Heart to Heart SS
痕 編
「一週間のうた」
ネコとかめ(『うさぎとかめ』替え歌版) |
一 もしもし かめよ かめさんよ せかいのうちで おまえほど あゆみの のろい ものはない どうして そんなに のろいのか |
一(梓姉さんパート) もしもし 姉よ 亀姉よ 世界の中で あんたほど 料理の 下手な ものはない どうして そんなに 下手なのか |
二 なんと おっしゃる うさぎさん そんなら おまえと かけくらべ むこうの おやまの ふもとまで どちらが さきに かけつくか |
二(千鶴姉さんパート) なんと 仰る 梓ちゃん(怒) それなら あなたと 味比べ 耕一さんの お夕飯 どちらが 美味いと 言わせるか |
三 どんなに かめが いそいでも どうせ ばんまで かかるだろ ここらで ちょっと ひとねむり グーグーグーグー グーグーグー |
三(初音パート) どんなに おにーちゃんが 嫌がっても どうせ 最後は 食べちゃうだろ それって ちょっと 可哀想 どうしよどうしよ どうしよう(オロオロ) |
四 これは ねすぎた しくじった ピョンピョンピョンピョン ピョンピョンピョン あんまりおそい うさぎさん さっきのじまんは どうしたの |
四(耕一さんパート) これは しまった しくじった ピクピクピクピク ピクピクピク(痙攣中) あまりに 酷いよ 千鶴さん さっきの自信は どう……(うぷっ) |
○月◇日 日曜日――
耕一さんや誠君達と一緒に食べる、明るく楽しいお夕飯になるはずが……、
千鶴姉さんが開発したという『必殺必中・山菜うどん』……恐ろしい兵器です。
姉さんの料理の腕を誤解したままで、勢い良く、うどんを掻き込んだ誠君と、
姉さんの笑顔に逆らえなかった耕一さんはまだお布団の中でうなされています。
北斗○拳の如く身体を内側から破壊する姉さんの料理の前では、
鬼の血も誠君の自己修復能力も無力だったみたいです。
ちーちゃん(『グリーン・グリーン』替え歌版) |
一 ある日 パパと二人で 語り合ったさ この世に生きる喜び そして 悲しみのことを グリーン グリーン 青空には 小鳥が歌い グリーン グリーン 丘の上には ララ 緑がもえる |
一 昨晩 親父と二人で 語り合ったさ 手料理食べる喜び そして 苦しみのことを ちー ちゃん 目の前には 川(三途)が流れ ちー ちゃん 川原の上では ララ 鬼が吼える |
二 その時 パパが言ったさ ぼくを胸に抱き つらく悲しい時にも ラララ 泣くんじゃないと グリーン グリーン 青空には そよ風ふいて グリーン グリーン 丘の上には ララ 緑がゆれる |
二 その時 親父が言ったさ 肩に手を置き 不味くて苦しい時にも ガマン 吐くんじゃないと ちー ちゃーん 嬉しそうに 腕を振るい ちー ちゃーん 食卓上には ルル 料理が並ぶ |
三 ある朝 ぼくは目覚めて そして 知ったさ この世に つらい悲しい ことがあるってことを グリーン グリーン 青空には 雲が走り グリーン グリーン 丘の上には ララ 緑がさわぐ |
三 翌朝 俺は目覚めて そして 知ったさ 親父も 笑顔に弱い トコがあるってことを ちー ちゃん 口に運べば 稲妻走り ちー ちゃん 俺の中では ララ 鬼がさわぐ |
○月X日 月曜日――
昨日の料理が抜けきってなかったので、今日は誠と一緒に家で静養していた。
夢の中で親父と色々話したんだが、よく考えると臨死体験ってヤツだよな……、(汗)
こうなる事がわかっているんだから、食わなければ良いのかもしれないが、
千鶴さんの期待に満ち溢れた瞳を見ると断るなんてできないんだよな。
親父も同じように苦労してたらしいし、やっぱり親子だな。
しかし、うどんみたいな単純な料理で、どうやったらあんなに個性が出せるんだ?
山の鬼さん(『森のくまさん』替え歌版) |
一 ある日 森の中 熊さんに出会った 花咲く森の道 熊さんに出会った |
一 晴れた日 山の中 鬼さんに出会った 花咲く森の道 鬼さんに出会った |
二 熊さんの言うことにゃ お嬢さんお逃げなさい スタコラサッササノサ スタコラサッササノサ |
二 鬼さんが言いました この場から離れなさい スタコラサッササノサ スタコラサッササノサ |
三 ところが熊さんが あとからついてくる トコトコ トコトコと トコトコ トコトコと |
三 ところが鬼さんが あとから追ってくる ドタドタドタドタと ドタドタドタドタと |
○月□日 火曜日――
今日、山道のお散歩中に、
鬼の力が暴走しかけた柳川さんに会ってしまいました。
最初は苦しそうに、わたし達に逃げるよう警告してきたのですが、
しばらくすると鬼に支配されてしまったのか、わたし達を追いかけてきました。
先日の件で事情を聞いていたので、フライパンで瞬殺するのも気がひけ、
なにか他の手段をと考えたところ、あのキノコのことを思い出しました。
ちょうど手元にあったのでエルクゥの口に放りこむと大成功!!
