GM:……さて、そろそろ始めましょうか?
ケイオス:ちょっと待て、GM……、
     まだ、イリス(のPL)が来てないようだが?
GM:それが……連絡がつかん。
ライル:まあ、仕方ないよな……、
    色々と忙しいのは、お互い様だし……、
イルス:じゃあ、今日のセッションは延期?
GM:ふっふっふっふっ……、
ケイオス:ど、どうした、GM……?
GM:案ずるな! PLの諸君っ!
   こんなこともあろうかと、別のシナリオを用意しておいた!
ライル:な、なんだって、GM〜っ!!
GM:本当は、今回のシナリオは、パルメア行きの連絡船を舞台に、
   TH2のメンバーと競演して貰うつもりだったんですけど、
   急遽、初音島で、もう一つ、冒険して頂きます!
ケイオス:追加シナリオ、というやつか。
     良いだろう、受けて立とうではないか。
ライル・イルス:――異議無し。





GM:では、初音島での二つ目の冒険を始めます。
   今回も、よろしくお願いします!

一同:よろしくお願いしま〜す♪






『Leaf Quest TRPG』リプレイ

ふぁんぶら〜ズ冒険譚 5

『ハチミツと苦労ばっかり』







―― PHASE-01 出航を待つ冒険者 ――


GM:さて、皆さんは、前回、この初音島に起こっていた、
   バナナ事件を、見事に、解決したわけですが、
   その直後、皆さんは、暦から、新たな依頼を受けて、
   今は、パルメアへ向う連絡船の出港を待っています。
ケイオス:パルメアへ向う、と言っていた、アヌーラとエルトを追うため、だな。
ライル:ちょうど、パルメア行きの連絡船が護衛を募っていたから、
    誠と一緒に、その船に、護衛として乗り込む予定だったよな。
イルス:でも、まだ出航しないんでしょう?
    こんなにノンビリしてて、追い付けるのかな?
GM:初音島から、陸路で、パルメアへ行こうとするなら、
   最短ルートを使うとしても、マジアンまで徒歩で、そこから船に乗るしか無いです。
   船を一切利用しないなら、霊峰カノンを越えて、カノン王国に入り、
   そのまま大陸を大回りするしかありません。
   アヌーラが、どちらのルートを使ったとしても、余裕で負い付けます。
ライル:何故、彼女は、俺達のように、初音島で船に乗らなかったんだろう?
GM:さあ、何故でしょうね?
   それはともかく、イルスの言う通り、船の出航予定日までは、まだ日があります。
   暇を持て余した皆さんは、元に戻った桜の木を肴に、
   花見をしたりして過ごしているわけですが……、
ケイオス:なるほど、イリスが不在なのは、
     花見で酒でも飲み過ぎて、二日酔いにでもなったか?
GM:いえ、音夢の料理を食べたせいで、今は安静が必要な状態です。
   ちなみに、音夢の料理は、見た目はともかく、破壊力は、千鶴さんの料理級と思ってください。
ケイオス:それは……不憫な。
イルス:でも、イリスってば、よく音夢さんの料理食べたよね?
    純一さんを巡って、色々やってたのに……、
    まあ、本人は冗談のつもりだったのかもしれないけど……、
ライル:音夢『兄さん♪ これ私が作ったんですよ♪ はい、あ〜ん♪』
ケイオス:純一『いや、待て、音夢……早まるな』
ライル:イリス『じゃあ、私がもらうわね……ぱくっ』
ケイオス:純一『あっ!? 馬鹿、それは――』
ライル:イリス『……きゅ〜(バッタリ)』
    って、ところじゃいなか?
イルス:……光景が、目に浮かぶようだ。
GM:というわけで、今回、イリスは不在……、
   皆さんは、今日も、花見をしているわけですが……、
ライル:「うい〜……音痴なヤツはオレんとこへ来い!
    オレも音痴だ、心配すんな、っとくらあ〜♪」(コップ一杯でほろ酔い加減)
イルス:「ラ、ライルさん、大丈夫〜?」
ライル:「うい〜、大丈夫だよ、あろえって〜」
ケイオス:「…………」
     色々と思う所があったので、ちょっと離れて煙草吹かしていよう。
GM:で、そんな宴会には誠も姿もあり、
   不意に、皆さんに頼み事をしてきます。


 さて、実は、今回は、イリスが不在という事で、
戦力不足を補う為、NPCである誠を、戦列に加える事にしました。

 PLは、ちょうど見学に来ていた、ヴァルフェルトのPLです。

 尤も、あくまでもNPCという立場なので、
彼の役目は、戦闘中の判定を、GMの代わりにするだけなのだが……、


誠:「実は、水越姉妹に魔物退治を依頼されててさ……、
  連絡船が出港するまで、まだ日があるし、良かったら、あんた達も協力してくれないか?
  いや、正直なところ、一人じゃ、ちょっと不安でさ」
GM:ちなみに、水越姉妹とは『水越 萌』と『水越 眞子』のことです。
   純一の知り合いであり、島の病院を経営する家系です。
   その病院に、今はイリスが世話になっています。
ケイオス:「……ふむ、私は構わないよ。
     新しい魔術の試し撃ちも行いたいしね」
     と、離れた所で、紫煙吐き出しつつ頷こう。
イルス:「……えっ? 魔物退治?」
    ライルさんに水をあげながら、首を傾げる。
ライル:「んぐんぐんぐ……ぷはあっ……え? え?」
誠:「そう、魔物退治だ……もちろん、慣れたもんだろう?」
ケイオス:「……まぁ、否定はしないな」
イルス:「あぁ、うん……それは大丈夫だけど、魔物ってどんなの?」
誠:「例のバナナ事件の時に、あんた等、魔物化した桜の木と闘っただろ?
  どうやら、あれが、まだ、ウロチョロしてるらしいんだ。しかも、島の至る所でな」
ケイオス:「ソレはまた、よろしくない状況だねぇ」
イルス:「うあ……うん、わかった。それは、お手伝いしないと」
ライル:「それは……うひっ(ぶんぶん)……早々に対処しなくちゃな」
GM:で、誠が詳しい話をしてくれるのですが……、
   誠曰く、水越の他にも、鷺澤、工藤、天枷、月城などの島の有力者達が、
   共同で、多くの冒険者を雇い、島を区分けして、魔樹を駆逐していたらしいが、
   完全に駆除を終えたはずの区画から、再び、魔樹が出現したそうです。
誠:「これが、どういう意味か分かるか?」
イルス:「根っこまで、潰し切れてない?」
ライル:「まだ、魔力が残っているか、もしくは……」
ケイオス:「……供給源がいる、としか思えないねぇ」
誠:「ケイオスの言う通り……、
  雑魚をいくら倒しても意味が無い……元凶を叩かなきゃダメなんだ」
ケイオス:「何か、心当たりはあるのか?」
誠:「これは、俺の推測だけど、あの三頭蛇は、
  あくまで桜のラインを暴走させるだけのモノで、
  桜の魔物化には、また別の原因があるんじゃないかと思う。
  ただ、その原因が何なのか……サッパリなんだよ」
ライル:「ふむ……番犬って奴か、あれは」
ケイオス:「副産物、もしくは、第三者が便乗ってところかねぇ?」
     煙草を一本吸い終わり、携帯灰皿へポイッと。
     さらに、一本取り出し、火をつけよう。
誠:「もしくは、ただの役割分担、かな?
  桜のラインの暴走を三頭蛇で、別の何かが魔樹化……、
  または、その逆ってところか?」
ライル:「確かに、言われてみれば、あの様子は、元凶と言える物ではなかったな」
誠:「それで、どうしたら良いと思う?
  元凶を突き止める方法、何か良い案はないかな?」
  あっ、ちなみに、報酬は、俺も含め、全員で2000Gな」
ケイオス:「まあ、あの強さならトントンかねぇ……大ボスがいたら困るけど」
ライル:「これまた随分と……まあ、それだけ大変ってことか」
誠:「……あと、必要経費込みな」
ケイオス:「ソレはまた、『燃料費』が掛かる君には、酷な話だねぇ」(意地悪く笑う)
誠:「――ほっとけ」
ライル:「あ〜、また、この人は……必殺の病気が始まったよ」(苦笑)
ケイオス:「病気とは、また、酷いな、弟者……くっくっくっ」
ライル:「酷いと思ってない、思ってないだろ?」(汗)
ケイオス:「……何のことやら?」(目を逸らす)
ライル:「その目の逸らし方が、わざとらしいんじゃい」
ケイオス:「まあ、それはともかく、幾つか確認をしたいのだが……、
     沸いてくる区画はバラバラかね?」
イルス:「う〜ん、島を隈なくひっくり返すだけなら、
    もう、他の冒険者さん達がしているだろうし……」
誠:「魔樹が現れる区画はバラバラ、出現数もバラバラだな」
ケイオス:「……バナナ事件後、最初に出現した地点は?」
誠:「最初に魔樹が出現したのは、さくら公園の桜林だそうだ。
ケイオス:「順当に考えれば、桜を魔物化させる何かの経路……、
     もしくは、魔物の通り道が出現地域にあると考えられるんだけどねぇ。
     今も、まだ解決してないとなると、ちと厄介かもわからん」
誠:「俺も、そう思って、取り敢えず、
  そこに行ってみるつもりだったんだけど……、
  流石に、俺一人じゃ不安でさ……情けない話だけど……」
ケイオス:「あ〜、先も言ったけど、私は構わないよ」
ライル:「気にすることはないって、一人がダメなら二人、それでもダメなら三人ってこった。
    オレに依存は無いよ。まずは、分かるとこからだな」
イルス:「うん、見過ごせない話だしね」
ケイオス:「取り敢えず、現場に行ってみようか」
イルス:「手掛かりが無い以上、足を使う」
GM:では、皆さんは、誠と一緒に、さくら公園に向います。





