GM:さて、全員、揃った事ですし、
   そろそろ、セッションを開始しましょう。
ミラ:あたいの登場は久しぶりだねぇ。
清華:ミラっちは、ナナセリアン事件以来の出番だよね。
フリッツ:ところで、GM……、
     ミラと俺達とでは、随分と、能力値に差があるんだが?
ミリアルド(以後ミュー):経験値70点分は、大きいよなぁ。
GM:その辺は、敢えて、差をつけました。
   能力値に差があるPTだと、どういう事になるのか……、
   それをテストする為のセッションだと思ってください。
ミラ:能力値の差を、如何に補い合うか……、
   それが、今回のセッションの肝なわけだね。
GM:ミラさん以外のPLは、LQTRPGにも、
   だいぶ、慣れてきたメンバーだから、大丈夫でしょう。
ミュー:で、時間軸は、いつ頃なんだ?
GM:今、清華が言った『ナナセリアン事件』の後です。
   つまり、ミラは、ふぁんぶーらズと面識がある。
ミラ:なるほど、了解したよ。





GM:では、新メンバーによる、初のセッションです。
   よろしくお願いしま〜す。

一同:お願いしま〜す!






『Leaf Quest TRPG』リプレイ

第5パーティー冒険譚 1

『バックレてバニー』







―― PHASE-01 珍獣狩り ――


GM:では、まず、ミューとフリッツの場面から始めましょう。
フリッツ:俺達は、もう知り合いだったりするのか?
GM:そのへんも、今から説明しますよ。
   今、二人は、とある隊商の護衛として、ナカザキにやって来ています。
   元々は、個々で請けた護衛だったのですが、一緒に仕事をするうちに、
   多少は打ち解け、仕事の合間に、
   少しは雑談を交わすくらいの関係になっています。
   というか、護衛には、二人の他に、別のPTもいまして、
   それが、テルト達だったりするので、二人が一緒にいるようになったのは、
   ほとんど、必然だったりします。(笑)
ミュー:「やってられるか〜! 何なんだ、あの生クリームかけまくった、
    プリンでサンデー作ったような甘さのパーティーは!」
フリッツ:「女三人はべらせて……ご苦労なこったな〜」
GM:まあ、そんな感じで、愚痴を溢し合っているのでしょう。
   で、そんな二人は、今、夜の護衛をしています。
フリッツ:街中なのにか?
ミュー:ナカザキは無法都市だからな……、
    夜に、荷馬車を放置なんて出来ないだろう?
GM:はい、そういうわけで、二人は、荷馬車の傍で夜勤中です。
フリッツ:「あ〜あ、すっかり夜になっちまったな〜」
ミュー:「……まぁ、独り者独特の任務だしな。
    ど〜せ、俺等は、テルトみたいに、夜まで忙しくないし」
GM:なんで、テルトが、夜に忙しいんです?
ミュー:三人相手は大変だろ?
キアーラ(ミラ):テルト君に、そんな甲斐性無いって。
         あったら、こんなに苦労しない。
GM:いや、まったく……、(←お前が言うな)
   で、夜勤中の二人のところに、隊商の責任者である、
   『カール=アップルフィールド』がやって来て、
   妙に機嫌良く、話し掛けて来きます。
フリッツ:カールって……確か……、
ミュー:セルフデスフラグの奴だな。
フリッツ:うわ〜、そりゃ、俺達、苦労してそうだな。
カール:「いや〜、皆さん、いつもご苦労様です。
    差し入れを持ってきましたよ〜♪」
    と、大量の酒と食事を持って来て、二人の前に並べます。
ミュー:「お、有り難い」
フリッツ:「おう、ありがとうよ……、
     やけに機嫌が良い様に見えるが何かあったのか?」
カール:「それがですね、実は、今日は、カードで大勝ちしましてね!
    いつもは、大抵、負けるんですけど、今日は、ホントに運が良いな〜」
    と、上機嫌で、二人にお酒を注いでくれます。
ミュー:
いつもは負けるのに……?
フリッツ:
……大勝ちした?
ミュー:そういうところで、運を使うなよ。
    また、
微妙にフラグが立ってるぞ?
フリッツ:「だから機嫌がいいのか……良かったじゃん」
ミュー:「まぁ、あれだ、勝つ日もあれば、負ける日もあるもんだが、
    勝って良い気分なのを止める事もないか」
GM:その勝ったお金で買ってきたのでしょう。
   カールは、酒だけじゃなく、食事も並べていきます。
   まあ、手で食べられるような簡単なモノばかりですが……、
   と、その時、その荷物の中から、パラッと一枚、チラリが落ちます。
ミュー:「……カール氏、何か落ちたぞ」
フリッツ:「なんだこれ?」
     と、落ちたチラシを拾って見る。
GM:『珍獣ホーンラビット! 捕獲したら、10万G!』
   と、そのチラシには書かれています。
フリッツ:「ふ〜ん……10万ね〜」
ミュー:「ホーンラビットって……んなレアモンスターいるかよ。
    てゆ〜か、生き残ってたら、
    ワシントン条約保護規定にがっつり嵌るんじゃないか?」
    まあ、この世界に、その手の条約があるかどうかは、定かじゃないが……、
カール:「ああ、それですか……」
    それについては、カールが、詳しい話をしてくれます。
    最近、この街の西の森に、珍獣ホーンラビットが目撃されたらしく、
    この話を聞き付けた収集癖のある金持ちの『トレボー』が、報奨金を出したそうな。
フリッツ:「まっ、こういうのは、デマって相場が決まっているのさ」
ミュー:「この手の話はよくある事だろ……、
    男色のユニコーンとか男色のインキュバスとかツチノコとかグレイとか……」
カール:「そうですよねぇ……まあ、僕達には、縁の無い話ですよ」
GM:で、そんな話をしているところで、
   テルト達が、夜勤の交代にやって来ます。
テルト:「遅くなりました〜、交代しますよ〜」
ミュー:「テルトとマイナ夫妻か……きっと、アイツ、明日は血を見るな」
GM:(夫婦って……そういう、認識されてるんだ)
フリッツ:「やっと交代か〜……風呂入って、サッサと寝たいぜ」
ミュー:「……頑張れよ、色々と」(親指グッ)
    グッと親指立てる。でも、親指が人差し指と中指の間にあったりする。
テルト「――? はい、もちろんです」
GM:で、翌朝になりまして……、
   朝食に現れたカールの顔が、真っ青になっています。
カール:「…………」
    ズ〜ン、ち顔に縦線が走っています。
フリッツ:「おはよ〜……って、どうした?
     朝に似合わない顔色しやがって」
ミュー:「……どうした? 落とし物でもしたか?」
カール:「そ、それが……昨夜、僕、カードで大勝ちしたじゃないですか?」
フリッツ:「ああ……言ってたな」
ミュー:「随分、上機嫌だったからな。勝ったと自分で言っていたし」
カール:「それとは裏腹に、隊商の仲間の一人のチェルシーが、
    大負けしちゃったみたいなんです」
フリッツ:「じゃあ、なんでアンタが落ち込む必要があるんだ?」
ミュー:「勝敗は勝負事の常、カール氏が騒ぐ事もあるまい」
カール:「その負けた金額が、笑い事じゃ無いんですよ。
    別に、払えないわけじゃないんですけど……、
    その金額を払ってしまうと、今後の商売が成り立たなく……」
フリッツ:「……いくら負けたんだ?」(恐る恐る)
カール:「…………」
    無言で、指を5本立てます。
ミュー:「女ギャンブラーか、これで50万とかだったら、
    ハッキリ言って、そいつにギャンブルの才は無いな」
フリッツ:「そいつに責任取らせて放逐してしまえ」
カール:「そういうわけにはいきませんよ!
    隊商の仲間といえば、家族も同然! 放ってはおけません!
    それに、チェルシーは、僕が孤児院にいた頃からの長い付き合い……、
    妹も同然なんですっ! それに、あろうことか、
    金が払えないなら……その……体で払えって要求されたそうで……、
    いつもは、賭け事なんしない子なんです。
    ですが、昨夜は、僕に付き合って……、
    最初は、勝ったり負けたりといった調子だったそうなんですが、
    突然、相手がレートを上げてきて……、
    酔っていたせいもあってか……そのまま、ズルズルと……、
    だから、大勝ちして、調子に乗って、彼女から目を離した僕にも責任はあるんです!
ミュー:「――と言うか、それはハメられたな」
フリッツ:「ハメられたな……、
     相手からレートを上げてきたら、そりゃ、危険サインだ。
     多分、相手は、イカサマを使ったんだろうよ」
     ところで、GM、チェルシーって、どんな子なんだ?
GM:人を疑うことを知らない、ぶっちゃけ、商人には向かない子です。
   でも、彼女の、そういう面を知っている相手には、それだけ信用もされるので、
   そういう意味では、商人向きな子でもあります。
   ちなみに、歳は18歳で、フワッとした薄桃色の髪の素朴な雰囲気の子。
ミュー:おい……大丈夫なのか?
GM:――何が?
ミュー:そんな子の近くに、テルトがいるのは危険だ!(笑)
GM:心配しなくても、ジェシカ達がガードしてます。
   それはともかく、話を戻しますよ。
カール:「僕も、イカサマだと思います……、
    でも、ご存知かもしれませんが、この街では……、
    というか、ギャンブルでは、イカサマは、
    バレなきゃイカサマじゃないんですよ。
    イカサマを見破れなかった時点で、正当な要求になるんです」
フリッツ:「まあ、常識だな」
カール:「それで、考えたんですけど……」
    と、前置いて、例のチラシを2人に見せます。
フリッツ:「おっ、これって、昨日のチラシじゃね〜か?」
カール:「――こいつを、捕まえようと思うんです」
ミュー:「ギャンブルで負けた分を、
    ギャンブルで取り返す、か、思いの外に勝負師だな。
    ただ、この手合いが確認された公式発表は、相当、昔だろう?
    ガセの可能性は、死ぬほど高いぞ?」
カール:「ガセだったなら、あきらめて、有り金積みますよ。
    確かに、捕まえられる可能性は低いです。
    でも、兎の報奨金は10万……負け金を払っても、おつりがきます。
    まだ、支払い期限まで時間はありますし、賭けてみる価値はあります」
フリッツ:「――で、それを獲って来い、ってか?」
ミュー:「ま、何処ぞのヒヒ爺の復活でもあるまいし、探すくらいはやっても良いさ」
フリッツ:「しゃあない……俺も探してやるよ」
カール:「ありがとうございます。もちろん、お二人だけに任せたりはしません。
    兎が出没する森は、魔物も出るそうですが、僕も、頑張って探すつもりです。
    本来、関係ないお二人に頼むのは筋違いだと思うのですが、
    人数は多い方が良いわけでして……どうか、よろしくお願いします」
フリッツ:「探してる最中、死ぬなよ?」
ミュー:「それで、死亡フラグ立つからって、
    似たような状況で、テルト達に止められてたの、何処の何方だ?」
カール:「……まあ、覚悟の上です」
ミュー:「この手合いは止めるだけ無駄だな……アツい漢め」
カール:「で、報酬は……報奨金のあまりで、良いですか?」
フリッツ:「ああ、それで構わない」
ミュー:「異存無い……、
    で、まずは、チェルシーの安全確保だが……」
カール:「チェルシーについては、テルト君達に頼んだので、大丈夫です」
ミュー:「まぁ、良いが……取られるぞ、テルトに」
フリッツ:「今頃、あんなことやこんなことが……なんてな」
     いや、本気で、カールとは別のフラグが立っているかもしれん。(笑)
GM:(酷い言われようだな〜……まあ、事実、そうなんだけど)
カール:「そりゃ、血は繋がってないですけど、チェルシーは家族ですよ?
    ってゆーか、僕には、妻もいますし、もうすぐ生まれる子供もいます!」
ミュー:「ふむ、人間とは複雑怪奇だな。
    一夫多妻がデフォルトだと思っていたのだが、考えを改めねばな。
カール:「そんなのは、テルト君達くらいですよ……、
    ああ、そういえば、僕がいた孤児院の近くの漁村にも、
    女の子の幼馴染が12人もいるって子が――」
ミュー・フリッツ:シス○リかよ!?(爆)
GM:とまあ、そんなところで、このシーンは終了です。





