GM:さあ、今回は、フリッツが主役です!
ミラ:……大丈夫なのか?
フリッツ:開口一番でそれかよ?
清華:ん〜、だって……ねぇ?
GM:今まで、ロクに良いトコが無かったからねぇ。
   ミューの方がインパクトが強いから、目立たないけど……、
ミュー:そんな不名誉な意味で目立ちたくは無かったがな。
フリッツ:いや、ダイス目だけは、どうにもならんし……、
     今回は、そうならない事を祈る。





清華:あ、そうそう、GM?
   オープニングで、やりたい事があるんだけど?

GM:OK、ご自由にどうぞ〜♪






『Leaf Quest TRPG』リプレイ

がんな〜ズ冒険譚 3

『スコール・デイズ』







―― PHASE-00 今回予告&ハンドアウト ――


GM:まずは、今回予告から発表します。
   今回は、いつもとはシナリオの温度が違うぜっ!


―― 今回予告 ――

OK牧場の決闘――

それは、20年ほど前にあった……、
腕利きのガンマン達の、己の誇りと命を賭けた闘い。

飛び交う銃弾に倒れ、己の信念に殉じた彼らは、今も尚、その地で眠っている。

だが、その安らかな眠りを……、
戦士達の尊い休息を、妨げる者が現れた。

無法都市で起こる、墓荒らし事件――

それと時を同じくして……、
20年前の亡霊が、街にやって来る。

曇天の空の下……、
あの戦いの、唯一の生き残りを葬る為に……、


がんな〜ズ冒険譚
第3話 『スコール・デイズ』



銃を持つ者……、
それは、銃弾でしか想いを伝えられない者達……、

怒りも、憎しみも――

そして――
愛でさえも――



ミュー:なかなか、スタイリッシュな今回予告だな。
清華:いかにも、西部劇っぽい感じ?
フリッツ:てか、ナカザキにOK牧場なんてあったのか?
ミラ:設定からして、あたいは知ってそうだねぇ。
   多分、決闘の跡地として、当時のまま残してあるんだよ。
GM:続いて、各PCのハンドアウトで〜す。


★PC1★ ハンドアウト:フリッツ

前回と、前々回の闘いで、まるで、役に立てなかったフリッツ。
特に、同じガンスリンガーであるミラの前で、
大恥をかいてしまったフリッツは、早朝の、射撃訓練を始めた。
だが、焦りの為か、弾は、なかなか的に当たらない。
そんなフリッツのところに、とある人物が現れた。



清華:確かに、役に立たなかったもんねぇ……、
ミラ:ったく、ウチのPTの男達ときたら……
フリッツ:ダイス運の結果とはいえ、面目無い。
     でも、PC1だから、汚名返上してみせるぜ!
ミュー:汚名版回にならないようにな。
フリッツ:お前にだけは言われたくねぇ〜!


★PC2★ ハンドアウト:清華

いつものように、清華が、保安官事務所に遊びに行くと、
そこには、リュンクスのガンスリンガーがいた。
彼女の名は『マーサ=ジェーン=カナリー』といった。



ミラ:あれ、この名前って……?
ミュー:確か、GM(STEVEN)の持ちPCで、そんなのがいなかったか?
GM:まさしく、その本人ですよ。
   今回のゲストとして、登場して貰いました。
フリッツ:非公開セッションのキャラなのに、良いのか?
GM:はい、あっちのシナリオを知らなくても、問題無いのです。
ミラ:PL的には、この子の『ジェーン』って名前が気になるよ。
   ふぁんぶら〜ズに出て来た『ジェーンシリーズ』じゃないよね?


★PC3★ ハンドアウト:ミラ

例によって、店で働くミラは、マスターに頼まれ、掲示板に手配書を張っていた。
慣れた仕事なのだが、ふと、その手が止まる。
なんと、その手配書には、良く知る人物の名が載っていた。



ミラ:流石は無法都市……賞金首とかあるんだな。
清華:てゆ〜か、ミラっち?
   賞金首にされるような知り合いがいるの?
フリッツ:まー、この街だと、誰が、いつ、賞金首になってもおかしくないけどな。
ミュー:全ては、保安官ななぴーのサジ加減か……、
    これだから『力こそパワー』な街は……、


★PC4★ ハンドアウト:ミュー

前回の戦いで、醜態を晒してしまったミューは、
街の郊外で、剣の鍛錬をしていた。
と、そこへ、ビリーと名乗る男が現れる。
彼は、ある男を探している、とのこと。
しかも、その名は、ミューも聞き覚えのある名であった。
ミューは、ビリーを伴い、『いつもの店』へと向かう



ミラ:醜態、というか……、
清華:……変態だよね。(笑)
フリッツ:俺には、何か言う権利は無いです。
GM:普通、剣術8Lvって、エースですよ?
   何で、そんなにダメな子なの?
ミュー:――知るかっ! このダイスに訊けっ!
    GM、お前、ダイスのスクリプトに細工してねぇよな?!
GM:そんな知識と技術があるなら、とっくにやってる!(爆)
ミラ:――やるのかよっ!?
GM:
ああ、任意タイミングでファンブルできるダイス……、
   
なんて素晴らしい……、(うっとり)
   そんな真似が出来るの、ボクの知る限りじゃイルスだけですよ?
清華:凄い、本気で言ってるよ……、
   まあ、気持ちは分からなくもないけど……、





―― PHASE-01 マスターの教え ――


GM:まずは、フリッツのオープニングからです。
   ある日の早朝――
   飛び交う弾丸亭の裏庭で、フリッツが射撃の練習をしています。
   木の板に丸い標的を描き、中心を狙うが、なかなか、当たりません。
   乾いた銃声だけが、曇天の空に響き渡るだけです。
フリッツ:「10発中4発か……くそっ、次!」
     練習を続ける俺の足元には、空の薬莢が溢れている。
GM:では、そんな感じで練習を続けていると、酒場のマスターがやって来ます。
   マスターは、何を言うでもなく、手頃なタルに座り、練習を眺めていて、
   その視線が気になってか、余計に集中が乱れ、狙いは定まりません。
マスター:「…………」(ジ〜)
フリッツ:「ちっ、弾切れか――で、何か用か、マスター?」
     弾を再装填しつつ、マスターに訊ねる。
マスター:「ん? いやな……前の戦闘では、散々だったそうじゃねぇか?」
フリッツ:「まぁな……今度は3発か……」
     先の戦闘を思い出して焦りが増し、さらに外れる。
マスター:「……貸せ」
     では、外しまくるフリッツを見兼ねたのか、
     マスターは、おもむろに立ち上がると、銃を寄こせと手を差し出す。
フリッツ:「……あんた、撃てるのか?」
マスター:「まあな……」
     と言って、フリッツから銃を奪うと、無造作に6発撃つ。
     ドン、ドン、ドン――
     見事、ターゲットのド真ん中を打ち抜くが、開いた穴は1つだけ……
     いや、6発全てが、寸分の狂いも無く、ド真ん中を撃ち抜いたのだ。
フリッツ:「すげぇ……ブレがまったく見当たらない……」
マスター:「良い銃だ……手入れも行き届いてるし、変な癖も無い。
     筋は良いし、銃も悪くない……じゃあ、お前の何処が悪いと思う?」
     ポイッと銃を投げ返し、マスターは言う。
フリッツ:「…………」
     問われ、思考を巡らせる。
     自分の過去の戦闘、コンディションなど、全てを……、
マスター:「集中が足りないんだよ、集中が。
     敵を前にして、銃を持ったら、余所事を考えてるんじゃねぇ。
     よく剣士なんかは、剣を自分の体と一部にしろ、なんて言うが、銃に関しては別だ。
     自分が銃の一部になれ。自分の体を道具に……銃が弾丸を放つ為の機構の一つと考えろ」
フリッツ:「自分が、銃の一部に……?」
マスター:「どうせ、自分とミラの腕の差を気にしてるんだろ?
     前の闘いじゃ、良いトコ無しだったらしいしな。
     でもな、ミラとお前とで、腕の差があるのは当然だ。
     踏んできた場数が違うし、闘い方のスタイルが違う。
     同じやり方じゃ、お前は、ガンスリンガーとしては、ミラには勝てねぇよ。
     よく考えるこったな……お前には、お前なりの、やり方ってのがあるだろう?」
     それだけを語ると、マスターは、店の中へと戻って行きます。
フリッツ:「俺なりのやり方、か……」
     マスターの言葉を噛み締め、再び、練習を始める。





―― PHASE-02 OK牧場の威霊 ――


GM:続いて、清華のオープニングシーンです。
   清華は、いつものように、保安官事務所に遊びに行くのですが、
   事務所の玄関先に、見慣れない黒馬がいます。
清華:「……ん? これ、見たこと無い馬だよね」
   軽く、馬の全体を見回す。
GM:黒い毛並みの、立派な馬です。
   幾つもの戦場を駆け抜けてきた歴戦の戦士の風格があります。
清華:「ふむふむ……これは〜……、
   必要なところに必要なだけ筋肉がついてる感じ……凄い馬だよ!」
馬:「…………」
  馬は、清華を一瞥だけして、すぐに興味なさげにそっぽを向きます。
GM:とまあ、そんな風に、馬を観察していると、
   事務所の中から、聞き慣れない女の声が聞こえてきます。
清華:「――っと、ボクは事務所に用事があったんだっけ。
   ジロジロ見たりしてごめんねー」
   馬にバイバイして、保安官事務所に駆け込む。
   そして、早口で、一気に捲し立てるよ。


「ななちゃんななちゃん、聞いて聞いて〜!
あの時の、でっかい向日葵の話なんだけどっ!
詳しく話してくれって言ってたよねっ!


〜 中略 〜

で、ミュー君(が逸らした触手)(服を)破られちゃったんだっ!
でも
(庇わなかったら)ナターシャちゃんも
危なかったから、仕方ないよね!
あの時は、ミラっちもボロボロで、
ぐったりしてたし、散々だったよ!」



ミュー:
言葉が足りねぇぇぇぇっ!!
    