エルクゥの性格が『獰猛』から『友愛』に反転しました。
外見とフレンドリーな性格とのギャップが少し怖かったですが、
暴れられるよりずーっと良かったですよね。
でも、まーくんに使うはずの分を柳川さんに使ってしまいましたから、
また明日採ってこないといけません。
……あくまで、最終手段ですけどね。
耕ちゃん(『ぞうさん』替え歌版) |
一 ぞうさん ぞうさん お鼻が長いのね そうよ 母さんも 長いのよ |
一 耕ちゃん 耕ちゃん 小腹が空きません? いいえ おやつは いいですよ |
二 ぞうさん ぞうさん だれが 好きなの あのね 母さんが 好きなのよ |
二 耕ちゃん 耕ちゃん なにが 好きですか? いいえ 手料理は いいですよ |
○月▽日 水曜日――
梓は部活、楓と初音は誠君達とお出掛けで、私が帰ってくると耕一さんしかいませんでした。
先日の汚名返上のチャンスと、耕一さんにお夕飯のリクエストを聞きにいったのですが、
仕事で疲れている私に気を使ってか、今日のお夕飯は耕一さんが腕を振るってくれました。
耕一さんの料理は量がちょっと多めでしたが、とっても美味しかったです。
ただ、食後に鶴来屋のオーブンを借りて焼いたクッキーを出したのに、
みんなお腹がいっぱいになってしまっていて、食べてくれなかったのが残念です。
ドラドラ(『ドナドナ』替え歌版) |
一 ある晴れた昼下がり 市場へ続く道 荷馬車がゴトゴト 子牛を乗せてゆく かわいい子牛 売られてゆくよ 悲しそうな瞳でみているよ ドナドナドナドナ 子牛を乗せて ドナドナドナドナ 荷馬車が揺れる |
一 食後の団欒 みんなで囲む卓 自山にコトコト キー牌を積んでゆく 二つの賽が 振られてゆくよ 美味しそうな5の目が出ているよ ドラドラドラドラ カンドラ乗せて ざわざわざわざわ ギャラリー揺れる |
二 青い空そよぐ風 ツバメが飛び交う 荷馬車が市場へ 子牛を乗せてゆく もしも翼が あったならば 楽しい牧場に帰れるものを ドナドナドナドナ 子牛を乗せて ドナドナドナドナ 荷馬車が揺れる |
二 曇り空雨の匂い ツバメが飛び交う 配牌すり替え 自山を置き直す もしも負けが 決したならば 妖しい料理を食べるだろう パタパタパタパタ 手牌を倒して(天和) ざわざわざわざわ ギャラリー揺れる |
○月☆日 木曜日――
今夜は『優勝者は願い事を一つ言える』を賭けて麻雀大会をした。
決勝の卓に着いたメンバーは、俺に、耕一さん、千鶴さん、そして初音ちゃんだった。
正直言って初音ちゃんは意外だったが、打ってみると鬼のように強かった。
千鶴さんの勝利=『新レパートリーの披露』を防ぐため、
ドラ爆弾やツバメ返しといった裏技使っていたのだが、それでも初音ちゃんと互角。
最後は僅差で勝利を逃してしまった……、
初音ちゃんにこんな才能があったとは……、
あとで聞いたのだが、初音ちゃんは記憶力が凄くよくて、
手積みの場合、積む時にヤマの中身をほとんど覚えることができるらしい。
ん〜、今日は負けたが今度は勝って見せるっ!
悪魔を倒したギャンブラーの名にかけてっ!