―― PHASE-02 漢女からの依頼 ――


GM:では、ある日のこと……、
   清華は、七瀬に呼ばれて、保安官事務所にやって来ました。
清華:「ん、ななちゃん、ボクに何か用事?」
七瀬:「ななちゃんって……まあ、いいわ。
   実は、清華に頼みたいことがあるのよ」
   と言って、例の兎のチラシを見せます。
清華:「む〜……珍獣ホーンラビット……おいしいかな?」
七瀬:「――食べるなっ!
   とにかく、その子の保護をお願いしたいの、誰よりも早くね」
清華:「ん……わかったよ、ななちゃん。
   食材にしないで、捕まえておけばいいんだね?」
七瀬:「そうそう、その子に報奨金を出してるトレボーって男なんだけど、
   収集癖があるクセに、飽きたらポイッて性格なの。
   捨てるだけなら、まだ、良いけど……殺しちゃう可能性もある。
   飽きた玩具を壊す子供みたいに、ね……、
   そんな奴に掴まったら可愛そうでしょ?」
清華:「ん、ポイッて……ボクからすれば考えられないや」
   頭からつま先まで食べられるように処置でするのがプロなのさ〜」
七瀬:「あんたの場合は、そのまま胃の中にいきそうだものね。
   とにかく、動物が相手なら、ハーフエルフの方が得意でしょ?」
清華:「森の中なら、ボクの庭みたいな物だしねー、うん、わかったよ」
   とにかく、そのトレボーって人に渡さないようにすれば良いんだね?」
七瀬:「まあ、そういうことね。
   結果的に、トレボーの手に渡らなければ問題ないわ」
   報酬は、あんたの場合、お金よりも、食べ物のほうがいいかしら?
   茜が『とっておきの』をご馳走してあげるって」
清華:「んー? 他ならないななちゃんのお願いだから、
   気を遣ってくれなくてもいいよー?」
七瀬:「遠慮しなくていいのよ。
   こっちとしても、押し付けることが出来て、好都合――こほんこほん」
清華:「わかったー、じゃあ、この依頼お受けします……で、いいんだっけ?」
七瀬:「OK、交渉成立……じゃ、お願い。
   念を押しとくけど、くれぐれも、食べちゃダメだからね」





―― PHASE-03 『飛び交う弾丸亭』にて ――


GM:では、場面は変わって……、
   ここは、ナカザキにある酒場『飛び交う弾丸亭』です。
ミラ:それって……あたいが働く店のことかい?
GM:はい、正式に、そういう名前にしました。
ミラ:物騒な名前だね……、
   まあ、あたいにはピッタリかもしれないけど……、
GM:で、その店で、ミラは、いつものように、
   ウェイトレス業に勤しんでいます。
ミラ:「――Aセット、1つはいりま〜す」
GM:とまあ、そんな感じで、
   ミラが、忙しく働いていると……、
テリオン:「――おいっ! 給仕娘!!」
     と、突然、ミラの後ろに、
     先日、出会った、ちんまい魔術師が現れた。
ミラ:「おっと、テリオンじゃないか。どうした?」
   あたいに気配を感じさせないとは……なかなか、やるじゃないか。
テリオン:「大変なことになった!
     至急、おぬしに頼みたいことがある!」
ミラ:「大変なこと? ま〜た、あの七瀬さんモドキが、
   現れたとか言うんじゃないだろうね?」
   と言いつつ、上がってきたランチを持って、客席に行こうとする。
テリオン:「実は、わしの使い魔が、何処かにいってしもうたのじゃ!
     アレは、今では珍しいホーンラビット!
     放っておいたら、狩人の標的になってしまうかも――って、話を聞けぃ!!」
ミラ:「つまり迷子のペット探し?
   そんなんあとあと! 仕事中なんだから」
テリオン:「人の命が掛かっとる! アレを放置したら……、
     いや、ヘタに狩ろうとしたら、狩ろうとした相手が死ぬぞ! いや、マジで!」
ミラ:「(ピタッ)……マジ?」(汗)
   テーブルにランチを置いて硬直する。
テリオン:「うむ、なにせ、アレは、
     わしの護衛も兼ねた、攻撃特化のホーンラビットじゃ。
     油断すると、即座に首がもってかれる」
ミラ:「……報酬次第。あたいの穴埋め分は高くつくわよ!」
テリオン:「報酬は……2000Gでどうじゃ?」
ミラ:「OK! で、その使い魔の特徴は?」
テリオン:「白と黒の毛並みの一角兎じゃ」
ミラ:「……ちなみに、名前は?」
テリオン:「――
『ボーパル』じゃ」
一同:
そりゃ、首もってかれるっ!?(爆)


 ウィザードリィというゲームをご存知ですか?