意図的に誤解されるような
    言葉の端折り方をするなぁぁぁっ!!
フリッツ:最早、変態ミューと保安官七瀬との追い駆けっこは、
     ナカザキの名物になりつつあるなぁ。
ミュー:毎日が命懸けの名物なんて嫌だなぁ。
GM:シーンにいない人は、黙っているように。
   ミューにとっては幸いなことに、清華の言葉は、七瀬の耳には入らなかったようです。
   七瀬は、お客さんと、何やら真剣な表情で話をしています。
???:「――俺としても、この件は見過ごすことはできない。
    個人的にも調べてみるが……よろしく頼む」
七瀬:「ええ、お願いするわ。こっちでも、調べてみる」
???:「何か分かったら、報告する」
    と言って、謎の女は事務所から出ようとして、清華と鉢合わせします。
清華:「ななちゃん、お取り込み中?」
???:「む? 来客か……邪魔をしたな」
    と、清華の前に立つのは、赤い髪のリュンクスの女です。
    しかも、その出で立ちからして、ガンスリンガーの様です。
    彼女は、清華の横を通り過ぎ、黒馬に跨ると、
    あっという間に去っていきます。
七瀬:「あ、清華? ちょうど良いところに来てくれたわ」
清華:「こんな所で、リュンクスって、結構珍しいよね〜。
   で、ななちゃん、どーしたの?」
七瀬:「実は、マーサが……さっきの女銃士が教えてくれたんだけど……、
   彼女が、街の郊外にある墓地に、墓参りに行ったら……、
   そこにある墓のいくつかに荒らされた形跡があった、って言うのよ」
清華:「墓荒し、かぁ……そこに何かあるのかな?」
七瀬:「しかも、埋まっている筈の遺体が、
   綺麗さっぱり無くなってるっていうじゃない?
   これは……尋常じゃないわ」
   と、説明しつつ、七瀬は、荒らされていた墓の名前を、メモに書き上げていきます。


 アイク&ビリーのクラントン兄弟――
 フランク&トムのマクローリー兄弟――
 ドク=ホリディ――
 ワイルド=ビル=ヒコック――etc



清華:「その人達のお墓が荒らされてたんだ?
   何かの『ねくろまんしー』とかいうのの材料だったりしてー?
   『この街』で、それを集める必要性って、あまり無さそうだけど?」
七瀬:「まあ、確かに、そうなんだけど……」
GM:さて、清華は、そのメモに書かれた名前を見たところで、
   エージェント判定してください。目標値は10です。
清華:(ころころ)成功だよ〜。
GM:では、その情報から、かつての『OK牧場の決闘』と呼ばれる、
   決闘の関係者達や、名ガンマン達の墓場が、主に荒らされていると分かります。
清華:「えーと……この人達って……ああ、あの決闘の関係者!?
   それに名ガンマン……その人達のお墓ばっかり狙うって、なんだか匂うねー」
七瀬:「ええ、そうよ、だから、ちょっと気になるのよね。
   というわけで、悪いんだけど、この事件、あんた達で調べてみてくれない?
   報酬は、全員で合計4000G……どう?」
清華:「ボクは良いけど……って、全員?」
七瀬:「ミラを含めた、いつものメンバーよ。
   色々と問題はあるけど……一応、腕は確かだしね」
清華:「でも、全員の都合が良いか分かんないから、
   とりあえず、相談してからでも良いかな?」
七瀬:「ええ、もちろん……まあ、これは乙女の勘だけど……、
   多分、あんた達にも関わってくると思うわよ」
   と、七瀬は意味有りげに呟きつつ、清華を送り出します。
清華:「じゃあ、いってきま〜す!」





―― PHASE-03 酒場の手配書 ――


GM:次は、ミラのオープニングです。
   その日の朝、いつものように出勤したミラは、開店の準備をしています。
   ……というか、今更だけど、ミラって、住み込みだったりする?
ミラ:ん〜、特に考えてなかったけど……、
GM:そういう事なら、安アパート住まいだと、今後、都合が良いのですが?
ミラ:OK、それて良いよ。
   男の部屋の如く、散らかってると思うけど……、
   そんな部屋の中で、銃だけはヒカピカだったりする。
GM:ありがとう。では、話を戻しまして……、
   開店の準備をするミラに、マスターが数枚のビラを渡します。
マスター:「今日の分の依頼書やら手配書だ……掲示板に貼っておいてくれ」
ミラ:「はいはい、サッサと貼っちゃいますよ、っと……」
GM:と、張り始めると、その手配書のうちの1枚に、見覚えのある名前があります。
   それには、こう書かれています。


―― WANTED! ――

【ザ・変態】
ミリアルド=フォン=ミューゼル  1G



ミュー:
ちょっと待てぇぇぇっ!!
フリッツ:
ぶははははははっ!!(爆笑)
清華:
ひ、酷い! これは酷いよっ!!(爆笑)
ミラ:
セッションの回を増すごとに、
   ミューの扱いが悪くなってる!
清華:
GM、ぐっじょぶ!!
ミュー:反論できない立場とはいえ……、
    
無ぇって! この扱いは無ぇって!!
GM:PL的には、最高の扱いじゃないですか。
ミュー:それに関しては否定はしないがなっ!(笑)
ミラ:「あのー、マスター?
   何なんでしょーか、このショボイ冗談のような手配書は?」
マスター:「我らが保安官が貼っておいてくれ、ってよ」
ミラ:「七瀬さんですか……これ、単なる嫌がらせって言いませんかね?」
   と言いつつ、しっかりと貼る。(笑)
マスター:「まあ、そうだろうな〜……良いんじゃね? 面白いし」(ニヤリ)
ミラ:「そうですね。まー、あいつには、ロクな目に遭わされてないし……」(悪笑)
GM:そんな話をしていると、朝も早くから、店にアレスタがやって来ます。
   ただ、何故か機嫌が悪そうです。
アレスタ:「……邪魔するぞ」(怒)
ミラ:「お、アレスタ……珍しいな、朝っぱらから」
アレスタ:「……フルーツパフェ、大盛りで」
     ドカッとカウンターに腰を下ろし、注文する。
ミラ:「あいよ。マスター、バケツパフェ1つ、注文入りまーす!」
   正直、怖いので、当り障りの無いように接しよう。
   しかし、大盛りとは……ヤケ食いか? 嫌な事でもあったか?
GM:そして、まるで、八つ当たりでもするかのように、
   アレスタは、パケツパフェを食べ始めます。
   ちなみに、ミラなら、アレスタが不機嫌な理由は、だいたい予想がつきますよ。
   なにせ、先日の誠vsティリアの決闘は、つい最近まで、酒場の話題になってましたからね。
ミラ:……どういうこと?
GM:あの決闘が行われた場所の近くには、
   アレスタが隠れ家にしていた洞窟があったんです。
ミラ:ああ、そうか……っ!
   誠が宝具を暴発させて、あそこ、更地にしちまったんだっけ?!
GM:当然、アレスタの隠れ家もフッ飛んだわけです。
ミラ:「ま、まぁ、新居探しはあたいも色々動いてるしさ、すぐ見つかるって。
   あっ、どうせなら、おかわり持ってくるか?」
   宥めに掛かるしか無いねぇ、これは……、
アレスタ:「おい、給仕娘……ストレス発散が出来そうな依頼は無いか?
     わしが全力全開でフッ飛ばしても良いようなやつ」
ミラ:「あんたが全力全開出したら、今度は、ナガサキが丸ごと吹っ飛ぶよ。
   生憎、こんなシケたのしか無いね〜」
   と、例のミューの手配書を差し出してやろう。
ミュー:
止めぇぇぇぇいっ!!
    物理のななぴーだけじゃなく、魔術のアレスタにまで狙われたら、
    命がダース単位で消し飛ぶだろうがっ!!
アレスタ:「ま、これは最後の手段にしとくかの」
ミュー:ふははははは……、
    街の墓地に俺の墓が増えるのも時間の問題かも……、
ミラ:「……知〜らねっと」





―― PHASE-04 20年前の亡霊 ――


GM:最後は、ミューのオープニングです。
   ハンドアウトにある通り、色々と醜態を晒したミューは、
   街の郊外で、剣の鍛錬をしています。
ミュー:深い森の中にある滝の前で、抜き放った剣を振り上げて、
    轟々と落ちる水を、滝の中程まで切り上げたりしていよう。
清華:それだけの事が出来るのに……、
ミラ:いつもいつも、使えねぇ……、
ミュー:
ええい、外野、うるさいっ!
GM:どんよりと曇った空の下……、
   街の郊外で、ミューが剣の鍛錬をしていると、
   右目に眼帯を付けたガンマンがやって来ます。
ガンマン:「――あ? そこに誰かいるのか?」
     ガサガサと茂みを掻き分けて出てくる。
ミュー:「おう、悪いが、今、少々、取り込んでてな……、
    違うな、こーいう事してても、ただの自然破壊で修行にゃなりゃしねぇ」
    落ちてきた丸太を真っ二つに叩き切り、それを悟る。
フランク:『いや、そこに気付くまでが遅すぎるだろ、常識で考えて』
ガンマン:「何やってるのか知らんが……、
     兄ちゃん……ベリー=スタップという男を知っているか?」
ミュー:「ベリー=スタップ?」
ガンマン:「ああ、知っているなら、居場所を教えて欲しい」
ミュー:「聞き覚えはある……が、その程度だ。
    ナカザキの飛び交う弾丸亭のマスターなら何か知ってるかもしれん。
    生憎と、ご覧の通りの剣士なんでね、ガンマンは、さほど詳しくないんだ」
ガンマン:「そうか、世話になったな。この借りは、次にあった時にでも……、
     俺の名は『ビリー=クレイボーン』だ……あんたは?」
ミュー:「ミリアルド=フォン=ミューゼルだ。
    貸し借りを言うつもりは無いから好きにしてくれて良いが……、
    あんた、店の場所は判るのか?」
ビリー:「ミリアルド……? ああ、お前が、あの1Gか」
ミュー:「……は?」
ビリー:「そういう手配書が出回ってるぞ、タカヤマくらいまで……、
    ミナモト新聞の三面にもデカデカと載ってたが……、
    そうか、あんたが、あの……」(しみじみ)
フランク:『ミュー、お前、何やった?』
ミュー:「――何もしてねぇ!
    この間、偶々、ブチ抜いた壁が女子更衣室だったくらいだ!」
フランク:『――十二分じゃねぇかっ!!』
ミュー:「どーいう記事が載ってたかは、怖いから聞かないが……、
    こりゃ、また暫く弄られるな」
ビリー:「よく分からんが、苦労してるんだな……、
    そうだ! 酒の一杯ぐらいは奢ってやるよ。
    そのかわり、件の酒場まで案内してくれねーか?」
ミュー:「おう、んじゃ、案内すっからついてきな。
    ちなみに、ちゃんと金はあるんだろうな?
    あそこは、無銭飲食しようもんなら、即座に銃弾が飛んでくるぞ」
ビリー:「金なら、ちゃんとあるさ」
    と言いつつ、それは癖なのか、ビリーは、ベルトのパックルを軽く弄っています。
    
