、物理か……どっちかに特化してるってところか?
  赤と青、わざとらしく色分けもしてるし……、
ミンニャオ:もしくは、ある程度のダメージを与えないと、実ダメージにならない?
      いや、みーすけは、クリティカルしてるし、
      それで条件を満たしていないとは思えないのですよ。
美雪:物理に強いなら、当然、前衛に出てくるわけだし……、
   とにかく、試してみないと……、
   3匹のカニに、マハアクアを放つ!


 美雪の水の魔術による様子見の一撃!

 しかし、命中が振るわず、肝心の青カニには回避され、
赤カニにも当たったものの、判定すらされずに、ノーダメージを宣言されてしまう。


美雪:とりあえず、分かったことは、
   後ろの赤い方には魔術は殆ど効かないってこと……、
   青い方にも当れば、もっと詳細は分かったんだけど……、
ティーナ:でも、青カニの甲羅には、亀裂が入ったんだよね?
     ということは……、
キラリ:「わかった……剥離装甲!」
美雪:「そうか、まず、あの甲羅を破らないと!!」
ミンニャオ:「……青い方は魔法、赤い方は物理、と見たのですよ。
      甲羅を破れないとどうにもならない。
      で、破る方法は、赤と青で違うということなのです」
光:「つまり、根気良くやれ、ってことか……」
美雪:「とにかく、自分が出来る攻撃で、青い方の装甲を破る事を考えてみて」
ティーナ:「うん、分かったよ、美雪お姉ちゃん!!」
     カード発動の影響で、判定に−1d6されちゃうけど……、
     (ころころ)二刀流で攻撃〜っ!!
GM:(ころころ)はい、回避。


 やはり、−1d6の修正は大きく、
青カニBへのティーナの攻撃は回避されてしまう。

 続く、キラリは、マハブフを発動。

 しかし、美雪の時と同様、
出目が振るわず、当たったのは、赤カニのみ。

 赤カニには、クリティカルのダメージを与え、22点を叩き出す。


GM:キラリの放つ氷の魔術が、カニを氷漬けにする。
   この氷の圧力で、その硬い甲羅に大きなヒビが入る!
光:およ? 赤カニに魔術が効いたぞ?
キラリ:もしかして、物理とか魔術とか関係無く、何度か大ダメージを与えれば良い?
GM:――はい、正解です。
   甲羅は、とにかく、20以上のダメージで傷つけることができます。
   それを2回当てれば、甲羅は破壊できます。
ティーナ:「どうやら……あの甲羅を破るには、高い攻撃力が必要みたいだね」
光:「OK、任せとけ!」
  カード効果で、いきなり『ホーリィスマッシュ』!
  (ころころ)命中して(ころころ)ぐはっ、ダメージの出目が悪い!
GM:その程度のダメージでは、甲羅には傷一つ付けられません。
光:「ちぃ……さすがに、かてぇか!」
GM:では、こちらのターンです。
   青カニAは、ヒビの入った甲羅なんてもういらねー、とばかりに、
   甲羅が、バキャ〜ンッと爆ぜるっ!!
ティーナ:
パージしたっ!?
美雪:まさか、割れた甲羅をブチ撒けるつもり?!
GM:その、まさかっ!! 
甲羅をブチ撒けろぉっ!
   手榴弾よろしく、弾けた甲羅の破片で、前衛に全体攻撃!
   ダメージは2d6+13! 
固定値はGMを裏切らない!
光・ティーナ・ミンニャオ:
ぎゃあああああっ!!
GM:さらに、青カニBが、ティーナを攻撃!
   (ころころ)クリティカルして、
ダメージ33点!
   赤カニはHPを消費して、光にバブルビーム!(ころころ)
ダメージは23点!
キラリ:「薄いところを的確に……!」
光:「はっ、痛くねぇよ、この程度!
  俺の大切なもん傷つけたんだ……五体満足でいれると思うなよ!」
ティーナ:「――同じくっ!!」


<第2ターン>

GM:なんとか持ち堪えましたか?
   でも、このターンはどうかな?
   甲羅をパージした青カニナドレが戦場を駆けるぜ!
   具体的には機動性が上がって、2回攻撃♪
光:OK、だったら、そのナドレ(?)から叩く!
  正義のカードの効果は解除するぞ。ここは手数を増やす。
美雪:マハアクアをフルアレンジで発動!!
   水の魔術で、カニ全体に攻撃っ!!


