綾:あの〜、GMGM?
GM:……何です?
綾:折角、温泉に来てるんですから、
  やっぱり、温泉には入りたいです。
GM:はい、もちろん、そのつもり。
   だから、次のシーンは、入浴シーンですよ。
ケイオス:当然、露天風呂だな?
ライル:というか、それ以上に気になるのは、
    混浴かどうか、という点だが……、
イルス:この展開なら、混浴がお約束?
GM:まあ、その辺はPLの選択次第です。
   ここは、やはり、女性である綾に選ぶ権利があるかと。





綾:――じゃあ、混浴で♪

一同:なんて潔い。(笑)






『Leaf Quest TRPG』 リプレイ

ふぁんぶら〜ズ冒険譚 10

『ドラゴンバスタイム』 後編







―― PHASE-05 感染拡大 ――


GM:では、ご希望にお応えして、入浴シーンです。
   そして、ご希望通りの混浴露天風呂です。
   お湯の中にタオルを持ち込むのはマナー違反です。
   大丈夫、お湯は乳白色なので、『気を付ければ』見えません。
   当然、水着を着用なんて、ぬるい事を言う人は悪・即・斬!(笑)
   では、入浴シーン、どうぞ!(笑)
綾:「パナップちゃん……お風呂に入る前には、
  ちゃんと身体を洗わないとダメですよ〜」(ごしごし)
  『未だ』入ってないので、一応、タオルは巻いておきましょう。
パナップ:「うん……」
     割と素直に洗われてます。
ライル:むむむむむ……、
    この露天風呂に、岩陰はあるか?
GM:まあ、そういう場所はあるでしょう。
   そうですね、この風呂は、何処からか、
   お湯が流れ込んで来てますので、
   その辺に、大きな岩がある事にしましょう。
ライル:では、そこに隠れていよう。(こそこそ)
ケイオス:「や〜、極楽極楽」
     女性陣を見ないよう、岩陰にて酒を堪能中。
師匠:「ぬははははは!
   やはり、温泉といえば、これじゃのう!」
   同じく酒を、お盆に乗せて、プカプカと。(笑)
ケイオス:「ソレについては、同意だねぇ……うむ、美味い」
ライル:「……そのまま『天国へ逝った酔っ払い』になるなよ」(汗)
イルス:「う〜ん……何だか、耳とか色々と、
    酷い目に遭ったような記憶があるんだけど……」
    ケイオスさんの隣で、額を押さえてる。
    ちなみに、無論のこと、ナーフも、お酒に同伴させてもらってる。
ケイオス:「あ〜、忘れた方が幸せだ」(遠い目)
ライル:「ってか、何で、イルスがここにいるのォ!?
    って、あっ、いいのか……すまん」
イルス:「いいんだよ、これでっ!?」
ケイオス:「あっはっはっはっは」
     弟者とイルスの様子に大笑いしつつ、師匠と酒を酌み交わす。
綾:「は〜い、頭から描けますから、目を閉じて〜」
パナップ:「うにゅ〜……」
     頭を洗うの? じゃあ、綾は、彼女の頭に、
     髪に隠れて、小さな角があるのに気付いて良いです。
     というわけで、綾は、メイガスか、エージェントで判定してください。
     まあ、スルーするなら、それでも良いですが……、
綾:「――ん〜?」
  (ころころ)11ですねぇ。
GM:その達成値じゃ、わかりませんね。
   少なくとも、人間じゃないのは、確かっぽい。
綾:(人間じゃない、か……、
  まぁ、気にしなければ、普通の子ですしね……食欲以外は)
GM:(食欲以外も、スペックは高いがね)
綾:「じゃあ、にーにとじーじのところまで行きましょうか」
ライル:「――ぼわっしゃ!!」
綾:「ど〜したんです、にーに?」(ニヤニヤ)
パナップ:「にーに♪」(ピトッ)
ライル:「おめ〜は来るな! 来るんじゃねえ!
    来ないでください、お願いします……って、うわっ!?
    こ、こら、パナップ! にーにの背中、重いんですよ〜!」
ケイオス:「さて、後は若い者にお任せするとして……私らは、お暇しますか」
     酒を回収し、師匠と共に、退散する。(笑)
パナップ:「…………」
     では、立ち去ろうとするケイオスの手を、パナップが握ります。
ケイオス:「……む?」
パナップ:「ぱーぱも、一緒……」
ライル:「わ〜こら、逃げるな年長者!
    引率者の敵前逃亡は……おおっ!?」(笑)
綾:「あら、気に入られましたね」
ケイオス:「……私、まだ26なのだがなぁ」(遠い目)
ライル:「っ! っ! っ!」
    岩に頭をぶつけて、笑いを堪えている。
イルス:「くっ……ふふ……」
    にーに、ぱーぱ、じーじと見て……、
    ライルさんと一緒に、笑いを堪えてる。
ケイオス:「……まあ、いいか」
     苦笑しつつ、パナップを頭を撫でてやろう。
ライル:「はっはっは〜!
    これで、兄者も、オレ達の仲間入りじゃい!」
綾:「ふふふ……そういえば、イルスさんは、どうなんでしょう?」
GM:では、パナップは、
   イルスと綾を見比べ、首を傾げます。


パナップ:「……どっちが、まーま?」
ライル:「――っ!!」(ガンッ!)
綾:「ぶっ……!!」
イルス:「わぷっ!!」
    ずべしゃ、と、顔からお湯に突っ込む。
ケイオス:「まいったなぁ……、
     だっはっはっはっはっはっはっ!」



ライル:「パナップ! こっちがまーま! 分かった?」
    と言って指を差すが、後ろを向いているので、
    綾ではなく、イルスを指差してしまう。(笑)
ケイオス:「ここは、甲斐甲斐しく世話をやいた、
     綾が妥当な気もするがねぇ」
綾:「そんな歳じゃないんですけどねぇ」
  あはは〜、と満更でもなさそうに笑います。
パナップ:「じゃあ、まーま(綾)で、ねーね(イルス)?」
ライル:「ぶくぶくぶく……」(←犬神家の一族の逆さ刺し状態)
ケイオス:「保護者的にどうよ、この流れ?」
師匠:「うむ……その子の、好きなように呼ばせてやってくれい」(ほろ)
ケイオス:「……あいよ」
ナーフ:『く、くくくっ……あっはっはっ!
    いいんじゃねぇの? 仲良し家族のようだ!』
ケイオス:「パナップ……ちなみに、アレ(ナーフ)は?」
     個人的には、非常食のポジションを希望。(笑)
パナップ:「…………」(じ〜)
ナーフ:『む、むむ……っ!』
    さっき食われ描けたから、警戒する。
パナップ:「……かぷっ」(噛)
ナーフ:『食うなぁぁぁっ!!』
イルス:「ああっ、ナーフは食べちゃダメ!」
ケイオス:「どうやら、ゴハンらしい」(満足気)
ライル:「じゃあ、呼称は『まんま』だな。
    って、綾っちは、こっち来るな! あっちいけ〜、しっしっ!」
綾:「え〜、何でですか?」
ライル:「とにかく、ダメなものはダメ!
    綾っちだって、見られたくないだろうが!」
綾:「まぁ、そうですけど……、
  近づいただけで、この反応は、面白いから、つい……」
ケイオス:「愉快犯め……」
ライル:「そういうことやってると、癖になるから禁止!
    オレじゃなくて、ナカザキのホ○野郎達だったらどうするの?」
綾:「ん〜? 問答無用で、ザンぶちかましますけど?」
GM:とまあ、そんな幸せ家族計画(?)な雰囲気の中、
   のんびりと温泉を堪能しているわけですが、
   突然、パナップが、顔を赤くして、フラフラと倒れてしまいます。
綾:「あ、湯当たりしちゃいましたか……?」
イルス:「あ、あれっ? パナップちゃん、大丈夫?」
ライル:「と、とにかく、早く上がらせて……」
ケイオス:「……む、のぼせてしまったのか?」
     腰にタオルを巻き、パナップ抱え上げよう。
GM:では、抱き上げたケイオスは、
   パナップの体の数箇所に、淡く緑色に輝く、
   まるで苔のようなものが付着しているのに気付きます。
ケイオス:「とりあえず、脱衣所へ……?」
     GM、判定してよいかね?
GM:メイガスか、アルケミストで判定です。
ケイオス:ブーストを1点使って(ころころ)15だな。
GM:それなら、ケイオスは、その症状は、
   竜族にだけ感染するという病原菌の症状に似ている、と思いました。
ケイオス:なるほど……、
     しかし、私は、何で、そんな事を知ってるんだ?
GM:ナカザキで、そんな噂を耳にしたんでしょう。
   なにせ、あの街は、竜が降り立つ街としても有名ですから。
   もしくは、酒の席で、アレスタから、
   そんな話を聞かされた、と思ってください。
ケイオス:「……どういうことだ?
     訝しく思いつつ、脱衣場に、
     大きめのタオルを敷いて、その上に寝かそう。
綾:「どうしたんですか?
  何か難しい顔をしてますけど……」
イルス:「えっと、どうしたの? 何があったの?」
ライル:「どうしたんだ?」
ケイオス:「その話は後だ……、
     取り急ぎ、彼女の体を拭いて上げてくれ」
師匠:「どうした!? パナップの身に何が起こったのじゃ?!」
ケイオス:「詳しい話を聞かせて頂きたい。
     何故、彼女が竜族のみに掛かる病に侵されているのか……」
師匠:「竜族のみの……わかった……、
   取り敢えず、部屋に戻ろう。話はそれからじゃ
   ケイオスの話を聞き、師匠は、少し迷った後、
   部屋へ戻るように、皆さんを促します。
ケイオス:「……了解した」
綾:「じゃあ、着替えさせておくので、殿方は、お先にどうぞ」