『魔方陣と牙』のマークが刻まれた、妙に印象深いデザインです。
フリッツ:魔方陣というと……アレスタだよな?
ミラ:それと牙って……ファング?
清華:あははは〜、なんかデンジャラスなモノを持ってるよ、この人〜。
   まあ、推測でしか無いんだけど……、





―― PHASE-05 伝説の男 ――


GM:では、シーンを酒場に戻します。
   ここで、全員が合流する事になりますが、ミューは、ちょっと待って下さい。
   ヤケ食い中のアレスタの前には、既に5杯の容器が並んでいます。
ミラ:「……おい、うちはニコニコ現金払いだからな?」
   そろそろ、フルーツ類のストックが怖くなって来たし……、
アレスタ:「問題ない。前のボーパルの事件で得た金が、丸々残っとるし」
ミラ:「あー、例の10万G……あんたは金は使わなさそうだし」
清華:「みんなー、いるー!?」
フリッツ:「ふぅ……取り敢えず、休憩っと……おう、アレスタか、来てたのか」
ミラ:「ん、昼飯でも食いに来たのか?」
清華:「えっとね〜、なんか墓荒らしでヤバイ匂いがプンプンだゼェーっ!」
   よく分からない要約をしつつ、ななちゃんから聞いた話を説明するよ。
GM:ミラやフリッツも、墓荒らしの噂を知っていてもおかしくない。
ミラ:「墓荒らしか……荒らしたところで、ロクなもんは出て来ないだろーに」
フリッツ:「何が狙いなんだろうな……」
ミラ:「腕利きのガンマンばっかし、それもOK牧場の一件絡み……、
   なんちゅーか、今晩あたり、OK牧場で銃声が聞こえた、なんて怪談が聞けそうだ」
清華:「でね、ナナちゃんから探ってみて、って依頼されたんだけど?」
ミラ:「ありゃ、七瀬さんから?
   そーなると、動かんわけには行かないのかねぇ。
   女の勘的な意味で、確かにヤバゲな気もするし……」
清華:「うん、4000Gで、何時もの面子なら、
   1人1000Gなんだけど……って、ミュー君いないね?」
アレスタ:「わしには関係ない話じゃな」
     と、アレスタは、お勘定をカウンターに置くと、店の出口に向かいます。
     そこで、ビリーを連れたミューと鉢合わせします。
ミュー:「ここ来る途中で、牛乳早飲み対決6回、リンゴ握り潰し対決16回……、
    1Gがどうとか言う前に、ここの連中は、どれだけネタが好きなんだ」
ミラ:「この町自体がネタみたいなモンだから気にすんな」
アレスタ:「なんじゃ、1G? ついに、男色にも走ったか?」
フリッツ:「1G……ああ、これの事か? 良かったな、有名になって」
ミュー:「それを出した奴は、見つけたら裸にひん剥いて、
    そこの十字路のド真ん中に逆さ吊りにしてやる」
清華:「ナカザキのそーいうの、ナナちゃんがメインでやってるんだよ?」
ミュー:「……ななぴー殿か、さすがに下手したら殺されるな」
GM:下手しなくても死にます。
   なにせ、力こそパワーの象徴ですから。
   それはともかく、皆さんの、そんなやり取りを他所に、
   ミューが連れて来たビリーは、店に入るなり――


ビリー:
「何処にいる、ベリー=スタップ!!
    
てめぇが、この店にいるのは分かってるぞ!
    
コソコソと隠れてないで、出てきやがれ!」
    
と、天井に向かって、3発、発砲します。


清華:「――わわっ!?」
ミラ:「ちょ、お客さん!? 店内での発砲はご遠慮ください!」
ミュー:「落ち着け、ビリー……撃ちまくりゃ、探し人が出てくるもんでもねーだろ」
フリッツ:「毎度毎度、お前って、面倒な奴に好かれてるよな〜」
GM:ビリーは、さらに3発放つと、そのうちの1発が、
   カウンターでグラスを拭くマスターの傍にあるボトルを砕くが、
   マスターは、眉一つ動かさず、淡々とグラスを拭き続けている。
   そして、マスターは、カウンターに、コトンと、グラスを置くと……、
マスター:「俺は、逃げも隠れもしてないぞ?
     そもそも、命を見逃してやった相手に対して、随分な言い様だな?」
ミラ:「ま、ますたぁ……?」
   そーいや、マスターの本名って、そんな名前だったよーな?
ビリー:「感謝するぜ、ミュー……、
    おかげで、アッサリと、仇を見つけることができたぜ」
ミュー:「仇討ちって気持ちは分からんでも無いが、
    一応、俺も世話になってる先でな……話くらいは聞かせろ。
    問答無用で戦るってんなら、止めさせてもらう。
    仇討ちには仇討ちのルールがあるだろう」
ミラ:「ってゆ〜か、店内は止めてください、マジで」(泣)
ビリー:「奴は、俺の仲間と、俺自身の仇だ……、
    昔、俺の右目は、あの悪魔に奪われた。
    それどころか、俺の仲間達も、皆、あの悪魔に殺されたんだよ。
    ――なあ、そうだろう?
    
ワイアット=ベリー=スタップ=アープ!!



一同:
ワイアットォォォッ!?



ミラ:ワイアットって、伝説の早撃ちガンマン!?
   マスターって、あのワイアット=アープなの?!
フリッツ:なるほど……それなら。あの腕も頷ける。
マスター:「そう言う、お前は相変わらずだな……弱虫ビリー?」
ビリー:「そんな不名誉な呼び名も、今日で最後だ!
    ワイアット、お前をブッ殺してなっ!
    決闘だ、表へ出やがれっ!」
マスター:「――やなこった」
ビリー:「ああ、そうかよ……だったら……」
    決闘を断られたビリーは、手近にいた幼女(?)を締め上げて、銃口を突き付ける。
    そして、マスターを睨み、無言の要求をする。
清華:……幼女って、どちら様?



アレスタ:
「…………」(←締め上げられ中)

一同:
ひいぃぃぃぃぃぃっ!?
   
寄りにもよって、なんて相手をっ!?



フリッツ:「あ……お前、死んだな」
ミラ:「ゲームオーバーだな」
ミュー:「善意から言っておくが……止めておけ、ビリー。
    お前さんが締め上げてる積もりの娘さんは、半端じゃない実力者だ。
    いや、それ以前に、そーいう手を取る時点で、
    お前さんは、自分の腕が相手に及ばないと認めてるようなモンだ。
    人質を取っても、相手が乗ってくれなかった時点で、笑い話の種だぜ」
ビリー:「あ? この色白チビ助が、何だって?」
フリッツ:げっ、それ、NGワード!?
ミュー:アレスタを、そう呼んで良いのは『彼』だけだからなぁ。
    まあ、それは、俺達は知らない事だが……、
アレスタ:「……ブッ飛ばして良いかの? 店ごとになるが?」
ミラ:「それは困る……」
アレスタ:「じゃあ、何とかしろ……わしがキレる前に」(ひくひく)
     と、怒りを堪えるアレスタの傍では、すでにボーパルが、ビリーをロックオン済みです。
ミラ:「……了解」
   ぶっちゃけ、あのアホはどうなっても良いけど、店を潰されちゃかなわん。
   とはいえ、この状況、どうすれば良いのやら……、
GM:んじゃ、ここで、ガンスリンガー判定してみて?
ミラ:(ころころ)10か……あまり良くないな。
GM:それでも、ガンスリンガーとしては、基本的な事だから、分かりますよ。
   ビリーが店に入ってからの行動を思い出してみて。
ミラ:ん……ああ、なるほど。
フリッツ:あ、俺も分かった。
ミラ:「……なぁ、ビリーさんとやら、アンタは致命的なミスを犯してる。
   その銃、何発、弾が入るんだ? そして、今、何発残ってる?」
ビリー:「6発に決まって……あ」
ミュー:「なるほど、相手するのも馬鹿らしいと思うわけだ」
ミラ:「ガンマンなら、残弾くらい把握しとけっての」
   と言いつつ、清華にGOサインを出す。
清華:
「――確保〜!」
   飛び込んで、鳩尾に1発打ち込む!
ビリー:「げふ……っ!?」
    清華の一撃で、アッサリ気絶します。
ミラ:「マスター……こいつが、弱虫って呼ばれる訳が分かりましたよ」
マスター:「そういう奴なんだ……、
     だから、哀れに思って、見逃してやったんだが……逆効果だったようだな」
ミュー:「時には、徹底的に叩き潰すのも必要だ。
    そこから這い上がれるかどうかは別として、だがな」
フリッツ:「とりあえず……七瀬さん、呼ぶか?」
ミラ:「ああ、七瀬さんに、頭を冷やしてもらおう」