 そのゲームには『ボーパルバニー』という名の、
ウサギ型のモンスターが登場するのですが……、

 なんと、この兎は、可愛い見掛けのクセに、
高い確率でクリティカルヒットを出す、恐怖の兎なのです。

 ちなみに、ウィザードリィにとっての、
クリティカルは『首を刎ねる』という意味であり……、

 ……つまり、『即死する』という事なのです。


ミラ:「また、よりにも寄って、
   なんつ〜、デンジャラスな名前を……」(汗)
テリオン:「ほっとけ! とにかく、急いで探しに行って欲しい。
     わしも探しにいきたいが、危険な実験の最中で手が離せん……頼むぞ!」
     と言い残し、テリオンの姿は消えます。
     どうやら、幻影だったようです。
ミラ:「幻影……どうりで、気配が無かったわけだ。
   マスター! ちょっと狩りに行ってきます!」
   そう言って、カウンターの下から、二丁の銃を取って出発する。





―― PHASE-04 パーティー結成 ――


GM:では、ミラが店を飛び出ようとしたところで、
   ちょうど出くわすようなカタチで、情報収集にやって来た、
   ミュー、フリッツ、清華の3人が、それぞれ、店へと入ります。
清華:「情報収集と言えば、酒場が基本だよねぇ」
ミュー:「やれやれ、チンピラばかりが増えたものだな。
    まともな情報を持ってる奴がいねぇ」
    と、返り血を舐めつつ、もう何件目かの店に入る。
フリッツ:「まあ、この街は、そういう街だからな……」
     と言いつつ、拳をゴキゴキと鳴らす。
GM:(この2人……どういう情報収集の仕方をしてきたんだ?)
ミラ:とりあえず、清華とは知り合いか? それなら戦力だ。
   「――ちょっと、清華〜!!」
   と、店に来た清華を呼び止める。
清華:「ん〜、どしたの、ミラっち?」
ミラ:「あんた、角ついた兎見なかった!? 大至急、探してるのよ!」
清華:「ん、奇遇だね、ミラっち。
   ボクも、ななちゃんに頼まれて、珍獣確保するところだったのさ〜。
   ん〜とね、トレボーって人が収集癖で、飽きたらポイだってさ〜」
ミラ:「七瀬さんから!? そりゃ助かるわ!
   その飼い主が見つかってね、連れ戻せって話なの!
   って、トレボー? あ〜、あの10万G!?
   そ〜いや、そんなんあったわねぇ……」
ミュー:「しかし、こうなると……、
    トレボーにダイレクトアタックかけた方が良いか?」
フリッツ:「いや……それより、あのお二人さんに聞いた方が早いんじゃない?
     俺らと同じ目的らしいからな」
     と、話をしているミラと清華を指差す。
ミュー:「(ミラ達の話に耳を傾け)……飼い主からの、
    捜索依頼も出ているようだな、あの角兎には」
清華:「ん、なかなか良いタイミングだね、ミラっち。
   飼い主が居るんだったら、色々と教えてほしーな」
ミラ:「いやね……ヘタな狩人だったら、
   一発で首が飛ぶくらい攻撃特化な兎なんだってさ」(汗)
清華:「……お〜」
   なんともスケールのでかい話に、何故か目をキラキラさせる。(笑)
ミラ:「だから、危険極まりないから、
   早く見つけなきゃダメなの!」
清華:「首が飛ぶんだったら凄い危ないねー。急がないといけないよね」
ミュー:「……攻撃特化?」
フリッツ:「……一発で首が跳ぶ?」
GM:と、ミラと清華の会話から出た、
   物騒な単語を耳にしたミュー達の脳裏に、今朝のカールの言葉が甦る。










カール:『……まあ、覚悟します』










ミュー・フリッツ:
「セルフで死亡フラグを
         
全力で踏みやがって、
         あいつはぁぁぁ〜っ!!」


フリッツ:「アイツ……早死にするなよっ!」
清華:「ん、お客さん?」
ミラ:「ちょっ……どうしたの、お二人さん?」
ミュー:「カクカクシカジカ……、
    というわけで、死亡フラグ踏みを助ける為にも、
    その角兎の保護が必須になった巻き込まれ冒険者だ」
フリッツ:「――異口同音」
ミラ:「んだとぉっ!? よりにも寄って素人かよ!?」
清華:「じゃあ、急ごうよ。きっと珍獣も、その人の近くに居るはずだし」
ミュー:「で、何処ら辺に居るか知ってるのか、お前さんは?」
ミラ:「……ああ〜っ!? あんにゃろ、
   結局、外見と名前だけ言って、サッサと消えやがった〜!
   と、取り敢えず、シロートの確保が最優先だっ!」
フリッツ:「カールが言ってた情報と、チラシの情報からすると、
     この街の西にある森で、一角兎は、目撃されたらしいが……」
ミュー:「捜索範囲が広すぎる。
    せめて、もう少し絞れれば……」
GM:と、皆さんが、そんな話をしていますと……、
テリオン:
「――すまん、忘れとった!」
     唐突に、皆さんの前に、テリオンが現れます。
一同:「――うおっ!?」
テリオン:「ボーパルの居場所を伝えるのを忘れておったわ。
     アレは、今、ナカザキの街の西の森におる。
     使い魔の居場所は、ほぼ正確にサーチできるからの。
     だいたい……森のこの辺じゃ」
     と、手に持った地図にマークをつけて、正確な位置を教えてくれます。
ミュー:「なるほど……これなら、すぐに見つけられそうだ」
テリオン:「それと、わしと使い魔は、視界がリンクしとる。
     で、さっきから、ボーパルの周りを、素人クサイ男がウロウロしとる。
     ボーパルは、何度も、上手く撒いておるのじゃが、
     何故か、すぐに、その男に見つかってしまうようじゃ。
     しかも、その度に、慣れない手付きで、弓矢で狙いを定めてきておる。
     どうやら、射掛けるタイミングを計っておるようじゃが……」


ミュー:
もう見つけたのかぁぁぁ〜っ!?
フリッツ:
運が良いのか、悪いのかっ!
     
流石は、デスフラグ男っ!!
ミラ:
デッドエンドへ向けて、
   最短ルートでまっしぐらかよっ!
清華:
折角、デッドエンドの方が避けてくれてるのに、
   
何で、わざわざ追っ掛けるかなっ!?