―― PHASE-06 悪性変異 ――


GM:では、皆さん、部屋に戻ってきました。
   パナッフを布団に寝かせた後、
   師匠が、やや言い難そうに話し始めます。
師匠:「手短に言おう。この子は、
   半竜人(ハーフドラゴン)のチェンジリングじゃ。
   これだけ言えば、わかるじゃろう?
   この子の過去と……わしが、この子を連れている理由が……」
一同:「…………」


 ここで、『チェンジリング』について、簡単に説明しよう。

 チェンジリングとは、人間同士の親の間から生まれた、
エルフなどの異種族の子供のことである。

 祖先の何処かで入った異種族の血が、
隔世遺伝によって表れたとものと思われるが、
子供が生まれた環境において、その知識が無い場合、
『取替え子』『忌み子』として、忌み嫌われるのだ。

 また、この現象は、人間だけではなく、多種族においても見られる。

 パナップの場合は、
典型的で、極端なケースである。

 人間同士の親の間から生まれた、半竜人――

 血の繋がった実の両親に、忌み子として扱われ、捨てられたのだ。
 その経験は、ひどく、彼女の心を傷付けたことだろう。

 この優しくない世界を恨み、憎むくらいに……、

 そんな彼女を引き取った師匠は、女神が見守る、
この世界の美しさを教える為に、世界各地を回っているのである。


ライル:「両親が人間にも関わらず、
    生まれた、ハーフドラゴンの子……」
ケイオス:「運命と言うのは、残酷だからな……」
師匠:「竜の因子が持つが故に、
   ケイオス殿がいう病気に掛かったのじゃろう。
   しかし、何故に、突然……」
綾:「病気になった、という事は……感染源がある……」
GM:――あっ。(急に素に戻る)
ライル:どうした、GM?
GM:(リアルで)お客さんが来たので、
   ちょっと中断させて貰って良いですか?
ケイオス:了解、しばらく待つとしよう。
GM:では、一旦、CMです。
一同:はあ……?



――< CM 中 >――


師匠:コ○パの新作コスチュームを着て、
   コ○パでカツラをオーダーメイド……、

ライル:師匠! それは、もしや!?
師匠:さらに、オシャレは足元から!
   コ○パのサポートグッズで靴下を揃えれば――

ライル:
やあ、アロエッテ、
    
こんな所で何をしているんだい?
師匠:
愚か者! わしの顔を忘れたか!?
ライル:
ぬああっ、師匠!?

師匠・ライル:
ホームページは、
       
『学園の図書室』!!


――< CM 終了 >――




一同:…………。(ひくひく)
GM:ただいま〜、って、どうしました?
ケイオス:いや、どうしたって……、
     何なんだ、今のCMは?
GM:ネタです、ネタ。(笑)
イルス:分かる人にしか分からないよ。
綾:時期ネタは風化しますよ〜?
GM:それは承知の上です。
   まあ、それはともかく、話を進めましょう。
   え〜っと、何処まで進んでましたっけ?
ケイオス:パナップが半竜人だと、
     マスター・ジョーから聞かされた、ってあたりだな。
GM:ああ、そうでした、そうでした。
綾:「皆さん、すっごい嫌な考えが浮かんだんですが……」
ケイオス:「……ふむ?」
綾:「近くに、感染したドラゴンが『居る』という可能性です」
ケイオス:「なるほどなぁ……、
     ソレが湯治をしていた事で、
     温泉で感染してしまった可能性は十分にありえる」
ライル:「少なくとも、風呂に入るまでは、
    全く兆候すら見られなかったからな」
イルス:「でも、ドラゴンなんて温泉に来るの?」
師匠:「高位のドラゴンは、人間に化けるそうじゃし……、
   そういう事もあるじゃろうなぁ」
綾:「病気の症状って、何でしたっけ……」
ケイオス:GM、この病気の主な症状と……、
     あと、出来れば、治療法とかは分からないか?
GM:では、メイガスで判定してください。
ケイオス:ブーストしよう(ころころ)惜しいな。
     クリティカルには、一歩及ばず。
GM:ブーストまでしたし、少しサービスしましょう。
   感染体は、竜族の間では『ウイルスバグ』と、
   病原菌のことを『モルガナ因子』と呼んでいます。
   その症状は、体に、淡く緑色に輝く苔のようなモノができ、
   凶暴化する、というものです。
   あと、パナップの症状は、まだ軽いことは分かって良いかな。
   治療法は、分かりません。
ケイオス:「――という症状が、出てくるな」
ライル:「凶暴化……か」
綾:「治療法が分からないのが厳しいですね」
GM:とまあ、皆さんが、そんな話をしていると、
   皆さんの部屋にお客さんが入ってきます。
一同:お客さん?





―― PHASE-07 ドットハッカーズ ――


???:「――失礼する」
    と言って、部屋に入ってきたのは、
    白髪の魔術師風の男と、先ほど、宴会場にいた漫才コンビです。
綾:「どちらさまでしょう?」
ライル:「何か御用ですか?」
ワイズマン:「私は竜族のワイズマン……、
      この二人は、連れのレイチェルとニューク兎丸という。
      ここに、ウイルスバグの存在を感知したのだが……?」
ライル:「え、ええ……この子ですが……」
ケイオス:「そうだ、と言ったら、どうするつもりかね?」
     訪ねつつ、パナップを庇える位置へ移動しよう。
ワイズマン:「手遅れなら、処分する、と言いたいとこだが……、
      幸い、まだ初期症状のようだね?」
ケイオス:「ああ……」
ライル:「治る見込みがある、って言うんですか?」
ワイズマン:「治療する方法はある……、
      と言っても、この場には居ないので、
      連れてこなければならないが……」
ライル:「連れてくる?」
綾:「一子相伝の魔術か何かでしょうかね?」
レイチェル:「ウチらの仲間のカイトってのが、
      唯一、ウイルスバグを取り除くことができるねん」
ニューク兎丸:「ただ、何処にいるか分からないから、
       今から、探しに行かなきゃならないけどな」
ケイオス:「……この症状から、手遅れになるまで、どのくらい時間が掛かる?」
ワイズマン:「正直、それは分からない……、
      明日かもしれないし、今、この直後かもしれない。
      なんとか、わたしの力で抑えてみせるが……」
ケイオス:「すまない……アレだけ警戒しておいて、
     虫が良いかもしれないが……頼む」
ライル:「そういや、綾っち……、
    さっき『近くに感染したドラゴンが居るという可能性』って言ってたよな?」
綾:「はい、そうですね……、
  この子が感染した、という事は、もう一体の存在も……」
ワイズマン:「そういえば、彼女は、
      どういう経緯で感染したのかね?」
ケイオス:「考えられるとすれば、食事か温泉だな。
     モルガナ因子の潜伏期間は知らないが、食事の可能性は低い。
     となると……温泉か?」
ライル:「風呂に入った際に、突然、発症したからな」
ワイズマン:「となれば、その感染源となったであろう、
      ドラゴンがいる場所は、特定できるかもしれない」
GM:では、ここで、ライルは、M値で判定してください。
   成功すれば、決定的なヒントを上げましょう。
ライル:ならば、ブースト2点消費(ころころ)よし、クリティカル!
GM:では、ライルは、先程、師匠と共に、改めて誓いを立てた場所の事を思い出します。
   そこは、旅館の裏にある滝なのですが……、
   あそこで、流れ落ちていたのは、お湯です。
   そして、そのお湯は、この旅館の全ての風呂へと流れ込んでいます。
ライル:「そうか、この旅館の温泉の源泉!!
    さっき、お師匠様がいた、あの滝だっ!!
    ワイズマンさん、ちょっと来て下さいっ!」
ケイオス:「私は、ここで、パナップを看ていよう。
     何か分かったら、報告を頼む」
綾・イルス:「僕(わたし)も、一緒にいきます!」
      ライルさんと一緒、裏の滝へと走る。
ケイオス:弟者達を見送り、パナップの髪を梳くように撫でながら呟こう。
     「力を求めて、求めて、走り続けて、なお……、
     私には……幼子一人、救えんのか……」