―― PHASE-06 決闘5番勝負 ――


GM:さて、ビリーを保安官に突き出してから、小1時間程して……、
   七瀬が、店にやって来ます。
ミラ:「いらつしゃ〜い……あの馬鹿、頭冷やしました?」
七瀬:「それが、意外と頑固でさ……、
   で、お願いがあるんだけど、あいつの決闘の申し出、受けてやってくれない?
   マスター……いえ、OK牧場の決闘の勝利者……、
   伝説のガンマン、ワイアット=アープさん」
マスター:「断る……俺は、もう銃は捨てた」
七瀬:「ああいう馬鹿は、きっちり納得させてやらないと、
   また面倒起こすかもしれないのよ。
   この際、代役でも良いからさ」
マスター:「代役、ねぇ……」
     少し考え、チラッと、フリッツを見る。
ミラ:「お、おいおいおい……」(汗)
清華:「ミラっちじゃないの?」
ミラ:「マスター、言っときますが……使えませんよ、そいつ」
マスター:「…………」
     女性陣の言葉は無視して、マスターは、フリッツに試すような視線を向ける。
     その目は『汚名返上、やってみるか?』と問うている。
フリッツ:「……その代役、俺にやらせてくれ」
マスター:「――よし、なら、フリッツに任せた。
     シェリフの嬢ちゃん、ビリーに伝えてくれ。
     フリッツに勝てたら、ワイアットを倒した男だと名乗っても良いぞ、ってな」
ミュー:「名誉も要らぬモノなら捨てるのに躊躇はない、か」
ミラ:「……ワイアットだろうが何だろうが、
   うちのマスターの顔に泥塗ったら……決闘がもう一番あると思え」
フリッツ:「ああ……やるからには、惨めな真似なんてさせない!」
マスター:「店長命令だ、ミラ……どんな結果になっても口を出すな。
     どんな理由であれ、女を私闘に巻き込む趣味は無ぇ」
ミラ:「〜〜〜っっっ……知らねぇぞっ!!」
七瀬:「OK、じゃあ、決闘のセッティングは、あたしがするわ。
   時間は、明日の正午。場所は……例の宝具暴発した場所でいい?
   あそこ、見晴らしも良くなっちゃったし……」
フリッツ:「……わかった」


 マスターの代役として、決闘する事になり……、

 フリッツは、ボルタック商店で、
弾丸や回復アイテムなどを買い、準備を整える。

 そして、決闘当日――

 今にも、雨が降りそうな、黒い雲が広がる空の下、
マスターも含め、皆さんは、決闘の場にやって来ました。

 見届け人として、中央に七瀬が立つ決闘の場……、

 周囲には、誠とティリアの決闘の時と同様、野次馬達が集まりっている。

 そんな彼らの視線の先には、
仁王立ちするビリーと、それに対峙するフリッツ……、

 そして、何故か、ミラ、清華、ミューも、決闘の参加者にされていた。


清華:
「……あれ?」
ミュー:
「何故……?」
フリッツ:
「どうなってるんだ、これ……?」
ミラ:
「……おかしいな、観客のつもりだったんだが?」
七瀬:「あ〜うん、実はさ、前の決闘が、かなりアレだったでしょ?
   だから、あまり、荒っぽいのはどうかな〜と思って……、
   今回の決闘は5番勝負にさせてもらったわ。
   大丈夫。相手も
『快く』納得してくれたから♪」
   と言いつつ、いつもの大剣をブンブン振ってみたりする。
清華:
「誠意の込もった話し合い、ってやつだね」(ひそひそ)
ミュー:
「納得させた、の間違いだよな」(ひそひそ)
フリッツ:
「あ〜いうの、何て言うんだっけ?
     確か、高町式会話術?」(ひそひそ)
ミラ:
「この街で、漢女の願いを断れる奴はいないからな〜」(ひそひそ)
七瀬:
「……何か言った?」(にっこり)
ミュー:「はっはっはっ、いや〜、何でもありませんよ。
    流石は、殴り愛の精神で、万事を平和的に武力鎮圧する最終兵器漢女。
    そんな貴女のする事に、文句などあるわけないでしょう?
    だから、その鉄塊を片手に、花のような笑顔を浮かべるのは止めてくれなさい」

七瀬:「色々と引っ掛かる言い方だけど……まあ、いいわ。
   確かに、変な決闘方法で、疑問に思うかもしれないけど、
   例の墓荒らしの件が解決してないのに、人死になんて出せるわけないでしょ?」
ミラ:「そらそーだ。墓掘りなんてやってられんしね」
七瀬:「5つの種目は、今から説明するわ。
   それを聞いて、誰がやるか自由に決めて良し。
   出られる種目は、1人につき1種目ずつ。
   ただし、最後の直接対決だけはフリッツがやること」
フリッツ:「つまり、俺だけは、2種目に出ることになるわけか」
七瀬:「気合入れてたのに、見世物みたいな事になって悪いわね。
   でも、保安官としては、あまり、事を荒立てたくないの」
ミュー:「その割には、決闘は、ほいほい推奨してないか?」
七瀬:「こーゆー街だからね……ガス抜きは必要なのよ」
   と、肩を竦めつつ、この場に集まった野次馬達を見渡す。
ミラ:「ま、レクリエーションの一種だからねぇ」
フリッツ:「ある意味、平和な街なんだなぁ」
七瀬:「それに、これは、みさき所長の言い分だけど……、
   ビリーは、OK牧場の生き残り……、
   墓荒し事件と、何らかの関係がある、って考えるべき」
ミュー:「なるほど……まずは、奴の要求を呑み、その上で、出方を見るのか……、
    保安官事務所長『川名 みさき』……盲目とはいえ、
喰えない女だな」
清華:
「え〜、うそぉ〜? どんな女も4人までなら同時に喰っちゃうのが、
   
街で噂の変態ミュー君の売りじゃないの?」
ミュー:
「そういう意味の『喰う』じゃないの!
    とにかく、奴とやり合わなければ話にならんのだろう?」
七瀬:「まあ、そういうこと。くれぐれも注意してね」
GM:状況が理解できたところで、種目の説明をします。


・1回戦:早撃ちと命中精度の勝負
・2回戦:回避能力の勝負
・3回戦:破壊力の勝負
・4回戦:防御力の勝負
・5回戦:ビリーとフリッツの直接対決



GM:各勝負の詳しいルール説明は、
   選手が決まってから説明します。
一同:あ〜でもない、こ〜でもない。(←相談中)
GM:……決まった?
   じゃあ、1回戦から始めますよ。


<1回戦:早撃ちと命中精度の勝負>

ルール:20メートル離れた場所に置かれた空き缶を、
    相手よりも早く打ち抜いた方の勝ち。
    相手とのイニシアティブ判定に勝てば命中判定ができる。(目標値12)
    それを外したら、相手が命中判定をする権利を得る。
    三回勝負で、2ポイント先取した方の勝ち。


ミラ:「――先手必勝!」
   高速思考があるから、イニシアティブ判定は任せろ!
   (ころころ)うあ、出目が腐って8しか?!
GM:ビリーは(ころころ)12だから、ビリーの方か早く銃を抜いた!
   続いて命中は(ころころ)外した!?
ミラ:精密射撃があるから(ころころ)よし、命中!
GM:ビリーの弾丸が、先に空き缶へと迫る! 
   だが、その射撃は、早い分、精密さに欠けていた!
   ビリーの弾は、空き缶の横を素通りし、
   一瞬だけ遅れたミラの弾丸が、空き缶の中心を撃ち抜く!
ビリー:「ちっ……焦り過ぎたか」
ミラ:「速さだけじゃなく、正確さも重要!
   オーダーミスは、一度もしたことはないのさ」


 からくも、ポイントを先取したミラ……、

 次の勝負では、神速の早撃ちを見せ、
ビリーよりも早く、空き缶を打ち抜いた。


GM:ミラの弾丸が、空き缶を撃ち抜き、
   カーンと渇いた音と共に宙に舞う。
ビリー:「くそっ、ただのウェイトレスと思って油断した」
ミラ:「この街じゃ、ただの給仕じゃ、給仕としてやっていけないのさ。
   サッサとカタつけるぞ! フリッツ、バトンタッチ!」
フリッツ:「おうっ! 決闘前の前哨戦だぜ!」
ビリー:「次は、そうはいかねぇ!」


<2回戦:回避能力の勝負>

ルール:七瀬が撃つ弾丸を、最後まで回避し続けた方の勝ち。
    七瀬は、1回攻撃する毎に、距離を縮めてくるので、
    回避判定の難易度が1ずつ上がっていく。


七瀬:「一応、ゴム弾使うけど、手加減はしないから……良いわね?
フリッツ:「――おうっ!」


 七瀬の銃弾が、同時に2人を襲う。

 1発、2発と、フリッツとビリーは、
上手く回避するが、徐々に距離が詰まり、それは困難になっていく。

 そして、3発目……、
 銃弾がフリッツの肩に……、


フリッツ:「当たったか……これで、1敗……」
ピリー:「へへへ、攻撃をかわすのは得意なんだよ」
マスター:「そういえば、逃げ足は速かったからな」
ビリー:「うるせえっ!!」
ミュー:「さて、次は俺の番か……」