お兄ちゃん(『桃太郎』替え歌版) |
一 桃太郎さん 桃太郎さん お腰につけた黍団子 一つわたしに下さいな |
一 お兄ちゃん お兄ちゃん 昨日の勝利のご褒美を 一つわたしに下さいな |
二 やりましょう やりましょう これから鬼の征伐に ついて行くならやりましょう |
二 なにがいい なにがいい なんなら俺の正妻に お嫁さんにしてあげる |
三 行きましょう 行きましょう あなたについて何処までも 家来になって行きましょう |
三 そうしましょう そうしましょう あなた(ぽっ☆)について何処までも 家内になって生きましょう |
○月◎日 金曜日――
ずーっと、麻雀大会のご褒美について考えていたんだけど、なにも思い浮かばなかった。
昨日は千鶴お姉ちゃんの料理を食べたくない一心で頑張っただけで、
もともと優勝のご褒美のことなんて考えてなかったから困っちゃった。
それで、お兄ちゃんに相談したら、自分をプレゼントしてくれる………、
つまり結婚してくれるって言い出すんだよー、ビックリしちゃった。
でも、嬉しかったし「不束者ですが、よろしくお願いします」って答えたら、
今度はお兄ちゃんやお姉ちゃん達が、ものすごーくビックリしていた。
ふふふ、あの時のお兄ちゃんの顔ったらおかしかったー。
今はまだ、冗談にしかならないかもしれないけど、もうちょっと待っててね。
絶対、わたしもお姉ちゃん達みたいな素敵な女性になってみせるから。
そうしたら今日言ってくれたことをもう一度、ねっ、耕一さん♪
送りおおかみ(『いぬのおまわりさん』替え歌版) |
一 まいごの まいごの こねこちゃん あなたの おうちは どこですか おうちを きいても わからない なまえを きいても わからない ニャン ニャン ニャンニャーン ニャン ニャン ニャンニャーン ないてばかりいる こねこちゃん いぬの おまわりさん こまって しまって ワン ワン ワンワーン ワン ワン ワンワーン |
一(かおりパート) 迷子の 迷子の 子ネコちゃん あなたの お家は 何処ですか 名前を 聞いたら あかねちゃん お家を 聞いたら 柏木家 やん やん ややーん やん やん ややーん なんてツイている 日なんでしょ これを 口実に おじゃまを しちゃって やん やん ややーん やん やん ややーん (じゅる) |
○月△日 土曜日――
今日はあいつが家にやってきた。
昼飯の材料の買出しを頼んだあかねが迷子になってたとこを、
親切にも家まで連れてきてくれたことには感謝するが……、
……なぜ、かおりなんだ?
かおりも昼飯がまだだっていうから、お礼も兼ねて昼飯誘ったんだけど……、
あかね達が気を使って……、
「ご飯が出来るまで二人で部屋で遊んで良いよ」
……なんて言ってくれたもんだから、昼飯じゃなくてあたしが食べられそうだった。(大汗)
千鶴姉の作ったクッキーを食べさせて難を逃れたのだが……、
ふ〜……、
こうして日記書いてる隣で今だ眠ってるんだけど……、
……この子、どうしよう?
一週間のうた(『一
週 間』替え歌版) |
一 日曜日に市場へ出かけ 糸と麻を買ってきたー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー |
一 日曜日はうどんを食べた まーくん倒れちゃったー うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー |
二 月曜日にお風呂をたいて 火曜日はお風呂に入りー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー |
二 月曜日はまーくん看病 火曜日は散歩に行ったー うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー |
三 水曜日にあなたと会って 木曜日は送っていったー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー |
三 水曜日にみんなで観光 木曜日は麻雀大会 うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー |
四 金曜日は糸まきもせず 土曜日はおしゃべりばかり テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャー |
四 金曜日はビックリしたよ 土曜日は迷子になった うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー うにゃ うにゃ うにゃ うにゃにゃー |
――楽しい一週間だったよ♪
<おわり>
<あとがき>
漫画のパロディーにあきたらず替え歌にまで手を出しまいました。
替え歌つくるのって結構面白いですね、子供の頃を思い出してしまいました。
今回、左側にモトの歌詞が書いてありますが、
都合の良いところで切ってあったりしますのでご了承ください。
子供の頃に歌った歌の歌詞を今改めて見なおしてみると、
新たな発見が出来るかもしれません、おすすめですよ。
<コメント>
浩之 「初音ちゃんって、そんなに麻雀強かったのか?」(^_^?
誠 「ああ、一番、ギャンブルには縁が無さそうなんだけどな……、
ちなみに、麻雀のやり方は、耕一さんに教えてもらったんだとさ」(^_^?
浩之 「でも、お前だって、積み込みとかイカサマとか使いまくってたんだろ?
そんなお前を相手に、ナチュラルガンパイだけで、互角に闘えるとは思えんが……」(−−?
誠 「……ドラが集まるんだよ」(−o−)
浩之 「――なに?」(・_・?
誠 「初音ちゃんの強さの秘密は、運だけでドラが集まるんだよ」(T_T)
浩之 「ぐ、具体的には、どれくらい集まるんだ?」(^_^;
誠 「初音ちゃんが上がる時は、ドラ3、ドラ4は当たり前だったな」( ̄▽ ̄;;
浩之 「うわっ……」( ̄□ ̄)
誠 「特に、ドラカンされて、カンドラめくったら、同じ牌だった時は……マジで泣いたぞ」(T▽T)
浩之 「それって……ドラ8? 勘弁してくれよ」(T▽T)
誠 「まあ、その分、初音ちゃんは読みが甘いから、バランス取れてるとも言えるんだけどな……」(−−;
浩之 「それはともかく……お前って、ムチャクチャ手癖悪かったんだな?」(−−;;
誠 「何言ってんだ? 手積み麻雀は、イカサマ、積み込み、当たり前だぞ?
それをやってるっていう事を前提にして、勝負してるんだからな」<( ̄▽ ̄)>
浩之 「玄人か、お前は……」(−−;;