―― PHASE-08 協力と代償 ――


GM:では、ワイズマンを連れ、裏の滝へと到着です。
   ワイズマンは、その流れ落ちる滝に、杖の先端を入れると……、
綾:「……どうですか?」
ワイズマン:「確かに、このお湯に、微量だが、モルガナ因子を感知した。
      おそらく、この湯の流れの元に、ウイルスバグの本体がいるに違いない。
      ならば、カイトが来るのを待たずとも、彼女を救う方法はある」
イルス:「……方法って?」
ワイズマン:「ウイルスバグ本体が持つウイルスコアがあれば、
      それを使って、ワクチンを作ることが可能だ。
      ただ、それを作れるのは、私の仲間のヘルバのみ……、
      レイチェルにはカイトを、ニュークにはヘルバを、
      連れて来させることにしよう」
綾:「……ちょっと、見てきた方が良いですかね?」
ライル:「無理はすんなよ、やばいと思ったらすぐ逃げろよ。
    無様でも、生きていれば、そっちの方がずっといいからな」
綾:「じゃあ、ちょっと見てきますよ〜」(あくまでも軽い口調で)
イルス:「ナーフも、一緒に行ってあげて」
綾:では、特技『壁走り』で、ダダッと滝を登りますよ。
GM:滝を登り、しばらく、お湯の流れに沿って、
   先に進むと、大きな洞窟があります。
ナーフ:『洞窟ね……まあ、ドラゴンの住処の相場だな」
綾:「お〜、大きな洞窟が見えま〜す」
ライル:「ドンピシャか!
    お〜い、しつこいようだが、無理はするな〜!」
綾:「大丈夫です! ドラゴンと戦うのは……流石に無理ですから」
  というわけで、ナーフと一緒に、一旦、戻ります。
ワイズマン:「どうやら、その洞窟が源泉であり、
      ウイルスバグがいる場所のようだね」
ライル:「――はい」
    と答えつつも、剣と盾を持つ両手はカタカタと震えている。
GM:では、一旦、パナップが寝ている部屋へと戻ります。
   そして、ワイズマンは、イルスにした話を、
   もう一度、皆に説明すると……、
ワイズマン:「それで、どうするかね?
      コアを取りに行く、と言うのであれば、
      わたしは、彼女の症状を抑える為に尽力しよう。
      ただし、そこまで協力する以上、条件がある」
ライル:「……というと?」
ワイズマン:「ウイルスコアに関わる以上、
      我々も感染のリスクを背負うことになる。
      ならば、それ相応の代価を貰わなければ、
      これ以上、関わることはできない」
イルス:「確かに、そっちも竜族だからね」
ケイオス:「その通りだ。で、条件とは一体?」
ワイズマン:「キミ達が、それぞれ『一番大切』だと思っている物を、
      こちらに差し出してもらおう。それを代価とする」
GM:具体的には、ライル&師匠はギター、ケイオスは酒or煙草、
   綾はカメラ、イルスはナーフを置いていってもらいます。
ライル:「……わかった」
    ワイズマンの前に、ギターを置こう。
ケイオス:「…………」
     どさどさと×10と、上着から、酒と煙草を出す。
ライル:「あの〜、ワイズマンさん、
    このギターは、爺ちゃんのお兄さんが大切にしていた物らしいんです。
    どうするかにしても、大切にしてやってください。
    酒と煙草については……好きなようにどうぞ」
ケイオス:「ちょっと待て!?」(がびーん)
ライル:「ええい、これを機会に健康に目覚めるのだ、兄者よ!」
ケイオス:「それは断る」(キッパリ)
綾:「――はい、どうぞ」
  流石に開かれたら困るので、フィルムは巻いといて……、
  話からして、フィルムもセットで、カメラを渡します。
イルス:……他の人はともかく、僕はナーフなの?
GM:ナーフ以外に、何かあります?
イルス:そりゃ、まあ……思い付かないけど……、
    差し出せ、というのは……差し出したモノはどうするの?
GM:さあ、それは秘密です。
   まあ、悪いようにはしません。
   ただ、トラゴンに協力してもらう以上、
   それなりのハンデは負って貰う、ということです。
   それぞれ、差し出したものが無いことによる、弊害は大きいと思うので……、
イルス:かなりの弊害だよ。第一、必殺技が使えない。
GM:はい、それも計算の内です。
イルス:「…………」(じ〜)
ナーフ:『…………』(じ〜)
綾:お互い目で会話してます。
イルス:「…………」(じ〜)
ナーフ:『…………』(じ〜)
    こく、と頷き合い、ワイズマンの方に、ナーフが飛んでいく。
ケイオス:協議が終了した模様。
ワイズマン:「よろしい、交渉成立だ。彼女のことは、私に任せろ。
      可能な限り、全力で症状の進行を抑えよう」





―― PHASE-09 炸裂! イルスビーム! ――


GM:では、洞窟に向かう前に、お買い物タイムです。
綾:「あの〜、すみません……、
  色々と補充したいので、お金貸してもらえません?」
ケイオス:「ふむ……融通しよう」