 美雪の水の魔力の奔流が、
その強烈な水圧でカニ達を押し潰す!

 この攻撃で、赤カニの甲羅は破壊され、青カニBの甲羅にヒビが入る。

 そして、青カニAだが、実は、甲羅が無くなると、
ダメージが丸抜けする為、一気に大ダメージとなった。

 さらに、ティーナの二刀流攻撃と、
キラリのマハブブにの追撃によって、青カニAは、アッサリ撃破。

 ネタがバレてしまえば、所詮は、ただの甲殻類……、
 残り2匹も、最早、虫の息である。 


GM:ティーナの短剣と、キラリの放つ氷の楔が敵を貫く!
   これで残ったのは、装甲を失ったカニ2匹!
美雪:「これで、甲羅爆弾は無くなったわ!」
キラリ:「光、師匠、ここで決めてっ!」
    次のターンで、最悪、合計4回の攻撃は受け切れない!
光:「――ああ、任せろっ!!」
  必殺技『シールドチャージ』を発動!!
  命中にブースト1点!(ころころ)クリティカル!!
GM:(ころころ)2匹とも回避出来ません!
光:
「おおおおおおおおおおおおっ!!」
  その突撃は、まるで、金色の獅子の如きオーラを纏う!
  青カニを、そして、後ろにいた赤カニをも巻き込み、押し込み、突き込み、叩き込み……、
  ちょうど後ろにあった大岩へと叩きつけ、その勢いのまま、一気に潰すっ!!
  (ころころ)
ダメージはクリティカルして35点!!
GM:腕に構えた盾から伝わる、確かな手応え!!
   光の突進によって、押し潰され、2匹のカニは、泡を吹きながら圧死します。
キラリ:「わたしのヒーロー、みんなのヒーロー……♪」
美雪:「うん、男の言葉と覚悟、見せてもらったわ」
ティーナ:「やっぱり……お兄ちゃんは、私達の勇者様だよ」
ミンニャオ:「うふふ、光君ったら、素敵に育ったのですよ」
      成長を喜ぶような、何かを懐かしむような、そんな顔で呟く。
GM:カニ軍団が撃破されると同時に、ミクは歌を止める。
   ミクの歌から解放されたイソギンチャク達は、海の中へと逃げていきます。





―― PHASE-13 無人島からの脱出 ――


GM:さて、カニ軍団との戦闘から数日後――
   船の修繕や、マストの取り付け、水と食料の準備などなど……、
   全ての準備が整い、ついに船出の日となりました。
キラリ:「水、積んだ。食料、積んだ。お酒、積んだ。
    信頼も……積んだ」(胸に手を当てる)
ミンニャオ:「マスト確認、方角確認、ビタミン源確認――リーダー、確認なのですよ」
光:「色々とあったな、この島で……」
美雪:「運命って、あんまり良く分からないんだけど、
   でも、もしかして、この島に来たのは、
   なんか、物凄い大きな運命だったような気がする」
ミンニャオ:「それは、正しくもあり、間違いでもあるのてすよ。
      若者よ、君達の人生には、決して無駄なモノなんて無い。
      一見、無駄に思えるモノでも、その積み重ねが、
      後になって、意味を成してくるのですよ。
      偶然の偶然は、これ必然……人は、それを運命と呼ぶのですよ」





 ミンニャオの言葉を、胸に受け止めながら、
光は、修理したばかりの船を見上げる。

 ボロボロの船体、ボロボロのマスト……、

 果して、こんな船で、無事に航海が出来るのだろうか?
 過酷な海から、彼女達を守ることが出来るのだろうか?

 リーダーは自分だ……責任が、己の背に圧し掛かる。

 しかし、それを重いとは感じない。

 何故なら、彼女達が自分を信頼し、
自分もまた、彼女達を信頼しているから……、

 大丈夫……何とかなる。

 そう自分に言い聞かし、彼女達に向き直る。
 一同の表情に不安は……一片も無い。

 再び、船へと視線を戻し、光の胸で揺れる、
蛇のコインのペンダントが、強い日差しを反射して、キラキラと輝く。

 目指すは、リーフ島――

 頼りになる仲間に支えられ、少年は舵を取る。

 そして、そんな少年と少女達の
進むべき道を示すかのように、船首に立つ自動人形が歌い出す。





光:「――行こう。とりあえず、拾ってくれる所に!」

一同:最後が締まらないぃぃぃっ!!





<おわり>
<戻る>


注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。