陣九朗のバイト 2ndエディション







 商店街の八百屋さんへと向かう途中、今日の晩ごはんのことを考えます。

 本当は献立を決めてからくるものなのでしょうが、
今日はリーナさんのリクエストもありませんでしたし、作りたいものも浮かびませんでしたので……、

「おナス、にんじん、キュウリ……こんなところでしょうか?」

 歩きながら考えて、今、決めているのは、ピリ辛マーボナスとあっさりサラダ。
 必要な食材を八百屋のおじさんに包んでいただきます。

(これだけでは少し寂しいですから、何かもう一品スープでも………あら?)

 ふと顔を上げると、道のすぐ先に見知った顔を見つけました。
 おじさんから野菜を受け取り、少しだけ歩調を速めて近づいて行きます。

 相手の方もこちらに気が付いたようで、
店先に並べられたお魚から目を離し、こちらに向け軽く会釈をしてくださいました。

「こんにちは、チキさん」

「こんにちは、フランさん」




 せかんど  「めいどなふたり」




 ポケットから取り出したカギで、店先のシャッターを半分だけ開け、中に入ります。

 ここは陣九朗様がわたしのために残してくださった、わたしが経営する喫茶店。
 以前働いていたところからいただいて、「らずべりー」と名前をつけました。

 今日は休業日でしたが、フランさんとのお茶会のために特別開店です。

 本当は別の所、例えばスフィーさんがよく行く、
あのお店でもよかったのですが、お互いにメイド服のままでしたし……、

 この格好のままあそこへ行くと、まず間違いなく二人とも窒息してしまいます。
 悪気がないのは分かりますが……表現は程々にしていただきたいです。

「誘ったわたしが言うのもどうかと思いますが、本当によろしいんですか?」

 シャッターをくぐるように、店内に入っていらしたフランさん聞いてみます。

「はい、お夕食までにはまだ時間がありますから」

 そう言いながら、フランさんはちらりと視線を外しました。
 その先には、この間フリーマーケットで手に入れた鳩時計が15時30分を指しています。

「今日も藤井さんのところですか?」

 カウンターの中から特製の紅茶をフランさんにお出します。

「いえ、今日は……」

 あ、なんだかすごく残念そうです。

 毎日それはもう『通妻』の如くお世話していると、
てっきり思っていましたが、 そういう訳ではないんですね。

「あの……ワタシは食事をすることが――」

 出された紅茶を前に、申し訳なさそうにそう言ってくるフランさんに笑顔で応えます。

「大丈夫です。見かけも味も紅茶そのものですが、原料は生体マグネタイト100%です。
摂取したすぐそばから吸収されますので、フランさんでもお飲みになることができますよ」

 そう言って、自分の分のアップルティー(こちらは普通のもの)を一口含む。
 フランさんは少し迷った後、おずおずとカップに口をつけます。

 横でみていると、コクリと喉が動くのが見て取れました。

「おいしいです」

 あまり表情を変えられませんが、
ほんの少し、嬉しそうなのはわたしの欺瞞でしょうか?

「――チキさん」

「……は、はい?」

 いけない、少しボーッとしてました。
 フランさんの声に少しあわてて応えます。

「お話しというのは、何でしょうか?」

 その言葉で、今日フランさんをお誘いした目的を思い出しました。

「はい、といっても、実は対したことじゃないんです。
フランさんもわたしも、違いはあるとは言えメイドとしてお仕えする人がいるのは同じ。
一度ゆっくりお話しがしたかったんです」