<3回戦:破壊力の勝負>

ルール:どんな手段を使っても良いので、
    七瀬が用意した岩を攻撃して、先に破壊した方の勝ち。
    岩のデータ:HP50、回避・防御0


GM:というわけで、ミューとビリーの前に、
   どうやって持って来たのか、2つの岩が並べられます。
ミュー:「ここは、ツコんだら負けだな」
清華:「負けだね、というか、二度と日の出が見れないね」
ビリー:「なるほどね……お先にどうぞ」
    ビリーは、ミューに先手を譲ります。
    まあ、同ターンで破壊した場合は、オーバーダメージが多かった方の勝ちになりますから、
    順番は関係無いんですけどね。
ミュー:「どんな手段でも……ってのが気になるが……」
    普通に攻撃するしか無いんだよな。
    (ころころ)よし、22点のダメージだ。
ミラ:その調子なら、出目が良ければ、次のターンでいけるか?
ミュー:「さて、ビリー……お前さんの番だ」
ビリー:「どんな手段を使っても良いんだよな?」
    と、ビリーは、不敵に笑うと、
爆裂弾を、岩の周りに5個セットします。
ミラ:「汚ねぇ!? けど、それは間違ってねぇ!」
ミュー:「自分の技量に、それほど自信がないか、弱虫野郎」
ビリー:「はっはっはっ、勝てば良いんだよ、勝てば!」
    爆裂弾5個分で20d6(ころころ)75点♪
    岩は粉砕され、この勝負は、ビリーの勝ちです。
フリッツ:「尚更、負けられねぇ……こんな奴に……」
マスター:「相変わらずのチキンっぷり……、
     トラップの申し子の異名は伊達じゃねぇな。
     確かに、決闘向きの才能じゃねぇが……否定はしねぇ。
     戦場じゃ、最後に立ってる奴が勝者だからな」


<4回戦:防御力の勝負>

七瀬:「命中、回避、攻撃……とくれば、次は防御よね?
   じゃあ、次は、あたしの攻撃を受けて、
   最後まで立っていられた方の勝ちね」
   と、背中のドラゴンスレイヤーに手を掛ける。


フリッツ:
「無理だぁぁぁぁぁっ!!」
ミラ:
「七瀬さん! それ、一撃であの世逝きだって!」
ビリー:
「それは無理! マジで無理!」
七瀬:「そう? 浩平なんか、わりと平気で立ってるけど?」
ミラ:
「――あれは特殊例だっ!!」
ミュー:「いや、あの規格外と同列に考えるのは、流石にかわいそうだと思うぞ」
清華:「ん〜、死ぬ気で防げば、多分、一撃くらいは平気かな?」
ビリー:「いや、マジで死ぬ! 人死にはダメなんだろ?
    そこのエルフ娘も、ちょっと考えろ!」
清華:「ナナちゃんなら、死なない程度に手加減はできる……ボクはそう思う。
   で、ボクは一撃は耐えられる自信がある……それだけだよ。
   その自信が無いなら……棄権しとく?」
ビリー:「……おーけー、棄権する。
    流石に、アレでぶった斬られるのは御免だ」
    というわけで、この勝負は、清華の不戦勝となります。
ミュー:「こ、こっちじゃなくて良かった……」
七瀬:「ホント、残念だわ……、
   相手がアンタだったら、全ては事故に出来たのに……」
ミラ:「ドサクサ紛れで殺る気満々だったんだ……」
   ともあれ、これで2対2か……、
   見世物としては盛り上がる展開……なのか?


<5回戦:ビリーとフリッツの直接対決>

ビリー:「へへ……やっぱり、決闘は、こうでなくちゃな。
    代理ってのが気に入らねぇが……」
フリッツ:「…………」
     無駄な思考はカットし、今の状況にのみ集中する。
マスター:「いいか、フリッツ……あの時、言った事を忘れるな」


<第1ターン>

GM:まずは、イニシアティブ判定!
   (ころころ)ビリーの達成値は11です。
フリッツ:(ころころ)こっちは……10だ。
ビリー:「――先に行かせてもらうぜ!」
    (ころころ)16と言って命中っ!
フリッツ:「……ちっ」
     (ころころ)回避失敗だ。
GM:ダメージは(ころころ)14点です。
フリッツ:防御して(ころころ)6点抜けっ!
GM:ビリーの弾が、フリッツの腕をかすめる!
フリッツ:今度は、こっちの番だっ!(ころころ)――
GM:(ころころ)回避成功っ!
   ビリーは、体を横に開いて、弾丸をかわします。
フリッツ:「まだだ……まだ集中が足りない」


<第2ターン>

GM:再び、ビリーの攻撃っ! 『ワンホールショット』発動!
   命中に−2して、防御修正値無効攻撃っ!
   (ころころ)命中は、ちょっと低くて9です。
フリッツ:(ころころ)よし、回避したっ!
     こっちは、もう一度、普通に攻撃っ!!(ころころ)――
ビリー:「ちっ……」(イライラ)
    (ころころ)回避成功っ!
    飛び退り、フリッツの弾が地面を弾く。
    ビリーは、そんな戦況に、何処かイライラしている様子です。





―― PHASE-07 刹那の一瞬 ――


ビリー:「ああ、もういいっ!
    こんなお遊びは、もうたくさんだ!!」
    狂ったよう叫ぶと、ビリーは、銃口を、フリッツではなく、
    観戦している野次馬の中のマスターに向ける!
ミラ:「――血迷ったか?」
GM:凶弾が、マスターに向かって放たれるっ!
フリッツ:「――っ!?」
     コンセントレーション・ワンを発動!
     マスターを襲う弾丸を、俺の弾丸で弾いてやるっ!
GM:ならば、命中判定による即決勝負!
   (ころころ)うわっ、低い!? たったの9かよ?
フリッツ:集中しろ……ただ一点に……一瞬に……!
     (ころころ)よし、20で楽勝!!


 ――ビリーの銃口が、マスターに向けられた。

 唐突なビリーの凶行に、
その場にいた、誰もが反応できない。

 否――
 ただ1人だけ――

 ビリーの目線、感情――
 ――状況把握。

 銃口の向き、角度、距離――
 ――目標確認。

 トリガーが引かれてから弾丸が射出される時間――
 弾丸が目標に到達する時間――
 
 ――行動開始。


「おおおぉぉぉぉっ!!」


 まさに、刹那の一瞬――

 その僅かな時で、全てを理解し……、
 フリッツは、瞬間の中で動くことを許された。

 ――ズキュゥゥゥーンッ!

 ほぼ同時……、
 2つの銃声が荒野に響く。

 そして、ビリーの凶弾は、
フリッツが放った弾丸によって……、


ミラ:「弾丸を、弾丸で弾いた……マジかよ?」
フリッツ:「はぁ……はぁ……っ」
     何だ、今の……? まるで、世界が止まったみたいな感覚だった。
マスター:「コンセントレーション・ワン……、
     極限まで集中力を高め、一瞬の中で生きる技……、
     『荒野の疫病神』カラミティ=ジェーン以外で、この技を使える奴がいたとは……、
     しかも、それがフリッツとは……」
ビリー:「て、てめぇ……やりやがったな。
    いや、俺との戦いでは、手を抜いていやがったのか!?
    そうかよ、てめぇも、おれをコケにするのかよ?
    俺を馬鹿にするのかよ? そうかよ……そうかよ……、
    ク、クク……クカカカカカカカ!!」
ミラ:「壊れた……」
清華:「空気が変わった?」
ビリー:「もうやめだ! まともな決闘なんて、最初から無駄だった!
    最初から……こうすりゃ良かったんだ!!」
    怒り狂ったビリーは、周囲に『何か』を幾つかばら撒く。
    それは、いつか見た『蛇』プレートです。


一同:
『蛇』キタァァァ!?


GM:蛇プレートから召喚されたのは、十数体のゾンビです。、
   それは、暴かれた墓に眠っていた者達……、
清華:「まさか、それって……!?」
ミラ:「て、てめぇ……魂まで売ったのかよ!?」
フリッツ:「ちっ、正気か、てめぇっ!!」
ミュー:「ほぅ、狡い三下らしい手だ。
    その勝ちへの執念は賞賛に値するよ、『弱虫』ビリー」
ビリー:「ひゃははは! これだけじゃねぇぜ!
    
ミラクルチェ〜〜〜ンジ!! 変着!!
一同:
100倍になるのかぁぁぁぁっ!?
GM:古いネタでゴメンナサイ。(笑)
   ビリーは、例のベルトのパックルを押す。
   すると、ビリーの足元に魔方陣が現れ、ゴリラのようなゴーレムが召喚される。
   そのゴリラゴーレムは、バラバラに分離し、
   各パーツが、ビリーの体へと装着される。
ビリー:「はっはっはっ! どうだ、すげぇだろう!
    コイツは、ウロボロスとかいう奴から貰った、俺の新たな力だ!
    その名を
『クレイヴォルフ・コング』
    さあ、仲間達よ! 俺と一緒に、俺達自身の仇を討とうぜっ!
    ワイアットの野郎を……ブッ殺せぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
フリッツ(のPL):ファングの奴……面倒なモンを残しやがって……、
          しかも、アレスタとの共同制作っぽいぞ。
GM:アレスタとファングは、過去に共同で色々と魔道具開発をしてるんです。
   その間に、それはもう、狂ったように色んなモンを作った時期がありまして……、
ミラ:……例えば?
GM:
耕運機ロボ『コンバインV』とか?(笑)
   
ハム製造機ロボ『ボンレスV』とか?(笑)
ミュー:
それはもう、狂気の沙汰としか言いようがねぇな。
清華:「墓荒らしの犯人を発見〜! 只今より、タコ殴りのターンだよ〜」
   ガッツ〜ンと、2つの手甲を打ち合わせる。
ミラ:「もーちょい、マシなヤツだと思ってたんだがなぁ」
ミュー:「まさに、アホタリ……」
清華:「ナナちゃん、ボクらは、どう動いたら良い?」
七瀬:「雑魚は任された! あんた達は、最初の依頼通り……OK?」
清華:「OK! 全力で叩き潰すよ!」
ミラ:「了解……さあ、お勘定の時間だ!
   死んだガンマン達の埃を汚したお題は高くつくよ!」
GM:クレイヴォルフを身に纏い、狂ったようにビリーが叫ぶと、
   ゾンビ達が、周囲の野次馬達に襲い掛かります。
   野次馬達を守る為、七瀬とマスターが、ゾンビ達の相手をする事になるのですが……、
   1体だけ、野次馬には襲い掛からず、ただ、その場に立ち尽くしているゾンビがいる。
   そのゾンビは、まるで、何か……いや、誰かを待っているよう……、