テリオン:「もし、あの男が、ボーパルに射掛けたりしたら、
     その瞬間、奴の首は飛ぶっ! 急いで、アレを確保してくれっ!」
     と言い残して、テリオンの幻影は消えます。
フリッツ:「西の森か……急がないとな!」
ミュー:「ならば行くか。あんたらも、来るなら遅れるなよ」
ミラ:「ああ、そっちこそな!」
清華:「おっけー。 ボクは清華って言うんだけど、君達は?」
   走りながら自己紹介するよ。
ミュー:「……ミリアルドだ」
フリッツ:「俺は、フリッツだ!」
ミラ:「あたいはミラ! 本職は酒場のウェイトレスだ!」
清華:「ん、ミュー君にフリッツ君……よろしく」
GM:では、本当なら、ここで買い物タイムなのですが、
   そんな余裕は無さそうなので……、
マイナ:「状況は理解しています。
    少ないですけど……使ってください!」
    と、街の出入り口で待っていた、テルトーズのマイナが、
    駆け抜けていく皆さんに、布袋を投げてよこします。
ミュー:「――む?」(受け止める)
GM:中には、ヒールズの呪文薬が3つあります。
ミュー:「おっと、ありがたい!
    これは、フリッツが持っていてくれ」
フリッツ:「OK、了解だ」
ミラ:「ありがとな、シスターの嬢ちゃん!」
マイナ:「皆さんに女神の加護がありますように!
    首だけになって帰って来ちゃダメですよ〜!」
ミラ:「あたしゃ、まだ死なね〜よ!
   運命の相手すら見つかってねぇんだからな!」
フリッツ:「ってか、物騒な事は言わなくていい〜!」
GM:では、マイナから三途の川への、
   餞別らしきモノを受け取りつつ、次のシーンへ移ります。
一同:GMまで、縁起の悪いこと言うな〜っ!!





―― PHASE-05 一角兎とコボルド軍団 ――


GM:では、皆さんは、街の西にある森へとやって来ました。
清華:「――着いたね。
   なんだか、いつもと雰囲気が違う気がするのは、
   ボクの気のせいじゃないよね?」
ミラ:「取り敢えず、優先するのは、カールって人の確保か」
ミュー:「ああ、今、この森は、ある意味、地雷原だ。
    そして、カール氏は、その中を、何も知らずに歩いている」
フリッツ:「今のところは、たまたま、地雷を踏んでない、ってわけか。
     無事でいてくれよ……」
GM:では、そんな会話をしつつ、森の中を歩いていると、
   不意に、皆さんの周囲の茂みが、ガサガサと揺れます。
   では、ここで、ビステマ判定してください。
   技能が無い人は平目(2d6のみ)で良いです。


 ここで、ミラがクリティカルし、
茂みの奥にある気配の正体に気付きます。

 残念、不意打ちは出来ず……、


清華:「ん〜……ボーパル?」
ミラ:「いや、これは……」
GM:では、ミラだけが、自分達の周りが、
   殺気を放つ『なにか』に囲まれている事に気付きます。
ミラ:「ちっ……囲まれた!」
   GM、相手の数は多そうか?
GM:かなり多いですが、その前に……、
   ガサガサと茂みが揺れて、一匹の、角を持つ兎が飛び出てきます。
清華:「ボーパル! 見つけた!」
ミュー:「本命が、ご登場か……」
GM:そして、その一角兎の後を追うように、
   殺気の正体も、一斉に姿を現します。
   相手は、コボルドが50匹と、リーダー格と思われるハイコボルドが1匹です。
フリッツ:「早速、お出ましかい!
     どうやら、敵さんも、目的は同じらしいな」
清華:「決定! 今日の晩御飯の食材はキミ達だ〜!
   バラして売れば、ミラっちの店で、良い御飯が食べられそ〜」
ミラ:「いや〜、コボルドは、どうだろ?」
清華:「ん、これだけいれば、安く買い叩かれても、ゴハン代は硬いよ」
ミュー:「コボルドの肉も固そうだがな」
GM:コボルド達も、皆さんが、
   一角兎を狙っている事に気付いたみたいです。
   一斉に、襲い掛かってきますよ。
ミラ:イニシアティブ判定だね!
   ここは、敵の存在に気付いた、あたいが(ころころ)12だ!
GM:こちらは(ころころ)14なので、こっちが先攻です。
   では、まず、戦闘開始の前に、ボーパルが動きます。
   ボーパルは、コボルドの包囲網の隙間を縫うように、
   潜り抜け、森の奥へと逃げていきます。
   それを追って、10匹のコボルドが戦線離脱します。
フリッツ:「これで、相手はザコが40匹と、大物が1匹か……」
清華:「……逃げた? でも、急がないと、
   ボーパルの安否が解らないから、心配だよ」
ミラ:「いや、あんなナリでも、テリオンの使い魔だ。
   まあ、心配はいらないだろう……」
ミュー:「だが、カール氏はそうもいかん。
    急いで、後を追わなければ……」
GM:まあ、それは、この戦闘が終ってからですね。
   では、まずは、ハイコボルドの攻撃からっ!!


 ――森の中での戦闘が始まる。

 まず、最初に動いたのは、
敵のリーダー格であるハイコボルド……、

 だが、その牙を、ミラは、
酒場で培った身のこなしで、紙一重で回避する。

 続いて、モブのコブリン達による、
一斉攻撃は、フリッツを僅かに傷付けるだけで終る。

 そして、冒険者達の攻撃では、
清華が、いきなり『
ミトラスの偃月刃』を発動!

 切れ味の鋭い回し蹴りが、コボルド達に襲い掛かり――


清華:ちなみに、あたし、ミニスカートね♪(爆)
ミュー:「見えそうな衣装で、蹴りかますんじゃない!」
フリッツ:「お〜お……ちょっと見えたかも」(笑)
ミラ:「ずるいな、色々と……」
清華:「ん、それは語弊がある。
   蹴られる対象には『見えそう』ではなく『見える』」(爆)
ミラ:「自覚してるんかいっ!?」
フリッツ:「はっきり言っちゃったよ!?」
清華:「――見えた瞬間、意識が飛ぶんだけどね」
ミュー:「あ〜もう、この際、薄水色のストライプは見なかった事にしてやるからっ!」
清華:「しっかり見てるね、ミュー君」
ミュー:「視野に潜り込んでくるんだろーがっ!」


 ――パンチラ付きの攻撃は、ザコを僅かに傷付けるだけで終る。

 次のフリッツの攻撃も、
ダメージが振るわず、大した効果は無し。

 そして、PT内では、一番強いミラは、
ハイコボルドを狙うが、その銃弾は、惜しくも外れてしまう。

 最後は、ミューの必殺『ツッコミスラッシュ』!
 HPを30点も消費し、一撃必殺を狙う!

