競作企画
Leaf Quest
〜 導かれし妻達 〜

最終章 導かれし妻達





 アクアプラス大陸――

 意志を持つ聖剣に導かれ……、
 世界中の街を巡り、浩之は旅を続ける。

 共に、破壊神と闘う仲間を求めて……、

 そして、何よりも……、
 担い手として、聖剣に相応しい強さを得る為に……、

 そんな旅の途中で、浩之は、とある事件を知る。

 黄金の船ヨークの墜落――

 精霊の箱舟と噂されていたヨークが、
魔術都市タイプムーンの近辺に落ちた、というのだ。

 その事実に、胸騒ぎを覚え、浩之はタイプムーンへと向かう。

 そこで見た光景は……、

 魔術師達に修理されているヨーク――
 魔物の軍勢を率いた、黒騎士『久瀬』と闘う祐一の姿――

 浩之は、聖剣の力を発動させ、魔物の軍勢を一掃する。

 それと同時に、祐一と黒騎士との、
一騎打ちも決着し、久瀬は、邪悪な意思より解放される。

 浩之達に守られ、着々と、ヨークの修理は進む。

 久瀬から得た情報により、
ガディムの本体は、天に浮かぶ月にある事が分かったのだ。

 ヨークは、そこに向かう為の唯一の手段――

 再び、ヨークを破壊する為、
ガディム軍は、幾度も、魔物の軍を投入する。

 それを撃退し続ける浩之達……、

 しかし、ついに、ガディム軍は、
最強最悪の軍隊を魔術都市に向けて展開した。

 目の前に広がる漆黒の軍――
 大地を埋め尽くすかのような、黒騎士の軍――

 ――そう。
 それは、黒騎士の複製体であった。

 観鈴と闘った黒騎士も――
 浩之を苦しめた黒騎士も――

 ――全て、本体である久瀬の複製体だったのだ。

 迫り来る脅威に、人々は絶望し始める。

 だが、運命は……、
 まだ、彼らを見放してはしなかった。

 発動された聖剣の力に……、
 そして、『藤井 誠』に導かれ……、

 ……今、ここに、世界中の英雄達が集う。

 彼らの活躍で、黒騎士軍を撃退。
 そして、ヨークの修理も完了する。

 ガディムとの決戦の地へ向かう為、英雄の精鋭達が、ヨークに乗り込む。

 聖剣の勇者『藤田 浩之』――
 鬼闘士『柏木 耕一』――
 電波使い『長瀬 祐介』――
 魔法楽士『藤井 冬弥』――
 魔法画家『千堂 和樹』――
 退魔師『城戸 芳晴』――
 トレジャーハンター『宮田 健太郎』――
 光の剣士『ティリア=フレイ』――
 奇跡の騎士『相沢 祐一』――
 人形使い『国崎 往人』――
 えいえんの剣士『折原 浩平』――

 彼らを乗せ……、
 初音が操縦するヨークは、月へと駆ける。

 途中、無数の魔物の群れが、
邪魔をするが、ヨークの命懸けの特攻で、それを突破。

 ヨークは大破するものの、浩之達は月へと至る。

 そんな彼らを迎え撃つは、デュークとギース……、

 ティリアが冒険の最中に手に入れた、
エチュードストーンの力によって、二人の邪悪な意思を倒す。

 向かうは、ガディムの居城――
 『最も禍々しき迷宮』――

 その最深部……、
 隔離された空間の中で……、

 勇者達は、破壊神ガディムと対決する。

 『この世全ての悪』の力を得られず、
意志のみの存在とはいえ、ガディムの力は圧倒的――

 勇者達は、手にした武器の力を最大限に発揮し、闘い続ける。

 そして……、
 世界中の、全ての人々の想いを力に変えて……、

 ……聖剣の刃が、ガディムを両断した。

 破壊神が消滅し、崩れ始める迷宮……、

 逃げ場を失った彼らだが、
ヨークが最後の力を振り絞り、勇者達を転移させる。

 天から舞い降りる光――
 勇者達の帰還に、人々は歓声を上げる――

 こうして……、
 第二次ガディム大戦は……、

 ……人間の勝利にて、幕を下ろす。

 後に、勇者達は、百の英雄と呼ばれるようになり――

 未来永劫――
 伝説として、語り継がれる――





<END>

 


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