???:「――ここにいたのか、ビル。
    ワイルド=ビル=ヒコック……」


GM:と、その声に、ミラが振り返ると、そこにはクマーサが立っています。
ミラ:「……っ!?」
   いつの間に背後に……気付けなかった。
清華:「あ、リュンクスの人……?」
マーサ:「あの初老のゾンビとは、俺が決着をつける……いや、着けさせてくれ。
    他のは……悪いが、任せる」
ミラ:「……眠らせてやってください」
マーサ:「ワイルド=ビル=ヒコック……、
    俺の長い人生で、唯一、ライバルと認めた男……、
    俺が、唯一、愛した男……、
    そして……俺が殺した男……、
    お前の、そんな哀れな姿は見たくない。
    だから……もう一度、俺の手で眠らせてやろう」





―― PHASE-08 蛇の影 ――


<第1ターン>

GM:相手は、クレイヴォルフを纏ったビリーです。
   では、改めて、イニシアティブ判定を(ころころ)12です。
ミラ:こっちは(ころころ)ちっ、先手を取られた。
ビリー:「ははははははっ! いくぜ、爆殺!!」
    背中のバックパックが開き、3個の爆裂弾が上空に射出されます!
    次のターンで落ちてきますよ。
ミラ:爆裂弾1個で全体に4d6だから、3個で12d6?!
   こりゃ、長期戦は不利だね。
清華:あっ、いいこと考えた!
   ミュー君、肩を貸して……てか、踏み台になって!
   ビリーに、射出した爆裂弾の1個を蹴り返してやる!
GM:面白い! それは採用します!
   もともと、迫撃砲が迎撃されるのは想定してましたからね。
ミラ:そうか、空中で迎撃すれば良いのか!
   まさに、あたいらみたいなガンスリンガーの出番だね!
GM:清華の行動は、命中判定の振り合いで決めましょう。
   ただし、ジャンプしながらなので命中−1の修正が入ります。


「ミュー君! 背中、貸して!」

「俺を踏み台に――ぶぎゅる!?」

 上空に射出された爆裂弾を目掛け、
ミューの『頭』を踏み台にして、清華が飛翔する。

 そして、3つの爆裂弾の内の1つを――

「なにぃぃぃぃぃっ!?」

 清華の予想外の行動に、
ビリーは、回避すら出来ず、蹴り返された爆裂弾の爆炎に包まれる。


清華:ダメージは(ころころ)17点!
GM:防御して(ころころ)うん、ノーダメージ♪
フリッツ:24点も防御しやがった!?
ミラ:固定値だけで15点って、どんだけ……、
ビリー:「どうだ、このクレイヴォルフの装甲は!」
清華:「くっ……『鎧』が硬い……」
ミュー:「ならば、防御ごと貫くのみだ」
フリッツ:とはいえ、まだ、爆裂弾は2個残ってる。
     ここは迎撃を(ころころ)――
ミラ:ここは命中を重視だ。
   『ウェイトレスの経験と勘』を発動して(ころころ)――


 フリッツとミラが、残りの爆裂弾を迎撃する。

 フリッツは失敗してしまったが、
ミラは、必殺技の効果も有り、見事に迎撃に成功。

 しかも、もう1つの爆裂弾にも誘爆し、
全ての爆裂弾を、着弾前に排除する事が出来た。


ミラ:なるほど、誘爆判定もあったんだな。
GM:火力が高い分、弱点も多い攻撃なんです。
フリッツ:これで、戦闘の役割が決まったな。
     俺とミラで、迫撃砲を迎撃する。
     ミューと清華で、ビリーを攻撃する、だな。
ミュー:任せろ! まずは、動物使役でフランクを、
    ビリーに纏わり付かせて、相手の回避を下げる!
GM:良いでしょう! フランクの妨害で、ビリーの回避−1です。
ミュー:「フランク――ルフトヴィッフェ!」
    隼のフランクが、ビリーに纏わり付く!
ビリー:「くっ、この……えぇい、この鳥が、ちょろちょろと!」
ミュー:
「フランク! アイン! ヅヴァイト! ドライド!」
    消費HP40点で『ツッコミスラッシュ』発動!
    命中にブースト1点だっ!
GM:また、その技かっ!
ミラ:それ、今まで、一度も当たって無いぞっ!
GM:信じている! またファンブルによる不発を!
ミュー:そうならない為に、ブーストを使ったんだよ!
    (ころころ)よしっ、当たったっ!
GM:うわっ、ついに当たったっ!?
ミュー:
「――ヴァンツァー、フォー!」
    そうそう何度も事故ってたまるかっ!
    いくぞ、渾身のダメージ判定は2d6+48(ころころ)――










 ――ファンブル。(爆笑)










ミュー:
こ、ここでかぁぁぁぁっ!?(爆笑)
清華:
あははははははっ!!(爆笑)
ミラ:
こんのバカヤロォォォォッ!!(爆笑)
フリッツ:
もう、何て言うか、流石だよ、アンタ!!(爆笑)
ミラ:使えねぇっ! マジで使えねぇっ!
GM:さー、ファンブル表の時間だ♪
ミュー:(ころころ)『4:思わぬ敵を作る』。
GM:じゃあ、ミューの見事な空振りっぷりに、
   七瀬の気が逸れて、彼女が打ち漏らしたゾンビ(モブ)1グループガ戦闘に参加します。
ミラ:あれだけHPを削って、敵が+1かよ!
GM:某遺失魔法並の失敗率だな。
フリッツ:ツッコミスラツシュとは名ばかりで、自分がツッコミ喰らってちゃなぁ……、
フランク:
『ミュー、お前さんは、その出来損ないのハリセン潰せ!
     
そして、新しい技を作れ、即座に!』
ミュー:
「――無理言うなっ!?」
    ねえ、ご都合主義使ってでも、ファンブル無効化出来ない?


一同:
――ダメ♪

ミュー:
ああ、そうだろうよ!


<第2ターン>

GM:では、第2ターン!
   まずは、ミューが用意してくれた、ゾンビ(モブ)が攻撃します!
ミュー:好き好んで用意したわけじゃないんだがな……、
GM:(ころころ)あ、
クリティカル♪
一同:
おいぃぃぃっ!?


 ゾンビ達の攻撃が命中し、
ミラ達に、僅かだがダメージを与える。

 戦力としては、大した事は無いが、
この想定外の敵は、ミラ達にとっては、かなり厄介な存在である。

 何故なら、ソンビが前衛となり、後衛のビリーに攻撃が届かなくなってしまったからだ。

 もちろん、ミラやフリッツの魔銃なら攻撃は届く。
 だが、ビリーの装甲を破るには、PTの最大火力であるミューの攻撃しかない。
 
 つまり、ミューの初撃のミスは、
二重の意味で、手痛いファンブルだったのです。


ビリー:「けっ、さすがに楽には勝たせてもらえねぇか……なら、これでどうよ!!」
    ビリーの鎧の両肩にある2門のショルダーカノンが、
    皆さんに向けられ、光線が放たれます。
    光属性の魔術攻撃が2発で、ミューとフリッツに(ころころ)――
ミュー:光属性は怖いっ!(ころころ)よし、回避成功!
フリッツ:魔術は苦手(ころころ)クッ、5点抜けたか!
GM:ビリーの放った光線が、わずかに当たり、フリッツの肩を焼く。
フリッツ:「痛っ!? かすっただけでコレかよ?」
清華:「狙いが甘い……けど、火力が洒落になんない。
   まともに当たったら――」
ミラ:「ちっ、なんてオモチャだ……」
ビリー:「なかなか、しぶといじゃねぇか?
    一応、ワイアットの代理ってだけはある、ってことか?」
    と、次の攻撃の準備をしつつ、こちらのターンは終了です。