 だが、これも、遭えなく回避され、封印となってしまった。

 やはり、初期LVのPCでは、
モブとスタンドアロンの混成部隊の相手は厳しい様子……、

 ……寧ろ、善戦している、と言えるだろう。

 このまま、戦闘は、ズルズルと、
泥沼化していくのか、と思われたのだが……、

 第2ターンのハイコボルドの攻撃で、状況は、PTの不利な方へと動く。


GM:ハイコボルドが、ミラに攻撃(ころころ)――
ミラ:(ころころ)うわっ、くらった!?
   ダメージは(ころころ)4点か……この程度なら……、
GM:甘いっ! こいつの爪には、毒があるのだ!
   2d6+特殊技能LVで、抵抗してもらおうかっ!
ミラ:あたいの場合、ガンスリンガーだね。
   (ころころ)あああっ、抵抗失敗っ!?
GM:では、ミラは毒に侵されました。
   今後、毎ターンに1d6(防御無視)のダメージです。
ミラ:「ぐっ……傷口が熱い!」
   (ころころ)毒のダメージも4点で、残りHPは22点。
   じ、地味に痛いな……、
   早いトコ、ナオール剤で回復を――って、ああっ!?
清華:誰も、
ナオール剤を持ってないよ!!
フリッツ:こりゃ、短期決戦だな……、
GM:続いて、モブのコボルド達の攻撃です。
   本来、モブは隊列無視の全体攻撃なのですが、
   ここは、ちょっと実験的なオプション攻撃をします。
   モブ達は、HP10を犠牲にして、ミューへ集中攻撃!
   それによる効果は、命中+5と攻撃+10です!
ミュー:ようするに、集団でフクロにするわけか!?
    ちいっ、うざったい攻撃をっ!(ころころ)回避失敗!
GM:では、ダメージは(ころころ)おおっと、
6ゾロ!
ミュー:うおっ!? え、ええい、防げば良いんだ!
GM:ダメージ振り足し〜(ころころ)あれ、
1ゾロ?(笑)
ミュー:極端な出目だな、おい!
GM:ちぇ〜、合計ダメージは29点です。
ミュー:それでも、充分にデカイわ!!
    (ころころ)防御したが、残りHP4点だ。
    うう、不発したツッコミスラッシュの代償が痛い。
清華:「ミュー君……鼻血とか、
   その他もろもろで、もうクラクラしてるみたいだね」
フリッツ:「おい……無事か?」
ミュー:「あまり、俺を舐めるな」(だくだくどくどく)
ミラ:「言行不一致だぞ……」(汗)
フリッツ:「全然、説得力が無い」
清華:「ミュー君、ふらふらしてるけど、血は足りてる?」
ミュー:「……まだ死ぬほどじゃない」(だくだく)
    それはともかく、こちらのターンだが……、
    GM、清華を混戦の向こう側に、ブン投げるのはありか?
GM:ミューはB値が高いし、可能ですね。
ミラ:なるほど、ボーパルを追わせるのか!
ミュー:戦略目的を見誤るな。
    こっちの目的は、あくまでも、カール氏と兎の確保だ。
清華:「んー? ミュー君、ボクを持ち上げるのは良いけど、
   足、ガクガクしてるよ……?」
ミュー:「屁でもない、それより変に動くな。
    なんかストライプが見え……じゃなくて、照準が狂う」
清華:「わかった。じゃあ、遠慮無く」
   構えたミュー君の手に足を乗せて、腰を低めにして、
   少しでも高く跳び上がれるように……ちょっと、肩に触れちゃうのも愛嬌だよね。
ミラ:なら、あたいも混戦を走り抜けるよ。
   復活ブースト消費してでも、清華と一緒に離脱する!
ミュー:「ああ、ここは俺に任せて、先に行けっ!」
ミラ:「ちゃんと、傷は塞ぎなさいよ!」
フリッツ:「だったら、俺も付き合うぜ!」
     ミューに回復薬を使用(ころころ)7点回復だ。
ミュー:よし、これで、HP11にまで回復。
フリッツ:「ほれ、これで死なずに済んだだろ?」(ニヤ)
ミュー:「――当座は、な」(ニヤ)
ミラ:「清華……行くよっ!」
清華:「うん、ミュー君、お願い!」
ミュー:「行けぇぇぇぇぇぇっ!」
    弾頭セット! BOLスタンバイ! オートシュート!
    力の限り、清華をブン投げるっ!
清華:跳び上がって、近くにいたコボルトの頭を、
   鉄板仕込みの靴で、鈍い音がするくらいに踏ん付けて、更に、ジャンプ!
   次々と、コボルドを足場にして、混戦から脱出!
   「ミュー君、フリッツ君、あとよろしくぅぅぅぅぅぅ〜!」
   ドップラー効果を残しつつ、スラコラサッサ〜!
ミラ:「――頼んだよ〜!」
   清華の行動に驚く敵の隙を突いて、一気に包囲網を突破する!
GM:ミラが離脱するなら、ハイコボルドが後を追います。
フリッツ:その間に、割り込めるか?
GM:出来ますけど……そうなると、
   ハイコボルドは、ここに残って、2人で闘う事になりますよ?
   相手する度胸、ある?(笑)
ミュー:実力差を鑑みると、まず勝てないな。
フレッツ:命を最優先に希望!
ミラ:まあ、判断としては正しいけど……、
清華:微妙にカッコ悪いね。(笑)
ミラ:とはいえ、サシの勝負だと、
   ハイコボルドを闘えるのは、あたいだけだしね。
   奴の相手は、あたいの役目さ。


 ミューの機転で、戦闘からの離脱に成功するミラと清華。

 そして、残った2人は、
ザコを引き付ける為に、隠し技の爆裂弾を使用する。

 ハイコボルドが離脱し、統率がとれなくなった、
コボルド達は、爆発音に驚き、散り散りになって逃げていく。


GM:「キー、キヒャー!」
   「コボコボー!」
フリッツ:「おっ、あいつら、逃げていくぞ!」
ミュー:「よし、清華達を追うぞ……!」
    一度、膝から、ガクリと倒れかけて、その勢いまで使って走り始める。
フリッツ:「無理すんなよっ!」
ミュー:「無理はしない……無茶はするがな!」





―― PHASE-06 首狩りウサギ ――


GM:では、シーンを、ミラと清華へと移します。
清華:「爆発音……?
   ミュー君達、ちゃんと手を隠してたんだね」
ミラ:「……そのようだね」
GM:ボーパルとコボルド達を追って、
   森を駆けていくと、視界の開けた場所へと出ます。
   2人が、そこで見た光景は、コボルドの死体の山と、
   
そこいらに転がる、10個のコボルドの首……、
ミラ・清華:
うひぃ〜っ!!
GM:そして、死体の山の上には、
   返り血で、体を真っ赤に染めた一角兎の姿が……、
ミラ・清華:そ、壮絶な光景……、
      流石は、ボーパルを名乗るだけはある。
GM:その惨劇の場(?)には、ハイコボルドもいます。
   全身キズだらけで、まだ生きていますが、かなりビビリ入っています。
ミラ:「……強いな、あんた」
   なんか、ライバルでも見てるようだよ。
清華:ボーバル君……弟子入りさせてください!」(土下座)
ミラ:「コラコラ……」(こつん)
清華:「だって〜、あの体格で、首狩りできるんだよ? 正直、憧れるよ」
GM:で、2人が来たことに気付くと、
   「こうなったら道連れだ〜!」とばかりに、ハイコボルドが襲い掛かって来ます。
清華:「もう、ヤケクソって感じだね」
ミラ:「哀れな……ひと思いに、殺ってやろう」
清華:「まぁ、ここが正念場だねっ!」
   がちんっ、と両手を合わせて、構える。
GM:ちなみに、ボーパルは、我関せずな態度で、成り行きを見てますよ。
ミラ:主人同様に、偉そうな……、
   とはいえ、こっちに向かってきたら困る。
   間違いなく、この場での最大脅威はボーパルだし……、
   というわけで、相手は、ハイコボルドだけで良いんだね?
GM:まあ、敵は、ハイコボルドだけですけどね。
   ただ、一つだけ、普通とは状況が違います。
カール:
「……あ」(爆)
    と、不意に、近くの茂みの掻き分け、カールが現れる。
    しかも、ハイコボルドの方が、位置的に近い。


一同:
うわぁぁぁぁぁっ!!
   
この状況で来るかぁぁぁっ!!


