Heart to Heart 外伝

       To Heart編

 「辛島 美音子 〜P.N.”誠さん大好き”さんの場合〜」







 ピー! ガー!!





 
ポーン♪





 
ジャジャン!!








「今日の一発目☆」

「P.N.”誠さん大好き”さんからです……って、
これは、この前の”まーくん大好き”さんと、似た感じですね〜☆」

『みねちゃん、こんばんわ☆』
「はいはい、こんばんわ☆」

『実は、最近、不安に思っていることがあるんです』
「う〜ん、どうしたんでしょう?」

『私には、一年前に結婚した、とても素敵な旦那様がいます』
「――っと、いうことは、新妻さんですか☆」

『私とその人の出会いは、まったくの偶然で、
最初はある理由からその人を、最低な男(ひと)だと思っていました』
「……………」

『しかし、それはまったくの誤解で、自分を傷つけてしまうほど優しく、
見ず知らずの私を包み込んでくれるほどの、暖かい人だということが、
あの人の行動や言動、そして、あの笑顔からうかがえました』
「……………」

『いつしか、私も、そんなあの人に惹かれ、私の中で何かが変わり始めました』
「……………」

『しかし、私には、やらなくてはならない事がある為、やむなく、故郷へと帰ることにしました』
「……………」

『そして、別れの時が訪れ、私は最後に彼の顔を見つめて、涙を流しました。
それを見ていたあの人は、必死に私を呼び止め、抱きしめてくれました』
「……………」

『しかし、すでに時遅く、私の視界から彼の姿は消えてしまいました』
「ううっ……」(涙)

『私は故郷に帰ってからも、何度も彼のことを思いました。
でも、何度、思うとも、私と彼のいる場所はあまりにも遠く、“もう、彼には会えない”そう思いました』
「……………」(涙)

『それでも、彼への思いは捨てることもできず、
私は神へ祈りを捧げに、夜の神殿へと出かけました』
「……………」(涙)

『神殿の入り口を潜り大聖堂へと続くその道にはなんと、彼がいるではないですか!』
「うっ……えうっ………」(泣)

『私は喜びのあまり、彼の名を呼びながら駆け出し、
彼もまた、私の名を呼び、優しく抱きしめてくれました』
「……………」(泣)

『そして、私と彼はお互いの思いを伝え合い、熱い口付けを交わしたのです』
「……………」(泣)

『こうして、私達は神が見守るその前で、二人だけの結婚式を挙げたのです』
「……………」(泣)

『そして、あれから一年、故郷から彼の家へ通いながらの、半同棲生活を送っているのです』
「ぐすっ……いいお話ですね〜☆」(泣)

『そう、私達は夫婦なんです! 恋人以上なんです!!』
「……………」





『が、しかし!!』
「……………?」





『あの人は、私と……私と……』
「……………」








『一緒に寝てくれないんです!!』


 ドンガラガッシャーーン!!








『さわさわだって、すりすりだって、だきだきだって、いくらでもしてくれるのに、
どーして、肝心な所で引き下がるんですか!?』
「……………」(汗)

『あなたの為なら、私、制服とか、魔法使いだとか、大き目のパジャマだとか、
干支コスプレとか、リボンだけを纏ってプレゼントとか、シャネルの5番だけとか、
ネコ耳にネコ尻尾、さらにお望みなら、肉球に、鎖付き首輪だって許してしまえるのにっ!!』
「……………」(大汗)

『みねちゃん、私はどうしたらいいんでしょうか?』








「………はあ、なんか、すごい悩みですね〜」(大汗)

「多分このP.N.の”誠さん”というのが旦那さんの名前なんでしょうけど……」

「え〜と、”誠さん大好き”さん、きっと旦那さんはあなたのことが、
とっても大事なんじゃないですか?」

「一度、離れ離れになったあなたと再開でき、そして、結婚した」

「帰ってくれば、いつでもあなたの顔は見れるけど、
もし、あなたを傷付けてしまったら、あなたは帰ってしまうかもしれない」

「そんな不安に駆られているんじゃないでしょうか?」

「あなたと、その、夜の生活を一緒にしないのは、
本当に、あなたのことを、大切に思っているからなのかもしれません」(ポッ)

「ですから、この前も言ったんですけど、
よく話し合ってみることが、解決の一番の近道だと、みねは思います、はい☆」





「それじゃあ、”誠さん大好き”さんのリクエストで、
『Feeling Heart』です。どーぞ☆」





 〜〜♪ 〜♪ 〜〜♪ 〜〜〜〜♪ 〜〜♪
















 ……………………。

 ………………。

 …………。





「エリア、ごめんな。そんなに傷付けてたなんて」

「いいえ、いいんです。私も焦り過ぎたと思ってますから」

「エリア……」
「――あっ!」


 ドサッ!!


「エリア………いいか?」(真っ赤)
「…………………はい」(真っ赤)


 ドキドキドキドキドキドキドキッ!!





  ……………………





 ガラッ!


「やっほ〜、遊びに来たよ〜!!」





「また、このパターンか〜!!」(怒)
「いい加減にしてくださ〜い!」(怒)















 この日、日付変更の時間とともに、記録的な大嵐が、観測されたという。
















(だな) (ですね)








<おわり>


『技神的』ラジオトーク

技神:「P.N.”誠さん大好き”さんの場合」を、お送りいたしました☆
みね:う〜ん、今回のお手紙もまた過激でしたね〜☆
技神:具体的には!!
みね:格好の変化についてとか……ところで、技神さん。
技神:はい、なんでしょう?
みね:『シャネルの5番』なんてネタ、誰が知ってるんですか?
技神:少なくとも、私は知ってますよ。かの、マリリン=モンローの有名なセリフで、
   当時の記者が『夜はどのような格好で寝るのか?』っと、聞かれ、答えたセリフですね。
みね:っで、『シャネルの5番』とは?
技神:香水の商品番号のことですね。つまり、彼女は眠るときは、
    香水だけを身に纏っているということなんですね。
みね:え〜と、その上に洋服や下着などは……?
技神:無論、身に着けていなかったそうです。
みね:あの、それって………コスプレって言うのかな?
技神:………言わない……かな?
みね:………………(汗)
技神:………………(汗)
みね:そ、それじゃあ、今回はここまでっ☆
技神:じ、次回もお楽しみに〜っ☆


<コメント>

ティリア 「……ただいま〜」(T▽T)
デューク 「おかえり……って、またか?」(−−?
ティリア 「うん……また、やっちゃった」(T▽Tゞ
サラ 「ったく、お前ってさ……エリアにとっては疫病神なんじゃね〜か?」ヽ( ´ー`)ノ
ティリア 「疫病神って……一応、これでも光の神の子なんだけど?」(^_^;
サラ 「だってよ〜、こうして毎回、良い雰囲気ブチ壊すし、そもそも、純潔奪ってるし……、
    かろうじて、処女奪ってないだけ救いはあるかもしれねぇけどな」ヽ( ´ー`)ノ
ティリア 「そ、それは言わない約束でしょ……、
      あの子、あの時のこと、今も何気に根に持ってるんだから……」(T_T)
サラ 「まあな〜、あれがエリアの人生のケチの付き始めだし……」( ̄△ ̄)
ティリア 「うう、やっぱり、あたしって疫病神……?」(;_;)
デューク 「ま、まあ、しばらく、誠達のところに行くのは控えた方が良いだろうな」(^_^;
ティリア 「……そうする」(T_T)

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