Leaf Quest TRPG 追加・上級ルール

各項目に『上級』と記述されている場合、
セッションに、上級ルールを適用するかどうかは、GMに委ねられる。


<戦闘における対抗行動>(上級)

自分の行動を割り込ませて、相手の攻撃行動を打ち消す、それが対抗です。
ただし、スタンドアロンの敵に対してのみ、有効な行動です。

対抗のパターンとしては――

・物理攻撃……割り込む事で、攻撃対象を自分に。
          テトラカーン有効。
          前衛者のみ行動可能。
・攻撃魔術……各属性に対抗する攻撃魔術を使う事による相互消滅。
          属性魔術護符でも可能。
          マカラカーン有効。


――の2つが基本となります。

攻撃行動に対する対抗しか出来ないので、
相手の能力強化や、回復を妨害する事は出来ません。

行動の宣言は、相手の命中判定が終わり、
それに対する防御行動判定(回避など)の結果が出るまでに宣言しなければいけません。

判定は基本的に、相手の命中判定の達成値を目標値として、
基本的には、それ対応する命中判定を行い、相手の達成値を上回れば、対抗は成功となります。

・物理攻撃→物理命中判定
        テトラカーン使用の際は、魔術命中判定
・魔術攻撃→魔術命中判定
        護符を使用した際は、物理命中判定
        マカラカーン使用の際は、魔術命中判定


割り込んだPCは、対抗の成否に関わらず、次の行動がキャンセルとなります。

また、特例として、弓や魔銃などの遠距離攻撃武器は、後衛にいる時のみ、
『威嚇射撃』というカタチで、相手のあらゆる攻撃行動に対して、対抗する事が出来ます。


<集中攻撃>(上級)

戦闘において、一体の敵に対して、集中攻撃を行います。
ただし、スタンドアロンの敵に対してのみ、有効な行動です。

集中攻撃をする際は、プレイヤー側のターン最初に行動宣言をし、参加人数を決めます。
次に敵が最も得意とする回避判定をする。
その達成値を目標値とし、参加者全員が、各人の最も得意な命中判定を行います。
参加者全員が、命中判定に成功すれば、集中攻撃が成功となります。

集中攻撃のダメージ判定は――

(『X』+1)d6+『Y』÷2 − 敵の防御判定 = 実ダメージ

X:集中攻撃に参加した人数
Y:集中攻撃に参加した者の最大攻撃修正点の合計


例:集中攻撃参加者がAとBの二人で、攻撃修正値が、A:12、B:10の場合

(2+1)d6+(12+10)÷2=3d6+11

――となります。

集中攻撃の成否に関わらず、これに参加した者は、
次の回避判定は自動的に失敗し、防御判定も修正値のみとなります。


<演出戦闘>(上級)

演出戦闘とは、シナリオ上、どうしても外せない戦闘シーンを、簡易的に行うルールである。

この戦闘の際には、能力による判定や、ダメージの有無などの、面倒な計算を全て省き、
各々の行動の成否を、2d6の判定だけで行う。

つまり、演出戦闘とは、いわゆる『口プロレス』である。

演出戦闘の手順は以下の通り――

1:イニシアティブ判定により、先攻(A)・後攻(B)を決定。
2:先攻であるAがBに対して、どんな行動をしたかを宣言し、2d6を振る。
3:Bも2d6を振り、AとBの互いの行動の成否判定をする。
  つまり、2d6で、相手より高い目を出した方の行動が成功した事になる。
  その結果に合わせ、Bは、Aの行動に、どのように対処したかを宣言する。
4:続いて、後攻であるBがAに対して、どんな行動をしたかを宣言し、2d6を振る。
          ・
          ・
          ・


演出戦闘を行う際、忘れてはいけないのが、
この戦闘は、シナリオ上の演出でしかない、という事である。

基本的に、戦闘後は、GM(シナリオ)にとって、都合が良い結果となる事を、PL側は理解しておくこと。

例えば、相手が(セイバーなどの)版権キャラであった場合、
どんなに成否判定の結果が良くても、PCが勝利できるわけがない。
LQTRPGには、そういう暗黙の了解が存在する。

ならば、PL側は、それに合わせて演出するのが望ましい。

このルールは、いわば、GMとPLが、
通常戦闘では、なかなか出来ない演出を楽しむ為のモノである。

故に、上記の注意点を、充分に理解した上で、ロールプレイしてもらいたい。


<追加アイテム>

【精霊石】

心より生まれる奇跡の石……、
純粋で真摯な心の持ち主の想いと力の結晶……、

これが保有する魔力は絶大で、たった一つで、街一つを滅ぼせる、とも云われており、
王族の血筋の者は、その証として、精霊石を、代々、継承している。

しかし、一般的には、精霊石の存在自体は、御伽噺と同じくらいのモノでしかない。
それほどに、精霊石と、それを生み出す資質者は希少である。

精霊石には、火、氷、雷、水、地、風、光、闇の8つの属性の種類がある。

精霊石を所持するPCは――

・精霊石が持つ属性の魔術効果(威力)に+1d6される。
・精霊石が持つ属性の耐性が、さらに+5される。(自属性の場合、最終的に+10になる)
・精霊石が持つ属性が、常時、物理攻撃に付与され、さらに、攻撃力が+1d6される。