 わたしのわがままに、フランさんは喜んで(本人談です)応えてくれました。

 お掃除のテクニック、お料理のレシピ、お洗濯のとき落ちにくいシミの抜き方……、

 フランさんは(こういうと失礼かも知れませんが)長く生きていらっしゃるだけあり、
わたしが知らないこともたくさん知っていて、とても勉強になりました。

「なるほど、そういう方法もあるんですね」

 フランさんもわたしの知識の中にいくつかご存じでないものがあったらしく、 感心するようにうなづいてくれました。

「……ところで、フランさん」

 いくつかの話題を終えた後、わたしは気になっていたことを聞いてみることにました。

「ええ〜〜とですね、あの〜、えと……」

 あう、しかしいざとなるとなかなか言葉が出てきません。
 しかし、せっかくの機会ですし、思い切って聞いてみたいのですが……、

「え〜〜と……」

「もしかして、夜枷について、ですか?」

「――っ!? どうしてわかったんですか?」

 わたしがどう切り出したものかと考えていると、
フランさんがあっさりとこちらの考えをくみ取ってくれました。

 ――でも、どうして?

「今までの会話の流れとチキさんの態度から予想したのですが。あとは……チキさんですし」

 ……最後の方に、何か素敵に気になる言葉が含まれていたような気がしますが。

「ともあれ、そのとおりです。
それでお聞きしたいんですが……えと、フランさんは御経験済み、ですか?」

 たぶん、今、わたしの顔は真っ赤になってるんでしょう。
 いくら同姓相手でも、こういう会話は……は、恥ずかしいです。

「……えっと」

 フランさんは、ほのかに顔を赤く染め、キョロキョロと視線を泳がせています。

「ひ、ひみつ、です」(ぽっ☆)

「そうですか……でも、女性の方とは経験がお在りとか、しかもタチ」


 ずがらっしゃこーんっ!


 わたしがサラリと言ってしまった一言に、フランさんがカウンターの椅子から滑り落ちました。
 起き上がったフランさんの顔は、見事に朱に染まっています。

「な、ど、え、なななんのことでしょう?」

 ……あれ? え〜と、思いっきり動揺してますね。

 一応、ルミラさんにお聞きした情報なので、半ば冗談だと思ってたんですが……、
 ……奥が深いです。

「そ、そういうチキさんは? 御経験、お在りなのですか?」

 完全に誤魔化しのタイミングで質問返しをしてくるフランさんに、しばし考え込む。

「う〜ん、わたしは女性には興味ありませんし、機会もありませんでしたからねぇ」

「そっちじゃありません!!」

「……ほんの冗談ですのに」

 ほんの少しだけ口をとがらせてすねた振りをしてみます。
 ……フランさんには効果ないようですが。

「そうですね……わたしがわたしになる前には……」

「――え?」

 わたしの言葉に、怪訝そうな声を返すフランさん。

 おどけたまま口にした言葉ですが、フランさんは何か感じるところがあったようです。
 わたしはすっかり冷めてしまった紅茶を一度に飲み干します。

「生まれたときから、陣九朗様にお仕え出来ていたら……、
初めてを陣九朗様に捧げられないのは、少し悲しいですが……それだけじゃありませんから」

 ぽつぽつとわたしが漏らすつぶやきに、大体の事情を察してくれたのか、
フランさんも無言でカップの中身を空ける。

「興味がお在りでしたら、次の機会にでも?」

「いえ、それは……ワタシが聞いて良い事ではないと、思いますから」

 少し沈んだ雰囲気が、二人しかいない店内に漂う。

 ……いけませんね、こんなのは。

 自分とフランさんのカップに紅茶を注ぎながら、何か話題は無いかと考える。

 ――あ、ありました、聞いてみたいことが。

「ところでフランさん」

「なんでしょう?」

 フランさんはゆっくりとカップから口を離し、コースターの上に戻す。

「誠さんとは、何処までイってるんですか?」


 ずがんっ!


 先程よりはやや控えめに、カウンターに勢いよく頭をぶつけているフランさん。

 ――あれ?
 わたし、そんなに変なこと言ったでしょうか?

「何かカタカナが交じっていたようですが?」

 ……なんのことでしょう?