ミラ:「こら〜、ド素人〜!?
   こんなトコで出てくんじゃね〜!?」
カール:「えっ、いや、だって……うわぁぁぁぁ〜!」
    と、弱い奴が出てきたので、
    ハイコボルドは、そっちに目標を変更します。
清華:「往生際が……悪い!」
   カールさんと敵の間に、走って割って入る!
ミュー:GM、俺達は、登場できないのか?
GM:ミューとフリッツは、コボルドとの戦闘で、
   1ターンを費やしてますから、2人の登場は、1ターン後になりますね。
   というわけで、ここから、改めて、イニシアティブ判定です。
   こっちが先攻を取ったら、問答無用で、カールさんを殺りにいきますよ。
   ぶっちゃけ、何としてでも、先攻とってください。
   こんなオイシイNPCを殺したくないです。(爆)
ミラ:言われなくても、確実に取りに行く!
   ブーストを2点使用!(ころころ)よしっ、クリティカルで取った!
清華:「……来いっ!」
   カールさんの前に立ち塞がり、ドンッと足を踏む。
   そのまま、カールさんの防御に集中!
ミラ:「清華、グッジョブ!」
   麻痺弾を使用(ころころ)命中は12だ!
GM:(ころころ)残念、麻痺弾は回避しました。
ミラ:ああっ、50Gが無駄撃ちっ!?
   で、毒ダメージは(ころころ)3か……じわじわ来てる。
GM:では、こちらのターンです。
   ハイコボルドは、カールの前にいる清華に攻撃!
   (ころころ)命中は16です。
ミュー:俺は、次のターンから登場できるんだよな?
    だったら、それを前借して、割り込むっ!
    復活ブーストも1点使用して、敵の口に爆裂弾を突っ込むのは可能か?
GM:カッコ良いので、OKとしましょう。
   では、こちらの命中達成値を目標値にして、命中判定どうぞ!
ミュー:(ころころ)……割り込み失敗。
GM:ハイコボルドは、割り込もうとしたミューをかわし、
   そのまま、一気に清華へと肉薄し、毒の爪を振り下ろす!
清華:デ、ディフレクトで(ころころ)やっぱり、ダメ!
GM:(ころころ)ダメージは18点!
   毒の効果の達成値は(ころころ)13ね。
清華:防御して(ころころ)2点抜けて……、
   毒への抵抗は(ころころ)ダメ〜!
GM:じゃあ、これで、こっちはターンエンドです。
   清華も毒のダメージ判定ね。
清華:(ころころ)5点も〜、痛い〜!
GM:では、第2ターンです。
   ここから、ミューとフリッツは戦闘に参加してください。
   あっ、でも、ミューは、割り込みしたから、行動不可ですよ。


 ――皆が合流して、第2ターンが始まる。

 だが、すでに、2人が毒に侵され……、
 しかも、それを回復する手立てを持たない。

 さらに、ハイコボルドの能力値は高く、
まともに相手を出来るのはミラだけ、という状況……、

 ボーパルが、多少は、ダメージを与えているとはいえ、
ハイコボルドのHPは、まだ半分は残っている。

 さすがに、敗色濃厚か……?
 そう思ったGMは、救済手段を考える事にする。

 一番、手っ取り早いのは、テリオンを登場させるか……、
 それとも、ボーパルを戦線に加えるか……、

 ……どっちも、今更って感じだなぁ。

 あっ、そういえば……、
 以前、遊び半分で、あのPCのキャラシートを作ったっけ。

 うむ、このシナリオなら、
あのPCが出てきても、特に不自然さは無いな。


GM:ああ、あと、ここで助っ人も登場します。
ミラ:――助っ人?
テルト:「――皆さん、大丈夫ですかっ!?」
    と、魔法銀の剣を抜きつつ、戦場に飛び込んできます。
ミラ:来たっ! わたしのテルトくん!!(←キアーラのPL)
GM:キャラが違いますって……、(笑)
ミュー:よし、戦略レベルでの戦力比が変わる!
    とはいえ、何で、こんな良いタイミングで登場できるんだ?
    いや、まあ、テルトなら、さもありなん、だが。
GM:チェルシー相手に、余計なフラグ立てる前に、
   適当な理由つけて、ジェシカ達が、護衛から追い出したんです。(笑)
一同:なるほど、凄く納得。(爆)
ミラ:ジェシカ姐、さすがっ!
   さて、テルトくんには何処に回ってもらおう?
GM:ちなみに、
これがテルトの能力ね。
   PLは、見学してる健康胞子さんにお願いします。
健康胞子:了解〜、どれどれ……、
     うわっ、そこそこ強いっ!?
     B・T・M値は、例によって剣士向きじゃないけど。(笑)
ミュー:「テルトか……助かる!」
フリッツ:「しかし、どうして……?」
テルト:「なんか、チェルシーさんは任せて、皆さんを助けにいけ、って、
    ジェシカさんに言われて来たんですけど……、
    かなり、危険な状態みたいですね? 間に合ってよかったです」
清華:「うん、毒にやられたのが2人いるし、カールさんはいるし……、
   ってか、キミ、誰?」
ミラ:「誰だか知らんけど、ちょっとヤバイ!」
テルト:「ぼくは、テルト=ウィンチェスタといいます。
    詳しい話は後で……まずは、こいつを片付けましょう!」
ミラ:「すまないね、不甲斐ない……」
フリッツ:「とにかく間に合ったみたいだな」
ミュー:「――後は、汚名返上といくか」
清華:「このコボルト、結構、早いから、
   ボクじゃ役に立たないし、カールさんの壁になるよ」
GM:戦線が出来たから、
   もう、ハイコボルドは、カールを狙いませよ?
清華:じゃあ、背後に回る。少しでも攻撃を当てやすくしたい。
   でも、背後からの攻撃のルールは無いけど、命中は上がる?
GM:便宜的に命中に+3としましょう。
清華:それなら、ハイコボルドの背後に回り込む!
GM:では、清華は、次のターンから、背面からの攻撃とします。


 能力の差があるが故の、清華の苦肉の策……、

 だが、この行動が、戦局を……、
 いや、それ以外の色々なモノも、大きく左右する事になる。

 続く、フリッツは、攻撃をファンブル……、

 撃鉄に指を挟む、という、ガンマンとしては、
あるまじき『とっても恥ずかしい失敗』をしてしまう。


フリッツ:「痛って〜! 何で撃鉄に挟まるんだよ……痛たたた」
     挟んだ指を庇いながら愚痴る。
     同じ銃使いがいるだけに、地味に恥ずかしい!
ミラ:「……役に立たねぇ」(ぼそっ)
フリッツ:「最悪、穴があったら入りたい気分だ」


 敵がダメージを負っている事を見越して、
ミラは、跳弾撃ちで攻撃するが、出目がはしらず、回避される。

 助っ人のテルトも、
やはり、出目が悪く、その剣は空を切る。


ミラ:かわされた!? これで弾切れ!
   リロードするのに2ターンかかるから、もう銃は使えん!
   宝具(アストロースター)の使い時かもしれんな。
テルト:相手は強いし、こっちの出目が悪いし……、
    何より、今日はGMの出目が良いですよ!
GM:では、こっちの攻撃は……、
   やはり、一番手強いミラに(ころころ)の(ころころ)……、
ミラ:(ころころ)点だけ抜けた……、
   でも、毒の効果もあるし、本気でヤバくなってきた。


 続いて、第3ターン――

 清華が、敵の背後から、その首に向かって、
必殺『
ミトラスの偃月刃』を発動し、見事に命中させる!

 斬撃にも似た彼女の蹴りが、敵の頚動脈を掻っ切る……かに思えた。

 だが、ここで、GMは、防御判定で、
6ゾロを出し、ハイコボルドは、なんとノーダメージ。

 フリッツの攻撃も、不発に終わり……、
 銃を犠牲にするミラの『ガンマン最悪の手段』も不発……、

 GMの出目の良さに、
PTは、ドンドン、闘う術を封印されていく。

 そして、ミューの手番となり……、


ミュー:もう、これだけは、PCが、
    本気で使いたくなかったが、他に手がない!
    敵のMPを吸い取ってやる!
ミラ:ついに行くか! ついに出すか!
GM:何で、PLが、ここまで、言っているのか……、
   それについては、
ミューのキャラシートの必殺技の欄を参照してください。
ミュー:「制御術式一号、二号、三号、開放、全能力限定解除……」
    (ころころ)よし、発動は成功!
一同:頼む、当たって〜!
ミュー:ハイコボルドに、ビシッと指を突きつける。
    そして、コマンドワードを詠唱!
    