 相手はドラゴン、という事もあり――

 冒険者達は、ここで、
可能な限り、アイテムの補充をし……、

 綾も、借金してまで、不十分だった装備を充実させます。

 と、そんな冒険者達の様子を見て、
不思議に思った店主が、彼らに放し掛けてきました。


店主:「おいおい、あんたら……、
   随分と買い込むねぇ? 何処に行くつもりだ?」
ライル:「まあ、ちと、滝の上の洞窟へ……」
ケイオス:「ちょっと、ドラゴン退治と洒落込もうかと……」
     冗談めかして、答えよう。
イルス:「今更だけど、危なっかしい事しようとしてるよね」
店主:「ドラゴンはともかく、滝の上の洞窟ねぇ……、
   だったら、これなんてどうだい?」
   と言って、店主は、小さな布袋を、皆さんの前に出します。
ケイオス:「ふむ……これは?」
店主:「これは『ナオールパウダー』って言ってな、
   ナオール剤を粉末状にしたものさ」
   これを使えば、服用しなくても効果が出るし、
   仲間全員に、一度に効果が出せる、って優れもんだ」
ライル:「そうか、そいつは、なかなかに優れもんだよなぁ」
店主:「まあ、当然、その分、値も張るがね……500Gでどうだい?」
ライル:「……割り勘でいくか?」
イルス:「そうだね。1個あると、ありがたいかも」
ケイオス:「ん〜、他にも色々と買ったことだし、
     ちょっとくらい、サービスして欲しいものだがなぁ」
店主:「う〜ん、どうすっかな〜?」
   効果を考えれば、割と良心的な値段なんですけどね。
ライル:「…………」
    ちょんちょん、イルスを突付くぞ。(笑)
イルス:「え? あ……うん……、
    少しくらい、お願いできませんか?」(上目遣い)
GM:
きたな、イルスビーム!(爆)
ケイオス:
み〜!(←ビーム音)
綾:イルスさんの上目遣い姿をパシャ!(撮影)
店主:「じ、じゃあ……ハーブスを1つオマケしてやっても良いかな」(ポッ☆)
ケイオス:「うむ、気前の良いサービス、感謝なのである」
     店主の尊厳の為に、500Gで買おう。
ライル:「で、では、交渉成立ということで」
店主:「お、おう……また来てくれよな」
   ちなみに、メイド服なら、
   もうちょっと、サービスしてくれたかもね。(笑)
ライル:「おっちゃん、ごめん……ごめんよ」
    心の中で、頭を下げておこう。
ケイオス:「……コレ、誰が持っておく?」
イルス:「……僕、かな?
    正直なところ、今回は、細かい援護しか出来ないと思うんだ」
ケイオス:「ほんじゃ、イルス、よろしく」
GM:では、買い物を終えて、店を出ると、
   突然、綾は、後ろから、ゴツい手で、肩をトントンと叩かれます。
綾:「……あら?」
弁慶:「元気そうだな、鞍馬」
ライル:「おろ、知り合いか?」
ケイオス:「また、ごっつい人だねぇ」
綾:「あぁ、弁慶さんですか。そちらも、お元気そうで」
ライル:「むう、まさに『名は体を表す』を文字通りいってる人だな」
弁慶:「お初にお目にかかる。私は、コミパに本社を置く、
   ミナモト新聞社の『弁慶』と申す。以後、お見知りおきを」
イルス:「あっ、僕はイルスって言います。よろしく」
ケイオス:「ケイオス=ダルクだ。よろしく」(のほほん)
ライル:「あ、自分は、ライルーフィッシャーと言います。どうぞ宜しく」(ぺこ)
弁慶:「そうか、貴方が……噂はかねがね……」
ライル:「い、いえ、その……まあ、自分の知らないところで、
    色々とあるようですが、宜しくお願い致します」
    思わず、ぶんぶんと頭を下げるぞ。
弁慶:「うむ……それで、取材は順調か?」
綾:「ん〜、まぁ、そこそこ……と言ったところでしょうか?」
弁慶:「そうか、今後も頑張ってくれ。
   我が社の社運は、お前の肩に掛かっているのだからな」
ライル:「な、何か、すげぇ大袈裟でない?
    うん、大袈裟だ、大袈裟という事にしておこう」(汗)
綾:「任せてください! そのうち『どっかーん!』ってくらいに、
  インパクトあるやつを書きますからね〜」
イルス:「どっか〜ん、って……どういうこと書くんだろう?」
ケイオス:「何を書くつもりだ?」
ライル:「ウルトラスキャンダラスなのは勘弁な〜」
弁慶:「まあ、それはともかく、
   先日の原稿料を持ってきた。受け取れ」
   と、弁慶は綾に原稿料を渡します。
綾:「はいは〜い」
GM:というわけで、臨時収入の判定をしますよ。


 さて、ここで、綾の臨時収入の判定です。

 彼女が、プレイ中に撮影した写真に、
ランクを付けて、それに見合った報酬を渡します。

 それと、折角なので……、
 社長からの伝言も伝える事に……、


綾:「う〜ん……最初が肝心って、
  あまり、カメラは持たなかったんですよね〜」
  たったの30Gにしかなりませんでした。
弁慶:「あと、社長から伝言を預かっている。
   『ライル氏の取材をしているのに、本人の写真が無いとは何事だモ〜ン。
   次からは、読者が何を求めているかを、
   ちゃんと考えて記事を書くモ〜ン』とのことだ」
ライル:「……ひょんきんな口調の割には、なかなか、手厳しい社長さんだな」
ケイオス:「う〜む……ここは、大活躍必須だぞ、弟者」
綾:「ご忠告感謝なんですけど……、
  今回も、あまり撮ってないし、今は、カメラが……」
弁慶:「そういえば、鞍馬? お前、カメラはどうした?」
綾:「いえ、ちょっと担保(?)にした、と言いますか……、
  『カメラを、こっちに渡さなきゃ手伝わないんだい!』と、押し切られまして」
ライル:「うわ、口調変えただけで、
    ワイズマンさんが、とんでもねーだ駄々ッ子になるな」
綾:「言ってる意味は、大体、同じだと思うので良いのです」(笑)
弁慶:「カメラが無くては、仕事に差支えがあるだろう?
   使い捨てで良ければ、これをやろう」
   と、弁慶が、使い捨てカメラをくれますよ。
綾:「あ、ありがとうございます」
弁慶:「では、私は、そろそろ、
   次の仕事に向かわせてもらう。良い記事を期待しているぞ」
綾:「了解。弁慶さんもお元気で〜」
ライル:「お疲れ様〜」
イルス:「弁慶さんも頑張ってくださいね〜」
弁慶:「うむ、聖モントレイユ女学院の取材など、
   私には不向きだと思うのだが……まあ、最善を尽くそう」
綾:「女学院の取材ですか」(汗)
ケイオス:「……盗撮は犯罪だぞ」
弁慶:「無論、許可は取る……では」
   と、弁慶は去っていきます。
イルス:「……と、取り敢えず、頑張ってください」(ほろ)
綾:「弁慶さん、ちょっと堅すぎだから心配ですね……代われませんけど」
ライル:「しかし、何か、社長さんの、
    お褒めの言葉も、聞いてみたい気分だ
ケイオス:「うむ、どんな発言内容になるのか、非常に気になるねぇ」





―― PHASE-10 侵食汚染 ――


GM:では、買い物も終わり、洞窟へと向かいます。
   途中の行程はスッ飛ばして、
   今、皆さんは、洞窟の入口の前にいます。
   洞窟は、見上げる程に大きく、奥の方から、
   温泉の元となっている湯が流れ出てきています。
   洞窟の幅は、全員が横に並んでも充分に余裕があります。
   お湯は、洞窟の道の脇を流れているので、先に進むのに支障はありません。
ライル:「いよいよ、か……」
    ガタガタと、剣と盾を持つ手が震えている。
綾:「改めて見ると、大きい洞窟ですね……」
ケイオス:「隊列は弟者とイルスが前衛、私と綾が後衛だ。
     後は、臨機応変で行くぞ」
イルス:「OK……あとは、まあ、祈るだけ」
ライル:「分かった、定番通りだな」
師匠:「ライルよ……わしは、どうすれば良い?
   ちなみに、言っておくが、わしは闘いなんぞ出来んぞ」
ライル:「では、後衛をお願いします。
    怪我をした奴の治療を……」
師匠:「うむ、任せるがよい」
ライル:「……くそっ、なかなか震えが治まんねぇ」
綾:「……ライルさん、武者震いですか〜?」
  やはり、気圧されてるのか、何処か元気なさげです。
ライル:「そんなカッコイイもんじゃないさ」
イルス:「不安だなぁ……やっぱり、ナーフがいないと……」
ケイオス:「安心しろ。お前の後ろには誰が控えていると思っている」
     景気付けに煙草を吸おうとして、無いことに気付き、顰めっ面する。
ライル:「ぷっ……そうだな……、
    頼りにしてるぜ、みんな……」
    兄者の言葉に、少しは緊張がほぐれた。
GM:では、洞窟を奥へと進みます。
   道は一本道で、分かれ道はありません。
   しばらく進むと、大きな空洞になります。
   その中心には、温泉の源泉があります。
   昏々と、お湯が湧き出ており、
   空洞内は、硫黄の匂いが立ち込めてます。
綾:……ドラゴンはいます?
GM:はい、ドラゴンの姿は、すぐに発見できます。
   なにせ、湧き出るお湯で出来た湯溜まりに、浸かってますから。
イルス:「ドラゴンが、ノンキに温泉に……」
ライル:「ババンバ、バンバンバン、ってか?」
ケイオス:「やれやれ、だねぇ……」
     相手は、こっちに気付いている様子は?
GM:今のところ、ありません。
綾:例の緑の苔みたいなモノは、生えてますか?
イルス:それ以外にも、ドラゴンを様子は、
    遠目から見て、何か分かるかな?
GM:ウイルスバグの証である緑の苔は、体の至るところに生えてます。
   間違いなく、モルガナ因子に感染していますので、凶暴化しています。
   それ以上のことを知りたいなら、
   ビーストテイマーか、ガンスリンガー判定です。
綾:(ころころ)ん〜、12でする。
イルス:猫耳つけて(ころころ)15だよ。
GM:では、イルスは、そのドラゴンが、ドラゴンとしては最下位の……、
   ワイズマン達のような竜族と言うよりは、
   魔物に分類される、レッサードラゴンだと分かります。
イルス:「……いい情報と、順当な情報があるよ」
ケイオス:「む……?」
イルス:「あれは、レッサードラゴン……、
    “ドラゴンとしては”弱い部類……、
    で、完全に感染してるから、力尽くでのさなきゃいけない」
ライル:「……改めて、腹括るか」
GM:弱い部類でも、感染体である以上、
   普通とのは違う能力はあるかもしれませんがね。
   あと、綾も、そこそこの達成値だったので、
   もう一つ、別のことに気付いた事にしましょう。
綾:……何です?
GM:この空洞には、ドラゴン以外にも、何かいます。
   しかも、わりと複数です。
   至る所から、ガサガサと、何かが這い回る気配と音を感じます。
綾:「……悪い情報も1つありますよ」
ライル:「……拝聴しよう」
綾:「他にも、何かいるようですね……わりとたくさん。
  這い回る音と、気配を感じます」
イルス:「それは……厄介だね」
ライル:「ドラゴンだけでも、手に余るってのにな」
綾:「気付かれる前に、ドラゴンに一手打った方が良いですかねぇ?」
  で、GM、その這い回る何かは、特定出来そうですか?
GM:それを特定したいなら、もう一度、
   ビーストテイマーか、ガンスリンガーで判定してください。
綾:(ころころ)8です。ダメっぽいですねぇ。
イルス:(ころころ)
……ファンブル。(爆)
GM:きたか……で、効果は?