 フリッツ達のターン――

 まず、清華が、ミューが持つ爆裂弾で、
ゾンビを一掃しようとするも、出目が振るわず、ノーダメージに終わる。

 そして、ミラとフリッツが、アルケミスト判定をしたところ、
ビリーの鎧の関節部と、砲身の可動部に、弱点がある事を発見した。


GM:ミラは、ビリーの鎧の関節部から、
   ビリーの身体がチラチラ見えてるのに気付きます。
   また、フリッツは、肩の砲身の稼働部分が、
   比較的、装甲が弱いのでは、と思いました。
   そこを狙うなら、命中判定に−2の修正が入ります。
ミラ:弱点が分かったのは良いが、ゾンビが邪魔だ。
   全体魔術が使えるのが、こっちにはいないってのに……、
   決闘スタイルってのも厳しいな、実用だと……、
ビリー:「ひゃはっはっはっ! さすがは、俺の同士!
    爆弾なんかじゃ、ビクともしねぇぜ!」
ミラ:「魂の方は憤慨してそうだがな?」
フリッツ:「へっ、まったくだ」
ミュー:「死人は何も思わない。そこにあるのはただの肉塊だ」
ビリー:「はっ、そんなわけあるかよ!
    復讐の機会を与えられたことに歓喜してるに決まってらぁ!
    なぁ、そうだろう、同士達よ!」
ゾンビ:「…………」
    語り掛けるビリーに死体は何も答えない。
    かつての誇り高きガンマン達は、何も答えられない。
ミラ:「……勝手に思い上がってろ、この(ピー)野郎」
ミュー:「自惚れ、奢る貴様には見えまいよ。
    かつて死人だった奴らが賭けて闘ったモノは……、
    其れが決闘であり戦いである以上、死はその契約の内……、
    それすら判らぬ輩が、決闘者などになるものかよ」
ミラ:「ガンマンの先輩方はな……納得ずくでやってんだよ、全部な。
   そう――己の死だって……」
ビリー:「そんなことは分かってらぁ!
    だがな、その決闘の場で『見逃された』俺の立場はどうなる!
    仲間達は死に、俺だけが、こうして生き恥をさらしている!
    こんな屈辱にさらされ、弱虫ビリーなんて呼ばれる羽目になった……、
    ――この俺の誇りはどうなる!」
ミュー:「その『弱虫』が、返上するための汚名だと、何故、心得ない!
    お前は『弱い』故に見逃されたのではなく、
    『これから強くなるお前』を惜しんだ先達が『殺せなかった』お前を、何故、誇れない!
    そして、何故、その声に応えず、下らぬ安いプライドのみ追い求めようとする!
    一端の決闘者を名乗るならば、その程度は判ってから出直して来い!
    弱さに呆れられて無視されたのではない! 明日の強さに期待されたのだ、お前は!」
ミラ:「そうだ! 叩かれて、尚、出る杭こそが、ガンマンだろ?」
ビリー:「うるせぇ、うるせぇ! 俺に説教するんじゃねぇ!
    惨めに生き残るくらいなら、俺は、あの時、死にたかった!
    伝説の中の一人になりたかった!
    だから、こうして、死に場所を求めて、
    ようやく、ワイアットを見つけたってのに……、
    こんな見世物にされて……もう黙っていられるかよ!!」
ミュー:「その見せ物で良い、と言ったのは、お前だろう!
    誇りを護るという信念があるのなら、七瀬の提案など蹴れたはずだ!
    それをしなかったのは、お前の内で、
    『決闘など本質的にどうでも良い』と結論づけられているからだ!
    お前は哀れな道化だよ『弱虫』ビリー……、
    いや、その『弱虫』の称号すら、もはや貴様にはふさわしくない!
    お前は既に、伝説の決闘者達が認めた『弱虫ビリー』ではない、ただの『負け犬』だ!」
ビリー:「この俺が負け犬だと!!
    だったら、ここでお前らをブッ潰して、改めてワイアットに決闘を挑む!!
    そこで、俺の誇りを証明してやるよ!!」
ミュー:「負け犬を負け犬と言って何が悪いか!
    貴様が負け犬で無いと言うなら、今、再び決闘者達の骸を見てみろ!
    全てに決着が付いた決闘を、この様な形で汚され、苦しまぬとでも思っているのか!
    そこで負ければ、貴様は本物の負け犬だ!
    勝ちたいのならば、挑む誇りを失いたくないのならば、
    せめて『弱虫』と認められた自分に立ち戻って見せろ!」
ビリー:「いいんだよ……勝てば……勝てば、俺の誇りは証明されるんだ!
    
う、ぐっ、あああああああっ!!
    ミューの言葉を聞き、復讐に濁った瞳に、一瞬、光が戻る。
    だが、突然、頭を押さえて、苦しみ出し……、
    次の瞬間には、その瞳は、まるで爬虫類のそれに……、
清華:「……目が、変わった?」
フリッツ:「おい……何か様子がおかしいぞ?」
ミラ:「ヤバイな……こりゃ、誇り云々以前の問題っぽいぞ?」
清華:「あの鎧、凄いけどさ……なんか、ヤバくない?」
   ビリーの豹変に、今までの怒気も、一気に冷める。
   うん、あの鎧、生体っぽい気がしてきたよ?
   てか、改めて考えてみれば、あのウロボロスが関わってる時点で、
   まともなシロモノじゃないのは分かりきってたよね。
フリッツ:「普通の鎧じゃないと思ったが……、
     予想を遥かに超えたトンデモナイ鎧かもな」
ミラ:「呪いの剣とか、その類か?
   どっちにしろ、性質は、それ以上に悪そうだ」
ミュー:「生きた鎧なら方法はある。
    寧ろ、普通の鎧の方が、単純に厄介だ。
    ――聞こえるか、ビリー!
    聞こえているなら、そのゲスに打ち勝って見せろ『弱虫ビリー』!
    先達の前で! 貴様が焦がれた者達の前で!
    その為の道は、俺達が造り出してやる!」
ミラ:「まずは、その火力を封じさせてもらうよ!」
   肩の砲身の稼動部を狙って(ころころ)よし、命中した!
GM:ミラの十段によって、片方の砲身が打ち抜かれた瞬間、
   ミューは、壊れた砲身から浮き出るように、
   薄っすらと、不気味な蛇がのた打ち回る姿が見えます。
   そして、その蛇(?)は消滅していきます。
ミュー:「そういうことか……フリッツ、もう一方の砲身、落とせるな?」
フリッツ:「あん? どういう事だ?」
ミュー:「おそらく、あの鎧を破損させれば、中身を傷つけることなく鎧を殺せる。
    動力さえ見つかれば、俺が吸い出しても良いが……、
    今のところ、そっちの方が確実だ」
清華:「……方法がアレだからヤリたくない、ってだけだよね」(ぼそぼそ)
ミラ:「まぁ、衆人環視のもとだもんなぁ」(ぼそぼそ)
清華:「きっと、暫くは、男の人も近寄らないよ。
   『のんけでもくっちまうんだぜー』とかなんとか?」(ぼそぼそ)
ミラ:「買う側から売る側に回る羽目になったりしてな、春ってヤツ」
ミュー:「お前等が、俺をどう思ってるかよーく判ったよ」


 理不尽な言われ様に、ちょっと黄昏つつ、
ビリーの火力を警戒した、ミューはメディアを使用し、仲間を回復する。

 続く、フリッツも、ミラと同様に、
ビリーの鎧の砲身を狙い、見事、破壊に成功した。

 
ビリー:「ぐっ、まさか、こうもアッサリと……」(歯噛み)
    フリッツの弾丸によって、もう片方の砲身も破壊され……、
    また、ミューは、消えていく蛇の姿を目にします。
ミラ:これで2匹……、
清華:PL知識になるけど、追い詰めた、ってところかな?
ミュー:「さぁ、後は、お前次第だ、弱虫ビリー!
    認められてみろ! 丁度、観客も居る!
    お前が認められたかった奴らも居る!
    鎧の中の力の残りカス……屈服させられぬ、お前では無いはずだ!」
ビリー:「――そうはいかないんだよ。
    まだ『使える』んでね」





―― PHASE-09 ワイアット=アープ ――


GM:では、こちらのターン……というか、イベント発生です。
   ビリーは、再び、背中のバックパックから、迫撃弾を発射します。
   しかも、残り全弾――その数、十数発!!
   そして、ターゲットは……周囲にいる野次馬達です!
ミラ:「んなっ? 一番の禁じ手を――!?」
フリッツ:「てめぇ、どういうつもりだっ!?」
GM:それを訊ねる余裕は無い。
   無情にも、爆弾は、野次馬達の真ん中へと落ちていきます。
清華:「数が多すぎる! どうやっても、落としきれないよ?!」


 無数の爆弾が、人々の真ん中に落ちていく。
 ミラ達では、とても迎撃し切れる数では無い。

 惨劇は免れない……誰もが、そう思った。

 だが――



 パァァァーーーンッ!!



 ひときわ大きな1発の銃声が、戦場に響いた。

 いや、正確には、それは、1発ではなかった。

 たった1人の男が、ほぼ同時に、十数発の弾丸が放ち、
その、あまりの早撃ちに、複数の銃声が、1つの銃声に聞こえたのだ。
 
「マス……ター……?」

 その銃声が鳴ると共に、
ボトボトと、爆裂弾が、爆発することも無く、地面に落ちる。

 見れば、落ちた爆裂弾の、
全て導火線が、正確無比に撃ち抜かれて……、

 ……いや、1発だけ外れていた。

 未だ健在の、最後の爆弾が、
野次馬の中の、ナターシャに向かって落ちていく。


マスター:「ちっ! やはり、現役の頃のようにはいかねぇか?!
     ――ミラ! フリッツ!!」
ミラ:
「……オーダー、承りました!」
フリッツ:
「ああ、やってやらぁっ!!」
清華:でも、何故だろうね……?
   ナターシャちゃんなら大丈夫じゃね、思っちゃうの?
ミュー:あんなドデカイ鉈をブン回す子だからなぁ。
GM:それでも、普通のNPCです。一般人です。