―― PHASE-02 黄泉の魂と黄金の蜂蜜 ――


GM:では、皆さんは、さくら公園にやって来ました。
   桜林の中には、前にも入りましたよね? 例の桜の大木がある林です。
   今はすっかり、バナナも無くなり、桜色の絨毯、桜吹雪、空を見上げれば桜満開です。
ライル:「さくら咲く未来恋ゆめ〜……♪」(←まだ酔いが残ってる)
ケイオス:「主題歌だな、弟者」
ライル:「ううっ! それを知っているとは……やるな、兄者」
イルス:「うわっ、きれい……」
    思わず、桜の景色に見惚れちゃう。
GM:では、ここで、エージェント、ビーストテイマー、ガンスリンガーで判定してください。
ケイオス:(ころころ)エージェントで9だな。
ライル:(ころころ)同じく達成値7だ。
イルス:(ころころ)ビストテイマーで13。
誠:(ころころ)俺は、11だ。
GM:では、達成値10以上の人は、林の奥から、少女の悲鳴がしたのを耳にします。
ケイオス:流石だな、私達……二人揃って気付いてないぞ。
ライル:俺達、流石兄弟じゃなくて、バカ兄弟にする?
ケイオス:……それも良いな。(笑)
イルス:「えっ……悲鳴っ!?」
    聞こえた方を向き、走り出すよ。
ケイオス:「……む?」
     一泊遅れて、イルスの後を追って走る。
ライル:「オ、オレには聞こえなかったが……まあ、いいっ!」
    同じく、イルスの後に続く。
GM:では、悲鳴が聞こえた方に駆けて行くと……、
   濃い赤紫色の髪の、16歳くらいの少女が、桜の魔樹に囲まれています。
   今には襲われそうな感じです。
ライル:「や、やろう……! 言ってる傍から、出て来やがったかっ!」
ケイオス:「ふむ、試し撃ちとしては、丁度良いロケーションか」
GM:敵は、桜の魔樹が1匹……、
   では、モブ戦闘の開始です。イニシアティブ判定どうぞ。
   (ころころ)こっちは12です。
ケイオス:いつもなら、ここはイリスにお任せなのだが……、
誠:俺なら、イニシアティブ判定の修正が+3だけど……、
GM:誠はダメですよ。一応、NPCですから。
ケイオス:では、先手を取られると、少女がヤバそうなんで、ヒーローダイスを一個投入しよう。
     (ころころ)よしっ、14だ。
     「弟者っ! 彼女のカバーに入れっ!」
ライル:「――分かった!」
GM:では、そちらの先行です。
   誠のT値が10なんで、誠からの行動ですね。
誠:何気に早いんだな、俺って……、
  ライルがカバーに入るなら、俺は攻撃しよう。
  取り敢えず、ロングソードで攻撃っ!(ころころ)おっ、命中は6ゾロ!
イルス:さっすがぁ!!
GM:いきなり、クリティカルか!
   回避でクリティカルは(ころころ)やっぱり、ダメ……、
誠:「――でやあぁぁーーーっ!!」
  ダメージは(ころころ)よしっ! もう一回、クリティカル! 
  追加ダメージで(ころころ)合計22点!
GM:いきなり大きいな……、
   (ころころ)やった! 防御で6ゾロ! 13点打ち消し!
   9点抜けて、モブだから半分(端数切捨て)の4点が抜けました。
ケイオス:「さすが、良い腕してるねっ!」
誠:「いや、うまいこと、当てた気がするんだけど……硬い所に当たったみたいだ」
ケイオス:では、次は私だな……早速、新技でいくぞっ! 
     ブラックハウンド発動! HPとMPを二倍消費して、全体攻撃へとアレンジ!
     「さあ……宴の時間だ、存分に食い荒らすがいい」
     愛用のダガーで、左腕を引き裂き……、
     (ころころ)発動成功!(ころころ)命中は18だ!
GM:(ころころ)回避は失敗。命中で3d6ってのは強いですね。
ケイオス:その分、こっちも生命力削ってるんだよ。
     (ころころ)ダメージは29点っ!
      血を媒体に召喚された、血の猟犬の群が魔樹を食い荒らすぞっ!
GM:抗魔判定(ころころ)5点軽減したけど、結局、24点もきた。
   ケイオスが放った魔犬達が、一気に魔樹を食い荒らし、全滅させました。
ケイオス:「ふむ……威力の低減もない。コレなら実用に耐え得るか」
GM:強いですね、その技……、
   しかも、自分から、黒翼やデットエンドに繋げられる。
ライル:「……相変わらず、技を出す時のセリフが趣味悪いっすよ」
ケイオス:「まあ、気にするな……それより少女は大丈夫かね?」
ライル:「また、そうやって誤魔化す……女の子は大丈夫だ、兄者と誠君のおかげでね」
誠:「ってゆ〜か、先に血止めしろよ、このリストカッター。
  そのまま近寄ったら、あの子に引かれるぞ?」
GM:では、戦闘終了です。
   襲われていた少女は、腰を抜かしたのか、
   しばらく、ヘタり込んだまま、立てそうに無いようです。
ライル:「んっ? 大丈夫かい?」
    少女の様子を見よう。
ケイオス:では、そんな弟者の背景になって止血していよう。
???:「あ、ありがとうございます……貴方達は?」
ケイオス:「通りすがりの飲んだくれ」
ライル:「飲んだくれパート2〜」(肩竦め)
イルス:「まぁ、取り敢えず、通りすがりの冒険者と思ってくれれば……、
    って、飲んだくれってなにさ?」
ケイオス:無言で懐から酒瓶を取り出し、イイ笑顔を浮かべよう。
???:「そ、そうなんてすか? 私は『霧羽 明日美』といいます。
    助けていただき、本当にありがとうございました」(ペコリ)
ライル:「お礼は、この飲んだくれとコスプレ少年にどうぞ」(←ケイオスと誠のこと)
誠:「俺は、もう、風見学園の制服は着てないぞ」
ケイオス:「大事が無くて何よりだ……が、何でまた、こんな所に?」
明日美:「そ、それは……探し物をしているんです」
一同:「探し物……?」
ケイオス:「ふむ、探し物……かね?」
     明日美嬢の顔色を見て、真実かどうか見極めたいな。
明日美:「黄金の蜂蜜という、とても貴重な蜂蜜です」
    表情は真剣、というか、とても深刻そうです。
ケイオス:「黄金の蜂蜜、ねぇ……」
     ちょっと、目に黒線の入った黄色い熊が頭をよぎる。(笑)
ライル:その目線を消したら、著作権ですっ飛んでくるぞ!
ケイオス:ひぃ〜っ!!(笑)
GM:で、明日美が詳しい事情を話してくれます。
   実は、彼女が本当に必要としているのは『黄泉の魂』という呪文薬なのです。
   この島の、とある魔法店にあるのですが、あまりに貴重な物なので、購入する事が出来ません。
   で、そんな彼女に、店主は交換条件を出しました。
   即ち「黄金の蜂蜜を持ってくれば、薬と交換してやる」ってね。
ケイオス:その『黄泉の魂』とは?
     (ころころ)ちなみに、メイガスで達成値は14だが?
GM:それなら知っていますね……、


 『黄泉の魂』――

 死者の霊を呼び寄せ、意思疎通を可能とする呪文薬。

 尤も、その霊が転生していたら呼べず、
また、現代では、調合方法は失われている為、本当に効果があるのかどうかは分からない。

 ようするに……、
 もし、本物が存在するなら、物凄く貴重な薬なのです。

 ちなみに、『リトルウィッチ・パルフェ』シリーズに、この薬は登場しています。


ケイオス:「……それは、本物なのかね?」
明日美:「私は、魔術師では無いので、本物かどうかは……、
    でも、もし本物なら、私には、どうしても、それが必要なんです」
ライル:「誰か還ってきて欲しい人……あっ、いや、すまない」
ケイオス:「ふむ……まぁ、事情は人それぞれだからね。
     気持ちは解らないワケでもないし……」
ライル:「そっか……だよな、人それぞれには事情があるよな」
明日美:「私には……姉がいたんです」
    明日美は、自分の胸に手を当てて、ゆっくりと語り始めました。