――以上の通り、非常に強力な効果を持つ。

故に、その入手条件はとても厳しく、その条件は以下の通りである。

・ギャグキャラLVによる特徴スロットを1つ消費する。
・必ず、シナリオ中に、精霊石が生み出されるシチュエーションを展開する。
・精霊石の属性は、基本的には、PCの自属性と同じになるが、その限りではない。
 (原作パルフェシリーズにおいて、地属性の主人公が水の精霊石を生み出しているため)
・以上の点を踏まえ、GMは、GMの権限と責任で、入手を許可する。



【魔法瓶】

任意の魔術を1つ封じておける瓶です。
魔術符と似たような使い方が出来ますが、魔法瓶の効果(入っている魔術の威力)は、
その魔法瓶に魔術を入れた段階で決まっています。

瓶に入れた魔術が、攻撃魔術だった場合、
魔術を入れた魔術師が2d6(3d6)+M+熟練度でダメージを算出し、
そのダメージが、そのまま、その魔法瓶の効果になります。

その他の魔術についても、数値的な効果は、上記と同様です。

命中判定は、使用者の最大武器技能LV+2d6
使用者の属性による追加効果は無し。

魔術を解放した後は、瓶は空となり、再度、魔術を入れるまでは、使用する事は出来ません。
また、一度、使用した魔法瓶は、1シナリオの間、魔術の再注入は不可能となります。


【銀製の武具】

現代において、ごく普通に製造、流通している武具です。
普通の武具と違い、素材に、銀を使っている為、高価なモノとなっています。

武器としての基本性能は、通常の武器と同じですが、
銀製の武器は、幽霊や吸血鬼などに、物理的な攻撃が可能になります。

防具としての基本性能は、通常の防具効果に加え、
魔術に対する防御力も持っています。ただし、魔術防御は+1までです。

普通に市場に出回っているので、大きな街なら、購入は可能です。
銀製武具の金額は、通常武器の価格に+2000Gが上乗せされます。

銀メッキの武具などは、通常価格で購入できますが、銀製品としての効果は得られません。



【ミスリル製の武具】

古代魔法王国時代に製造されていた魔法銀製の武具です。
現在、製造方法は失われており、現存しているのは、遺跡からの発掘品のみですが、
割と頻繁に発見されているので、市場に出回っている場合もある。

武器としての基本的な性能は、通常の武器と同じですが、
ミスリル製の武具には、必ず、付加効果が1つ存在します。
ただし、各判定への数値的な効果は、最大+1までとします。

例:各属性の付与、各属性への耐性、各判定への修正、霊体への攻撃可etc

製造方法と同様に、精錬方法も失われている為、任意の精錬は不可能です。
ただし、遺跡などで発見される物には、精錬が施されている物もあるでしょう。

前述に、市場に出回っている、と述べましたが、GMは、
プレイヤーの、金銭などによる、ミスリル製の武器の購入は、認めない方が無難でしょう。


【魔術具】

古代魔法王国時代では、ミスリル製の物以外にも、
魔力が付与され、様々な効果を持つ物は多くありました。
現存しているのは、ほとんどが、遺跡からの発掘品ですが、
アトラス院や、魔術師ギルドの研究の成果によって、現代において、製造されてる物もあります。