「この距離……当てられるか?」

 銃を構え、フリッツは狙いを定める。

 チャンスは、この一瞬のみ……、
 失敗は……許されない。

 もし、外してしまったら――

 そんな最悪の想像が脳裏を過ぎり、銃を持つ手が震える。

「――いや、当ててみせる! もう一度だ……集中するんだっ!」

 先日の、マスターの言葉が蘇る。

 銃を持ったら、余所事を考えてるんじゃねぇ。
 自分が銃の一部になれ。
 自分の体を道具に……銃が弾丸を放つ為の機構の一つと考えろ。


 一瞬、時間が止まったかのような……、

 いや、世界すらも止まったのかような……、
 そんな、自分が全てから隔離されたかのような感覚の中……、

 ……フリッツの目には、落ちていく爆弾しか映っていなかった。

 無心に、まるで機械のように、
導かれるまま、自然と腕が動き、銃を構え、狙いを定める。

 全てを、一瞬……、
 フリッツは、一瞬の中で、全てを行った。

 鳴り響く銃声――

 その1発の弾丸は、吸い込まれるように、爆弾の導火線を打ち抜いていた。


ナターシャ:「あ、あはは……」
      目の前に落ちた爆弾を前に、ヘナヘナと座り込む。
清華:「だ、だいじょーぶ?!」
ミラ:「さて、最後の悪足掻きも失敗に終わったみたいだねぇ」
   ビリーに、改めて、銃口を向ける。
GM:今のドサクサで、ビリーは逃亡しています。
   残されたのはゾンヒ達だけです。
ミュー:「ちっ……」
ミラ:「やられた……色んな意味で……」
清華:「鳥よりも性質が悪いなぁ……後を濁しすぎだよ」
GM:「お゛〜お゛〜」
   ゾンビ達は、ビリーがいなくなると、
   戦意喪失したかのように立ち竦み、唸り声を上げています。
   それは、まるで泣いているかのよう……、
ビリー:「剛き者達よ、猛き死者達よ! 汝等が安らぎを乱される時は終わった。
    汝等が誇りを掛けた地に、再び誇りと栄光は戻った!
    彼を汚し者はノスフェラトゥの名において、その骸を禿鷹舞う荒野に晒されるだろう。
    死者達よ! 時は終わった! 再び、安らぎに眠るときが来たのだ!」
    ノスフェラトゥの血に繋がる真言……、
    というか、メディアをMP全部使って拡大し、決闘者達の魂を癒して成仏させよう。
    殲滅するのは、あまりに忍びない。
GM:なるほど、そういうことでしたら……、
   ゾンビ達は、腐った外見であっても、
   ハッキリと分かる程に安らかな笑みを浮かべ、サラサラと灰になっていきます。
ミラ:「……やっぱ、恨みなんて無かったじゃねぇか」
ミュー:「う〜、魔力が……血が……」
    全魔力を消費し、病的に真っ青な顔でブッ倒れる。
清華:「おーい、生きてるかーい?」
   つんつん、ぺちぺち、ぱぁーんぱぁーん!(笑)
ミュー:痛いっ!? 痛いよっ!? もっと優しく!
フリッツ:「あ〜…もう限界……」
     極度の集中で、神経が磨り減ってるので、そのままバッタリ倒れる。
ミラ:「ま……お前らも、やるもんだな」
   少しは見直してやろうかね?
GM:落ち着いてるトコ悪いけど、まだ、戦闘は終わっていません。
   マーサは、まだ、例のゾンヒと闘っています。





―― PHASE-10 スコール・デイズ ――


 ミューによって、ゾンビ達は……、
 いや、過去の英雄達は、再び、眠りつく事ができた。

 ……だが、1体だけ、残っている者がいた。

 ミラ達の戦いも、大量の爆弾の爆音も、
マーサとビル=ヒコックにとっては、他人事であった。

 その戦場には、マーサとビルしかいなかった。
 今、世界には、この二人だけしかいなかった。

 邪魔するなど、許されない。
 何人たりとも、二人の間に入る事は許されない。

 ――それは、あの二人に対する、最大の侮辱だ。

 だから、誰も動かない。
 七瀬すらも、ただ、成り行きを見守っている。

「ミラ、フリッツ……あの二人の戦いを見逃すな。
どんな結果になっても、一瞬たりとも、目を逸らすな。
まばたきすらするんじゃねぇぞ」

「……わかりました」

「おっ、おう……!」

 皆が、固唾を飲んで見つめる中……、
 幾度も、互いの銃弾が飛び交うが、命中には至らない。

 そして、残った銃弾は、互いに1発のみ。

 まるで、示し合わせたかのように、二人は、銃をホルスターに戻す。

 対峙する二人……、
 この瞬間だけ、時が止まる。

 息を吸うこととすらも忘れる緊張感――

「フリッツ……きっかけをくれてやれ」

「お、おう……」

 手渡されたコインを、フリッツが、空に向けて弾く。
 コインが、くるくると回りながら、二人のちょうど中央を落ちる。

 そして――

 パァァァァンッ!!

 ――互いの銃弾が、互いの魔銃を弾き飛ばす。

 武器を失う、マーサとビル。
 即座に、動いたのはビルだ。

 腰に下げたナイフを握り、抜き放つ――

 だが、コンセントレーションワンを発動させた、
マーサの腕が、ナイフを抜こうとしたビルの腕を押さえていた。

 そして、マーサもまた、サバイバルナイフを抜き、ビルの首を――

 ――ドサッ!

 マーサにもたれかかるように、ビルが倒れる。

 ビルの遺体を抱きしめたまま、膝を折り、空を仰ぐマーサ。
 その赤く長い髪に隠れ、彼女の表情は見ない。

 ポツリ、ポツリ――

 ――雨が降り始めた。

 全ての音を掻き消すかのように、叩き付ける様な激しい雨……、

「――――っ!!」

 その雨は、まるで……、
 声にならない、マーサの慟哭のようであった。





―― PHASE-11 荒野の紅風 ――


GM:長々としたGMシーン、ご静聴ありがとうございました。
   では、エンディングに入ります。
   事件の翌日、一応、なし崩し的に事件を解決した、ということで、報酬が支払われます。
   一人1000Gずつです。
ミラ:「あー……こんなんで、貰っちゃって良かったんかね?」
七瀬:「まあ、こっちの不手際もあったしね……、
   ところで、今から、マーサの見送りに行くんだけど、一緒にいく?」
ミラ:「もちろん! 何となく、黙って行きそうな気もするんだけどね……」
GM:七瀬やマスターも一緒に、街の門に行くと、ジェイナスに跨ったマーサがいます。
マーサ:「……世話になったな。
    もう少し、ゆっくりしていきたかったが、そうもいかなくなった。
    やるべきことが出来てしまったからな」
ミラ:「また、いつでも来てください。
   こんなクソみたいな町ですが、
   ちゃんとしたベッドくらい、用意して待ってますんで……」
マーサ:「ベッドは、別にいいんだが……出来れば、一つ頼みたいことがある」
ミラ:「何なりと。これでも腕利きのウェイトレスで通ってるんで」
マーサ:「俺は、奴を……ビルの死を侮辱した『蛇』を追う。そして、潰す。
    だが、それが叶わなかったら、ビルの墓の隣は、空けておいて欲しい。
    そして、俺が死んだら……亡骸は、必ず、そこに埋めてくれ。
    報酬は、そうだな……俺の亡骸から『コレ』を持っていくがいい」
    と、自分の下腹部をポンポンと叩きます。
    マーサの種族はリュンクス……、
    ならば、そこにあるモノは……皆さんもよく知っているはずです。
ミラ:「そうならないことを祈ります。第一、あなたも女性でしょうが。
   冗談でも言わないべきですよ?」
   入ってる場所も場所、女性の女性たる由縁の場所でしょ?
フリッツ:「アンタ……良いのか、そんな気軽に言って……」
マーサ:「別に冗談で言ってるつもりはない。
    これは利用価値のあるものだ。有効に使ってくれ。
    もちろん、死ぬつもりなど毛頭無いがな。あくまで、万が一だ」
清華:「……わかった。万が一も無いと思うけど、
   そういう事態が起こったら『身体を全部』そこに埋めるよ」
ミラ:「ま、いざって時に還る場所があるのは、悪いことじゃないし……、
   あたいらも、『蛇』とは因縁あるし……、
   胸を張って、肩並べて戦えるよう、がんばります」
マーサ:「それと、そこの男……」
フリッツ:「お、おう……何だい?」
マーサ:「あの技の名は『コンセントレーション・ワン』。
    限界まで集中し、一瞬の中を『活きる』技だ。
    お前も、その素質があるようだ。だが、あの技は、始まりにすぎない。
    あの技には、まだ、その先がある……、
    俺は、まだ、そこに至っていないが、お前も目指してみろ」
フリッツ「知ってるのか、あの感覚を!?」
マーサ:「ああ、俺もまた『カラミティ・ジェーン』という銃士に教わった」
GM:ネタバレしますと、このカラミティ・ジェーンは、ジェーンシリーズの一人です。
   マーサの『ジェーン』の名は、師匠である彼女から、亡くなる前に貰ったモノです。
マーサ:「俺では、至ることは出来ないかもしれない。
    だが、お前なら、刹那の向こう側……アクセラレイターを……」
    それだけを言い残し、マーサは馬を走らせます。
    西風に髪を靡かせ、夕日に伸びる影を背負い、荒野の彼方に――
ミラ:「……また、会う日まで」
フリッツ:「あの技って疲れるんだけどなぁ……、
     まっ、今まで目標も無く生きてきたんだし、極めてみるか?
     刹那の向こう、アクセラレイターへ!」
マスター:「さてと、そんじゃ、俺も、やることやっとくかな」
     と、気楽な口調で言うと、フリッツに自分の銃を放ります。
フリッツ:「マスター、これは……?」
マスター:「……見ただろう? 俺が外したところを?
     どうやら、俺の腕も、すっかり錆び付いちまったみたいだ。
     これからは、お前ら、若いモンの時代ってわけか……、
     この年寄りの相棒……受け継いでやってくれ」


『パントライン・スペシャル(T5)』

 通常のものより、銃身が長い魔銃。
 そのため、やや扱い憎く、二丁持ちが出来ない。
 伝説のガンマンの想いが宿っており、命中判定に+1d6。
 ただし、命中クリティカルは無効化。



ミュー:技量が全て、玄人の武器だな。
清華:これは、使いどころが難しい。
GM:偶然やラッキーなんて許さねぇ。命中特化の武器です。
フリッツ:「マスター、わかった。あんたの相棒、確かに受け継いだ」
マスター:「頼んだぜ? 俺はもう、シェーカー以外、振るつもりはねぇからな」
ミラ:「あーあー、まだまだ、ガンマンの道は長いなぁ……、
   錆付いたって言うマスターのトコまでも、まだ着いてないのに……、
   ドンドコ歩かないと、年くって死んじまう」
清華:「ボクは銃士じゃないけど……、
   あー、なんか、今回は、ちょっと力不足感じちゃったなぁ」





GM:ところで、今回の……いや、今回もオチ担当の人よ?
ミュー:それは、もしかしなくても、俺のことか?
GM:キミ、ノスフェラトゥの関係者だったの?
ミュー:実は、父親たったりする。(爆)
    しかも、吸血鬼的な意味じゃなくて、血族的に。
GM:な、なるほど……ところで、ご存知ですよね?
   ノスフェラトゥって、LQTRPG中で、一番の変態キャラ扱いされてるの……、
ミュー:うん、知ってる。


GM:…………。

ミュー:…………。


一同:なるほどなぁ……、
   血は争えない、ってことか……、

ミュー:――ほっとけぇっ!!





<おわり>
<戻る>


注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。