「わ、ワタシは誠様にお仕えしているわけでは……ありませんから。
誠様と手を繋いでお買い物に行きたいだとか、誠様の為にご飯を作って差し上げたいだとか、
誠様になでなでされたいだとか、誠様のお背中をお流ししたいだとか、誠様にだきだきされて眠りたいだとか、
誠様のことを「御主人様」とお呼びしたいだとか、あまつさえ夜のお相手をさせていただきたいだとか、
そんなことはまったくこれっぽっちでさえ考えつきもしませんです」

「フランさん……説得力皆無です」

 額に流れる汗を感じながら、そう切りかえします。

 フランさんもいろいろ溜まっているものがあるのでしょうか?

 ともあれ、フランさんをわたしの二の舞いにする訳にはいけません!
 ここはひとつ――

「フランさん!」

「それで一晩中……は、はい!?」

 何か言っていたようですが、それはさておき……、

「確かに! メイドというものは常に御主人様よりも一歩下がった所、
もっと言えば左斜め後ろ1.5〜2m程度の位置で控えているものです。
しかし、それではいつまでもメイドのままですよ!
いえ、それはそれでとても素晴らしいことなのですが、お仕えする方によっては、
必ずしも、それが良いこととは限りません!」

「は、はぁ……」

 フランさんが少しおびえたような声で、力の入らない声を返してきます。

「藤井さんの場合! 人を「使う」類のことを嫌っている節がありますので、
単純にお仕えするだけでも困難です」

「――うっ!?」

 心当たりがあるのか、フランさんの口からわずかに声が漏れました。
 わたしは紅茶で喉を潤しながら、なおも続けます。

「そういう方が御主人様だと、始めは別としましても、
掃除、洗濯……次第にメイドとしての仕事が減って行きます。
藤井さんのことですから、間違っても夜枷の相手はさせてくださらないでしょうし」

「はうっ!?」

「それでも食事の用意ぐらいは何とか今まで通りさせていただけるでしょうが……、
メイドとしての自分を壊すぐらいの覚悟がありませんと、
いつまでたっても「なでなで」以上にはなり得ませんよ!」


 ……。
 …………。
 ………………。


 しばしの沈黙のあと、ゆっくりとフランさんが口を開きます。

「――なんだかチキさんが言うと、説得力が物凄いことになりますね」

「どーしようもなく真顔で本気でしみっじみとつぶやかないでくださいぃ〜!!」

 フランさんの言葉に、何かが滝のように頬を伝っていくのを感じます。

「それでも……ただの自動人形でしか無いワタシが――」

「――フランさん」

 わたしは、顔を俯かせたフランさんに真っすぐ向き直ります。
 先程までとは違い、至極真剣に。

「私の種族、ご存じですか?」

「……? キキーモラ、スラブ系に属すると言われる家の精霊、です」

「それでは、陣九郎様は?」

「主にヨーロッパ地方に伝説を残す人狼(ひとおおかみ)、人狼族です」

 わたしの質問に、意図を計り兼ねてはいるようですが、正確に答えるフランさん。
 そんなフランさんに、ゆっくりと問い掛けます。

「わたしはキキーモラ、少し事情がありまして家に憑いている訳ではありませんが……、
それでも、わたしがキキーモラであることには変わりありません。
そして、陣九朗様は、ハーフとはいえ、立派な人狼族です」

 一度言葉を区切り、軽く息を吸い直す。

「同じ魔族とはいえ、その性質も存在も全く違うわたしと陣九朗様……、
わたしは、陣九朗様を好きになってはいけないのですか? 愛してはいけないのですか?」

 わたしの言葉に、一瞬フランさんが硬直したのが分かりました。
 でも、ほんの一瞬、すぐにもとに戻ります。

 まだ、迷いがあるんでしょうか?
 それほどまでに強いコンプレックスなのでしょうか?