 それは、数年前のこと――

 この初音島に、仲の良い姉妹が暮らしていました。

 姉の名は『霧羽 香澄』――
 妹の名は『霧羽 明日美』――

 妹は、心臓病を患っており、とても体が弱かった。

 優しい姉は、そんな妹を守り、大事にしていた。
 妹もまた、姉が大好きだった。

 妹の体調に不安はあるものの、姉妹は、幸せだった。

 ――だが、そんな姉妹に悲劇が起こる。

 街を歩く二人に、暴走した馬車が突っ込んだのだ。

 姉は、咄嗟に妹を庇い、致命傷を負い……、
 死の間際に『ある事を』言い残し、息を引き取った。

 また、事故が原因で、妹もまた、心臓病が深刻な状態に陥る。

 そこで、姉の心臓を、明日美に移植する事になり……、

 そして、心臓移植は成功し、妹は……、
 明日美は、今、こうして、元気に生きている。


明日美:「――『妹に、私の心臓をあげて』。
    お姉ちゃんは、そう言い残して逝ったそうです。
    約束したのに……私達はずっと一緒だ、って……、
    それなのに、私だけが、こうして、のうのうと生き残って……、
    笑って、泣いて、怒って、楽しい事をして、美味しいものを食べて……、
    本当は、お姉ちゃんが、ここにいるはずだったのに、
    私だけが……私だけが……、
    だから、きっと、お姉ちゃんは、私を恨んでる。
    約束を破ったことを恨んでる。
    だから、あの呪文薬を使って、お姉ちゃんに会いたいんです。
    許してくれるなんて思ってない……、
    それでも、ちゃんと会って、お姉ちゃんに、謝りたいんです」
ケイオス:「……そうか」
     軽く、明日美嬢の頭を撫でましょう。
     ちゃらけた雰囲気のない、穏やかな表情で……、
ライル:「…………」
ケイオス:「一つだけ、昔話をしようか……」
明日美:「――えっ?」
ケイオス:「昔々、ある街に、仲の良い少女と少年が住んでいました」
     淡々と、大人が幼子に物語を読み聞かせるかのように話そう。
ライル:「兄……者……?」
ケイオス:「引っ込み思案な少年を少女が引き摺り回す。
     そんな毎日を彼らは続け、いつも一緒にいた彼らは、
     いつしか、互いを想い合うようになりました。
     しかし、運命は残酷なモノ……、
     凶暴な牙が、二人を永遠(とわ)に引き裂き、
     『彼』は、ただ一人残酷な世界に取り残されてしまいました」
     淡々、と。いつしか虚ろな光を瞳に宿し……、
誠:「ケイオス……それって……」
  何かを言うとして、思い直し、口を噤む。
ケイオス:「彼は嘆き悲しみ絶望し、世界を憎みました。そして、自らを憎みました。
     それでも、彼は……立ち上がる事ができました。
     何故なら、そんな事は、彼女は望まないという事を彼は知っていたからです」
明日美:「…………」
ケイオス:「死者はただ、来世へ旅立つのを待つのみ。
     しかし、ならば、残された者を、前へ進めるモノがあるとするならば……、
     ソレは、暖かかった思い出、優しい言葉、色褪せはしても失われない絆……だと、私は思うよ」      そこまで優しかった姉上なんだ。
     今の君を見て、叱咤する事はあっても……憎む事はないと思うよ」
     虚ろな光を消し、穏やかな笑みを浮かべながら、明日美譲を軽く撫でる。
明日美:「仰りたいことは、わかります……、
    でも、それでも、私はお姉ちゃんに会いたいんです……、
    会って、謝らなきゃいけないんです」
    ケイオスの手を軽く振り払い、明日美は桜林の、さらに奥へとフラフラと歩いていきます。
ライル:「あっ、おいっ!一人で行っちゃ危険だ!」
    慌てて追い駆けて、彼女の肩を掴む。
明日美:「離してください! 私は……私は……っ!!」
ライル:「だあっ、君の気持ちは分かったから!!
    一人で行くには、危険すぎるし、護衛が必要だろうって!」
ケイオス:「誰も、君の目的を阻むなんて言ってはいない。ただ、手伝おうとしてるだけだよ。
     というわけで、ちと野暮用一つ、増やしてもよいかね?」
ライル:「構わんさ、ついでの用事が一つ追加されただけさ」
誠:「もちろん、異論は無い……彼女の気持ちは、少しは分かるしな」
イルス:「うん、全然問題無い。無い……けれど……、
    よくわからない、感覚。死んだ人は地に帰って、いつも一緒にいるのに……」(ぼそ)
ライル:「人それぞれに、死んだ魂の行く先があるもんさ」
明日美:「私には、皆さんに支払うお金なんて無いんですよ?」
ライル:「ディスカウントサービスで、無料ってとこかな」
ケイオス:「乗りかかった船さ。文字通り出血大サービスにて御奉仕させていただこう」
     と、止血した腕を見せて、オチをつけておこう。
ライル:「兄者〜……」(ジト〜)
ケイオス:「……正直、スマン」
ライル:「血が出てる時にやったら、タライ一個分の突っ込みが入ったのに……」
ケイオス:「ソレは、何気に命に関わりそうだ……」
明日美:「ありがとう……ございます……、
    この御恩は、いつか必ず……」
    明日美は、皆にペコリと頭を下げます。
ケイオス:「しかし、黄金の蜂蜜か……当てはあるのかね?」
明日美:「すみません、分からないんです。
    とにかく、蜂の巣を手当たり次第に探してたので……」
ライル:「むむ、確かに、蜂蜜を探すなら蜂の巣なんだが……」
ケイオス:できれば、依頼遂行と並行して作業できれば有難いのだけどね……、
     しかしまぁ、放ってもおけんし……、
イルス:「そもそも、それは本当に蜂蜜なのかな……想像も付かないよ」
GM:と、話を聞いていた誠が、ケイオスと明日美の間に入ってきます。
誠:「蜂の巣ね……明日美ちゃん、キミ、案外、運が良いかもよ?」
  そう言って、手に持っていた『それ』を皆に見せる。
ケイオス:「まさか……黄金の蜂蜜を持っているとか言うのかね?」
誠:「いや、そこまでは言ってないけど……、
  魔樹の幹に、こんなのが刺さってたんだよ……」
  と、皆に小さな針を見せる。
ライル:「もしかして……蜂の針?」
GM:調べるなら、ビーストテイマーかメイガスで判定です。
イルス:(ころころ)ビーストテイマーで9だよ。
ケイオス:ここは、ヒローダイスの二回目の使い時だな。
     (ころころ)メイガスで16だ。
GM:では、イルスは、その針が蜂のモノであること、
   あと、普通のよりも大きい事だけ分かります。
   ケイオスは、その針に『狂化』の呪詛が宿っているのを感じます。
イルス:「蜂の……にしては、大きいよね」
ケイオス:「……ほう、また悪趣味な代物が宿ってるな」
ライル:「何かあるのか、その針に」
ケイオス:「『狂化』が掛かっている」(単刀直入に)
ライル:「ちょ、ちょっと待てい!」
イルス:「え、え〜と、じゃあ、あの樹って……」
ケイオス:「このステキな蜂に刺されたのが原因、だろうねぇ。
     出現地域が特定できんのも納得だわ」
ライル:「っ〜てか、そんな素敵な蜂って、自然発生するか?」
ケイオス:「(ん? 蜂といえば……)なぁ、誠……、
     街の地図と、魔樹出現地域のメモって持ってるか?」
誠:「ああ、持ってるぞ……」
  と、ケイオスに初音島の地図を見せる。
GM:その地図には、初音島の全容と、魔樹出現地域と出現数がマーキングされています。
ケイオス:「助かる……」
     で、GM、出現地域って、8の字になってたりするかね?
GM:いえ、そんなことは無いです。
   そこまでハッキリしていたら、誰だって不信に思いますしね。
   さて、皆さんは地図を見たので、ここで、各特殊技能で判定してください。
   目標値は13です。
イルス:「う〜ん……蜂ね〜……」
    僕は(ころころ)9だよ。
ケイオス:「待ち伏せしようにも、場所はランダムだろうしなぁ……」
     (ころころ)8だな。てか、出目がファンブル寸前だ。
ライル:「この素敵な蜂を、無作為に放ってるのか?」
    ヒーローダイス1個使用(ころころ)18っ!
ケイオス:ぐっじょぶ、弟者!
ライル:いかん、これって、死亡フラグ?!
ケイオス:ふははっ! 二人仲良くぬか喜びの園へ旅立とうぞっ!(笑)
ライル:ああっ、出来ればアロエッテと〜……、(笑)
GM:では、ライルは、地図に描かれた魔樹出現分布図を見て、あることに気が付きます。
   まるで、波が広がるように、距離に比例して、
   出現数が『多い』→『少ない』へと変動しているように見えます。
ライル:「む〜、法則性が無ければって……あれ?
    なんか、こう動きが妙っていうか、距離が離れるにつれて数が少なくなってる」
誠:「確かに、微妙にだけど……凄い、よく気付いたな、あんた」
ライル:「あ、いや、大した事ないよ……、
    多分、ヤケになってあれこれ考えてたら当たったんだ。
    となると、出現数の多い点から、少ない点へと直線を引いて、
    全ての場所で同じ事をすると……、
    引いた直線が、全て交差する地点は……ここか?」
GM:ライルの指が示した場所……、
   そこは、大陸と初音島を結ぶ、ダカーポ大橋(島側)です。
ライル:「……この、橋か?」
ケイオス:「ぐっじょぶだ、弟者!」(親指グッ)
ライル:「おおう、たまには役に立たないとな」(親指返し)
イルス:「ここが蜂の発生源、って考えられるんだよね?」
ライル:「ああ、とにかく、ここに急行してみた方が良いと思う」
ケイオス:「そうだな、明日美嬢は……待っててくれ、と言っても聞かないよね?」
明日美:「もちろん、ご一緒させて頂きます」
ライル:「……まあ、いいさ、とにかく怪我はするなよ。
    危なくなったら、すぐに逃げるんだぞ?
    君に何か有ったら、今度はオレ達が薬探さなくちゃいけないからな」
ケイオス:「……まぁ、なんとかするしかないか」(苦笑)
明日美:「はい、分かっています。出来るだけ、お邪魔はしないようにします」
ライル:「うっしゃ、その心がけ良し」(笑)
ケイオス:「じゃあ、諸悪の根源の粉砕に行くとしようか、諸君」