イルス:(ころころ)え〜っと……、
   『9:仲間に被害が及ぼされる/大迷惑をかける』(笑)
ライル:ひぃぃぃっ!?
ケイオス:やばい、やばいぞっ!!
綾:このタイミングで、
  それは、果てしなく危険です!



イルス:これは……気付かれるだろうなぁ。(泣)
GM:這い回るモノの正体を探ろうとして、
   コロコロっと、石を蹴飛ばしちゃったかな?
イルス:いや、石に躓いて、転んじゃう方向で。(笑)
ライル:で、転んだイルスが、
    思わず、オレを突き飛ばして、温泉にドボン!(笑)
綾:「ラ、ライルさ〜んっ!?」
イルス:「あああっ、ゴメン、ライルさん!?」
ケイオス:「……ま、開戦が早くなるか、遅くなるかの違いさ」(苦笑)
綾:「できれば、不意打ちが望ましかったんですけどね」
ライル:「おうわっ! あちっ!
    結構、熱いぞ、これって……あっ☆」
    ドラゴンと同じ湯に浸かって、思わず、目が合ったりして……、
ドラゴン:「…………」(ギロ〜リ)
ライル:「や、やあ、いい湯ですな〜、ドラゴンさん……あははははははは〜」(泣笑


ドラゴン:
「――ギュエォアアアーーーッ!!」
     ライルと目が合った瞬間、襲い掛かってきます。
     というわけで、ここから戦闘です。
ライル:
「どっしぇー! やっぱり、
    
目と目で通じ合う仲にはなれんかったー!!」


GM:あ、ちなみに、その咆哮と同時に、
   空洞にいた這い回る何かも、皆さんを包囲するように、
   カサカサと動き始めます。
イルス:カ、カサカサ音って……まさかっ!?
綾:
――台所の黒い悪魔っ!?
GM:いや、失礼、カサカサじゃなくて、ガサガサです。
   カサカサの方だと、精神衛生上、嫌すぎるので。(汗)
   というわけで、ガサガサ音の正体は、毒ムカデが20匹。
一同:ムカデ!? しかも、毒っ!?
ライル:「そ、そっか……おっちゃんが、何で、
    あのパウダーを薦めたのか、ようやく分かった!」
イルス:「だね……多いんだろうね、コレ」
ケイオス:「おっちゃんに感謝、だな」
ライル:「おっちゃん、ありがとう!
    そして、ホント、ごめんっ!!」





―― PHASE-11 絶対包囲 ――


<第1ターン>

GM:では、まずは、イニシアティブ判定です。
   (ころころ)低い、8です。
綾:イニシアティブ判定は、任せてください!
  (ころころ)12で、こっちの先攻です!
ライル:綾っち、グッジョブ!
綾:「まずは、ムカデから潰した方がいいですかね?」
ライル:「とりあえず、ムカデは任せてくれ。
    ドラゴンの方は……頼む。
    絶対に、オレの剣は跳ね返されそうだ」
綾:GM、ドラゴンの鱗の色って何です?
GM:鱗の色は、普通に深緑ですね。
   魔物に分類されるタイプなので、
   上位種みたいに、鱗の色から属性の判別は出来ませんよ。
ケイオス:弱点属性は分からず、か……、
綾:「では――スクカジャ!!」
  アレンジして、効果を全体に!(ころころ)発動成功!
  これで、物理攻撃命中に+5です!
ケイオス:よし……ドラゴンに新技『グリムリーバー』だ。
GM:来るか、最大MPを犠牲にする魔典攻撃……!


「我は願う、全てを破壊する力を手にする事を。
我は望む、眼前の敵の死を」

 左手に持った魔典のページが勝手にめくれ、
ケイオスの足元に魔方陣が展開される。

「全てを切り裂く無慈悲なる刃よ、我が右腕に宿り――」

 高く掲げた右腕に、
魔方陣から呼び出された怨霊が吸い込まれ……、

 禍々しき暗黒の魔力を象り……、

「――敵を切り裂けぇぇぇぇぇぇぇ!!」



ケイオス:命中にブースト(ころころ)20!
GM:魔術回避(ころころ)17で、回避失敗!
   グリムリーバーは防御無視なので、ダメージどうぞ。
ケイオス:攻撃に、最後のブースト(ころころ)クリティカルして、
     (ころころ)合計32ダメージ!
ドラゴン:「ギャアアアアアアーーーッ!!」
     ケイオスの放つ禍々しき闇の波動が、
     ウイルスバグの体を、その緑の苔ごと抉るっ!
     具体的には、最大HPに32点ダメージ!
イルス:「やった……かなり効いてる!」
ケイオス:「ドラゴンにも有効か……悪くない」(にぃ)
綾:「なかなかに強烈……負けてられませんね」
ライル:「俺は、ムカデを片付けるっ!
    こいつらを相手に、時間を食ってる暇はねぇ!
    いくぜ、熱血にーにあた〜〜〜っくっ!!」


 強敵(ドラゴン)を前に、ザコに構っている余裕は無い。

 そう判断したライルは、
いきなり、必殺『暗黒唄い斬り』を発動。

 MP25点とブースト1点を消費して、
毒ムカデ(モブ)に、大ダメージを与え、一掃する。


GM:では、ライルの攻撃で、
   毒ムカデは『取り敢えず』全滅しました。
ライル:……取り敢えず?
GM:はい、最初の1グループが全滅したので、
   今後は、1ターン毎に、丁半博打で増援が10匹出現します。
   つまり、GMの出目次第ってわけです。
ケイオス:毒は怖い、毒は怖いぞ!?
     回復しないと、毎ターン1d6のダメージ(防御無視)だ!
ライル:「さ、さすがに、これを使うと精神的にくる……頼むぜ、イルス」
イルス:頼まれたけど、必殺技すら撃てなんいじゃ……、
    いや、ここは、ちょっと変わったことをしてみよう。
    『威圧の眼光』発動! ブースト1点使用で(ころころ)12点!
GM:モンスターLVで抵抗(ころころ)17点。
   どんなに可愛く睨んでも、そもそも、
   凶暴化してるんだから、そんなの効かないもんっ!(爆)
イルス:「あああ、教わった通りにやってみたのに!」(笑)
ケイオス:「……いや、むしろ、良くやった」(笑)
ライル:「さすがに、凶暴化したドラゴンには、
    イルスの……いや、今の発言は忘れてくれ」(汗)
綾:あの〜、GM、GM……、
  ご都合主義を使ってでも、
  イルスさんの『いぢめないで光線』撮りたい。(笑)
GM:良いですよ。ただし、手番を前借して、撮影判定を……、
   まあ、ご都合主義を使うなら、ペナルティは無しで良いです。
綾:では、カシャッ!(撮影)
GM:じゃあ、こちらのターン。
   まずは、毒ムカデの増援判定(ころころ)ちっ、失敗か。
ケイオス:セーフ、セーフ!
GM:続いて、ドラゴンの攻撃!
   なんと、この子は、2回行動です。
ケイオス:反応値200!? ニュータイプ!?(違)
イルス:精神コマンド『覚醒』!?(違)
GM:で、ドラゴンは、1回目の行動で、大きく息を吸い込みます。
綾:ブレス待機状態!?
ライル:きやがった〜! ドラゴン相手で、一番厄介な攻撃〜!
GM:そして、2回目の行動で、ライルに攻撃!
   大きく鋭い爪で、ブンッ!!(ころころ)17と言って命中。
ライル:「かわすぞ、このやろ〜!!」
    (ころころ)18ぃ〜! 回避成功!
GM:ガガガガガガッ!
   空振ったドラゴンの爪は、ライルのすぐ横の地面を、大きく抉る。
ライル:「こ、このヤクザドラゴンが〜……、
    そう簡単に死ねるかよ」(ぜ〜は〜)