「それでは…藤田さんとマルチさんはどうです?」

 純粋な科学と魔科学の違いこそあれ、
マルチさんとフランさん、お互いに共通することは多いはずです。

「藤田さんは、確かにマルチさんを愛していらっしゃいます。
それは、神岸さんに対する愛とは違うものかも知れませんが………、
少なくとも『自分達とは違う存在』としてなど、カケラも見てはいません」

 フランさんは黙ってワタシの言葉を聞いています。
 少し、説明出来ない罪悪感が生まれますが、ここで言葉を止める訳には行きません。

「藤井さんは、ものが食べられないからと言って、フランさんを特別な目で見ますか?
自分が天に上がった後も生き続けるフランさんに、羨望の眼差しを向けたりしますか?
一度でも、フランさんを特別扱いしたことがありますか!?」

 次第に自分をおさえられなくなり、目の前のフランさんに大声で叫んでしまう。

 ――それは多分、戻ることのない過去のわたしへの言葉。

「フランさんがわたしと同じか、それ以上に長い時を生きてきたことは知っています。
その長い時の中で「フランソワーズ」という形が作られていったことも。

だから、いまさら変われと言われても難しいかもしれません。
けれど変わるということ、それは「フランソワーズ」と言う形を否定する事ではないと思うんです。
変わろうとすれば、変われると思うことができたなら、変化は確実に訪れると思います。

自分を自動人形だからと蔑み、過小評価しているのもまた、フランさんの『心』なのですから。
フランさんには……『心』があるのですから」

 思いを吐き出すように一気に話し終わった後、
深呼吸をして、わたしはゆっくりとフランさんに目を向けました。

 フランさんは何も言いません。
 俯いたまま、じっとしています。

(嫌われちゃったかな……)

 不意にそんなことが頭に浮かぶ。

 だけど、それも当然のことだと思う。
 こんなこと、他人が言うことではないし、言われた本人がいい気分になれるわけもない。

「……すいません、偉そうに出過ぎたことを言ってしまいました。
でも、これはわたしの正直な気持ちです。フランさんには……幸せになってほしいんです」

 それだけフランさんに言うと、わたしはカップを持ち、立ち上がりました。
 これ以上は沈黙に耐えられそうになかったから。

「……チキさん」

 洗い場へと一歩踏み出した先、フランさんに呼び止められました。
 振り向くと、フランさんの青い瞳が真っすぐこちらを見ています。

「ワタシは……やっぱり自動人形です」

 わたしはとっさに開きかけた口をあわてて止めました。
 フランさんの目が、とても暖かかったから。

「でも、前に比べて少し変わったと思っています。
これからも変わろうと――」

 フランさんは少しだけ考えた後、こう言い直しました。

「――『ワタシらしく』していこうと思っています」





「自分らしくしてなさいな、『フラン』……」

「『あなたらしく』が、自然になるって事。『貴方達らしく』ができるって事。もちろん、フランを含めてね」

「貴方らしくしているうちに、自然と変わる部分も出てくるし、
変わる必要のないところは変わらずにいれるのよ。
簡単な事でしょ? それだけで、今よりもっと素敵になれるわ」