―― PHASE-03 女王蜂を倒せっ! ――


GM:では、ダカーポ大橋へとやって来ました。
   島と大陸とを結ぶ巨大な橋が、皆さんの目の前にあります。
ライル:「さて、諸悪のファッキンバカタレは……?」
イルス:橋の上には、誰かいる?
GM:誰も居ませんよ。
イルス:……じゃあ、橋の下は?
GM:居ませんねぇ……、
ケイオス:橋の下駄辺りかもしれん。
     降りるための梯子とかってあるか?
GM:大きな橋ですからね、そのくらいは、当然、あります。
ケイオス:ちと、警戒しつつ、降りて覗き込んでみよう。
GM:降りたなら、視界を、数匹の蜂が横切るのに気付いて良いですよ。
ケイオス:「……下にいるっぽいね。順次、警戒しつつ降りてきてくれ」
一同:「――了解」
GM:では、皆も降りて、最後に、明日美も降りてきます。
明日美:「……ここに、あるんですか?」
ライル:「そりゃ分からんさ。
    ただ、あれば幸いってとこだが……あって欲しいもんだな」
明日美:「でも、何処に……」
    と、明日美は何気なく上を見上げ……絶句します。
ライル:「――んっ?」
ケイオス:「もしかして……」
     明日美譲と同様、上を見上げてみよう。
GM:はい、真上を見ると、橋の裏が見えるわけですが……、
   直径2メートルくらいの、大きな蜂の巣が、そこにぶら下がっています。
ライル:「――でか過ぎっ!」
ケイオス:「おう、しぃ〜っと……」(アメリカンに)
イルス:「……これ、巣?」
ライル:「こ、こいつは……いや、確かに有るぞ『黄金の蜂蜜』は、うん」
ケイオス:「まぁ、巣を撃ち落せば、蜂蜜は入手できるだろうけど……」
ライル:「無理に叩き落したら、それこそ、団体さんの大歓迎を受けそうだな」
イルス:「……燃やす……い、いや、無理だしなぁ……」
ケイオス:「上手く巻き込めば、出てきた団体さんも、
     吹き飛ばせるだろうけど……下手に力入れすぎてもなぁ」
ライル:「古来より、蜂の巣の撃退方法は火攻めか熊の突撃か、だが……熊なんぞいやしないし」
GM:まあ、居ると言えば居ますがね……、
   この島には、ピンク色のクマ(紫 和泉子)が……、
ライル(のPL):あれは、厳密にはクマじゃない。
GM:それはともかく……、
   皆さんは、そうやって悩んでいるとですね……、
明日美:「見つけた……絶対に、あの中にあるはずです!」
    どうするつもりなのか、明日美は、梯子へと走っていきます。
    しかも、いつの間にか、その手には、イルスのトマホークが……、
イルス:「……えっ!? あ、ちょっと待って!」(←取られた)
明日美:「すみません、これ、お借りします!」
ケイオス:「まてっ! 果てしなく、不吉な予感するからストップ!」(切実に)
ライル:「おっ、おいっ!! アブネえって!」
ケイオス:「わかった、明日美嬢……、
     私が責任もって撃ち落すから、頼むから、安全な位置にいてくれ」
明日美:「わ、わかりました……すみません、取り乱してしまって」
ライル:「とにかく、降りるんだ!!
    くそっ……兄者がその気なら、オレも腹くくるぜ」
    蜂の襲撃に備え、盾を構える。
誠:「今、結界薬を明日美ちゃんに使った。
  これで、蜂くらいなら、寄り付けなくなるはずだ。
  とはいえ、相手はただの蜂じゃない……確実とは言えないからな」
ケイオス:「充分だ! ぐっじょぶ!」
ライル:「その時は、オレが生贄になるさ、HAHAHA!」(苦笑)
ケイオス:「と言うワケで……いくぞ、諸君!」
     明日美嬢が退避するのを確認し、魔術詠唱!
ライル:「――おうさっ!」
イルス:「覚悟完了!」
GM:魔術で叩き落したなら、蜂の巣は、ボテッと落ちますよ。
   それと同時に……ブブブブブブブブッ!!
   蜂の大群が、巣の中から出てきます。
ケイオス:「うーむ、小さい子が見たら軽くトラウマるな!」
ライル:「はっはっは、きやがったぜ、がっでーむ」(泣笑)
イルス:「あとは速攻叩き落とす……ナーフ、ちゃんとお願いね」
ナーフ(ケイオスのPL):「…………」
             煙草吸い、そっぽ向いた。(笑)
ライル:まてっ! ナーフ、煙草吸うのか!?
GM:なんて渋い鷹っ!!
ライル:「まったく、わるい兄者がいると、仲間まで真似するじゃないか」
ケイオス:「失礼な、酒と煙草は男の嗜みだぞ?」
GM:それはともかく、ここからモブ戦闘です。
   敵は『バーサークビー』が20匹です。
   イニシアティブは(ころころ)11ですね。
ケイオス:ブースト、いくぞ!(←ヒーローダイスのこと)
     これで負けたら、笑う!(ころころ)よしっ、17だっ!
GM:では、そちらからの先攻です。
   第1ターン。まずは、誠の行動から、どうぞ。
誠:とっとと片付けた方が良さそうだな。
  魔術をアレンジして全体攻撃にしたいところだけど……、
  魔術発動判定が7に……ブーストできる?
GM:できますよ。
誠:「――起動(セットアップ)!」
  グライの呪文をアレンジ、全体魔術へ!
  発動判定でブースト(ころころ)11っ!
  命中は(ころころ)9!
GM:(ころころ)回避は同じく9です。
   回避優先なので、魔術は外れましたね。
誠:「ちっ、すばしこい蜂だ……」
ケイオス:ならば、私に任せなさい。
     ブラックハウンド、範囲拡大アレンジ!
     「早速、本格的に活用できそうだな……」
     再度、左腕にダガーで傷をつけつつ(ころころ)発動は成功。
     (ころころ)15と言って命中だ。
GM:回避は(ころころ)12なので、当たりです。
ケイオス:「存分に、喰らい尽くせ」
     (ころころ)ダメージは18点だ。
GM:(ころころ)4点防いで、14点のダメージです。
ケイオス:「一日に二度も使うと、クラクラするな」(笑)
ライル:「兄者、輸血アイテムも必要だな」
ケイオス:「……いっそ、吸血鬼にでも華麗に転身してみるか?」
     増血剤とかは、欲しいかも……、
     まあ、当面は、レバーとホウレン草を食ってしのぐか。(笑)
ライル:さて、次はオレの番だが……、
    皆に訊きたい……グースカ寝るのと、オレの歌聴くの、どっちが良い?
ケイオス:まだ、後者かな……、
イルス:今、寝ると、ピンチだし。
ライル:「んじゃ、いくぜ……、
    当たるか避けるかは女神任せ! 耳塞いでろやぁ〜!!」
    必殺技『ショックボイス』発動!
GM:達成値の3分の1を、命中または回避にマイナス修正ですか。
   効果ターン数は、抗魔判定と達成値の差分と同値、っと……、
   蜂に歌が分かるか、と訊かれると、ちと首を傾げますが、まあ、良いでしょう。
ライル:「て、てめえら、オレに恥じかかせるからには分かってんだろうなあ!!」(泣)
    ブースト使用!(ころころ)達成値20! てか、クリティカル!
GM:うわっ! クリティカルだと、命中・回避の両方に修正!?
ライル:こっちのMPも1になるけどな……、(泣)
GM:取り敢えず、抗魔判定(ころころ)8か。
ライル:はっはっは、無駄無駄〜!!
    これで、12ターンの間、回避と命中に−6だっ!
    えぐえぐ……オレの歌って、オレの歌って……、(泣)
GM:諸刃の技ですねぇ……、
イルス:じゃあ、僕がトドメを……、
    普通に斧で攻撃。楽に当たりそうだし(ころころ)命中は9。
    ってゆ〜か、さっきから出目が5ばっかりなんだけど、
    これって、ギャグLVを1上げろってお告げなのかな?
ライル:流石はイルス……そこに痺れる憧れる。
GM:ライルの歌の影響で、回避が2d6−2に……、
   (ころころ)あっ、クリティカルで回避!(笑)
イルス:ぐっすん……、
GM:では、こちらのターンですが……、
   蜂が攻撃する前に、ちょっと落ちた蜂の巣の方を見てください。
   何やら、小刻みに震えています。
   で、ギチギチと、蜂の巣の中から、人の倍はある大きさの女王蜂が現れます。
   女王蜂は、巣を抱え上げ、飛び上がり、そんな女王蜂を蜂の大群が守るように囲みます。
   ようするに、モブ蜂が前衛、女王蜂が後衛という陣形です。
   ちなみに、増援に対して、ライルの歌の効果は無いですからね。
ライル:うわ〜ん! GMの人でなし! 千鶴さん!(鬼) ルミラ!(悪魔)
GM:何とでも言ってください。
   そろそろ、死亡判定もしてみたいお年頃(?)なのです。
   では、改めて、まずはモブ蜂の攻撃! 当然、全体攻撃扱いですからね。
   (ころころ)命中は5……やはり、マイナス修正が痛い。
一同:(ころころ)回避成功〜♪
GM:では、続いて、女王蜂の攻撃、なんだけど……、
   どうするんだよ、ライル……、
   女王蜂、MP攻撃持ってるんだけど……?
ライル:ぎひぇええええ〜っ!!
    やっぱり、千鶴さん、ルミラー!!(爆)
GM:女王蜂は、羽音をビビビッと鳴らし、ライルへ超音波攻撃!
   このMP攻撃は、物理攻撃扱いとします。
   (ころころ)9と言って命中。
ライル:かわすっ! かわしてみせる!
    (ころころ)
1ゾロだ、ちくしょおおおおーーーっ!!
GM:やっぱり、来たか……、
   で、ファンブル表の結果は?
ライル:(ころころ)『7:正反対の結果、もしくは仲間に呆れられる様な結果』。
GM:音波に対して、自分の歌で対抗したか?