「お前が欲しいっ!!」(爆)
一同:
言ったぁぁぁ〜っ!(笑)
ミュー:いくぞ、命中判定(ころころ)――










 ――ハイコボルド、回避成功。(爆)










ミュー:GMぁぁぁぁぁっ!!
    その出目、ちょっとは空気読めぇぇぇっ!!
GM:知るか、そんなモンっ!!
   ところで、今、気付いたんだが……、
   ハイコボルドの背後には、今、清華がいるんだよね?
清華:そうだけど……あっ!
GM:で、ミューの技は、ハイコボルドに回避されたわけだから……、
   
傍から見れば、まるで、清華に、
   告白したかのようにしか見えないぞ!(爆)
一同:
ぶはははははははっ!!
フリッツ:す、すげえっ!!
     ある意味、空気読んでるよ、GMの出目!!
ミラ:「ちょっ……とりあえず、
空気を読めっ!?
フリッツ:「マジか……お前、ついに惚れてしまったのか」
清華:「ミュー君、いきなり……、
   そーいうこと言うなんて……
ヘンタイさんなんだねっ!
   表情を一切変えず、言葉のナイフで肺腑を抉る。
ミュー:「
誰が変態かぁぁぁぁぁ〜〜〜!
    つ〜か、おのれら、纏めてヘンな勘違いしてるんじゃねぇっ!」
清華:「ん、つまり、ボク(の血)が欲しいんだね?
   やっぱり、ヤセ我慢してたんじゃなのいさ〜」
ミュー:「……まあ、今のところ、流した分の血は欲しいな」


 ――事態は、さらに、混沌と化していく。

 今のミューの技が決まっていれば、
ほぼ、間違いなく、決着はついていたのだが……、

 もう、これ以上、戦闘を続けたら、本気で全滅するかもしれない。

 そう思ったGMは、不本意だが、
NPCであるテルトに、こっそりと耳打ちする。


GM:ごめん、テルト……決めちゃって。(ひそひそ)
テルト:……了解です。(ひそひそ)
ミュー:ええい、最後はテルトだ! 頼むぞ!
テルト:「――隙ありっ! ここだっ!!」
    必殺技『強打(パワースラッシュ)』を発動!
    クリティカル値を−1しますっ!
一同:おおっ! なんか、SWみたいだっ!
GM:そもそも、テルトはSWのPCですからねぇ。
テルト:命中にブーストを1点使用!(ころころ)クリティカル!
GM:(ころころ)回避できません。
テルト:ダメージにも、ブーストを使用して……、
    (ころころ)クリティカル!(ころころ)あっ、また、クリティカル!
GM:うわ、ここぞとばかりに、そんなに回すの!?
テルト:(ころころ)合計ダメージ38点です。
ミラ:見事に、見せ場を、全部、持っていかれた。
GM:剣を下段に構え、低い姿勢でテルトが走る!
   ハイコボルドは、それを迎え撃とうと、鋭い爪を横凪ぎに振るう。
   しかし、テルトは、駆けながら、さらに、姿勢を落とし、ギリギリで、それを回避!
   攻撃が空振りに終わり、ハイコボルドの体が泳ぐ……、
   その瞬間を、テルトは見逃さなかった!
   振るわれる剣! テルトとハイコボルドが交差する!
   ――ザンッ!
   その一閃は、まさに、たゆたう水の煌めきの如く……、
   見事、テルトの一撃は、ハイコボルドの脇腹を切り裂いたっ!
ミュー:うおっ、ズルイぞ、GM!
    自分のPCだからって、カッコイイ演出しやがって!
    てか、リプレイ書く時も、修正入れるつもりだろ!
GM:ええい、メタな事を言うなっ!
   GMと編集する者の特権だいっ!(爆)
フリッツ:横暴だなぁ〜……、
     まあ、今回ばかりは、しゃ〜ないか。
GM:(ころころ)防御して、21点抜けか……、
   テルトの一閃は、見事に、ハイコボルドを捉える!
   しかし、敵は……まだ、倒れないっ!!
   ハイコボルドの残りHPは4点!
フリッツ:ギリギリ生き残ってるのか!?
ミラ:し、しぶといっ!!
GM:では、こちらのターンです。
   ハイコボルドが、またしてもミラに攻撃――


 この攻撃で、ミラは、さらに、
ダメージを負い、そろそろ、本気で危険な状態に……、

 そして、第4ターン――

 これが最後の手段と……、
 必殺技『飛燕断頭踵』を発動する!


清華:GM、ボクは、まだ、敵の後ろにいて良いの?
GM:背後で構いませんよ。
   この状況では、ハイコボルドにとっては、ミラとテルトが一番の脅威です。
   だから、この2人に後ろは向けられません。
ミュー:となると、背後からの攻撃の修正も入れれば、
    敵と清華の命中修正値は互角……出目勝負だな。
清華:「これで決めないと……!」
   助走して、木を蹴り、その勢いで高く跳びあがる!
   (ころころ)15と言って命中!
GM:こちらの回避は(ころころ)14!
ミラ:ギリギリ〜!? でかした〜っ!!
清華:「飛燕……断頭踵!」
   足を空中で限界まで振り上げ、脳天目掛けて振り下ろす!
   (ころころ)クリティカル!(ころころ)合計30点っ!
GM:防御は(ころころ)15点抜けたっ!
   「ゴッ……ボ……!!」
   清華の踵が脳天に直撃! 頭蓋がパックリと割れて、
   鮮血を吹き上げながら、ハイコボルドはズズーンと崩れ落ちます。





―― PHASE-07 ボーパル、確保 ――


ミラ:「お、終った……」
   壊れた銃を抱いて、バッタリと倒れる。
ミュー:「どうにか……だな」
清華:「あ〜……なんだか、毒が回ってきていい気持ちなー」
フリッツ:「やっと終わったか……」
カール:「た、助かった……ああ、もしかして、
    毒にやられてるんですか!? 早く、これを!」
    と、カールがナオール剤を2つくれます。
ミラ:「ホントに助かる……今度、うちの店に来たら、飯奢るわ」
カール:「いえいえ、こちらこそ、
    助けて頂いたわけですし、当然のことですよ。
    っと、そうそう、兎を捕まえないと……」
清華:「ごはん、ごはん……あ、とりあえず、コレを頂こう」
   腰のククリをすらっと抜き放ち、さっき仕留めたコボルトへとにじり寄る。
ミラ:「あ〜、ちょっと、ストップ!
   見かけに寄らず、そいつ凶暴なのよ」
フリッツ:「カール……近付いたら駄目だ!」
清華:「うんしょ、うんしょ……」(血抜き血抜き)
ミュー:それはともかく、メディアで、皆の回復をしよう。
    魔術発動は(ころころ)あ、ファンブル?(爆)
    (ころころ)『10:仲間をと〜っても恥ずかしい目に遭わせるような大失敗』。
GM:じゃあ、さっき、使い損ねた爆弾が、魔術発動の際にコロッと……、
ミュー:――なんですとっ!?
清華:で、ボンッと弾けて、もうもうと煙が上がって、
   煙が収まった時、そこには――?
GM:――タ○ムボカンよろしく、
   服は、ボロボロになって、ミラは胸がポロリで。(笑)
ミラ:「……こっち見るな〜!?」
   慌てて、残った服を掻き集める。
清華:「ん、山刀が飛んだ……何処……?」(キョロキョロ)
   ボクも服がボロボロだけど、別に隠さない。(爆)
ミュー:「鼻血として出る血液すら残ってないわ……てか、清華、前を隠しなさい」
フリッツ:「あ〜、最後に良い眼の保養だ。あははは……」
清華:「山刀〜、山刀〜?」
テルト:「こ、ここです〜……」
    と、顔面のギリギリ直前で、山刀を真剣白羽取り。(笑)
清華:「あ〜、ごめん〜……、
   今度から、ちゃんと手に持っておくよ〜」
テルト:「気をつけてくださ……(胸見る)……い……ふ〜〜〜」(バタッ)
フリッツ:「お〜い、テルト〜……って、刺激が強すぎたか」
ミュー:「落ちたか……フランク、取り敢えず、
    テルトの仲間で手の空いてそうなヤツを引っ張ってくるように」
    と、使い魔のフランク(隼)を放つ。
ミラ:「……ウブだねぇ」
GM:では、しばらくして、マイナがやって来ますよ。
   というわけで、ご本人様がどうぞ。(笑)


マイナ:
「胸ですか? 胸なんですね!?
    
