デート
(痕:梓編)





 柏木家 台所
「ふん、ふんふーん。」
 台所で梓が鼻歌を歌っています。今日は御機嫌のようです。
「梓,御機嫌ね?」
 居間で千鶴が初音達に何かしらないか?と聞くように問う。
 すると、初音が・・・・
「耕一お兄ちゃんと明日東京でデートなんだって。」
 ズル、ガシャアアアン!!
 あらあら、作っていた野菜炒めが飛び散っちゃいました。
 さらに、楓が・・・・
「明日、東京駅の前で待ち合わせなんだそうです。」
 ばしゃあああああん。
 あら、今度は味噌汁をこぼしちゃいました。
 バタバタ。
 おや、何やら足音が居間に近づいてきます。
「楓!! 初音!! なんで知ってるの!!」
 どうやら、秘密だったようです。
「私と楓お姉ちゃんの部屋まで聞こえたもん。ねー、楓お姉ちゃん。」
「・・・・・バッチリ聞こえてました。」
 カアアアアアアアアアア
 梓の顔が真っ赤です。
 どうやら、二人に聞こえるくらいに、昨日は動揺していたようです。
「・・・楓と初音、今日の夕飯はめざし1本・・・・・」
「ああ、お姉ちゃんごめんなさい。」
「・・・勘弁してください。」
 二人の妹が梓にすがり付きます。
「仕方ないなあ。今回は許してあげよう。」
 結局は、妹に甘い梓さんでした。
 その日の夕飯は何時もより美味しかったそうです。

 デート当日
 東京駅前
「遅いなあ、耕一の奴・・・・」
 どうやら、彼女の恋人の耕一君はまだ来てないようです。
 すると、二人の柄の悪そうな男性が絡んできます。
「よぉ、姉ちゃん、一人かい?」
「俺達と付き合わない?」
「待ち合わせしてるんだよ、彼氏と。」
梓さんが言い切りますが、男達は怯みません。
「そう言わないでさあ。」
「俺達と一緒の方が楽しいって。」
 そう言うと、梓の手を掴み、強引に連れていこうとします。
「離せ!!」
 バシ!!
 手を叩き落とすと,男の顔がみるみる真っ赤になり,殴りかかろうとします。
「てめえ!! 優しくしてりゃあ、つけあがりやがって!!」
「きゃっ!!」
 梓がはじかれ、しりもちをつきます。
 男が平手で殴ろうとしますがその手は振り下ろされませんでした。
「俺の連れになにか用か。」
 青年が手を掴んでいます。そして、横へ突き飛ばします。
「耕一!!」
 青年は梓の彼氏の耕一君でした。
 梓は耕一の背後に回ります。
「よぉ、遅れたな。すまん。」
「今日は耕一のおごりね。」
「うへぇ・・・」
 そう言って、梓を連れ立っていこうとします。
「てめえ!! 待ちやがれ!!」
「無視してんじゃあねえ!!」
 無視された男性二人はナイフを取り出して威嚇します。
「失せろ。」
 耕一君が振り向きざまに口調を変えて言い放ちます。
 そして、鬼・・・エルクゥの力を少し解放すると二人の男性は恐怖で動けなくなります。
 それを見届けると、梓とのデートの場所の遊園地に向かいます。

 遊園地内
「あ、梓さん・・・少し休みません?」
「耕一ったら情けないなあー。絶叫マシーン3回連続ぐらいで。」
 どうやら、耕一君がエルクゥでも辛い物があるようです。
「梓・・・・ちょっと・・・おいで。」
 芝生で耕一が梓を呼びます。
「ん? 何?」
 近づくと、耕一は強引に梓を自分の胸の中に飛び込ませます。
「梓・・・好きだよ・・・」
「私もだよ・・・耕一・・・・」
 二人の影が近づき・・・重なり合います。
 お幸せにーーー。





<おわり>

 こんなものですが、どうでしたか?
 また、機会があれば書かせていただきます。
 ではではーーーー。


<感想>

 kawamenさん、SS投稿ありがとうございました。\(^〇^)/

 梓ちゃんがとっても可愛しらしくいてグッドです。
 でも、それよりも笑えたのが……、

「・・・楓と初音、今日の夕飯はめざし1本・・・・・」
「ああ、お姉ちゃんごめんなさい。」
「・・・勘弁してください。」


 ……のところです。
 この時の初音ちゃんと楓ちゃんの姿が目に浮かぶようでした。
 ボク的にはストライクゾーンですね。

 それでは、良いお年を……。

 でわでわー。