ライル:「そっちが音波なら、こっちも音波で対抗してやらぁっ!
    ウララ〜! ウララ〜!
    ウララァァァァーーーーーッ!! ぐはあっ!!」(喀血)



ケイオス:ア○ッチの雄叫びっ!?
GM:てか、そのオチは某で○プリの不死身傭兵コ○クだっ!!
ライル:「ふっ……超音波の領域には達せなかったか……げふぅっ!」(イイ笑顔でバタッ)


GM:(ナレーター口調で)女王蜂の超音波攻撃がライルを襲う。
   なんと、その攻撃に対して、ライルは、
   限界を超えた大声で対抗。
   しかし、その負荷に喉が耐えられるわけもなく……、
   愛の戦士(自称?)ライル=フィッシャー、ここに散る。





イルス:「ライルさぁ〜んっ!?」
ケイオス:「弟者ぁぁぁぁぁっ!?」
     想定の斜め上を行かれてビックリだ。
誠:「アホかぁぁぁぁーーーーっ!!
  余計にうるさくなるだけだろうがぁぁぁーーーっ!!」






GM:MPダメージは……振るまでも無いか?
ライル:残りMP1だったしな……MP0で気絶だ。
GM:まあ、一応、回復は出来ますし……、
   ただし、気絶している人に、どうやって薬飲ますかは、任せますよ。
ライル:「す、すまん……出来れば、回復よろしく……きゅう」(気絶)
GM:言っておきますが……、
   版権キャラの明日美に、口移しさせるとか、そういう暴挙はしませんよね?
ライル:……ちっ。(爆)
ケイオス:この展開で、そんな真似させられるか!
ライル:というか、その後のアロエッテが怖いです。(ガクガク)
誠:どっちにしても、彼女は、結界の中から出られん。
  出たら、蜂の的になる。
イルス:「え〜っと……どうしろと?」
    目の前で、無傷で倒れたライルさんを見て狼狽える。
ケイオス:こうなったら、イルスか誠が……、
ライル:それこそ、デンジャラスゾーンだっ!!
GM:まあ、誠以外で、ご都合主義使うなら、
   ライル回復の手を、こっちで提示しても良いけど?
   というわけで、第2ターンです。誠からどうぞ。
誠:モブの全体攻撃が厄介だ。
  半減しても良いから、今度は、普通に魔術攻撃。
  (ころころ)発動成功。(ころころ)11で命中。
GM:(ころころ)蜂の回避は失敗です。
誠:「起動――グライッ!」
  (ころころ)よしっ! 回った!(ころころ)32点ダメージ!
GM:(ころころ)はい、それで『取り敢えず、20匹の蜂は落ちました。』
誠:取り敢えず……いやな言い方だな。
ケイオス:次は、私だ。ブラックハウンドを、本来の使い方で、女王蜂に発動!
     (ころころ)発動は成功! (ころころ)16で命中!
GM:(ころころ)回避は失敗。
ケイオス:(ころころ)ダメージは15! 少し低いが、どうだっ!
GM:防御は(ころころ)2d6+16=23です。
   女王蜂に噛み付く黒犬。しかし、その牙は女王蜂の殻に刺さりもしなかった!
ケイオス:――か、硬いっ!!
ライル:後衛らしく、魔術特化かよっ!
誠:こういう相手が、一番、厄介なんだよな。
  強い敵一匹よりも、そこそこ強いのが複数で、
  しかも、ちゃんと陣形を取ってるのが……、
ケイオス:「やはり、威力は他に比べると劣る、か……」
     ブラックハウンド封印……、(泣)
誠:「相性が悪かっただけだと思うぞ」
ライル:宝具第五楽章のノーガート+スパイダーネット作戦は無理かっ!
ケイオス:存外、弟者がガチで殴り合ったら楽勝かもしれんがな。
イルス:僕の番だね……、
    ご都合主義でライルさんを起こすよ。
GM:では、ケイオスの懐から、フヨフヨとMP薬が飛んでいきます。
イルス:「ぽ、ぽるたーがいすと!?」
GM:で、何故か、ライルの口が強引に開けられ、薬が流し込まれます。
   その時、ケイオスには見えます。
   一瞬だけ、ライルに薬を飲ませている、明日美に似た少女の姿がね。
ケイオス:「明日美譲……君にはいるじゃないか、見守ってくれている人が」


???:『なにやってんのよ、あんたは!
    さっさと起きなさいっての!』
ライル:「もぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃーーーーー!
    は、はいっ! すすす、すいませ〜んっ!!」(飛び起き)