<第2ターン>

綾:さて、最大火力で押し切った方が良いですね。
  
『旋風・一閃鎌鼬』を発動!
  さらに、ザンを4倍消費で威力アレンジ!
GM:短期決戦ですか、受けて立ちましょう。
綾:「一気に決めますよ〜!」
  取り出すは風護符6枚! 命中に+12!
  発動判定(ころころ)クリティカルで、消費MP半減!
  命中にブーストを1点使用(ころころ)25!!
GM:よけれるか、そんなもん!(ころころ)ほら、無理!
綾:ダメージ判定に、さらにブースト2点使用!
  これで、攻撃は9d6+10!!
GM:ひい〜! ダイスの暴力だ!
綾:(ころころ)ド〜ンと44点のダメージ!
GM:ぼ、防御(ころころ)26点抜け!?
   綾の風刃が、ドラゴンの全身を包み、無数の傷を負わせます!
ケイオス:「喰らい尽くせ……ブラッドハウンド!」
     左手をナイフで切り裂き、血の魔獣を召喚!
     追い討ちを掛けてやる!(ころころ)……、
GM:……(ころころ)4点ダメージ。
   血犬に噛まれ、ドラゴンは一瞬顔をしかめますが、
   尻尾を振るって、バシバシッと弾き飛ばします。
綾:「……まだまだ、元気そうですねぇ」
ライル:次は、オレだが……、
    ブーストは使い切ったし、普通に剣で攻撃。(ころころ)……、
ケイオス:目指せ、ドラゴンバスター!!
ライル:「熱きソウル! 激剣にーにあたっく!!」
    (ころころ)ダメージは15点!





GM:防御は
2d6+99(ころころ)110点です。
   ライルの剣は、カ〜ンと弾かれます。
一同:待てぇぇぇ〜〜っ!!
   なんだ、その修正値っ!?






 ドラゴンの非常識な防御力に、驚く一同。

 無理もありません。
 実質、物理攻撃は通用しない、という事なのです。

 この異常な防御力が、
今回のウイルスバグの特徴の一つです。

 さてさて、この難敵を相手に、
冒険者達は、どうやって闘ってくれるのか……、


GM:原作をご存知なら、分かると思いますが……、
   ウイルスバグに、まともな攻撃は、ほとんど効きません。
   本来は、データドレインで、モルガナ因子を除去してから、
   通常攻撃で倒すんですからね。
   でも、それを使えるカイトは、この場にはいません。
   さあ、どうします?(にやにや)
ライル:「……やっぱ、支援に回るわ」(いじいじ)
綾:「護符を使ってみればどうでしょう?」
イルス:「護符の攻撃力じゃ、どうにもならないよ」
ライル:「結構、持ってるけど……いる?」
綾:「まだ、虎の子がありますから」(残り2枚)
イルス:じゃあ、僕の番……、
    スパイダーネットは、あの巨体には効きそうにないから、煙幕玉!
    これは、自動命中なんだよね?
綾:でも、2回行動ですし……運良く効いても、
  振り払ってからの行動、ってところでしょうね。
GM:「ガフッ、ゴフゴフッ!!」
   では、綾の言う通り、1回目の行動で、煙を振り払い、
   2回目で、ブレスを吐きます。
ライル:1回は、行動を封じたが……、
ケイオス:ブレス攻撃きたぁぁぁ〜〜〜っ!!
GM:ファイヤーブレスは、火属性の全体攻撃です。
   (ころころ)命中は17です。
   「ゴオオオオオオーーーーッ!!」
イルス:氷の護符を使って、ブレスに対抗行動!
    (ころころ)18たから、対抗成功で、攻撃を打ち消し!
GM:打ち消した、と言うよりは、
   氷の攻撃で、炎のブレスを逸らした、ってところですかね。
ケイオス:私も、氷の護符で、弟者への攻撃を防ぎたいが……、
     護符を使う場合の判定は、物理命中……無理だな。
     すまん、弟者、耐えてくれ。
     自分の回避は(ころころ)失敗だ。
GM:(ころころ)炎のダメージは23点。
ケイオス:(ころころ)ちっ、10点抜けたか。
ライル:(ころころのころ)オレは3点のダメージだ。
綾:では、私も回避を――
GM:いや、綾に襲い掛かる炎のブレスは、
   師匠が盾になってくれます。
ケイオス:「なっ、マスター・ジョー!?」
GM:突然、綾の前に、師匠が躍り出て、その体が炎に包まれる!
ライル:「お、お師匠様ぁぁぁ〜〜〜っ!!」
GM:しかし、燃え盛る炎の中から聞こえてきたのは……高らかな笑い声!


師匠:「ふははははははははっ!
   この程度の炎、我が胸で燃える、
   女神への愛の炎にくらべれば、ぬるい!
   ぬるいわぁぁぁーーっ!!」(爆)


一同:師匠、凄ぇっ!?(爆)


ケイオス:師匠、カッコイイけど……、
     あんたの耐久力は、どうなってるんだ!?
GM:
ギャグキャラ特徴『理不尽な耐久力』。(←NPC専用)
ケイオス:
生粋のギャグキャラじゃね〜かっ!
GM:というわけで、今後は、ブレス攻撃に対してのみ、
   誰か一人だけ、師匠が盾になってくれます。
ライル:「すげえ……すげえよ! お師匠様ぁっ!!」
師匠:「見たか、ライルよ! これが、我が信仰の力よっ!!」
ライル:「こ、これは女神様の力、なのか?
    い、いや、違う! お師匠様の『想い』の力!!
    分かった、分かりましたよ……お師匠様!!
    女神様が、一体、何であるかっ!」
GM:では、師匠は、炎に包まれたまま、
   そんなライルを叱咤します。
師匠:「なにをやっておるか、ライルよ!
   お前の力は、その剣だけではないだろう!?」
ライル:「ぐっ! そ、それは分かってます。
    しかし、ギターが無ければ……っ!!」
師匠:「この馬鹿弟子がぁぁぁぁっ!
   それでも、お前は、あのギターの後継者か!?
   我が永遠のライバル、リキーシの意志を継ぐ者かっ!」
ライル:「はっ!? な、何故!? お、オレの大叔父さんを……!?」
    おじいちゃんは、あまり大叔父さんの話をしたことがなくて、
    俺も親父から、僅かな話しか聞いたことがなかった。
    ただ、ギターがとても好きな人だったと……、
師匠:「リキーシは、ギターなど無くとも、その音色を具現させてみせたぞっ!!」
   ライルよ! 楽器などは、所詮、道具にすぎん!
   真の歌とは、己が魂で掻き鳴らすのじゃぁぁぁーーっ!!」
   ようするに、リキーシは、エアギターでも、
   その音色を幻聴させるほどの技術を持っていたのです。


 ちなみに、エアギターとは……、

 ギターを使わずに、それを弾くフリをするだけで、
ライブ感を表現する、というパフォーマンスのことである。


GM:とういうわけで、エアギターで、
   宝具を使うなら、−3の修正が入ります。
   しかも、一度の判定毎に、ご都合主義を1回使用したものとします。
ケイオス:出来るのかっ!?
GM:はい、やるかどうかは、ライルの番の時に処理しましょう。
   まずは、こっちのターンの処理をします。
   毒ムカデの増援判定は(ころころ)失敗。
   そして、ウルルスバグは……再生します。
一同:するなぁぁぁっ!!
GM:うひひ(ころころ)よし、6ゾロ!!
   HP12点再生〜♪
   ああ、でも、増援は無いんだよな〜。
   毒にしたいのに、毒にしたいのに!
   誰か一人でも毒になれば、戦況を覆せるのに!
イルス:戦況を覆したいのは、こっちだよ!!