「……誠達の幸せのパズルには、『フランソワーズ』っていうピースが存在しているの。
あなたが一緒じゃないと、そのパズルは永遠に完成しないわ」


「フランソワーズちゃん……全ては、あなた次第よ。ただ、これだけは忘れないでね。
魔族だろうと、自動人形だろうと、誠達にとって、そんなこと関係無いってことを……」






「ワタシには、とても大切な人たちがいます。大好きな人たちがいます。
その方々のためにも、そして、ワタシ自身のためにも――」

 フランさんは大事なものを抱くようにそっと胸を抑え――

「ワタシは『ワタシらしく』ありたいと思います」

 そう言って、とても素敵に微笑みました。

 その笑顔で、わたしは気づきました。
 わたしの心配は、ただの杞憂に過ぎなかったということに。

「そうですよね。フランさんにはとても素敵な方々がまわりにいらっしゃいますもの。
やっぱり、出過ぎた事でしたね……すいません」

「チキさんも……」

 フランさんが、笑顔のままで続けます。

「――え?」

「チキさんも、『素敵な方々』のお一人ですよ。ありがとうございます」

 そう言って、私の前で頭を下げるフランさん。

「と、とんでもないです! わたしなんか……、
わたしこそ、あの、ありがとうございます」

 わたしも、フランさんに深く頭をさげます。

 二人して頭を上げた後、開店していないの店内でお辞儀をしあう二人、という構図に、
お互いなんだか笑みがこぼれてきました。

「すっかり長話してしまいましたね……、
と言っても、なんだか、わたしばっかりしゃべってた気もしますが」

「そんなことありませんよ。
でも、そろそろお開きにいたしませんと、お夕食の――」

 そこでフランさんが言葉を止めます、さらには動きまでも……、
 止まったままのフランさんの視線をたどると、そこには鳩時計がありました。

 ……15時30分を指したまま。

 ――えっ?


 りりりりりりりりりりりりりん! りりりりりりりりりりりりりん!


「ひゃあ!?」

 一瞬の隙を突いて、店内の電話が鳴り響きます。
 一気に高まった動機を抑えつつ、わたしは受話器を持ち上げました。

「もしもし――」

「チキちゃん!? 良かった、お店にいたんだね〜!!」

 受話器の向こうから、リーナさんの声が響きます。

「いま、ルミラさんと誠君が来てて、フランちゃんがいなくなっちゃったんだって〜。
チキちゃんも、今日はお店お休みのはずなのに帰ってこないから〜〜」

 言われて私は、カウンターの中にあるデジタル時計に目を落としました。

 ――軽く、息が止まるような時間でした。

「す、すぐに戻ります! ルミラさんもうちにいらっしゃるんですね?」

「うん、店にいないようだったらみんなで探しに行くつもりだったから、みんないるよ〜」

 なかなかに大事(おおごと)になってしまっていたようです。
 わたしは大急ぎで店を閉めると、フランさんと一緒に家への道を走りました。

 うう、時間感覚も見につけないと、立派なメイドとはいえないそうですが……、
 女の子同士のおしゃべりは、時間の流れ方が変わるんですね。





 フランさん――

 変わって行くことで、もしかしたら嫌われてしまうかもしれない。
 嫌われるぐらいなら、ずっとこのままでいい。そばにいられるだけでいい。

 以前のわたしは、そう考えていました。

 でも……今は……、
 少しだけ、陣九朗様の背中に近づきたいと思っています。

 わたしもまだ、陣九朗様のメイドという位置に立ち続けたがる自分を知っています。
 でも、一人の女の子として、陣九朗様に見ていただきたいという自分も知っています。

 陣九朗様が帰っていらしたら……、
 少しだけ、甘えてみたいと考えている、自分を知っています。

 わたしが、本当の意味で『わたしらしく』いられるようになった時……、

 いつの日か、陣九朗様の隣を歩けるように……








 ――それから先、何度か『メイドさんの座談会』が開かれることになります。

 相変わらず、二人だけの秘密のお茶会でしたが……、








 さて、今回の話題は……?








おしまい


「作者より」

 チキは妄想娘なんかじゃありませんよと声を大にして言うために。
 でも、なんか自爆気味なのはなぜ?

2002/6/21に作成♪


<コメント>

翡翠 「……『夜伽』ではありません」(−o−)
チキ 「――はい?」(・_・?
翡翠 「使用人として、ご主人様と、その……そういうことをする際は、
    『夜のお勤め』もしくは『夜のご奉仕』と表現するのが正しいのです」(−o−)
フラン 「は、はあ……」(^_^;
翡翠 「ついでに申し上げますと、ご主人様の子を授かる場合は、
    『お情けをかけて頂く』と表現します」(*−−*)
フラン 「お情け……」(*・_・*)
チキ 「こ、子供……」(*・_・*)
翡翠 「やはり、メイドたる者、言葉遣いは気を付けなければなりませんからね。
    お二方も、そこのところは充分に注意を……あら? どちらへ行かれたのでしょうか?」(−−?

フラン 「誠様……よ、夜のお勤めを……」(* ̄▽ ̄*)
チキ 「陣九郎様……わたしにお情けを……」(* ̄▽ ̄*)
陣九郎・誠 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」(@○@)