ケイオス:「……どうやら、叱咤されたみたいだねぇ」
ライル:「ぐおお……戦況は、どうなってる?」
イルス:「大きいのが一体、残ってる……っ!」
ライル:「承知っ! ならば、直接、叩き切る! いくぞ、イルス、誠っ!」
イルス:僕はナーフを使役して、女王蜂に攻撃っ!
    (ころころ)12で命中!
GM:(ころころ)回避は失敗。ナーフが女王蜂に攻撃!
   ちなみに、ナーフは、イルスのツッコミアイテム扱いなので、MPにダメージですよ。
イルス:(ころころ)9点のMPダメージ!
GM:(ころころ)7点防いで、2点抜けました。
   では、女王蜂の行動です……、
   と、その前に、蜂の巣から、10匹の蜂が出てきます。
ケイオス:やはり、増援があったかっ!
GM:モブ蜂を前衛にして、女王蜂は再び後衛となります。
   これで、こっちの戦略は分かってもらえたと思いますが?
誠:なるほどな……、
  砲台である女王蜂を、モブ蜂が守っているわけか。
  しかも、守りが無くなったら、即座に補充される。
  白兵モブに魔術のスタンドアロン……いいバランスだ!
ライル:いくら、モブ蜂を倒しても、無意味というわけか。
イルス:僕達は、モブ蜂を倒すだけで、1ターンを終えてはいけないんだね。
ケイオス:モブ蜂を倒したターンで、女王蜂を攻撃する必要があるわけだ。
     女王蜂は、魔術防御が高いから、接近戦に持ち込むしかない。
     つまり、モブ蜂を魔術でしとめ、女王蜂を前衛に引きずり出す。
     その後、直接攻撃で、女王蜂を叩く……、
     尤も、これで、女王蜂の物理防御が高かったら、目も当てられないが……、
     その辺は、今のナーフの攻撃でハッキリしたな。
     女王蜂の物理防御は2d6のみ……奴は、直接攻撃に弱い!
誠:でも、モブ蜂は、意外に魔術回避が高いんだよな。
  俺がマシンガンを持ってれば、楽だったかも……、
  でも、物語の進行上、俺は、まだ、アレを持ってないんだよな。
ライル:……それが無くても、イリスがいれば楽勝だ。
    あいつの魔銃なら、女王蜂が後衛にいても、直接攻撃が出来る。
ケイオス:ブラックハウンドの封印が、かなり痛いな。
     GMめ、そのへんも計算ずくか……、
GM:作戦もハッキリしたところで、女王蜂の攻撃です。
   魔術攻撃扱いのカマイタチをイルスに!
   (ころころ)14と言って命中。
イルス:平目じゃ無理だよ(ころころ)ほら、無理だ。
GM:さて、このカマイタチは風属性、そして、イルスは地属性ですよね?
   よって、ダメージが+5されます。
   (ころころ)2d6+21=28点のダメージです。
イルス:(ころころ)防御しても21点抜けた。
    魔術ダメージは痛いなぁ……、
GM:では、第3ターン……そちらの攻撃です。
誠:風属性の技を使う、って事は、弱点は地属性だよな?
  護符を使うのも手だが……、
  いや、ダメだな、女王蜂の魔術防御が高すぎる。
  やっぱり、セオリー通り、まずは、前衛を落とすしかないか。
  じゃあ、地属性の魔法剣でモブ蜂を攻撃っ!
  「魔法剣、起動――地属性、付与――」
  (ころころ)11と言って命中!
GM:(ころころ)回避は10なので当たりです。
   あと、弱点属性は地で正解。ダメージに+5してください。
誠:「――アースブレイドッ!」
  (ころころ)ダメージは24点っ!
GM:(ころころ)防御を引いて、9点ダメージ!
   よしっ、1点だけ残ったっ!
ケイオス:次は私だが……デッドエンドを撃っても、切ないくらい、役に立たないな。
     メディアで、皆を回復だ。(ころころ)発動はギリギリ成功。
     (ころころ)皆、11点回復してくれ。
ライル:次は俺の番だが……、
イルス:待って! ライルさんは、女王蜂を攻撃する為に、行動を遅らせて!
    まず、僕が爆裂弾で、モブ蜂を倒すから!
ライル:了解! 任せたっ!
イルス:「仕方ない、取っておき……ライルさん、追撃お願いしますっ!!」
    懐から爆裂弾を取り出し、投げるっ!
    (ころころ)うわっ! クリティカル命中!?
ライル:待てっ! お前、ホントにイルスか!?
GM:ここでクリティカルかよ……、
   (ころころのころ)うぐぅ、モブ蜂も女王蜂も回避失敗。
イルス:爆裂弾のダメージは5d6(ころころ)6、6、5、4!?
    合計21点のダメージだっ!
GM:嘘だっ! その出目はイルスじゃないっ!
   (ころころ)モブ蜂は判定するまでもなく落ちまして、女王蜂には14点きました。
   そして、モブ蜂が消えたので、女王蜂へのダイレクトアタックが可能です。
ライル:「やった、ありがとう、イルス! このヤローはオレが……!!」
    女王蜂に直接攻撃っ!
    確実に当てるっ! 命中判定にブーストだ!(ころころ)よし、クリティカル!
GM:やばい、やばい、やばいぞっ!
   回避は(ころころ)うわ〜ん、1ゾロ!?
ライル:「てめえ……よくもオレに、
    悪夢を見せやがってくれましたな、コンチクショウ!」
ケイオス:「――お、弟者が怖いよ?」
     ちなみに、どんな悪夢だったんだ?
ライル:アロエッテに、何故か浮気を咎められて、ギターでビシバシと……、
ケイオス:……凄い、ロックだな。
GM:初めて買ったギターは、彼氏とお揃い♪
   買った、その日に、痴話喧嘩で壊しました……ロックンローラーですね。
   まあ、それはともかく、ダメージよろしく。
ライル:「くらいやがれ〜っ!!」
    剣でズバッと(ころころ)ダメージは14点っ!
GM:防御は(ころころ)ぬう、9点抜けたが、なんとか生きてる。
ライル: 「ちっ、しぶてぇヤローめっ!」
GM:では、こちらの手番いきます。
   まずは、例によって、蜂の巣から、10匹のモブ蜂が出てきて、
   モブ蜂に前衛を任せ、女王蜂は、再び、後衛となります。
   そして、女王蜂は、巣の中に手を突っ込むと、
   巣の中から、金色に輝く蜂蜜を取り出し、舐め始めます。
   ちなみに、これ回復行動です。(ころころ)10点回復しました。
イルス:「あっ……蜂蜜!」
明日美:「あ、あれです……っ! あれが、黄金の蜂蜜ですっ!」
ケイオス:「なるほど、ねぇ……」
GM:では、第4ターン、誠の行動からです。
誠:回復までするとなると、一気に決めたいところだな。
  地の魔法剣で、今度こそ、モブ蜂を蹴散らすっ!
  「――魔法剣、起動っ!!」
  命中にブーストを1つ使用(ころころ)18で命中。
GM:(ころころ)くっ、回避失敗。
誠:「道は作る! 後は頼みますよっ!」
  ダメージで、さらにブーストを2つ使用っ!
  (ころころ)4d6+18=33! 
  さらに、クリティカル追加ダメージも加えて(ころころ)合計37点っ!
GM:防御は(ころころ)うわ〜ん、1ゾロ!!
   モブ蜂は、誠の魔法剣で、一発で蹴散らされましたっ!
   そして、前衛を失った、女王蜂が、また、前に出ます。
誠:「――後は任せたっ!!」
ライル:「任せろっ! 袋叩きだっ!!」
ケイオス:虎の子の爆裂弾いくぞっ!
     とはいえ、しょっぱい命中値だが(ころころ)11だ!
GM:(ころころ)くっ、回避9だから、当たりです。
ケイオス:「我ながら、ナイスコントロールだな」
     (ころころ)ダメージは18点だ!
GM:(ころころ)10点防御して、8点抜けました。
   女王蜂の残りHP11点です。
ライル:よしっ! オレで決めてやるっ!
    (ころころ)命中は9!? こんな時に低いっ!!
GM:(ころころ)よし、回避成功です。
誠:イルス! 最大火力で攻撃だっ!
GM:決めるか、イルス? 落とすか、イルス?
イルス:余計なチャチャ入れないっ!
    「ミラン……」
    よしっ、阻む者は、もういないっ!
    「ダルム……」
    両手持ち宣言! そのまま、女王蜂に接近!
    「――……スティアっ!!」
    必殺技『大地と風の特攻部隊』発動っ!!
    (ころころ)15と言って命中っ!!
GM:かわせ〜っ!(ころころ)回避失敗っ!!
イルス:「いけぇぇぇぇーーーーっ!!」
    (ころころ)ダメージ19点っ!
GM:(ころころ)防御してもダメっ! 15点抜けたっ!
イルス:――切り裂いたっ!!
    女王蜂、撃破ぁぁぁ〜〜っ!!
ケイオス:「……良い仕事をするじゃないか、イルス」(親指グッ)
ライル:「――やったな、イルス!!」
誠:「ナーフとの連携攻撃……凄いな」
GM:イルスの斧が、女王の首を跳ね飛ばす!
   それは、皆の前にボテッと落ち、ジュ〜ッと溶けてしまいます。
   で、溶けた後に、そこには一枚のプレートが残っています。
   そのプレートには、見覚えのある紋章が刻まれてますね。
イルス:また、あれ……?
    六角形に∞蛇マーク?
ライル:「これは、あの蛇野郎の……?」
誠:「どうやら、前の蛇と、この蜂は、同一犯……、
  もしくは、組織のような連中の仕業みたいだな。
  何処の誰かは知らないけど、迷惑なこった」
ケイオス:(一体、何を考えている?)
     複雑な表情で、プレートを拾い上げよう。
ライル:「……?」
    少々、不審を感じつつも、その先にある表情が読めない。
GM:まあ、それはともかく、明日美は持っていたビンに、蜂蜜を詰め込み始めます。
明日美:「ありがとうございます!
    これで……これで、お姉ちゃんに会うことが出来ます!!」(ペコペコ)
ケイオス:「気にするな、こちらとしても結果オーライだしね」
     と言いつつ、少し蜂蜜を指ですくって舐めてみよう。
GM:極上に美味な蜂蜜ですよ。
   あっ、蜂はアレでしたが、その蜂蜜自体には何の問題も無いです。
イルス:「わっ、おいしい……僕も少し貰っておこっかな」
ケイオス:ふむ、何か適当な瓶を……、
     そういえば、最近、空けたバーボンのミニボトルがあったな。
ライル:ちゃんと、瓶の口拭いとけよ。
ケイオス:「折角だから、私も回収させてもらうかね」
     と、瓶の一つを、誠に投げ渡そう。
誠:「……良いのか?」(ぱしっと瓶を受取り)
ケイオス:「何のかんの言って、君が持ち込んだ話だからね」
誠:「じゃあ、遠慮なく……」
GM:では、黄金の蜂蜜は、瓶三本分くらいは回収できます。
誠:ところで、蜂蜜って、巣から直接回収できるようなモンだっけ?
GM:そういう細かい事は気にしない。
   蜂蜜の瓶は、明日美、ケイオス、誠の物となります。
ケイオス:「しばらくの間、朝のトーストには困らないな」
ライル:「兄者が甘党だったとは、見掛けによらないっていうか……」
ケイオス:「酒飲みが辛党と言うのは偏見だぞ」
ライル:「あ、いや、なんとも、兄者のイメージに会わなくてな、はっはっは」
明日美:「では、急いで魔法店に行きましょうっ!」
ケイオス:「迷惑でなければ、付き添わせて貰っても良いかね?」
明日美:「はい、もちろんです!」
GM:というわけで、黄金の蜂蜜と、
   黄泉の魂を交換する為、件の魔法店に向います。