<第3ターン>

綾:「くぅ、これじゃ、厳しいですね……、
  銃は通らない、魔術は……意外と対応が早いですし……」
イルス:「あんな全力ラッシュ……、
    そうそう出来るものでもないし……」
綾:「当てれる? これで……っ!」
  残りの護符2枚を使用して、再度
『旋風・一閃鎌鼬』を発動!
  威力アレンジは、失敗すると痛いので2倍消費で!(ころころ)……、
GM:(ころころ)うむ、回避成功。
   そして、
『旋風・一閃鎌鼬』は封印です。
綾:「もう、わたしは打つ手なしです……燃料も心許ないですし」
ケイオス:ならば、『ブラッドハウンド』2発目だ!


 しかし、この攻撃も回避され……、

 これで、命中重視の、
必殺技が、全て封印されてしまいます。


GM:え〜、ちなみに……、
   ドラゴンの残りHP20/38です。
ケイオス:グリムリーバー2発くらいか?
イルス:ケイオスさん、それは非常にまずいから、最後の手段だよ。
ケイオス:命中さえ解決できれば、
     デッドエンドの撃ち時なんだが……、
綾:命中を補う手段が残ってません。
GM:ふ〜む……、


 GMは、ここで一考する。

 ウイルスバグを倒す方法は、現状でも、残されている。

 と言うか、一番、確実な方法があるのだが……、

 敵の能力値の高さから、
その方法に踏み切れないでいるのかもしれない。

 ……ならば、少し助け船を出すことにしよう。


GM:ライルって、今、ブーストは空っぽなんですよね?
   じゃあ、ご都合主義を1点使用すれば、
   師匠の熱い叱咤で、ブースト1点分だけ回復して良いですよ。
イルス:でも、それで、何か打つ手があるのかな?
ライル:……全員、ブーストは何点残ってる?
ケイオス・イルス・綾:からっぽ〜。
ライル:「正直、こういう博打はやりたくなかったが……、
    皆、今から『アレ』を試してみようと思う」
ケイオス:「……アレとは?」
ライル:「両方の運が良ければ、形勢を逆転できる、はず……」
    具体的には、宝具で眠らせるか、回避不能にするか、だ。
イルス:ノーガードの方が良いと思う。
    全力で唄って、相手が寝て、こっちが寝ない、っていうのは、
    正直、望みが薄いよ。
ケイオス:眠りよりも、ノーガードの方が、通じなかったリスクは小さいな。
綾:状態変化の抵抗は、ドラゴンの方が高そうですけどね。
ライル:だから、これは、やりたくない博打なんだよ。
ケイオス:とは言え……方法は、それしか無さそうだ。
     もうダメだったら、もう、私はグリムリーバー撃つからな。
綾:まさに、最後の手段ですねぇ。
ケイオス:「弟者……任せる!」
ライル:「分かった……皆、耐えてくれよ!」
ケイオス:「出来る限りはやってみる」
イルス:「どうせ。ブレスをかわせる可能性は薄いしね。
    いいよ、全力でお願いっ!」
綾:「同じく! 一撃くらいなら耐えてみせますよ!」
ライル:「おっしゃ! そんじゃ……いくぜ!」
    まずは、ご都合主義を1点使って、ブーストを1点回復!
    そして、今、ここには無い、愛用のギターを構える!
GM:エアギターをするなら、発動達成値は−3です。
ライル:「……オレに、大叔父さんのようなことができるのか?」
GM:迷うライルの脳裏に、
   かつての、アロエッテの言葉が甦る……、


アロエッテ:「前にも言いましたでしょう?
      貴方の歌は、とても素晴らしい歌だ、と……」


ライル:「――出来るるっ! やってみせる!
    お師匠様! 大叔父さん!
    アロエッテ! そして……ウイルスバグよ!
    
俺の歌を聴けぇぇぇっ!!」


師匠:「おお……見える、見えるぞ! ライルの腕にギターが!
   聴こえるぞ、ライルの魂の旋律がっ!」
ライル:第五楽章発動! ブースト1点使用!
    決まれぇっ!(ころころ)達成値は13!!
GM:抵抗は(ころころ)失敗!!
ケイオス:むっ、2d6だけ……状態変化への耐性が弱い?
GM:はい、これが、物理防御修正99の弊害なんです。
ケイオス:なるほどなぁ……、
     物理に無敵になる代わりに、
     一度、弱点を知られると致命的なのか。
GM:尤も、この特徴は、このウイルスバグだけの話なので、
   他のウイルスバグも、同じとは限りません。
   まあ、違うとも限りませんが……、
綾:まあ、何にせよ……これで、ドラゴンは回避不能状態です!
GM:で、そっちの抵抗は?
ケイオス・イルス・綾:抵抗失敗。(笑)
GM:じゃあ、全員、ノーガード状態ですね。
イルス:次は、僕の番だけど……、
    さっきのブレス攻撃の時に対抗したから、終わり。
GM:では、ドラゴンの攻撃です。
   1回目の行動で、息を吸い込んで、ブレス待機。
   そして、2回目で……最後っぽいし、アレをやろうかな。
綾:ア、アレって……?
GM:ドラゴンが、高らかに咆哮を上げると、
   そこに光の輪が出現します。
   そして、光の輪は砲身状に変化して、皆さんに照準を定めます。
イルス:……はい?(←元ネタが分からない)
綾:ま、まさか、それって……、
GM:その、まさか、です。(笑)
   では、ターゲットは、恨みっこ無しで、
   2d6の振り合いで決めてください。
一同:うわ〜っ!!(ころころ)……、
綾:きゃ〜っ! わたしです〜っ!!
GM:では、『.hack』といえば、やはり、これです!
   綾に
『データドレイン』を発射!
   この攻撃は、最大技能値を1LV下げます。
綾:つまり、
レベルドレインですかっ!?
GM:もちろん、抵抗判定はあります。
   特殊技能判定で、目標値は10にしときましょうか。
綾:あわあわ(ころころ)12!? 成功〜!!
GM:ちっ、レベルドレインならず……、
綾:「……あれ?」
  砲撃されたけど、特に変わりが無いのに拍子抜け。
GM:続いて、再生は(ころころ)3点!
   そして、増援は(ころころ)来たぁ〜っ!!
   毒ムカデ、満を持して、10匹増援〜♪
ケイオス:きやがった〜っ!!
イルス:押し切る、押し切るよ!
    次のターンでが、僕達の最後のチャンス!


<第4ターン>

綾:さあ、残りのMPを全部つぎ込みますよ!
  ドラゴンに、威力アレンジ3倍消費で、ザンを発動!
  (ころころのころ)ダメージは39点!!
GM:ぐあ〜っ!(ころころ)HP6点だけ残った〜!
イルス:さっきの回復分か……ても……っ!
ケイオス:「るるりりら〜、るるるららら〜♪」
     後は任せた、兄者! 失敗したら、一週間、禁酒禁煙!
ケイオス:「ああ、任せろ……っ!」
GM:ケ、ケイオス! 頼みがあるっ!
ケイオス:……は? 何かね?
GM:ここで、翼黒を使ってくれ!
   そして、
いつもみたいにファンブルしてくれ!(爆)
ケイオス:
失礼な奴だなっ!(笑)
     
だが、期待に応えようっ!!(爆)
綾:応えのは、前半だけにしてください!
ケイオス:「貴様に恨みはない……、
     だが、貴様が死ぬ事で、救える命があるんでな。
     ――死んでもらおう」
     
『ウイング・オブ・ディスペア』を発動!!
     (ころころのころ)毒ムカデも巻き込んで、
34の闇ダメージ!!
GM:(ころころ)
ドラゴン、陥落っ!!
   ケイオスの黒翼が展開!
   周囲の毒ムカデ達を巻き込み、ウイルスバグへと直撃!
   触れたモノを、跡形も無く消滅させていくっ!
ケイオス:「――せめて、安らかに眠れ。死は誰に対しても平等だ」
GM:ウイルスバグの体が、完全に消滅し……、
   そして、残ったのは、一握り大の、淡く輝く六角柱状の物体……、
ライル:「こ、これが……」
綾:「ウイルスコア……?」
GM:はい、それこそが『ウイルスコアA』です。
   キラキラと輝きながら、そこに浮いています。
ケイオス:……『A』?
GM:それについては、後で、ワイズマンが教えてくれます。
ライル:「や、やった……これを、早く、ワイズマンさんに……!」
綾:「その前に、皆さん、コアの前に並んでくださ〜い」
イルス:「ああ、写真ね……はいはい」