テルトさんの……ばかぁぁぁぁぁぁっ!!」(サニティチョップ)


ミラ:「胸なんだろ? 胸なんだろう、きっと」(ちょっと得意げ)
清華:「ミュー君、あそこの人、なんで気絶したのかな?(コボルドを解体しつつ)
   ん、筋肉が多いから食感が固め……通好み」
   ほぼ裸なのに作業続行、ウサギを無視してバラしてる。
ミュー:「取り敢えず、清華は、
    適当に身体隠せるもの探しなさい」
    自分のマントを、そそくさと纏わせよう。
清華:「ん、有難う。このまま帰ったら、ななちゃんに怒られちゃうね」
GM:まあ、そんなこんなで、全員の治療が終るわけですが……、
   死体の山に仁王立ち(?)していたボーパルは、
   戦闘が終ると、ミラへと近付いてきて、
   クンクンと匂いを嗅ぎ、そのまま、貴女にすり寄ってきます。
ミラ:「……お、いい子じゃねぇか。ご主人様ンとこ、帰るか?」
ボーパル:「…………」(こくこく)
ミュー:「しかし、どうして、ミラにだけ?」
清華:「ミラっち、この子の飼い主に会った事があるんでしょ?
   匂い嗅いでいたから、飼い主の匂いに気付いたんじゃない?」
ミラ:「ああ、なるほど……、
   つっても、結構、前だった気がするんだが……まぁ、いいか」
GM:では、ボーパルを確保したので、
   ここで、シーンを切り、街へと戻ります。





―― PHASE-08 依頼の行方 ――


GM:では、街に戻った皆さんは、
   ミラが勤める店へと帰ってきました。
フリッツ:「あ〜、戻ってこれた……」
ミラ:「お疲れさん……ビールでも飲もう。
   2000Gほど、報酬のアテがあるんだ」
清華:「ミラっちー、山羊のミルクある?」
ミラ:「ちゃんとあるから安心しとけ〜」
清華:「あとコボルトのお肉、ミラっちのおとーさん買ってくれるかなー?」
ミラ:「まぁ、ちゃんと処理しとけば、大丈夫だろ」
ミュー:「戻ってきたのは良いけど、俺らの依頼の方はどうするよ?
    この兎を、トレボーに渡さなきゃダメなんだぞ?」
フリッツ:「ああ、そういう契約だからな」
ミラ:「だが、ボーパルは、そもそも、テリオンの使い魔だし……、
   ちゃんと、飼い主に返してやらないとな〜」
清華:「ん、トレボーって外道で、すぐにポイ捨てするから、
   ななちゃんが確保しなさい、って言ってた」
カール:「で、ですが、その兎を連れて行かないと、チェルシーが……」
ミラ:「まてよ……? それなら、捨てたところを、
   こっちがすぐ引き取って、飼い主に戻せばいいのか?」
清華:「でも、飽きたらポイなら、まだ良い方で、
   殺しちゃうこともあるらしいよ?」
ミラ:「そう簡単に殺されるような兎じゃないだろ?
   逆に、トレボーを殺しそうだ……まあ、それはそれで、目覚めが悪いか」
GM:では、皆さんが、そんな話をしていると、テリオンが店へとやって来ます。
   今度は、幻影じゃなくて、本人のようです。
テリオン:「おい、給仕娘、ボーパルは……、
     おお、見つけたようじゃの、ご苦労じゃった」
ミラ:「よ、よぉ、一応、連れて来たぜ」
   あちゃ〜、現れちゃったよ、本来の飼い主。
テリオン:「おお、ボーパル! 無事で何よりじゃ! 
     誰も殺めておらんじゃろうな?」(すりすり)
ミラ:「……まぁ、コボルド10匹ばかしは首切ってたが」(ポリポリ)
清華:「ん、コボルト、10匹ほど。惚れ惚れした」
フリッツ:「あの死体に山は、この兎の仕業だったのか」
テリオン:「10匹か……まあまあ、じゃな。さすがは、我が使い魔」
ミラ:「さて、飼い主が来ちまったな……どうする?」
清華:「ボクの依頼は、トレボーにげっとされないことだから、
   このまま返しても問題ないけどさ〜」
カール:「ああ、このままじゃ、チェルシーが〜……」
ミラ:「なあ、テリオン、モノは相談なんだが……、
   2000Gいらないから、ちょっとだけ、そいつを貸してもらえないか」
テリオン:「それは構わんが……どうするつもりじゃ?」
ミラ:「いやな、こっちの方々が、10万Gでカクカクシカジカで――」
ミュー:「――ぶっちゃけ、だまくらかすにしてもネタがない」
清華:「借金のカタに身売りさせられそうな人がいるとかどうとか……だっけ?」
フリッツ:「――まあ、そんな感じだ」
テリオン:「なるほどな、そういうことなら……、
     ほれ、そこの商人(カール)、つれていくがよい」
     と、テリオンは、小声で、兎に何らかの指示を与えると、兎をカールを渡します。
     で、兎を渡されたカールは、走って店を出て行きます。
ミラ:「決断、早いな……てか、ボーパルに何を言ったんだ?」
フリッツ:「まあ、想像はつくが……」
テリオン:「あのカールが報奨金を受け取って、
     しばらくしたら、自力で逃げて来いと指示した」
     まあ、3時間もすれば、帰ってくるじゃろう」
ミュー:「なるほど、交渉が成立した時点で、責任は、買い取った方にある。
    つまり、兎に逃げられても、それは、トレボーの責任、ってことか」
テリオン:「うむ、手元に戻る魔剣を店に売って、
     街から出たら手元に呼び戻す、なんて真似をした極道男がおったそうじゃ。
     それと手段は同じじゃの」
フリッツ:「うわっ、セコいな〜……、
     でも、ちゃんと逃げて来られるのか?」
テリオン:「……出来ないと思うか?」
一同:「全然、思わない」
ミラ:「まあ、とにかく、これで、円満解決だね」
テリオン:「そうじゃな、ただし、レンタルした以上は、
     等価交換として、見返りはもらうぞ? 報奨金の半分じゃ」
ミュー:「あんた程の魔術師相手じゃ……それが妥当な線だな」
ミラ:「ちょうど収支トントンか……」
テリオン:「とはいえ、そっちの半畜どもも、タダ働きはイヤだろう?
     各自2000Gずつ、わしが出してやるから、ありがたく思え」
ミラ:「相変わらず、その辺は口悪いのな……、
   とりあえず、よかったよかった、ってことで」
ミュー:「それは有り難い」
清華:「ん……いいのかな?」
テリオン:「構わんぞ……特に、そこの男二人は、昔の仲間に、何処となく似とるしな」
     と、テリオンは、ちょっと遠い目をして言います。
清華:「新しい服買わなきゃ。このまま出歩くと、怒られちゃうから」
ミラ:「そーいや、コイツって、過去がワケわかんないんだよね〜。
   歳はくってそうだけど、それ以上に古いことも知っているし」
テリオン:「まあ、とにかく、おぬし達の、今回の働きぶりは、なかなか気に入った。
     今後も、何か頼むかもしれんから、その時はよろしく頼むぞ。
     それと、今後、わしのことは、テリオンではなく、アレスタと呼べ。
     我が真の名は至高の探求師アレイスター=クロウリー。
     その名で呼ぶことを許そう」
     と、それだけを言い残し、アレスタは去っていきます。
ミラ:「あいよ……じゃ、またウチの店にも来いよ、アレスタ!」
清華:「アレスタアレスタ……うーん、いい呼び方が思いつかないや」
ミュー:「ふむ、では、また縁があったらな、アレスタ」
フリッツ:「じゃあな……アレスタ」
GM:で、その後ですが……、
   無事、借金を返したカール達も、テルトーズを連れて、街を出発します。
ミラ:「じゃ〜な〜、嫁さんは大事にしろよーっ!」
ミュー:「テルトは……取り敢えず、枯れ木のよーになるまで搾り取られない事を祈ろう」
フリッツ:「ギャンブルは控えめにな〜!」
カール:「皆さんもお元気でー! またいつか会いましょう!」





一同:「死にフラグだけは持ってくんなよ〜!」





<おわり>
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注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。