―― PHASE-04 姉と妹 ――


GM:では、明日美と一緒に、魔法店へと向かい……、
   皆さんは、黄金の蜂蜜と黄泉の魂を交換しました。
   既に、明日美の手には、呪文薬があります。
ケイオス:「怪しい店ではあったが、呪文薬そのものは、一応、本物だ。
     私が鑑定してみたが、確かに、魔力は宿っていた。
     しかし、黄泉の魂としての効果があるかどうかは、ちと判断出来ないな」
誠:「偽者だろうと、本物だろうと、明日美ちゃんは、それを求めた。
  だったら、商人は、それを売るまで、だからな」
ライル:「本物でも偽者でも恨みっこ無し、か……、
    半分、ギャンブルみたいなものだな」
ケイオス:「存外、マジックアイテムの世界なんて、そんなもんさ」
誠:「それに、仮に、この薬が本物だったとしても、ちゃんと使えるかどうか……、
  店の主人の話だと、魂を呼び寄せるには、強い想いが必要なんだろ?」
ケイオス:「そのへんは、明日美譲次第だな……」
ライル:強い想いか……人が誰かを愛する限り、誰もが皆持っているものだな。
GM:では、早速、呪文薬を使う為、明日美は人気の無い場所……、
   さくら公園の桜林の中へと向います。
   で、皆さんはどうしますか?
ケイオス・ライル:同行しよう。
イルス:僕は……ついて行かない。
    「実は、ああいう、湿っぽいの苦手なんだよね……、
    うん、ナーフもそうでしょ」
    どっか適当な桜の下で、ナーフと話している。
ライル:結局、イルスは来なかったか……まあ、人それぞれに思うものはあるからな。
    正直、オレ自身も分からねえ……、
    亡くなった人の魂は、どこに行くのか?
    全ては、女神様が救ってくれると信じたい、しかし……、
ケイオス:しかし、まぁ、後は無関係なはずなのにね……、
     あ〜、そうか……なんで肩入れするか、やっとわかったわ。
     彼女が羨ましかったんだな……、
     真実かどうかは不明としても、会える手段がすぐそこにある、彼女が……、
GM:皆さん、死者に対して、それぞれ葛藤があるようですが……、
   それはさておき、明日美は、呪文薬の蓋を開け、地面に置くと、
   膝を付き、両手を組んで、祈り始めます。
明日美:「お姉ちゃん……お願い……私のところに来て……お願い……」
ケイオス:明日美譲を見守っていよう。
ライル:オレも、信仰上の問題で立ち会ってる。
GM:明日美の祈りに答えるように、
   薬から、お香のような匂いと、煙が立ち昇り始めます。
   そして、その煙の中に、一瞬、明日美に似た少女の姿……、
   女王蜂との戦闘の最中に、ケイオスが見た少女の姿が見えましたが……、
   何故か、すぐに、その姿は見えなくなってしまいました。
明日美:「どうして、お姉ちゃん……どうして、応えてくれないの?!」
    自分の想いは足りないのか、と、明日美はボロボロを涙をこぼします。
ケイオス:「落ち着きたまえ……、
     もしかしたら、場所が悪いのかもしれん。
     君のお姉さんが好きだった場所、例えば、良く姉妹で出かけた場所とか……、
     彼女の想いが強く残っているような場所に、心当たりはないかね?」
明日美:「わからない……そんなの、たくさんありすぎて……、
    私……私、どうしたら……」
    明日美は、ちょっと錯乱気味です。
ライル:「なあ、兄者……? もしかして、アレじゃないか?」
ケイオス:「……そうか、願いを叶える桜の木」
誠:「普通なら、無理かもしれない……、
  でも、ここは……この島は、特別な場所だ」
ライル:「桜咲く未来、恋、夢……うん、それそれっ!!」
ケイオス:「よし……明日美譲、行くぞ」
     先導するように、桜の大木に向うぞ。都合が良い事に、場所は近い。
誠:桜の大木は、この桜林の奥にあるからな。
明日美:「えっ? は、はい……」
ケイオス:「……と、呪文薬を忘れちゃダメだな」
ライル:「へいへい、兄者は明日美さんをエスコートする。荷物はオレが持つ」(笑)
ケイオス:「い、いや、そう言うわけじゃないんだぞ?」(珍しく狼狽)
ライル:「ふっふっふ、まあ、そういう事にしておきますか」
GM:では、皆さんは、桜の大木へとやって来ました。
イルス:「……あっ、こっち来ちゃった?」
ケイオス:ここにいたのか?
イルス:適当な桜の木の下、って言ったしね。(笑)
GM:なるほど、それなら好都合……、
   桜の大木に到着したところで、誠が皆に提案します。
誠:「……なあ、俺達にも手伝えいないかな?
  こういう言い方は間違ってるだろうけど……願うだけなら、俺達にだって出来るだろう?」
ケイオス:「うむ……確かに、な」
ライル:「なあ、イルス……思う事はあるけど、ご縁の印に祈ってあげてくれないか?」
イルス:「……うん」
GM:では、願いを叶える為の祈りのルールを説明します。


<お願いシステムのルール>

・明日美、誠も加え、合計5人で祈る。
・判定方法は、一人2d6を振り、合計達成値35で成功。
・ただし、ケイオスに限り、出目が半分になる。



ライル:何で、兄者だけ半分なんだ?
ケイオス:構わんさ……理由は察しが付く。
GM:本人が理解してくれたなら、このルールでいきます。
誠:あのさ……五人が2d6、つまり、10d6なんだよな?
  それの期待値って、35なんだけど……、
  ヒーローダイスも、もう残ってないぞ?
ライル:失敗は許されない……、
    でも、兄者の出目が半分となると、ほぼ確実に失敗するぞ。
ケイオス:さて、どうしたものか……、
誠:「そういえば……この木って、芳乃さんの婆さんが植えたんだよな?」
ライル:「それがどうし――あっ!」
ケイオス:「……人手は、多ければ多いほど良いわな」
     なあ、弟者……純一少年とか……声を掛けたら、手伝いそうかね?」
ライル:「手伝うさ、きっと……!」
ケイオス:「よし、ほんじゃ、ちと待っててくれ……すぐ戻る」
     身を翻し人手を掻き集めるぞ。前回の事件で知り合った人達を、な。
ライル:「お、おい兄者! なんだか、柄にも無く熱血青年しやがって」
ケイオス:「確かに……らしくないな、我ながら」
イルス:「ナーフ、僕達も、ちょっと声をかけてこよ……ほら、そんな顔しないで」
    イルスも一緒に、人を探しに向かう。
    で、探しながら、ポツリと呟くよ。
    「でもね……何で“あれ以上の何か”を求めるんだろうね、明日美さん……、
    まぁ、僕らがそれ言ってもしょうがないか……、
    だから、呼んでみようよ、お姉さんを……ね、ナーフ」
GM:では、皆さんに声を掛けられ、純一や音夢達だけじゃなく、多くの人が集まります。
   おそらく、純一達から、さらに話が広がったのでしょう。
   純一、音夢、さくら、アイシア、美春、頼子、眞子、萌、
   ことり、環、アリス、ななこ、和泉子、叶、杉並、ともちゃん、みっくん……、
   さらにイリスも加え、合計18人……、
   皆さんも加えて、ちょうど20人ですね。
ライル:「足りないものは後から持ってくる、か……、
    ったく、シンプル・イズ・ベストの問題じゃねえか」
純一:「話は聞いた……微力ながら、手伝わせてもらうぜ。
   それに、香澄とは、知らない仲じゃないしな」
明日美:「……お姉ちゃんを、知っているんですか?」
純一:「夜の風見学園でな……ま、色々とあってさ」
さくら:「――渡る世間に鬼は無し、ってね♪」
ライル:DCのヒロイン揃い踏み、か……、
    危ねえ危ねえ、思わず『盆帰り女神様音頭』を演奏するとこだった。(笑)
誠:まあ、確かに、盆踊り時期だけどさ……、


 実は、このセッションは、
ちょうど、お盆の時期に行われました。

 意図したわけではないのですが……、
 奇しくも、お盆の時期らしい内容になりましたね。


GM:さて、人数は集まったわけですが……、
   明日美とは初対面の者もいるわけで、その分、かなりの修正を受けます。
   というわけで、ちとルールを改訂しますね。


<お願いシステムのルール・改>

・明日美、誠、ケイオス、イルス、ライルは2d6で判定。
・ただし、ケイオスに限り、出目が半分になる。
・純一以下、18人は1d6のみ。
・お願いシステムは、さくらの願いを優先するので、さくらに限り5d6になる。
・合計達成値が100で成功となる。