綾:「では、勝利のポーズ――」

一同:「――キメ!!」(爆)





GM:あのね、キミら……、
   サ○ラ大戦じゃないんだから……、
ケイオス:「やれやれ……、
     一刻を争う事態の筈なんだけどねぇ」
     苦笑しつつも、ウイルスコアを回収する。
綾:「ああっ、そうでした! 急いで戻りましょう!」





―― PHASE-12 帰還 ――


GM:では、旅館に戻ると、ワイズマンと、
   その仲間が連れて来た『ヘルバ』という、
   魔術師風の女が出迎えてくれます。
ライル:「ワ、ワイズマンさん! 持って来ました!」
ケイオス:「ウイルコアの回収には成功した。あとは……頼む」
ヘルバ:「ええ、あとは任せなさい……」
    と、コアを受け取り、ワクチンを作り始めます。
ケイオス:「何か、手伝えることは?」
ワイズマン:「いや、大丈夫だ……邪魔になるから、場所を変えようか」
ケイオス:「……わかった」
GM:パナップの治療を、ヘルバに任せ、
   皆さんは、ワイズマンの部屋に移動します。
   そして、ワイズマンは、皆さんに向き直ると……」
ワイズマン:「ご苦労だった……、
      まず、これらを、キミ達に返さなければいけないな」
      と、彼は、ギター諸々を、皆さんに返してくれます。
ケイオス:「……む?」
イルス:「あ、ナーフ……おかえり」
ライル:「……でも、良いんですか?」
ワイズマン:「実はね、ウイルスコアには様々な種類があり、
      我々は、ワクチン作成のため、それらを集めいたのだよ。
      そして、キミ達が入手してきたウイルスコアは、
      我々が捜し求めていたAタイプだった。
      だから、まあ……そのお礼、ということにしておいてくれたまえ」
ケイオス:「ふむ、そう言う事にしとくさ……あ、吸っても良いかね?」
ワイズマン:「出来れば、控えてもらいたい。
      私は、それの匂いが、あまり好きでは無いのだよ」
ケイオス:「…………」(悲しそうに煙草をしまう)
ライル:「それで、ワクチンは、いつ出来るんですか?」
ワイズマン:「ワクチンは、明日には完成するだろう。
      まあ、しばらくは、養生が必要だが……これで、安心だ」
師匠:「そうか、良かった……本当に良かった」
ライル:「はい……お師匠様」
師匠:「そういえば、先の戦闘の最中に見たのじゃが……、
   何故、おぬしが、その楽譜を持っている?
   それは、わしが若き頃、とある少女に渡したものじゃ。
   それを……何処で手に入れた?」
ライル:「先日も言ったアロエッテ……、
    アロエッテ=マドレーヌから預かったものなんです。
    この楽譜にふさわしい歌を作り、
    来年、彼女と二人で唄うと約束したんです。
    って、この楽譜が、お師匠様の!?」
師匠:「うむ、元々は、わしの持ち物じゃたものじゃ。
   しかし、マドレーヌとはな……、
   綾殿の記事の写真を見た時、もしや、とは思ってはいたが……、
   これも、運命か……」
綾:「マドレーヌ家の人に、お知り合いでもいらっしゃるんですか?」
ライル:「一体、この楽譜とお師匠様と、その少女に何が……、
    まさか、その少女って……」
綾:「シャハルナーズ=マドレーヌ……?」
師匠:「ふはははは、さ〜てのう……、
   ライルよ、先の戦いでのおぬしの歌、見事であった。
   その楽譜の担い手として、今後も、精進を続けるのじゃぞ」
ライル:「は、はいっ!」
    お師匠様と楽譜……そして、オレを繋いだ運命か……、
    オレが思う以上に、何か深いモノが、この楽譜にはあるのか……、





―― PHASE-13 道は違えど…… ――


GM:というわけで、翌日です。
   ワクチンを投与されたパナップは、
   一晩で、起き上がれる程度には回復しました。
   ウイルスバグの証である緑の苔も、もうありません。
   ただ、もうしばらく、養生する為、
   師匠とパナップは、ここに滞在するそうです。
ライル:「それじゃあ、バナップ……、
    にーに達は、ちょっと急がなくちゃいけないんだ。
    また、必ず会えるから……元気でな」
綾:「もうすっかり元気ですね〜。
  もうちょっとしたら完全に治るみたいですし……」(なでなで)
イルス:「うん、また会おうね、パナップちゃん」
ケイオス:「体に気をつけてな」
ライル:「それでな、バナップ……、
    にーにから、パナップに伝えたい事がある」
パナップ:「……な〜に?」
ライル:「この世は、決して綺麗なもの優しいものばっかりじゃない。
    つらい事も、哀しい事も、いっぱいある。
    でも、負けちゃダメだぞ。
    パナップには、たくさん、キミを好きな人がいるんだ。
    じーじ、ぱーぱ、まーま、にーに、ねーね……、
    そして、他にも、バナップを大切に想ってくれる人がいるんだ。
    その人を信じろ。その人達の想いを信じろ。
    女神様は、誰の中にもいる。そして、誰もが女神様になれるんだ。
    だから、皆を頼り、また、頼られる人になるんだぞ!」
パナップ:「うん、頑張る……じーじも、ぱーぱも、
     まーまも、にーにも、ねーねもいるから、大丈夫……だよ。
     パナップね……いつか、にーにの女神様になるから……またね」(ちゅっ)
     と、ライルの頬にキスします。(笑)
ライル:「――って、うわっ、うわあああああ?
    ちょ、ちょい待て! 待ってちょうだい!?」
綾:「(パシャッ)ふふふ……良いモノが撮れました」
ライル:「こら、綾っち! それカット!
    ネガ償却を激しく希望します! ってか、消去せ〜い!」(大泣)
綾:「……子供の愛情表現じゃないですか〜」
ライル:「う、うむ、そうだよな。
    子供の純粋な愛情表現だよな」
綾:「……周りが、どう受け取るかは別として」(ボソ)
パナップ:「……ぱーぱも」(手招き)
ケイオス:「え……? わかったよ」(優しい苦笑を浮かべ)
パナップけ「またね、ぱーぱ……、(ちゅっ)
     まーまも(ちゅっ)……ねーねも(ちゅっ)……またね」
綾:「ん……パナップちゃんも、元気で……またね」(ちゅっ)
イルス:「あはは……うん、またね」
パナップけ「……なーふ?」
ナーフ:『――うっ?』
パナップ
「……かぷっ!」(笑)
ナーフ:
『やめぇぇぇぇぇぇい!!』
ライル:「結局、エサ扱いのまんまかよ!」
ケイオス:「だっはっはっはっは!
     よしっ、ぱーぱからプレゼントだ!」
     懐から、一輪の造花を取り出し、パナップに渡す。
パナップ:「……ありがとー、ぱーぱ♪」
ケイオス:「ああ……じゃあ、私は旅立ちの準備をしてくるよ。元気でな」
     パナップに背中を向け、部屋を出る前に指を鳴らす。
     すると、一輪の造花が、花束に変わる。
パナップ:「――わあっ♪」
ケイオス:「……大切にしてくれよ?」(悪戯っぽく笑みを浮かべ)
師匠:「……行くのか、ライルよ」
ライル:「はい、お師匠様……、
    確かに、オレと、お師匠様の中にいる女神様は違うかもしれません。
    でも、オレ達の中にある『想い』は、いつだって……同じです」
師匠:「そうじゃな……道は違えど、想いが同じであれば、
   いつかまた、その道が交わる時も来よう。
   また、会おうぞ、我が弟子よっ!」
ライル:「では、お師匠様、今一度……!」
師匠:「うむっ! こたえよ! ライル――!!」





「新派っ! 信仰不敗はぁぁぁぁぁーーーーっ!!」

「女神への歌よぉぉぉーーーっ!!」

「――熱唱騒踊っ!」

「――感謝天声っ!」

「「見よっ! 我等は女神に
萌えているぅぅぅーーーーっ!!」」






<おわり>
<戻る>


注釈1:リプレイの様子と内容を、分かり易くする為に、かなり加筆・修正・脚色をしています。

注釈2:今回の内容は、あくまでもテストプレイです。
    その為、今後、ルールが改訂される場合があります。