これらの魔術具には、必ず、付加効果が1つ存在します。
ただし、各判定への数値的な効果は、最大+1までとします。

また、武具においては、強度性の問題から、
魔力付与されている武具は、ほぼ、全てがミスリル製です。

珍しい物では、オリハルコンや、アダマンタイトや、ブルーメタル製の魔力付与武具もありますが、
ミスリル製の物が殆どを占めている、と言っても過言では無い状態です。

また、ミスリルの加工技術は、現代では失われている。(例外あり)
現代で使用されているミスリル製品は、全て、遺跡から発見された物です。

ちなみに、これらの鉱石の価値基準は以下の通りです。

・武具としての単純性能
オリハルコン > ミスリル > アダマンタイト > ブルーメタル

・武具としての価値
ミスリル > オリハルコン > ブルーメタル > アダマンタイト

・鉱石としての高度
オリハルコン > アダマンタイト > ミスリル > ブルーメタル

・鉱石としての価値
ミスリル > オリハルコン > ブルーメタル > アダマンタイト

前述に、魔術具は、現代において製造されている物もある、と述べましたが、
GMは、プレイヤーの、金銭などによる、魔術具の購入は、認めない方が無難でしょう。


【サムライソード】

極東の国『ウタワレ』で使われている刀のこと。
叩き斬るのではなく、斬り裂く武器で、業物ならば、岩すらも斬る。

実際には、刀の良し悪しはピンからキリまでありますが、
ゲーム内でのサムライソードは、『業物』と呼ばれる名刀のみとします。

サムライソードは、必要B値1〜5を短剣(小太刀)として、
必要B値3〜8を長剣(両手のみ)として扱います。

また、サムライソードの特有の能力として、
命中判定の出目が奇数だった場合、敵の防御修正値を無効化できます。

第二次ガディム大戦前では、ウタワレは鎖国状態にある為、
サムライソードは、アクアプラス大陸には、ほとんど流通していません。
密輸入はされているかもしれませんが、大陸では、とても希少な物です。

そうでなくても、この剣は、大変、価値の高い物なので、
GMは、プレイヤーの、金銭などによる、サムライソードの購入は、認めない方が無難でしょう。


【ライフル型魔銃】

遠距離攻撃に重点を置いた魔銃。
通常の魔銃と比べ、命中精度と威力が高い。
ただし、近接戦闘を行う事が出来ない。

必要T値:T5〜T10
購入値段:必要T値×300G
ライフル用弾丸:300G(10発セット)

・両手武器(射撃)・投擲不可
・装填に2R、装弾数3、戦闘時のダメージ算出がT値になる、ダメージ+5
・常に二丁持ちと同じ修正(命中&ダメージにT÷3を加算、アクティブスキル使用不可、弾丸は1発のみ消費)を受ける。
・格闘射撃は無効化される。


【チャンバースタッフ】

魔銃と杖の両方の特製を併せ持つ魔杖。

杖としての効果を持ちつつも、魔銃の弾丸を放つ事が出来る、
いわゆる機械仕掛けの杖で、主に、アルケミストが使用する。

戦闘時は、後衛時は魔銃として、前衛時は、杖(槍)として扱うことが出来る。

必要T値:T1〜T10
購入値段:必要T値×250G
弾丸:魔銃の弾丸と同じ

・使用条件として、魔銃術技能と槍術技能の両方を要する。
・両手武器(近接・射撃)・投擲不可
・装填に2R、装弾数3、魔銃として使用する場合、戦闘時のダメージ算出がT値になる。
 ただし、杖(槍)として使用する場合、戦闘時のダメージ算出のT値は1に固定される。
・杖の特製として、装備時は、魔術発動判定の達成値に+1できる。
・射撃武器(魔銃)として扱う場合、魔銃術技能LVで、能力値を算出する。
 この際、魔術を除くアクティブスキルを、一切、使用出来ない。
・近接武器(杖・槍)として扱う場合、槍術技能LVで、能力値を算出する。
 この際、槍術によるアクティブスキルのみ、使用可能。


【比較的、入手が簡単な特殊アイテム】

下記のものは、比較的価値の低い特殊アイテムです。
アトラス院や、時計塔で製造されていますが、基本的に金銭による購入は出来ません。
ただし、比較的、入手は簡単な物なので、GMの判断で、金銭での購入を認めても良いでしょう。
妥当な金額を、ランク分けしたので、参考にしてください。

・Sランク:価格設定不可
・Aランク:最低10000G以上
・Bランク:最低8000G以上
・Cランク:最低5000G以上

・パワーグラブ:装備者の筋力を上げる手袋。物理攻撃力+1。(Cランク)
・闘士のバンダナ:戦闘意欲を高めるバンダナ。物理命中+1。(Cランク)
・ポイントアーマー:体の関節部を守る部分鎧。物理防御+1。(Cランク)
・ウイングブーツ:羽があしらわれた靴。物理回避+1。(Cランク)
・黒猫のステッキ:黒猫魔法店で売られているステッキ。魔術攻撃+1。(Cランク)
・マジックリング:魔術的な効果が付与された指輪。魔術命中+1。(Cランク)
・マジカルマント:魔術的な効果が付与されたマント。魔術防御+1。(Cランク)
・黒猫のブローチ:黒猫魔法店で売られているブローチ。魔術回避+1。(Cランク)
・魔力透視眼鏡:対象の属性を、色で判別できる眼鏡。(Bランク)
・ポーションホルダー:毎ターンに1度だけ、薬の使用を行動無消費で出来るようになる。(Bランク)
・身代わり人形:一度だけ、死亡判定を自動成功。使い捨て。(Aランク)
・錬金秘伝書:アルケミストの作成系技能の達成値に+1。(Bランク)
・幸運の首飾り:あらゆる判定(ダメージ以外)を、一度だけクリティカルにする。1シナリオに一回。(Sランク)