GM:ようするに、33d6で、達成値100になれば良いわけです。
イルス:あれ? 僕達で10個、純一君達で22個だから……1個多くない?
GM:……ミハルの分です。
ケイオス:なるほど、彼女も手伝ってくれるのか……、
     では、始める前に、一言、集まってくれた人達へ……、
     「忙しい中、すまない……、
     詳しい事情は省くが……理不尽な運命で家族を奪われた、
     そして、今も、その傷跡に苦しんでいる少女を救う為に力を……貸してくれないか?」
     深く、深く、皆に頭を下げよう。
純一:「――ああ、もちろんだ!」
美春:「美春達でお役に立てるなら、何でも言ってくださいですよ〜」
環:「死者の霊を呼ぶ、という事は、黄泉の門を開くことです。
  おそらくは、良くない霊も集まってくることでしょう。
  ですが、その後始末は、私にお任せください」
アイシア:「大丈夫! 芳乃のお婆ちゃんの桜は、きっと願いを叶えてくれます」
GM:では、まず、純一達の分である23d6を振ってください。
ケイオス:私が振ろう(ころころ)72だ。
ライル:これで、残り28か……微妙か?
ケイオス:いや、期待値以上だ。続いて、私の分を振るぞ。
     「香澄譲、さっきは世話になった……さあ、妹君が呼んでいるぞ?」
     (ころころ)すまん、半分にして2だ。合計74.
誠:「桜よ……奇跡を……っ!!」
  (ころころ)よしっ、10だっ! 合計84
ライル:「アロエッテ、シャハルナーズさん、一緒に祈ってやってくれ!」
    (ころころ)7で、合計91!
イルス:「……お願いっ!」
    ナーフと一緒に(ころころ)8で、合計99っ!
ケイオス:よっしゃっ! これで確実にいけるっ!
明日美:「お姉ちゃん……っ!!」
    (ころころ)8で、合計は107です。
GM:達成値が100を越えました。成功です。
   皆の祈りが一つになった瞬間、桜の大木が淡く輝き始めます。
   そして、呪文薬から、再び、煙が立ち昇り、少しずつ、人の姿を形成していきます。
   ケイオスは、一度、見ていますね……それは、明日美の姉、香澄の姿です。
ライル:(何故だ!? 全然、知らない人なのに、何故か本能が……!!)
    香澄の姿を見た瞬間、条件反射で正座する。
ケイオス:「……?」
     不思議なモノを見るような目で弟者を見よう。
ライル:本能が『あの人に逆らうな』と言ってるっ!(ガクガク)
明日美:「お、お姉ちゃん……っ! 会えたっ! やっと会えたっ!!」
香澄:「――、――、――」
   泣きじゃくる妹の姿に、香澄は何か言ったようですが……、
   ただ、口が動くだけで、声が聞こえません。
   薬が古いせいでしょう。現世に声を届けられないようです。
明日美:「お姉ちゃん、ごめんなさい……ごめんなさい……、
    約束したのに……ずっと一緒だって……!」
香澄:「…………」
   香澄は、謝る明日美に笑って見せると、彼女を抱きしめます。
明日美:「お……姉……ちゃん?」
香澄:「…………」
   香澄は、自分の胸に手をあて、次に、明日美の胸に手をあて、頷いてみせます。
   そして、香澄は、最後に……本当に最後まで笑顔のまま、ゆっくりと消えていきます。
イルス:「ほら……ね」
    ナーフと一緒に、納得したように頷く。
ライル:正座したまま、見送る。
香澄:「…………」
   消える間際に、香澄は、ケイオス達を見ます。
   まるで、あとは任せた、とでも言うように……、
ケイオス:「……まあ、出来る事はさせてもらうさ」
ライル:「――それじゃあ、後は任せた」
イルス:「うん、ケイオスさんよろしく」
ケイオス:「お、おいっ……?」
ライル:「少し、考えたい事があってね。それに、彼女を励ませるのは、今は、兄者しかいない」
    そう言って、その場をスタスタと去る。
イルス:「じゃあ、一つだけ言わせて貰おうかな……、
    明日美さん……僕ら、疑問があったんだ。
    お姉さんのココロを、明日美さんはしっかりと受け取ったと言うのに……、
    二人は、どう見ても一緒にいるのに……、
    なんで、“それ以上の何か”を求めるのかな?」
    それだけ言って、ナーフと一緒に立ち去るよ。
ケイオス:「ふむ……」
     てくてくと近づき、ぽふっ、と明日美嬢の頭に手を置く。
明日美:「ケイオスさん……お姉ちゃんは……何を……私に……」
ケイオス「……恨んでいるワケがないだろう? たった一人の可愛い妹を」
明日美:「でも、私……約束、やぶちゃった……一緒だって、約束したのに……」
ケイオス:「君は約束を破ってなんかいないさ……、
     お姉さんは、笑っていて欲しいんじゃないのかな?
     病を克服し、生きる事に苦痛のなくなった君に……、
     イルスも言ってただろう? 君は、今も、お姉さんと一緒にいるのだから……」
明日美:「私、一緒なんですか……今も、お姉ちゃんと……?」
ケイオス:「ああ、お姉さんは言っていたじゃないか……、
     『アナタと共にある』と……、
     キミの胸には、誰の心臓(ココロ)があると思ってるんだい?」
明日美:「そっか、お姉ちゃんは……ここにいるんだ……」
    明日美は、自分の胸に手をあて、何度も何度も頷きます。
ケイオス:「だからね、いつまでも自分を責めていてはいけないんじゃないのかな。
     君のお姉さんは、君が、かつての笑顔を取り戻す事を望んでいるだろうし……」
明日美:「ケイオスさん……私……笑えていますか?」
    明日美は、涙を拭いて、ケイオスを見上げ、精一杯の笑顔を見せます。
ケイオス:「ああ……ちゃんと笑えているよ。
     傷は、すぐには癒えないだろうし、これからも君を苛むだろう。
     だけど、ね……君は一人じゃないんだ。
     孤独じゃないのだから……それだけは、忘れないでほしい」
     明日美譲の頭を優しく撫でつつ、純一少年達の方を見よう。
明日美:「ありがとうございます……、
    私、頑張ってみます……頑張って、幸せになろうと思います……、
    お姉ちゃんと一緒に……」
    皆さんも、私なんかのために、本当にありがとうございました」
    ケイオスに、そして、純一達に、明日美は頭を下げます。
ケイオス:「私は、やりたいようにやっただけだからね……」
純一:「まあ、俺は、一応、香澄に頼まれてたからな……、
   『妹を、よろしく』ってさ……俺は、何も出来なかったけどさ……」
音夢:「……それ、どういう意味ですか?」
純一:「深い意味は無い……」
さくら:「でも、どうして、お兄ちゃんは香澄ちゃんに会えたのかな?
純一:「俺と香澄は、似てるからだろうな……、
   かたや、姉想いの妹、妹想いの姉――
   かたや、兄想いの妹――」
音夢:「に、兄さん……」(ポッ☆)
純一:「――妹、重いの兄」(爆)
音夢:「誰が『重い』ですかぁぁぁーーーっ!!」
ケイオス:うむ、オチがついたな。(笑)
GM:で、ライルとイルスは、何やってるの?
ライル:一人で、色々と葛藤してる。
    「お師匠様……オレ、信仰の道に外れるかも知れません。
    生きとし生けるモノの魂を救うのは、
    女神様ではなく、もしかしたら、もしかしたら──っ!!」
    と、それ以上の思考を中断し、桜の木に寄りかかって桜天井を眺め、
    そして、アロエッテに貰った楽譜を見つめる……、
    「『想い』……か」
イルス:そこへ、僕がやって来るわけだね。
    「あっ……ライルさん」
ライル:「……その様子だと、あっちは大丈夫そうだな」
イルス:「うん、だと思うよ……」
    ナーフが、何か、やれやれって顔してる。
ライル:「まあ、人間ってのは、どうにも融通の効かない奴でさ。
    経験しなけりゃ分からない事がいっぱいあるのさ。
    後で『ああ、そんなものなのか』と分かっても、
    その時は本当どうしていいのか分からなくて……、
    それは、多分、オレも同じかもしれねえ……はっはっはっ」
イルス:「あはは……うん、そんなものだよね」
ライル:「これからも、そういう事態が出てくるかも知れねえ。
    でも、負けるなよ……お互いに」
イルス:「僕も、かぁ……そのうちあるのかな……?」
    ライルさんの言葉に、あはは、と笑って見せる。
GM:では、そこで――
   皆の耳に『誰か』の声が届きます――





 ――『ありがとね』





GM:というわけで、今回のシナリオは終了です。
   おつかれさまでした〜!

一同:おつかれさまでした〜っ!










イルス:ねえ、ちょっと訊いてくれない?
    もう、皆も、気付いてると思うんだけど……、
ケイオス:……何かね?
イルス:僕ってさ……、
    今回、ファンブルしてないよっ!!


一同:――あっ!!


イルス:これって、死にフラグ?!
    次回に死亡するっていうフラグ!?
ライル:もしくは、嵐の前の静けさかっ!?
ケイオス:じゃあ、次回は大荒れかっ!?
     大海原でファンブル・ハリケーンかっ!?





イルス:うわぁ……、

ケイオス・ライル:こ、怖ぇ〜……、





<おわり>
<戻る>


注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。